こんにちは、くららです。
1月5日に月組『応天の門』の新人公演の主な配役が発表されて、2番手鳳月杏さんの在原業平役を一輝翔琉さんが演じることが発表されました。現在研2、107期生です。
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「阪急阪神初詣モデル」の活躍
一輝翔琉さんは、昨年の「阪急阪神初詣モデル」をつとめて、先日の全国ツアー『ブラック・ジャック 危険な賭け』でブラックジャックの影を的確に演じられ、話題となり注目を集めていました。納得の抜擢です。
1期上の「阪急阪神初詣モデル」の華世京さんは、研3で新人公演の主演をつとめました。一輝さんも次の『フリューゲル』新人公演主演ということもあり得るかも?
最後の新人公演となる103期の瑠皇りあさんがいらしゃるので、瑠皇さんに主演をやって欲しい思いもあります。
「研3で新人公演主演」というのは、過去を振り返ると、頻発していません。珍しいことです。
そして今年の「阪急阪神初詣モデル」の馳琉輝さんも、初舞台直後の星組東京公演『めぐり会いは再び next generation』の新人公演で、碧音斗和さん(104期)の代役として、天飛華音さんのルベル役を演じられました。
いつも3人組で出てくるセンターの「赤」の役です。上級生に負けない堂々とした演技で、初舞台すぐの新人さんとは到底信じられない出来栄えでした。
馳琉輝さんも、華世京さん、一輝翔琉さんに負けない抜擢を受けて大活躍される予感がします。
今回は三人の「阪急阪神初詣モデル」について取り上げてみたいと思います。
期 | 芸名 | 入団成績 | 身長 | 新公 |
106 | 華世京 | 首席 | 171cm | 主演 |
107 | 一輝翔琉 | 7番(男役1番) | 171cm | 2番手 |
108 | 馳琉輝 | 7番(男役1番) | 171cm | |
3人の共通点は4。
106期の華世京さんは全体の1番首席ですが、107期と108期は娘役さんが優秀で、上位6番まで娘役さんが占めていたので、2人は全体では7番です。
(娘役と男役は音楽学校入学時の倍率が娘役の方がかなり高いので、この入団時成績も頷ける所があります)
そして3人とも、身長が171cm。
170cmを超える数字を「宝塚おとめ」に記載する男役さんは、男役の中でもやや長身気味です。
3人ともダンサーなこと。ダンスが一番お得意だと思います。
3人とも東京都出身。関西出身だったら、「阪急阪神初詣ポスター」は至る所にはってあるので、少しでも縁のある関西人が誰かと一緒にポスターを目にしたら「学校が同じ」とか「近所の子」とか「私の知り合い」とか必ず自慢すると思います。関東ではこのポスターはほとんどはられていないのでしょうね。そして関東の方はそんなことで自慢しないかな。
そして一輝翔琉さんと馳琉輝さんの共通点がありました。芸名に「輝」と「琉」が入っていること。
3人の異なることは個性が全く違うこと。お顔のタイプが全く違います。
パーツが大きくて華やかな顔立ちの華世さん、切れ長の目が印象的な和風の顔立ちの一輝さん、凛とした綺麗な顔立ちの馳さん。
アイドルグルーブを結成したら良いのになと思うほどに、個性と売りが全く違う三人です。
今まで男役の「初詣モデル」のトップスター就任率は、娘役さんほど高くありませんでしたが、この3人は大健闘されていくような気がします。
毎年「初詣モデル」のインタビューが、TOKK(阪急沿線おでかけ情報誌)に掲載されています。
107期の馳琉輝(星組)さんについて
「困難があっても常に前を向き、舞台を駆け抜ける人に」
幼い頃からバレエを習われていたそうです。
「音楽学校の文化祭」のダンスでは、颯爽とどのジャンルのダンスもセンターで踊られていました。
初観劇…2019年の花組『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』。
初観劇で完全に心を奪われ、頭から離れなくなり、受験するしかないと決意されたそうです。
好きな作品…『春の雪』。明日海りおさんの美しい佇まいと、繊細なお芝居に魅了されたそう。
『ME AND MY GIRL』心躍る歌と軽快なダンスも大好き。
明日海りおさんがお好きなのかな?
