こんにちは、くららです。
月組新人公演「今夜ロマンス劇場で」の配信を見ました。

最初は緊張気味で、宝塚大劇場で1回経験しているものの、「カメラがあって生配信」というのは、やはりプレッシャーが大きいのでしょう。
時間の経過とともにみんな油がのっていきました。新人公演と言えどもやはりプロのタカラジェンヌですね。

次は宙組『NEVER SAY GOODBYE』の東京新人公演があります。
宝塚大劇場での新人公演が上演できていない中、東京での初めての新人公演を生配信できるのだろうか?と月組の配信を見ながら、ちょっと心配になりました。
初×配信で緊張度は今日の月組とは比べものにはならないような気がします。
しかし見る側の私は、配信で宙組の新人さんたちの活躍を見てみたいです。

月組の本公演は「素晴らしい」の一言ですが、それに負けないくらい、フレッシュなメンバーの新人公演も温かくて充実していました。

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演出の変更点

【病室のラストシーン】
「お前に触れたい」と美雪が手を握らず健司の胸に顔をうずめて
「こんなに温かいんだなぁ」と美雪はうっとり幸せいっぱいの笑顔。
健司はゆっくりと美雪の肩に手をまわそうとしているところでライトが消えて暗転。

とっても余韻のある終わり方でした。

宝塚大劇場の新人公演でも、本公演とは終わり方が違ったそうです。
また、現在上演中の東京の本公演も東京からラストが変わったと聞きました。

今日の新人公演のラストとは、また違っていたのでしょうか?

宝塚大劇場の本公演しか観ていない私は、この余韻のあるラストに感動しました。

新人公演担当は、平松結有先生。初めて目にしたお名前です。

病室のラストシーンを変更されたセンスなど女性目線で良いなと思います。
宝塚には優秀な女性演出家候補が沢山いらっしゃいますね。

配信の視聴者は、新人公演のパンフレットをダウンロードできることも有難かったです。

新人公演トークの5人について

「タカラヅカニュース」の新人公演トーク(5人)も交えて、感想を書いていきます。

主演コンビについて

礼華はる花妃舞音という、組み合わせがとっても良かったと思いました。
身長差、5年の学年差、経験値の差(主演2回目と突然抜擢のヒロイン)、性格の差など、役の関係性にピッタリ!

そして中卒で106期で、一番若い舞音ちゃんが、緊張しないでシャキシャキと演じていることが、映画という異次元の世界から抜け出てきたお転婆お姫様という設定をリアルに体現していて、面白かったです。(そこまで考えられた配役だったのかな?)

健司……礼華はる(101期 本役:月城かなと)

真面目すぎるところがあるので、本役の月城さんからは「楽しんで!」とアドバイスされたそうです。

ポーカーフェイスで、表情は控えめですが、今回はそれが普通の男の人の健司にとても合っていました。
朴訥とした誠実さ、不器用な優しさ、内に秘めている熱さなど、とっても伝わってきました。

178cmの長身なので、小柄な舞音ちゃんに対して身をかがめているだけで包容力があふれ、ラストの王子様の衣装は脚長のスタイルの良さが抜群にいかされていて、「憧れの王子様」!

押し出し強く演じる役も、見てみたいと思いました。

美雪……花妃舞音(106期、本役:海乃美月)

舞音ちゃんの素化粧の映像は「新人公演トーク」で初めて見ました。可憐で可愛いすぎて驚くほどでした。
ふんわりとしたあどけない雰囲気でありながら、お話をされるとしっかりしていて、そのギャップも魅力的でした。

名前をほとんど知られることなく、新人公演のヒロインに研2で抜擢されるというのは、なかなか無いことです。
ビジュアルも、歌も、活舌も良く、芝居も上手となれば、抜擢されるのも当然だなと、とっても納得できる活躍をされていました。

彗星のように現れた新公ヒロインですが、これから「即戦力」として活躍されていきそう。
次の「ブエノスアイレスの風」では、2番手娘役リリアナ(リカルドの妹、ニコラス(暁)に好意を寄せている)に抜擢されていくような気が。

ひとつだけ気になったのは、アニメ声です。
映画の中から飛び出てきたお姫様なので、今回の役では全く問題はありません。わざとアニメっぽい声で演じられていたのかな?と思うぐらい。

まだとってもお若いので、これから声も変化していくと思いますが、かわいいアニメ声より、綺麗な声の方が宝塚のヒロインには適しています。
宙組『NEVER SAY GOODBYE』を観劇しましたが、潤花ちゃんの声が綺麗なことが、ヒロイン力をさらに高めているなと思ったところでした。

俊藤……彩音星凪(101期、本役:鳳月杏)

ご自分のことを映画で俊藤を演じた北村さんのように、顔が濃いと話されていました。
宝塚の舞台稽古の時は、その北村さんを意識して色濃いメイクにしたら、本役の鳳月さんが飛んできて「オロチマルみたいな化粧だよ」と指摘されて、お化粧を直されたそうです。
そして宝塚の新人公演では、とても緊張してしまって、みんなに心配されるほどで、反省されているようでした。

今回はそのリベンジ。
「昭和のスター感」がとっても漂っていて、目が効いたお芝居が良かったと思いました。自分の売りは何かと考えた時に、やはり濃いお顔立ちの大きな目と思われたのかな。

真ん中でオーバーリアクションで歌い踊るシーンは、とってもスターオーラが出ていました。

主演を演じた礼華くんとは同期で、「韓流スター」のような薄い顔立ちの礼華くんと「ジャニーズ系」の濃い顔だちの彩音くん。
礼華くんの方が年上なので、いつも後ろから礼華くんについていく側だったので、劇中俊藤が健司に上から目線で助言するシーンは、難しく感じたそうですが、人間味のある器の大きい俊藤として演じられていました。

