『ME AND MY GIRL』観劇感想(水美ビル)
こんにちは、くららです。
『ME AND MY GIRL』10日の午後3時半公演を観劇してきました。

初演(剣・こだまコンビ)からずっと観ていますが、今回の星組版はとても洗練された印象をもちました。

衣装も新調が多いとか。主要キャストの定番の衣装はそのままで、他の方の衣装が少しお洒落になったような気がしました。台詞などもわかりやすく変わっていた印象です。

出演者の個性に合わせて、お洒落で大人っぽい『ME AND MY GIRL』という印象をもちました。

水美さんのビルが誠実で大人っぽくて色気があるので。今まで研15でビルを演じた方はいないので、そのあたりも関係しているかもしれません。

主演が暁さんに変わるとまた印象が変わるのでしょうね。

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舞空瞳さんのサリーが大勝利

なんと言っても、舞空さんのサリーがサリーそのものなのです。
舞空さんは、幼い時から『ME AND MY GIRL』が大好きで、お小遣いを貯めて天海さん主演のDVD買って、擦り切れるほど見ていた「ミーマイ」の大ファンだそう。

サリーのことを研究尽くされて、見事に体現されている感じでした。芯があって強くてやさしくて健気で、愛する人が一番大切なサリー。

自分の考えをしっかり持っている、意志の強いサリーというのは、トップ娘役経験の長い舞空さんだからこそ表現できたようにも思います。

声もいつもの舞空さんの声とは違っていて、サリーの声でした。

ガニ股で粗雑さのある所も、かわいいビジュアルもサリーそのもの。そして愛する人のために中身から変身後の品格あるドレス姿は絶品。

情感のこもった歌が、とっても伝わってきて、心が動かされました。

ダンスの得意な水美さんにも暁さんにも互角に合わせて、ダンスも魅せてくれます。タップもお見事。

そしてサリーが出てくるだけで、空気が変わります。客席がワクワクしてしまう。

サリーが主役かな?と思えるほど、見事なサリーでした。(フィナーレでは舞空さんが主役だと思いました。後に書いています)

水美さんもビルがはまり役

粗野で下町言葉を話していても、決して下品ではなく、誠実で男気があって、貴族の中に馴染んでいっても、情のある人間性が伝わってきました。
今まで水美ビルほど色気を感じるビルを見たことはありませんでした。
そしてハットトリックや様々な小技もお見事でした。

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良い人感がにじむジョン卿の暁さん

ジョン卿の暁さん。ダンディで渋く演じられていました。ひざまずいてのプロポーズ姿がきれいで決まっていたのに、その直後腰痛に悩むところが面白くて、コメディもお上手。

ジョン卿の心の変化とやさしい人となりがとても伝わってきました。

ヒゲは似合っていましたが、暁さんの持ち味が活かせるのは年上の「いけおじ」では無いなと思いました。ヘザーセットが輝咲さん、パーチェスターがひろ香さんとベテラン上級生だったので余計に。

暁さんは別格的な役ではなく、真ん中の役が似合う人だと思いました。主演のビルが楽しみです。

その他の気になる役の人たち

★ジャッキー極美慎さん(公爵夫人の姪)。
華やかな美しい女性で、全く女装感はありませんでした。一番の美女。でも長身の上、高いヒールの靴を履いているので、一人だけとっても目立ちます。女役でもキラキラ感は特別でした。

色仕掛けの誘惑シーンでは、大胆に脚を魅せてくれていました。物おじしない大胆さが魅力だなと思いました。

★ジェラルドの天華えまさん
貴族のボンボンでチャラい二枚目役を安定の演技力で見事に演じられていました。極美さんとのコンビも合っていて、ダンスシーンでは天華さんが上手にリードされていました。髪形も今までのジェラルドと違っていて個性がでていました。

★マリア公爵夫人の小桜ほのかさん。ものすごく歌が上手で素敵で、聞き惚れました。
高貴な夫人の風格があって、冷たい中にも情があふれている愛すべき夫人。どんな役を演じても歌唱力も演技も飛びぬけて素晴らしい。

★ヘアフォード家のお抱え弁護士パーチェスターのひろ香祐さん
今までで一番歌が上手なパーチェスターだと思いました。表情が豊かで、一挙手一投足に面白みがあふれていました。

★蒼舞咲歩さんのジャスパー卿。耳の聞こえが悪いおじいさんで、小刻みに震えていたり、とにかく演技が細かくて、舞台の奥で小芝居されているのですが、ついつい目がいってしまいます。ヨボヨボと歩きながら客席降りのランベス・ウォークにも参加されていました。

過去は専科さんや組長さんが担われていた役です。蒼舞咲歩さんに、この役を振った三木先生はスゴイ!

