劇団が決めたことだからですべて終結の宝塚歌劇団

宝塚ファンにとって、二番手でやめてしまう美弥るりかさんの退団発表は衝撃が強く、モアモアとする割り切れないものを抱えているファンの方が多いように思います。

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企業である宝塚の宿命

美弥るりかの退団は劇団の想定内?

彩吹真央さんの2番手退団が波紋を呼んでから、「2番手まであげてトップにあげない采配を劇団はもうしない」と大半のファンは信じていました。最近のスター制度では、簡単に2番手に就くことが難しくなり、「2番手は次期トップスターになる」という暗黙の了解がファンの間での共通認識でした。

それが美弥ちゃんが2番手で辞めることになり、「2番手切り」とか言われていますが、美弥ちゃん自身がトップスターを望んていたのだろうか?十分納得しての退団では無いのかと私は勝手に解釈しています。

今年のカレンダーの掲載月が、スターカレンダーが5月でステージカレンダーが4月であることからも、昨年から決まっていたことがわかります。

トップスターという立場は、昇りつめた栄光ですが、重責もかなりのものです。気力体力共に満ち満ちていないと担えるものではありません。歴代のトップスターを実際に目にしているジェンヌの方が、ファンよりその大変さは十分に理解されていると思います。

謎の月組番手不明期間から 珠城 トップ就任

龍真咲退団後に美弥ちゃんがトップスターになるという流れができていたなら、当然就任されていたでしょう。

2014年に 「New Wave!-月-」の中心であったことから、2番手昇格?と思ったりしましたが、 その後「THE KINGDOM」(青年館・ドラマシティ公演)で、凪七瑠海とW主演でした。 そしてその公演は演目がイマイチだったこともありますが、人気がありませんでした。その後も番手がはっきりしないまま、龍真咲の月組のトップのバトンは、珠城りょうに渡されました。

その時点で今ほどの爆発的な美弥るりか人気があったなら、また弱点の歌唱力が補え、現在の個性的な魅力を打ち出せていたら、当然美弥るりかトップ就任に傾いていったでしょう。

しかしその当時は美弥人気や魅力は現在と比べるなら、今一歩でした。

そのような状態だったため、トップ娘役愛希れいかへの期待度と人気の高さを重視して、 珠城りょうをトップにする采配がはかられたのだと思います。

ライバルになれなかった凪七瑠海と美弥るりか

宝塚では入団時から「路線」というものが明確であり、 凪七瑠海 は89期の主席入団で、初舞台のロケットから一人だけ扱いが違いました。有望な研一生から選ばれる初詣ポスターにも選ばれています。 スカイ・フェアリーズ にも選ばれ、2009年月組「エリザベート」にエリザベート役で特別出演し、宙組「カサブランカ」で新人公演初主演、2010年「ジュ シャント」でバウホール初主演。

美弥るりかは、第4期スカイ・フェアリーズに選ばれたのは 凪七と同じで、2010年「ハプスブルクの宝剣」で新人公演初主演。

2010年10月、POND’Sの広告キャラクターに、89期の明日海、望海、蓮城、と共に凪七と美弥は選抜されています。(明日海、望海と共に選ばれているので路線だったのですね)

凪七は2012年4月1日付けで月組へ組替え。美弥は2013年1月29日付で月組へ組替え。

組替え後「ミーアンドマイガール」で美弥と凪七は役替わりで演じましたが、その後も二人は常に同等の扱いでした。

美弥の方が人気があったといっても、歌唱力や実力面ではやはり主席の 凪七の方が勝っており、 美弥るりかが頭一つ上にいくための魅力や人気が当時はまだ出し切れていませんでした。

二人を競わせてお互いの魅力を高めあわそうという意図があったのかもしれませんが、穏やかな性格の89期の間ではライバル方針は功を奏さず中途半端に終わってしまったのでしょう。 

学年差があり人気も出ていない珠城りょうをトップに据えた時点で、美弥ちゃんへバトンをわたすという流れは、断ち切られていたように思います。

凪七瑠海の今後のトップ就任を予想される方もいますが、当然無いと私は思っています。北翔海莉の専科からのトップ返り咲きもイレギュラー人事ですが、人気とカリスマ性において北翔とは器が違うと感じているからです。もしかすると超短期のつなぎの役目をすることはあるのかもしれませんが、多くのファンが納得するかどうか…

リアルタイムに人気が反映できない人事体制が問題

現在宝塚の演目は完璧に計画的な体制の中で遂行されています。数年前から準備をしなければ間に合わないでしょう。そして各主要メンバーに対して見事なあてがきがされていたり、その巧みさには目をみはるものがあるだけ、その準備に時間がかかっていることがわかります。