大蛇丸……七城雅(105期、本役:暁千星)

東京公演の課題は自分の演じる大蛇丸と話されていました。そして感じながら演技していくことも目標だと。

宝塚の新人公演の時はお化粧も、演技も暁千星さんのコピーという感じでした。(映像でみて)

今回はお化粧の仕方が七城くんなりのキリッとしたものになり、演技もコピーでは無かったと思います。
セリフも明瞭で歌もお上手で、とても真面目で向上心があるので、将来が楽しみな若手さんです。

宝塚の新人公演で課題をみつけて、東京の新人公演でそれをクリアすることを目指すのが宝塚の新人公演の形です。両方で演じられてこそ意味があることを、七城くんのお話と今日の舞台姿をみてあらためて思いました。

成瀬塔子(京映の社長令嬢)……結愛かれん(101期 本役:彩みちる)

ほんわかしていて、いじらしい、清楚な可憐なお嬢さん役を演じられていました。
もう、かれんさん色に仕上がっていました。

101期は今回の新人公演が、最初で最後の長の期です。
そのことをとても意識していたら、途中から役づくりがわからなくなって、千海華蘭さんの「みんなが主役だよ」という何気ない一言で、役を通して成長できたと話されていました。

最後のご挨拶の時にかれんさんは号泣されていました。

月組の101期生は配属された時から誰も退団していなくて7名いらっしゃいます。
コロナ禍でいろいろ制約がある中で、新人公演を「長」としてまとめていくことは、本当に大変だったと思います。
同期で力を合わせて頑張っていらしたのでしょう。

新人公演トークでも、かれんさんは出演者というより、長の期として座っていらっしゃる感じでした。
皆がしっかり責任感を持って長の期を務めているから、コロナ禍という大変な中でも新人公演を無事に上演することができるのでしょう。
101期の方々、本当に「長の役目」お疲れさまでした。

その他の配役の感想

MVPだなと思ったのは、山中役の真弘蓮さんと本多役の柊木絢斗さんです。

山中……真弘蓮(104期、本役:風間柚乃)

セリフの間や言い方が自然で、ちょっとお調子者で人間味あふれる山中が、舞台の上でイキイキと生きていました。健司の礼華さんと3期離れていますが、対等で同僚そのものでした。
芝居だけでなく、歌もとてもお上手。

『桜嵐記』の新人公演では、専科の一樹千尋さんが演じた後醍醐天皇を驚くほど見事に演じられたことは記憶に新しいです。確かな実力者です。

104期の男役さんのスター候補はまだいません。
実力と言えば、真弘蓮くんの右に出る方はいませんが、路線男役さんとして今後抜擢されていくのでしょうか。

本多……柊木絢斗(103期、光月るう)

本公演では、鳩三郎役で「クルックー」だけで巧みに全てを表現されています。

台詞を与えてくれたら、ここまで表現できますよ、とばかりに哀愁が漂いながらも、決して重くならない演技のさじ加減が絶妙で、本役のるうさんに負けない素晴らしい演技でした。

脇で作品に深みを増していました。とっても芝居上手です。

その他の役の人たちの感想

清水プロデューサー……瑠皇りあ(103期、本役;夢奈 瑠音)
スーツの瑠皇プロデューサーがとってもイケメンなので、目で追ってしまいました。(映像なので追いきれません、残念!)
回想シーンの、黒縁メガネ姿も超イケメンでした。

月組のイケメン若手男役さんだと思うので、もっと真ん中で輝く役を見てみたいです。

狸吉……大楠てら(103期、本役;蓮つかさ)
宝塚の本公演で代役をされていた時もありました。もう役が板についていて、180cmの長身の狸吉がとっても愛らしい。
どんな役を演じても、大物感があります。

雨霧(大蛇丸の従者)……蘭世惠斗(102期、本役へ天紫珠李・研6)
狭霧(大蛇丸の従者)……一輝翔琉(107期、礼華はる)

タンゴの見せ場の後、今回は「エリザベートごっこ」でした。
宝塚では「ベルばらごっこ」

蘭世:「もう生きていけない」
一輝:「死ねばいい!」

ファンのごっこ遊びは、ベルばらより断然エリザベートなので、大受けだったのではないかな?と思います。

蘭世さんは、とっても綺麗。
一輝くんは、切れ長の目をいかしたメークがとっても凛々しくて格好良い。
音楽学校の文化祭の時から、おっちょん(成瀬こうき)に似ていると思っていましたが、男役メイクもやはり似ています。
初舞台でセンターでずっと踊っていた時から、度胸がとってもあるなと思っていましたが、これからスター路線一直線のような気がします。

萩京子(京映の大女優)……白河りり(103期・白雪さち花)
代役で妖怪の歌姫の淡路千景役で歌っていますが、新人公演では萩京子として歌っていました。
とてもパワフルで迫力があって、抜群の上手さ。

白雪さち花さんに負けない大女優ぶりで、可愛い娘役さんのイメージが飛びました。
スゴイ役者さん。女優さん。更なる活躍が楽しみです。

ディアナ……天紫珠李(101期、晴音アキ)
華やかで、貫禄があって、セリフ回しに説得力があって、ピッタリでした。

成瀬社長……一星 慧(102期、千海 華蘭)
178センチの長身で、ストライプのスーツを着こなしていて、一番スタイルが良い社長さんでした。

残念だったのは、きよら羽龍ちゃん(104期)の休演です。一乃凜(106期)ちゃん、朝雪薫(107期)ちゃんも。

次回の新人公演は、全員出演できますように。

 

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