月組人事・暁千星
「月組は今後どうなるのか?」と気になる所ですが、くららの勝手な分析から妄想を書いてみました。またまた超長文になったので、終わりまで読み飛ばしてください。

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大地真央を活躍させれなかった月組

大地真央さんは、人気実力がありながらも、「ベルサイユのばら」を爆発的に成功させた榛名由梨さんが月組でトップを続けていたため、なかなかトップスターになれませんでした

中山「大地さんが突然退団されること自体が相当衝撃的でした。ずいぶんとトップは短かったですよね?」

大地「2年と5カ月くらいです。本当にワガママを言って、辞めさせていただきました」

中山「どういう心境で退団を決意されたんですか?」

大地「ありがたいことに、トップになる前からバウホールでいろいろと主役をやらせていただいたこともあり、自分が宝塚でやりたいと夢見ていたことがすべてかなったんですね。もちろん宝塚も好きですし、男役も面白かったので、逆にどこかのタイミングでいつかは自分でキリをつけなくては、と考えていました」(引用:女性自身2014/10/18)

バウホール6作主演

大地さんはトップ就任前に「マリウス」「ロミオとジュリエット」「恋とかもめと六文銭」「ワンモア・ドリーム」 「ディーン」「天明ふあんたじい」と6作ものバウホールでの主演をされていました。
1981年の大劇場公演では、『新源氏物語』数日間だけ主役・榛名さんのかわり光源氏を演じられたこともありました。

研10でトップに就任

そして榛名さんが専科に移動された後、1982年秋にやっとトップに就任されました。
「ベルサイユのばら」「風と共に去りぬ」で、ベルばら四天王(榛名由梨・汀夏子・鳳蘭・安奈淳)の時代がしばらく続き、その後安奈淳さん、鳳蘭さん、汀夏子さんと退団されていきましたが、榛名由梨さんは月組に君臨され続けていたので、人気も実力もセンスもあった大地さんのトップスター就任が遅れてしまったのです。

トップ就任作はたった5作品

しかし大劇場の作品は『愛限りなく/情熱のバルセロナ』「春の踊り/「ムーンライト・ロマンス』「翔んでアラビアン・ナイト/ハート・ジャック」「沈丁花の細道/ザ・レビューII」『ガイズ&ドールズ』『二都物語/ヒートウェイブ』のたった5作品でした。
当時はトップの任期が5年以上を続けることが当たり前でしたから、退団発表は衝撃的でした。

「どうして大地さんはそんなに早く辞めてしまうの?」と思ったものです。

大地さんに対して歌劇団側からも強く慰留されたからこそ、「ワガママを言って、辞めさせていただきました」という発言になったのでしょう。

退団後の大地真央の活躍と比べて宝塚はスター不足

退団後のミュージカル界での大地さんの活躍は華々しい限りです。
大地さんが退団された頃の宝塚は徹底的にスター不足で、輝くスターは麻実れいさんくらい。麻実れいさんも大地さんと同じ年に退団されています。

私の応援していた高汐巴さんは、寿ひずるさんが結婚のため突然やめたため、急きょ組替えをしてトップに就任しました。
ペイさんが自から「棚ぼたトップ」と言っていました。 花組→雪組→花組の移動が1年内に行われましたから、今のファンの人には、この組替えのいい加減さは、信じられないでしょうね。何でもありの宝塚でした。
このあたりの「昭和のなつかしい時代」の話、くわしくまた語らせていただきたいと思います。

スゴイ逸材の大地真央を宝塚が活かすことが出来なかったという、痛恨の思いが月組には残ったのではないでしょうか。

余談ですが、大地さんは、研2の時にサンミュージックからアイドルとして『悲しみのアイドル』のレコードをリリースして、テレビ・CM出演など約1年半の期限付き活動されていました。この時のキャッチフレーズは「まぶしいアイドル 太陽の19歳」だったそう。
あまり結果が残せず、昭和の最後のベルばら月組「ベルサイユのばらIII」の小公子、役代わりのフェルゼンから宝塚に復帰し新人公演の主演も続け、頭角をあらわしていきました。
大地真央さんのアイドル売りは、「ベルサイユのばら」のヒット前でした。歌劇団もいろんな戦略を練っていたのですね。

大スターを活かしきれない月組

涼風真世さん天海祐希さんも大地さんに続く宝塚史上に残る凄い逸材のスターだと思うのですが、トップ就任期間があまりにも短いのです。

月組出身の3大スター

大地真央

研10でトップ就任。約2年半で退団。
先に説明したように、研10で就任ということが、あまりに遅すぎました。

涼風真世

研10でトップ就任。約2年半で退団
トップスター就任前に、1989年星組『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編』、1990年花組『ベルサイユのばら-フェルゼン編』に特別出演して「オスカル役者」と大好評でした。
当時月組は剣幸さんのトップスター就任期間がが長かったです。
1991年『ベルサイユのばら-オスカル編-』でトップ就任。
『銀の狼/ブレイク・ザ・ボーダー』『珈琲カルナバル/夢・フラグランス』『Puck/メモリーズ・オブ・ユー』『グランドホテル/ROADWAY BOYS』5作で退団。
同期の真矢みきさんが1995年に花組のトップスターに就任しているので遅いとは言えませんが、フェアリー的な男役なのでもう少しはやくにトップに就任していても良かったかもしれません。
本来なら涼風さんがもう少し長くトップを続けてくださればよかったのですが、早期に退団されたため天海祐希さんにトップのバトンが渡されました。