芸名の由来
舞台に思いを馳せるという意味と、走ることが大好きなため舞台上でも躍動感を持って駆け抜けたいという気持ちから「馳」に。
どんな役も幅広く演じることができる舞台人を目指したいそう。
107期の一輝翔琉さん(月組)について
「一人の人間として、舞台人として輝き、お客様の心も輝かすことができる存在になりたい」
初観劇…小さな頃から宝塚歌劇をずっと観劇されていたそう。
宝塚歌劇を目指したきっかけ
将来はクラシックバレエの世界に進むと心に決めていたそうですが、2017年の雪組『ひかりふる路』観劇後に、感動のあまりボーッとした状態で何日か過ごした後、受験を決められたそうです。
芸名の由来
一人の人間として、舞台人として輝きたい。また、自分が輝くことはもちろん、観劇いただくお客様の心も輝かせたいという思いを込めて、「輝」という漢字を入れたい。
それに、「ただ一つの私だけの個性」という意味の「一」を合わせて、一輝と決め。
一輝にあうよう翔琉の字を合わせたそう。
憧れているスター……瀬奈じゅんさん。(元月組トップスター)
瀬奈さんの代表作である『ME AND MY GIRL』『エリザベート』は大好きな作品。
106期の華世京さん(雪組)について
「個性を磨き、舞台のどこにいても輝ける舞台人を目指したい」
初観劇……2014年花組『エリザベート』(明日海りお主演)
宝塚を目指したきっかけ
中学3年生の時に、友人に誘われて初めて観劇し、華やかな宝塚歌劇の世界を好きになり、高校で進路を決める際に「受験せずに別の道に進んだらきっと後悔する」と思い受験されたとのこと。
憧れているスター……彩風咲奈さん。
お芝居や歌、ダンスはもちろん、目線や仕草など、どの部分にも彩風さんだけの個性や雰囲気が際立っていらっしゃる。
宝塚の男役として、仕草や表情といった繊細な部分まで研究し、自分だけの個性をつくっていきたい。舞台のどこにいても輝けるような男役を目指したい。
芸名の由来
宝塚歌劇の華やかで、きらびやかな世界にあこがれてファンになり、受験をしたので、華やかの「華」という字は必ず名前に入れたいという思いがあり、それに合わせていく形で他の文字を選ばれたそう。
華やかな世界で生きる舞台人として生きる決意を込めているそう。
それぞれの組配属
一輝さんは月組に、華世さんは雪組に配属されています。
憧れのスターの組に配属されるのかな?と思ったり。
たまたまでしょう。
華世さんは、憧れの彩風さんのお手伝いをしていて、先日は彩風さんの役を新人公演で演じられました。93期と106期、13期の差ですがとても良い師弟関係が築かれているようです。
「走るのが大好き」という馳さんは、星組に合っていると思います。
宝塚ブームと合格倍率
3人の受験のきっかけになった作品は、明日海りおさん主演と望海風斗さん主演のものでした。
その頃は「宝塚100周年」後の宝塚大ブームの時でした。
・2012年(100期):924人(23.1倍)
・2013年(101期):881人(22.0倍)
・2014年(102期):1065人(26.7倍)←
・2015年(103期):1063人(26.6倍)
・2016年(104期):1079人(26.9倍)
・2017年(105期):1042人(26.1倍)
・2018年(106期):965人(24.1倍)
・2019年(107期):915人(22.9倍)
・2020年(108期):852人(21.3倍)
・2021年(109期):697人(17.4倍)
・2022年(110期) : 692人 (17.3倍)
ブームが起きると、宝塚受験の倍率が増えると言われていますが、「宝塚100周年」の頃は、宝塚のスターさんがテレビにも積極的に出演され、報道でも取り上げられていました。舞台のテレビ中継も多かったと思います。
その影響か、102期の時から倍率が26倍を超えました。
世の中は少子化傾向で宝塚受験該当年齢の人数は減っていく一方なのに、高い合格率を維持していたのは、快挙だったと思います。
108期の受験の時が2020年の3月で、コロナの影響が出始めた頃でした。
受験スクールに通って必死に頑張っている人たちは受験されたでしょうが、思い出に「記念受験」する方たちは減ったかもしれません。
その後コロナがエンタメ業界を直撃している状況を見て、進路変更をした方もいたと思うので、109期、110期の合格倍率は下がったのでしょう。
今度の111期の受験者は、さら下がるかもしれません。
「音楽学校生徒募集」のポスターがいろんな所にはられているのを見ます。
危機感をもっていらっしゃるのかな、と感じます。
毎年40名入団してきて40名が去っていく「宝塚」では、「宝塚音楽学校」の受験で、毎年優秀で魅力がいっぱいの生徒さんが入学してくることが前提で、新陳代謝しています。
今まで通りでなければ、このシステムは成り立たなくなります。
娘役の志望者に比べて、男役の志望者はかなり少ないと聞きます。
今までに無い「男役の早期抜擢」も、主な目的はコロナ禍での若手育成でしょうが、受験生を増やしていく目的も少しあるのかな?と勝手に思っています。
三年連続で「初詣ポスターのモデル」を男役にしたのも。
何よりも憧れをもつような素敵なスターさんが、豪華絢爛な宝塚にしかない舞台を魅せてくださることが、受験生を増やす手段だと、三人のインタビュー記事を読んで、勝手に感じました。
そして私は、若い新人さんたちが頑張っている姿から感動や励ましをもらっています。
みんなが注目している、華世さん、一輝さん、馳さんの2023年の活躍がとっても楽しみです。
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