1幕終わりの「ランベス・ウォーク」

水美さんが上手の先頭で、舞空さんが下手の先頭で、2つの通路を後ろに進んで来られます。他の出演者たちは途中で舞台に戻る中、お2人だけ後方通路で交差して来た時と違う通路を通って舞台に戻られます。

満面の笑顔をふりまいてくれて、劇場がひとつになって大盛り上がり!楽しい曲なので余計に盛り上がるのでしょうね。

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華やかなフィナーレ

カーテン前で、小桜さんと天華さんが主題歌「ミー&マイガール」を、劇中ラストの衣装のまま、手の振りをつけて歌うシーンから始まります。

紳士(暁)と淑女(極美)のタンゴのデュエット

タンゴアレンジの「♪自分の事だけ考えて」

暁さんは白燕尾、極美さんは白い袖なし燕尾に白い長手袋、白パンタロン。劇中で美脚は披露されているので、ここでは美脚を封印のよう。途中白いシルクハットを投げて金髪の前髪がパッツンのボブに。

暁さんと極美さんが目線を合わせて熱く踊られていました。

ジョン卿役の方が、白い紳士で、美女の極美さんは固定。

舞空さん中心の大人っぽいロケット

頭に大きな羽根の飾り、背中に大きな羽根を背負ったダルマ姿の舞空さんが『♪顎で受け止めて』をラテン調で歌われます。

その後、次々に娘役さんが登場して来て、娘役さんだけのロケットに。若央りさ先生振付の大人っぽい雰囲気のもので、ロケットと娘役群舞を混ぜたような、大人っぽい娘役さんの個性が爆発していました。

舞空さんの脚線美に見とれてしまいます。人間を通り越してフィギュアとしか思えません。

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黒燕尾

「♪街灯によりかかって」をアレンジしたダンスナンバー。

水美さんと暁さんが大階段で並んで、大人っぽいダンスを披露。ピタっと決まっていて超格好良い。

その後、大階段を使っての男役群舞に。そこでも水美さんと暁さんが中心です。

水美さんと舞空さんのデュエットダンス

「♪一度ハートを失くしたら」にのせて。

甘いピンクのドレスに着替えた舞空さんが登場してソロダンス。

水美さんがお揃いの衣装に着替えて大階段に登場。舞空さんが駆け寄っていって、多幸感あふれる、幸せなビルとサリーのデュエットダンスに。

長い回転リフトもとても優美でした。

最後に二人で「一度ハートを失くしたら」を歌われました。

暁さんがビルの時は、ここは暁さんが登場されるのですね。暁さんのリフトも素敵でしょうね。

着替えの関係もあったでしょうが、舞空さんはフィナーレで、『顎で受け止めて』をソロ歌唱し、娘役ロケットのセンターで踊り、デュエットダンスの曲でまずソロダンスし、その後デュエットダンスてせした。

一番出番が多くて、最高のビジュアルと実力を遺憾なく発揮されていました。

舞空さんは礼真琴さんと添い遂げられると思っていますが、今回のサリーの充実ぶりとフィナーレでの大活躍を観て、餞別なの?と思ってしまうところも。そうではありませんように。

舞空さんのサリーは、私の思いの中では、今まで演じてきた娘役さんの中で、一番はまっていたと思います。
実際にご覧になると、同じ思いを抱く方は多いのでは?

パレードは、3組の結婚披露宴なので羽根はありません。

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10日の最後のご挨拶

水美「おかげさまで昨日無事に初日を迎え、本日は2回公演という事で、何とも言えない状態になっておりまして、2日めとは思えない情熱をいただきました。この後少しお時間をいただいて、10月13日から役替わりのビルが登場です」暁さんの目を見る。

「はい、あの、そうですね。自分でもちょっと想像できない所があって、観に来てくださった方もビックリされるかなと」

お二人は近づいて肩寄せ合い、水美さんは暁さんの背中に手をまわして

水美「2人で頑張ります」

水美「ビルが変わることで物語が変わって見えると思うので、お楽しみに待っていただけたら」

9日に水美さん主演で初日があいて2日間3回公演、水美さんのビル回が行われました。

11日、12日は公演はお休みで、暁さん主演の舞台稽古をされるのでしょうね。

13日(金)12時公演が、暁さん主演公演デビュー。しばらく暁さん主演の公演が続きます。

暁さんがビル役、水美さんがジョン卿役の回は、全く違うものになると思います。

「どうせ見るなら両方のパターンが観たい!」というファン心理から、博多座公演のチケットが完売になってしまったのでしょうね。

大きな舞台で初めて主演をする水美さんと暁さんにとっても大きな学びになることでしょう。「NOW ON STAGE」でも語られていたように、二人には主要2役は過酷なチャレンジのようでしたが、そのチャレンジによって大きなスターになっていかれるのだと思います。

私も「両方のパターンが観たい」作戦にはまってしまい、2日間九州を旅して来て、金曜日には博多で暁さん主演の初日を観る予定です。

暁さんが仰るように「びっくりビル」でしょうか?楽しみです。

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