宙組千秋楽配信感想、イルカ愛と潤さん愛
こんにちは、くららです。
宙組『カジノ・ロワイヤル』大劇場千秋楽を配信で見ました。
トップコンビの真風さん潤さんはじめ、寿つかさ組長さん秋音光さん紫藤りゅうさん澄風なぎさん湖風珀さん7名の退団者がいらっしゃいました。

トップコンビの退団公演ですが、まだ東京公演があるから、湿っぽくなくて爽やかで楽しい千秋楽でした。

配信を見ていてふたつの心の残ったことを書いていきたいと思います。

潤花さんのブーケのお花について間違っていたので、修正しました。ご教示ありがとうございました。

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イルカと作品のこと

カーテンコールのご挨拶の時に、今回の作品に対して、途中で真風さんが本音を話されたように思ったところがありました。

真風さんの言葉

真風

本当にありがとうございます。今のこの私の気持ちを表現することが追いつかないんですけど、ただただ皆様に出会えた奇跡に感謝の気持ちでいっぱいです。

今回の最後の公演も、明るくもあり楽しくもあり、でもその中に今の時代だからこそ、「人と人がイルカのように愛し合えば地球が一つになれる」そんななかなか言葉にできない思いを伝えられる、こんな素敵な作品を宙組の仲間と作れますこと、ご覧いただけますこと、本当に幸せに思っております。最後の日までたかみを目指して成長して参りたいと思っております。

この言葉を聞いて、この作品をそのように受け止めていなかったことを申し訳ないなと思いました。

私の初日の感想

この公演の開幕前から「イルカ」が話題になっていて、期待をもって初日に足を運びました。

私は初日の感想で下記のように書いていました。

気になっていた「イルカの歌」
「イルカ」と言うとかわいいというイメージがあったので、大人のボンドが1曲「イルカの歌」を歌うの?と気になっていましたが、全く意味合いが違いました。

イルカは人を守る高等な生物。イルカが人を愛するように、人間同士が許し合えば、世界が平和になるという歌でした。引用宙組『カジノ・ロワイヤル』初日観劇感想

フィナーレの歌唱指導で、芹香斗亜さんが歌うのもこのイルカの歌です。

この作品は、真風さんのサヨナラ公演という意味だけでなく、世界平和を祈る思いも込められているからこそ芹香さんがフィナーレでもう一度歌われているのでしょう。

芝居のラスト、潤花さん演じるデルフィーヌも、譲り受けた巨額のロマノフの遺産を財団をつくって社会に貢献していこうと思う、というところで終わります。

「真風さんの退団公演」というだけでなく、また笑ったり楽しいだけでなく、小池先生の社会に対するメッセージもしっかり込められています。

初日を観た時に、私はそのメッセージを感じていましたが、その他の諸々に気をとられて、その後この部分への思いがうすれていました。

真風さんのご挨拶を聞いて、この部分を大切に受け止めなくてはと思いました。

真風さんたち宙組生は、「人と人がイルカのように愛し合えば地球が一つになれる」と、観客にしっかりメッセージを伝えたいと思っていらっしゃることを感じました。

東京でもこの思いを伝えられることに使命感と誇りにもちながら、更なる舞台の高みを目指して励んでいかれると思います。

『NEVER SAY GOODBYE』で宝塚の使命が明確に

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まったのが、2022年2月24日でした。

宙組は、宝塚大劇場で『NEVER SAY GOODBYE』2月5日(土)〜3月14日(月)まで上演予定でしたが、2月5日~27日の公演は中止となってしまいました。

『NEVER SAY GOODBYE』の上演は図らずも、ウクライナへの軍事侵攻と重なってしまいました。「ああ戦争が起きてしまった…」あの時の何とも言えない思いは忘れられません。そして悲しいことに1年以上経ってもまだ続いており、終わりが見えません。

『NEVER SAY GOODBYE』は、カメラマンと女流作家がファシズムと戦うスペイン内戦に巻き込まれ、平和を求める戦いに加わっていく二人の愛と死が描かれていました。

作曲家フランク・ワイルドホーンが全曲を書き下ろし、ファシズムと闘う人々の愛と勇気が、「ONE HEART」をはじめとする数々の名曲で綴られた、愛が平和を築くことができるかを問う、メッセージ性を持ったミュージカル大作です。

『NEVER SAY GOODBYE』は、1936年のスペイン内戦を描いていますが、ファシストと闘うために市民だけでなくオリンピックに来ていた外国人まで結束して、女性や子どもも銃を手にしていく姿は、ロシアのウクライナ侵攻と重なって見えました。

