こんにちは、くららです。
今週は月曜日に、雪組の全国ツアーの演目が『愛するには短すぎる』と発表され、火曜日に星組『1789 -バスティーユの恋人たち-』のポスターと主な配役が発表されました。
『愛するには短すぎる』と『1789 -バスティーユの恋人たち-』で大活躍したスターというと美弥るりかさんです。美弥さんのことを思い出してしまいました。
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『愛するには短すぎる』について
湖月わたるさんのサヨナラ公演で、「トップ・トップ娘役・2番手」の比重が重い作品でした。
フレッド(主演)・バーバラ(ヒロイン)・アンソニー(2番手)。
バディ関係の、フレッドとアンソニーの息の合った掛け合いが、楽しい作品にしています。
幕開きは、まだ客席が明るいうちからアンソニーの歌が始まって、その後客電が消えて、途中に開演アナウンスが流れます。その味わい深い演出をはじめとして、心情が描きこまれた脚本が面白くて、覚えやすくい楽しい楽曲の数々。多くの方たちが再演を喜ばれているお気持ちがよくわかります。
雪組全国ツアーでは、彩風咲奈・夢白あや・朝美絢が、その3役をされるでしょうね。とても合っていて、楽しい作品になると思います。
【1】2006年初演 星組(サヨナラ公演)
湖月わたる・白羽ゆり・安蘭けい(2番手)
【2】2011年 星組(中日劇場)
柚希礼音・夢咲ねね・凰稀かなめ(2番手)
【3】2012年 月組(全国ツアー)
龍真咲・愛希れいか・美弥るりか
11年前の月組全国ツアーでは、2番手の役を美弥るりかさんが演じられていました。
この時の併演は、明日海りおさん主演『春の雪』。
珠城りょうさん、宇月颯さん、鳳月杏さんたちはそちらに出演されていました。
美弥さんは、この時が初めての大きな役だったと思いますが、前2回の先輩に劣ることなく、好演されていました。
直前に美弥るりかさん星組から月組に組替
2012年4月1日付で、星組の夢乃聖夏さんは雪組へ。美弥るりかさんは月組に組替していました。
柚希礼音さんトップの下を、紅ゆずるさんと真風涼帆さんにするためだったのでしょう。
美弥るりかさんが月組に組替したタイミングは、龍真咲さんトップお披露目公演『ロミオとジュリエット』(明日海りおさん準トップ) でした。マーキューシオを演じられました。
そしてその次が、全国ツアー『愛するには短すぎる』。
美弥さんは、ラストの新人公演「ハプスブルクの宝剣」(2010年)で初主演をつとめた大器晩成のスターさん。
2007年に紅ゆずるさんを中心とする「紅5(KURENAI 5)」を結成して、人気スターになっていきました。
その次の『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』では、ベルナールとジェローデルの役がわり。
しかし「番手の壁」は、好演をしたからといって、簡単に覆させるものではありませんでした。
月組の二番手不在時代
同期の明日海りおさんが、『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』を最後に花組へ組替えされました。(2013年3月25日付)。
しかし同期の凪七瑠海さんが宙組から月組に組替してこられました。(2013年1月29日付)
結局、美弥さんの番手は上がることなく、次の別箱『ME AND MY GIRL』では、ジェラルドとジャッキーを凪七さんと役替わりでした。
2013年12月に望海風斗さんが『New Wave!-花-』のメインキャストの中心でした。続いて1月に美弥さんが『New Wave!-月-』のメインキャストの中心でした。望海さんと同じように、美弥さんも上がっていかれると信じていましたが、そうではありませんでした。
その後も美弥さんと凪七さんは「ニコイチ」的な位置づけで、「THE KINGDOM」というダブル主演の東上公演もされました。これは正塚先生の本公演のスピンオフ作品でしたが、作品の魅力がなく、ポスターからして暗くて、せっかくの主演なのに2人には気の毒だったと思います。(正塚先生の再演ものは今や大人気ですが、この頃のものは正直残念でした)
明日海さんが組替されて、「2番手不在」の期間が続き、「どうして美弥さんか凪七さんのどちらかに決めない?」と不思議でしたが、それは珠城さんを早期にトップに就任させるためだったことが、後になってわかりました。
『1789 -バスティーユの恋人たち-』での快演・怪演
星組の配役が発表されて、美弥さんが演じられた「アルトワ伯」が2番手的な良い役のように言われています。それは美弥さんが妖艶なメイクで“ビジュアル系”のアルトワを好演されて、魅力的な役として印象づけられたからだと思います。
東宝の舞台を観ると、アルトワは別格的な役です。
美弥さんはこの役の直前は、中日劇場で『風と共に去りぬ』のベル・ワットリングを演じられていました。その時にメイク等について研究されたのでしょう。それが、妖艶なアルトワ伯に繋がっていったのかなと思います。
この役の頃から、美弥さんはご自分の個性をいかした自己プロデュース力がドンドン卓越していって、麗しい、色気のある男役を追求されていきました。そして人気もドンドン博していかれました。美弥さん人気はすごい勢いがありました。
しかし、ある程度の学年を越えたら、好演しようが、どんなに人気者になろうが、人事に反映しないということを知る機会でもありました。
でも、それは瞬く間に情報が伝わり、配信によって、今まで以上の多くの人たちが大きな画面でスターたちの舞台を見ている今の時代には、そぐわないように思います。
現在の95期をみていたら、人気が重視されているように思える面もありますね。
美弥るりかさんのことを思いだしながら、「これからの人事は変わっていくのだろうか?」と思いを巡らせてしまいました。
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