天海祐希

研7年でトップ就任。約2年で退団
入団半年で新人公演の主演に抜擢、研5で2番手男役、最近の宝塚史上最も急ぎ足の抜擢でした。(昔は早期抜擢は良くありました)
天海さんの後任の月組男役トップスターは3代(久世、真琴、紫吹)に渡って、天海さんより上級生であるという逆転現象が起きました。

『花扇抄 / 扉のこちら / ミリオン・ドリームズ』『風と共に去りぬ バトラー編』『エールの残照 / TAKARAZUKA・オーレ!』『ミー・アンド・マイガール』4作であっさりと退団。
元々芸能界での活躍志向が強かったと後日談でご本人は仰っています。

このスターたちを月組で活かしきれなかったことで、月組は早期抜擢、育成のスター「御曹司」作戦をさらに過熱していったように感じています。

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第二の天海祐希を期待された大和悠河

大和悠河さんは、天海祐希さんが退団する1995年に入団、 81期生。
入団半年で『ミー・アンド・マイガール』でジェラルド役(第1部のみ)。
初詣ポスター。
新人公演主演6回経験。
月組「ガイズ&ドールズ 」紫吹淳主演で2番手ネイサン役でしたが、頑張っている姿勢は伝わってくるものの実力に伴わない抜擢には「違和感」が残りました。
当初は月組でトップにという思いがあったのでしょうが、トップスターになる実力、勢いがありませんでした。
その後2番手シャッフル期を通って、宙組に組替え。
2007年研13でトップ就任。
『バレンシアの熱い花 /宙FANTASISTA!!』『黎明の風/Passion 愛の旅』『Paradise Prince/『ダンシング・フォー・ユー』『薔薇に降る雨 – ジャスティン 役/Amour それは…』4作で退団。

大和悠河さんのキラキラとしたスター性には卓越したものがあります。
望海風斗さんが大和悠河さんの大ファンで、スカイステージの番組で対面して、涙を流さんばかりの感激ぶりは印象に残っています。
天海祐希さんが大好きだった望海さんは、劇団が「第二の天海祐希」にしようとしていた大和悠河さんにも続いてどっぷりはまられたのでしょう。

しかし歌唱力が今一歩で、あまりにも早すぎる抜擢にご本人もついていけず、『月組トップスター大和悠河誕生』とはなりませんでした。
大和悠河さんが何かで「常に上」を求め続けられていたプレッシャーについて語っておられましたが、ご本人が自分の精一杯を出しても越えられない壁にチャレンジし続けることは本当に大変なのだと思います。
大和悠河さんは退団後大変歌唱力が上達され、ハンブルク州立歌劇場と二期会提携公演オペラ『魔弾の射手』 に悪魔 ザミエル役で出演されたりしています。

「第二の天海祐希」を強引につくろうとして叶わなかった、大和悠河

龍真咲、明日海りおについて

入団当初からの特別な抜擢は受けていませんでしたが、「二人の貴公子」バウホールダブル主演以降、2人の役付きが良くなっていきました。

龍真咲

1999年入団。87期生。
2006年 バウ・ワークショップ「Young Bloods!!」バウ・ワークショップ初主演。
2007年 「パリの空よりも高く/ファンシー・ダンス」新人公演初主演、新人公演主演2回。
2009年 「二人の貴公子」バウホール公演 明日海りおとダブル主演。

明日海りお

2001年入団。89期生。
2008年 バウ・ワークショップ『ホフマン物語』バウ・ワークショップ。
『ME AND MY GIRL』ジャッキー/ソフィア(役替わり)、新人公演初主演。新人公演主演4回。
2009年 「二人の貴公子」バウホール公演 龍真咲とダブル主演。

珠城りょうは御曹司計画の中で育成されてきた

珠城りょう

2008年入団。94期。入団時の成績は18番。
研2で、「THE SCARLET PIMPERNEL」で、新人公演初主演。5回の新人公演主演
2013年、「月雲の皇子」で、バウホール初主演。好評のため12月に東京で再演。
2014年より、ダイキン工業のイメージキャラクターに就任。
2017年、研9で「グランドホテル/カルーセル輪舞曲」で、大劇場トップお披露目。

次なる月組御曹司は暁千星

暁千星

2012年入団。98期生として首席入団
初詣ポスターモデル。に起用される。同年2月、組廻りを経て月組に配属。
2014年研3になって早々、「明日への指針」で、新人公演初主演。4度の新人公演主演。
2015年バウホール公演『A-EN【ARI VERSION】バウ初主演
2017年『Arkadia-アルカディア-』バウ主演