そのため数年前にたてた計画を遂行している状態で、リアルタイムに人事体制に人気の反映ができないというマイナス点があることは、仕方がないことだとも思います。

役の大きさや出番などに人気は反映している

しかし体制が崩せない中でも、できる範囲で役付きなどで人気の反映はされていると思います。

退団が決まっている星組の七海ひろきも、宙組時代は「風と共に去りぬ」のスカーレットの役替わりやバウW主演、中日劇場公演では主要メンバー、全国ツアーの「ベルサイユのばらの」ではオスカルと、チャレンジする大役が与えられ続けていましたが、残念ながらその頃は今のような魅力が発揮できずに星組の真風涼帆と交換組替えになってしまいました。

しかし星組に移ってからは、自分の持ち味を前面に出すようになって、人気が上がっていきました。すでに出来上がっていた番手を覆すことはできませんでしたが、バウ単独主演公演もあり、台湾公演『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』では主役に近い殤不患を演じ、七海ひろきディナーショー『Dearest』も開催され、退団公演となる『ESTRELLAS~星たち~』では活躍の場が与えられていて、人気にふさわしい花道はつくられています。

宝塚の番手は、決まってしまうとなかなか覆せませんが、功績があったり人気が高くなった生徒には、それなりの場が与えられ、花道まで用意されるところが、宝塚のあたたかい所であり、退団してもほとんどの卒業生たちが宝塚愛を失わない所以だと思います。

退団発表まで退団を公にできないシステム

生徒はファンの前では、正式発表の前に人事について明確にできません。美弥ちゃんの退団が昨年から決まっていたとしても、

退団発表前にファンから「トップを目指して頑張って!」と言われたら、「はい」と応えるしかないこともあるでしょう。

秘密の夢の花園として存在しなければならないことからの、こういう誤解も沢山生じてしまって、ファンの期待がからぶりになることも仕方ないなと思います。

「宝塚のスターは、劇団に作られる」ということも事実

研1で初詣ポスターに選ばれた生徒の多くがトップ娘役やトップスターになっています。

昔から劇団がおす「路線スター」というものがはっきりとしています。100年以上歌劇団を運営している経験則から、スターを見つけることには長けているでしょう。オーラがあったり特別に容姿が優れていたりすると、音楽学校の試験の時点からスターになる可能性がわかるのかもしれません。

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「劇団が決めたことだから」というこの一言

組織が大きければ大きいほど、その組織の流れに従わなければ成り立たなくなります。

宝塚の人事は、「劇団が決めたことだから」というこの一言で、宝塚に関わる全ての人が納得せざるを得ない状況なのだと思います。。

この「劇団」というのは、理事長一人とかではなく、運営側の総意というか、諸々の関係者の会議も重要なのかも?その背後は私には全くわかりませんが。

理事長自身も、もしかしたら「劇団が決めたことだから」と意に反する事柄も受け容れなければならないこともあるのかもしれません。

場当たり的な興行をしていた昭和時代

1970年代の初演「ベルばら」がヒットした時は、他の組の演目が急遽「ベルばら」になって続演したり、

1987年の月組の初演の「ME AND MY GIRL」が人気を博すと、次の月組公演も「ME AND MY GIRL」のロングランとなりました。

今と比べるなら、ファンが観たいものを見せてくれる、のんびりと平和な昭和時代でした。

しかし今では先に数年単位で演目が決まっているので、全く柔軟性がないように感じます。

「ポーの一族」のエドガーは、明日海りおしか考えられない適役なので、再演されればさらに大ヒット間違いありません。しかしすでに演目は長期に渡ってプログラムされているので、再演はむずかしそうです。

早霧せいなの「るろうに剣心」も然りでした。当たり役を退団して再演されましたが、宝塚が好きな私は、それを観にいく気にはなりませんでした。

大方の宝塚ファンは、宝塚で公演されるからこそ、その公演が観たいのです。

人事は司れても、ファンの人気は司れない劇団

トップスターより、人気があるかもしれない、七海ひろきの大劇場での千秋楽の様子はまるでトップスターの退団のようでした。

そして、先日発表されたばかりの美弥ちゃんの退団も、多くのファンがいるだけに、なかなか受けとめることが難しいと思います。

劇団は宝塚の人事は司れても、ファンの心理を司ることはできません。

月組の珠城りょうより、美弥るりかの人気が段違いで上がってしまったことは劇団の想定外の結果だったのかもしれませんが、ファンの心理は自由です。価値観が多様化する世の中の流れの中で、ファン心理も司られにくくなっているのかもしれません。

 

しかし、今後も宝塚に関わっていくつもりなら、「劇団が決めたことだから」と割り切ってくしかないのです。

ファンだけでなく、劇団内のスタッフや生徒の方が「劇団が決めたことだから」と割り切らなければならない回数が多いのではないでしょうか。

でも「宝塚歌劇」が好きだから、「劇団が決めたこと」を楽しんでいきたいと思います。 ポチッと応援していただけると嬉しいです♪ にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ にほんブログ村

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