こんにちは、くららです。
21日の13時公演を観劇してきました。
休演していた碧音斗和さん(104期)は、この公演から復帰されました。良かったです。
もう一人の休演者瞳きらりさん(105期)は「全日程休演」と以前に案内がありました。公演プログラムを見ると「Wトリオ」に抜擢されていたのに、「全日程休演」とは残念です。東京の公演は出演できるとよいですね。
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気迫こもる圧巻の『1789』
初日のダイジェスト版を見て、「星組らしい熱い1789」だと感じていましたが、実際に観るとその何十倍も気迫がこもった、熱気あふれるみんなが全力投球の圧巻の舞台でした。
1幕だけでも「大感動で素晴らしい舞台を見た!」という満足感でいっぱいでしたが、更に2幕はフランス革命の激動の時代に、出演者それぞれが身を投じてエネルギー全開の全力疾走。見ごたえたっぷりでした。
そして短いながらもフィナーレがついていて、パレードでの充実感いっぱいの星組生たちの笑顔にドキュン。
久しぶりに大感動の本公演に出会った思いでした。
「東宝」寄りの「今までで最高の1789」
8年前(2015年)に月組で『1789』が日本で初上演され、その後東宝で2回にわたって上演されました。(2016年、2018年)。
私はどの舞台も観ましたが、今回の星組公演は、全般に東宝の舞台よりで、月組初演時の印象的なシーンも残していて、「良い所どり」をしたうえに、適材適所の配役の出演者たちによってそれぞれのキャラクターがたって進化した、「今までで最高の1789」だと思いました。
東宝版を観た時に、「バスティーユの恋人たち」というタイトルでもあるので「カップルのキスが多いな」と思っていましたが、星組版でも「ロナンとオランプ」「デムーランとリュシル」「マリーアントワネットとフェルゼン」などなど、キスシーンが多かったように思いました。
力強い大勢で歌うナンバーも、力強い揃ったダンスナンバーも、パッションあふれる星組のパワーの見せどころで、星組にしか出せない勢いで、聞きごたえ見ごたえありました。本当に気迫がすごかったです。
ロナンが礼真琴さんに最高のはまり役
今までも『赤と黒』をはじめ、礼さんはブルジョアに対して強い思いを抱いている雑草魂の役をいろいろと演じてこられました。
貧しい農村出身のロナンは、目の前で父親(夕渚)をペイロールに殺され、着の身着の儘でパリに出て来て野宿しながら、革命家のデムーラン(暁)と知り合います。食べることもできない程の貧農で地を這いつくばって生きて来た自分と、教育を受けることができた革命家たちとは同じではないと葛藤したりしますが、最終的には同志となって、革命に身を投じていきます。
そのロナンの雑草魂の演技がとてもナチュラルで、さらに情感豊かに、フレンチロックの圧倒的な歌声で心情を歌い上げられるので、ロナンにとても共感できました。今まで演じてきた誰よりも礼さんはロナンに嵌っていたと思います。
そして礼さんの歌唱力は既に最高峰でしたが、心情を歌い上げる今回の歌声は、外部であっても他の追随を許さない域に達せられているように思いました。
ボディパーカッション
月組の初演では、ボディパーカッションはロベスピエールの演じた珠城りょうさんの見せ場でした。星組でもロベスピエールの極美さんが『誰のために踊らされているのか』を歌い、極美さんソロのボディパーカッションから仲間たちも加わっていきます。頑張っていらっしゃいました。
しかし礼さん演じるロナンが来て加わってから、大盛り上がりのボディパーカッションになっていきました。流石です。
オランプの舞空瞳さんとは、二人とも意志が強くてはじめはぶつかり合っていたものの、次第に心が結ばれ愛が深まっていく様子も丁寧に描かれていて、息が最高にピッタリ合っていました。
舞台の上で二人が一緒にいることが一番自然な感じでした。フィナーレのデュエットダンスも見応えがありました。
礼さんに見事にはまったロナン役は、礼さんの代表作になることは間違いないと思います。
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舞空瞳さんのオランプも最高のはまり役
ポスターや制作発表会の映像から、可愛い衣装がとても良く似合っていて、ビジュアルは最高でしたが、お芝居も歌も上達されていて、本当に可愛い実力派のオランプでした。意志が強くて一生懸命でむきになるピュアなタイプの女性が舞空さんにはピッタリ合っていると思います。
今回も舞空さんの歌唱力の向上をとても感じました。月組ではアントワネットの愛希さんが歌っていた『許されぬ愛』を舞空さんが熱唱されて、とても思いがこもっていて聞きごたえがありました。
月組ではトップコンビが恋愛関係ではありませんでしたが、やはり星組のようにトップコンビが恋愛関係にあることが、一番しっくりときて、感情移入しやすいと思いました。
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その他の役
瀬央さんのアルトワ伯爵
色気があって妖しくて、ずるくて個性的な見事な悪役ぶりで、初演の美弥さんとは違う麗しい魅力にあふれていました。宝塚版ではロナンとのやりとりもあります。
フィナーレのピンクの衣裳での歌唱指導が艶やかで、うっとりしました。
有沙さんのアントワネット
ルーレットの「巨大なびっくり衣装」は、月組の初演に続いて今回もありました!東宝版には無かったので嬉しかったです。歌声が衣装に負けて居なくて、華があってチャーミングでした。
王太子の死を経て、女王の役目を自覚していくようになり、母親としてのたおやかさがあって、2幕の『神様の裁き』のソロは涙を誘われました。皆から惜しまれながら退団されますが、アントワネットで花道を飾られて良かったなと思いました。より輝いていらっしゃる印象をもちました。
天飛さんのフェルゼン
今回フェルゼンに歌のシーンはありません。歌がなくても、王妃への熱い思いがあふれていて、演技だけでしっかりフェルゼンのアントワネットに対する真っ直ぐな愛が伝わって来ました。貴公子が似合う洗練されたビジュアルに進化され、男役として見事に成長されているなと思いました。
輝月さんのペイロール伯爵
ロナンの父を死においやる、ロナンの敵役ぺイロール伯爵をスゴイ威圧感で演じていらっしゃいました。
ロナンを拷問するシーンでは、頭を蹴るところなど、本当に蹴っているかのように見え、同期同士で遠慮がないから、大胆にできるのでしょうか。
凄み、気迫、殺気に満ちています。
ペイロール伯爵が舞台の上にいるだけで、貴族側の圧を感じます。
すごい役者さんですね。
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革命家たちについて書こうと思ったら、随分長くなったので、次回にしたいと思います。
コロナ禍で、最後まで辛酸をなめ続ける結果になっているのは宝塚歌劇団のタカラジェンヌだと思います。
今回も『1789』は初日だけ上演できて、15日間中止になるという苦しい経験をされました。
そんな中でも、舞台を通して観客に勇気を届けたいと、星組生のとてつもない熱量が結実して、そのパッションをビシバシと感じる舞台でした。
こんな素晴らしい舞台が2度と中止になることがありませんように。
東京の大千秋楽までの完走を心の底から願っています。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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