『THE MERRY WIDOW』で存在をアピール

2013年『THE MERRY WIDOW』の北翔海莉ダニロに仕える書記官ニエグシュ役で、研2ながらの圧倒的な「暁千星」の存在感をファンの間に知らしめました。
かわいい眼鏡をかけていて、堂々とした演技、みっちゃんに負けないくらい足がよくあがるダンス力!
かわいい顔とフレッシュさとダンス力がくららの脳裏にも刻まれました。

スポーツ選手の娘という知名度

元南海ホークスの投手・山内和宏氏の次女で、中学3年の時に見た地方公演のタカラヅカの舞台に衝撃を受け、中学卒業と同時に宝塚音楽学校を受験し一発合格。
南海、ダイエー、中日と渡り歩き、83年には18勝を挙げて最多勝を獲得した父親譲りの身体能力を生かし「ダイナミックなダンスができるタカラジェンヌになりたい」と首席入団時のインタビューにこたえたそうです。
注目の大型新人とマスコミもとらえ、新人公演のたびにマスコミで大きく報道されてきました。

朝美絢主演でも暁千星を大きく取り上げる報道

「明日への指針」での暁千星の新人公演初主演は、発表段階では研2であったため、若い有望新人が主演と、また有名人の娘だということで、大きく報道されていました。
その新人公演は「TAKARAZUKA 花詩集100!!」のショーの一部もあって、朝美絢が華やかで歌も上手で素敵でしたが、全く話題になりませんでした。
次の「PUCK」でも朝美絢が新人公演初主演をして素晴らしいPUCKでしたが、それほど話題にならず。
その次の「舞音-MANON-」も新人公演主演は、朝美絢だったのに、報道の記事では暁千星君の方がまるで主演のように、大きくあつかわれていました。

こういう報道の流れも、歌劇団側が操作しているのかどうかわかりませんが、暁千星君と朝美絢君の2人に焦点をあててみていた時は、不思議な思いが残りました。

「95期注目」に流れが変わってきた

その後「95期」が注目されるようになって、その中でもとりわけ朝美絢君の存在感が増していきました。

そして今「95期」が大注目されていますが、果たしてどうなるのか、皆が注目してきている所です。
現在月組は、朝美絢君とトレード組替えになった月城かなと君が2番手に一番近い位置にいます。

100期風間柚乃君の追い上げも

御曹司として安泰だった暁千星君には、グングンと追い上げてくる風間柚乃君の存在が大きく迫ってきています。
音楽学校の入学時から、夏目雅子さんの姪ということから注目されていましたが、御曹司の抜擢コースはとられませんでした。

風間柚乃

2012年入団。100期生。入団時の成績は9番。
2018年『カンパニー-/BADDY』新人公演初主演
『エリザベート -愛と死の輪舞-』ルドルフ(暁千星と役替わり)、代役・新人公演:ルイジ・ルキーニ
2019年『ON THE TOWN』オジー『夢現無双』新人公演主演予定
父はプロゴルファーの小達敏昭。夏目雅子、故田中好子の姪。
憧れの上級生は瀬奈じゅん。

風間柚乃君は実力でジワジワと頭角をあらわし、月組の重要な存在になってきています。

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美弥るりか退団後月組はどうなるのか?

今までになかった「究極に麗しい男役像」を成立させ、多くのファンを獲得した美弥るりかさんが月組を退団されることは、残念でならないことです。

「別箱東上主演は誰か?」と注目が集まっていたところ、轟悠主演となり、またまた「番手ぼかし」で月組はやっていくのかと、妙に納得したところです。
95期の中で星組礼真琴君と花組柚香光君はトップまで大手がかかっているけど、月城かなと君はそこに及んでいないということです。

とりあえずは、『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』『クルンテープ 天使の都』で美弥るりかさんの最後の舞台を楽しませてもらうことに集中しよう、ということでしょう。

くららの妄想する今後の月組

ここまで月組のスターの系図を追ってきて、「暁千星」は月組の後継者になることは間違いないと思います。

珠城りょうをトップスターにし、美弥るりかが退団になることで、劇団側は、ここまでのファンの反感をかったり、失望させることになるとは思わなかったでしょう。
しかし、「ベテラントップを重宝して、大地真央、涼風真世の活躍の機会を損失した」という経験から月組の若いスターを大切にしていくという姿勢はくずせないのだと思います。

だから「第二の大地真央を存分に活躍させる」という目的は、捨ててないと思います。
「暁千星」が月組の重要な存在になることには、間違いは無いと思います。
暁千星君と大地真央さんでは、全くタイプが違います。期待通りのスターになるか?という意味です。
月組の大きな変化の中でキーマンになっていくのではないでしょうか。

新人公演学年を卒業した今、大人の魅力を出せるようになることが勝負でしょう!

宝塚はピヨピヨの新人から成長を見守っていくのも、一つの楽しみです。
研2の『THE MERRY WIDOW』で圧倒的な存在感を魅せてくれたありちゃん!
「かわいい」から「カッコイイ」への脱皮してスターへの路を昇りつめていって欲しい思いもあります。

昨日暁千星君のことを書きましたが、とても芯がある男役だと感じました。
ありちゃんなら、プレッシャーをはねのけながら進んでいけるのではないでしょうか?
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