平和に暮らしていたのに、突然戦争という悲惨さが襲ってくる現実の怖ろしさ。何が起きるかわからない世の中なので、ウクライナの方々のことは決して他人事ではありません。

『NEVER SAY GOODBYE』を観劇した方は、作品を通してそれぞれメッセージを受け止められたと思います。

そして演出を担当されていた小池先生や演じていた宙組生は、観客にメッセージを伝える意義や使命感を深く感じられたと思います。

宝塚の作品は夢やロマンスを謳うだけではない。

真風さんは『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台を踏み、『NEVER SAY GOODBYE』の主役として男役の集大成を飾り、小池先生の作品で退団しようとされています。

小池先生は真風さんの最後の作品に「世界平和への思い」も込められたかったのでしょう。そして真風さんもそのことに使命感をもっていらっしゃる。

『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』はエンターテイメント性の高い作品ですが、イルカの歌詞に込められた小池先生や出演者のメッセージを、噛みしめながら次回は作品を見たいと思いました。

唯一無二の潤花さん

潤花さんの退団のご挨拶

潤

今日この日を宙組の皆さんとお客様と迎えることが出来て本当に幸せに思います。この広い世界の中で、皆さんに出会えた奇跡のようなご縁に、心から感謝の気持ちでいっばいです。幸せでした。

そして、ゆりかさん。ゆりかさん。私は今日大劇場の千秋楽を迎えて、どこまでの思いになってしまうのかと思っていたんですけど、想像以上の愛で溢れています。それはこの短い時間の中でも、ゆりかさんがこれでもかという程の愛を下さったからなのだなと強く感じています。まだまだ東京の千穐楽の日まで、愛おしくて仕方ない宙組の皆さんとゆりかさんと精進して参りたいと思いますので、よろしくお願いします。

大劇場の真ん中で、「ゆりかさん」と相手役さんに向けて呼びかけた方がいらっしゃったでしょうか?流石潤花さんです。感動しました。しかもとっても自然なのですから。

そして退団のブーケは、清楚な小ぶりな花束でした。退団者の中で紅一点でしたが、花束が小さくても髪飾りと笑顔が最高に輝いていて大輪の花のようでした。そして小さな花束を選ぶところに潤さんの謙虚さを感じました。

お花はユーチャリス、小さめの花はジャスミン。(教えていただきました。ありがとうございます)
ユーチャリスは、花嫁さんのブーケに使われることが多いそうです。

ユーチャリスの上品で清らかな花から「気品、清らかな心、清々しい日々、純真、純愛」という花言葉がついているとか。

カーテンコールでの一言挨拶

潤

本当に沢山の愛を感じて今日をむかえております。でも東京の千秋楽の日まで、大好きなゆりかさんと宙組の皆様と最後の日まで精進していきたいのでよろしくお願いします。

真風さんは「私も幸せで胸がいっぱいでございます」の一言で終わりでした。

そして、その後すぐ、真風さんの幼稚園のゆりか先生も健在でした。
真風「みなさん、お願いします。みんな、出てきてちょうだい!」

そしてみんなが出終わると「出れたかな?」

誰よりも男らしい男役さんなのに、このやさしい言葉づかいとのギャップがたまりません。

緞帳まえ

拍手が鳴り止まないので、緞帳前に真風さんが先頭で、潤さんがその後をついて出てこられました。

真風「本当にありがとうございます。はい到着しました」

潤さん笑いをこらえながら、二人は見つめ合って。

真風「危ないよ、本当に」

「本当にすみません」

真風「今『この後出たら銀橋ですよね』って言われて、銀橋には出てる人見たこと無いよ私は17年間、このタイミングで

真風「危なかったですよ、もうやめて、ねぇ」

「適当なことばかり言って本当にすみませんでした」(あやまりながらも本当に幸せで嬉しそう)

この間、話されるたびに客席が大爆笑でした。

真風「もうやめてぇ、ほら一言」

「本当にゆりかさん、まだまだ東京の千秋楽まで心してご一緒させていただきますので、どうぞよろしくおねがいします」

真風「無事、ねぇっ、ここまで辿り着けましたね。応援してくださる皆様のおかげです。お客様の愛に感謝の気持ちで一杯です」

真風「すぐ笑われちゃうんだよね。いいね。唯一無二だよ、唯一無二ですよねえ」

会場からの大きな拍手が続いていました。

真風「まだまだ東京の千秋楽まで宙組の皆さまと共に進化していけるよう頑張ってまいります。帰ろう」

潤花さんを前にしたら、真風さんはしっかりせざるを得ないようで、真風さんの男前度があがります。そして潤さんは、そんな真風さんに包まれてさらに幸せに満たされていくような感じ。

本当にお似合いのふたりだと思います。

笑顔いっぱいの、いい千秋楽でした!

6月11日も、最高の素晴らしい千秋楽になりますように。

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