最高に素晴らしかった「蒼穹の昴」宝塚千秋楽配信感想
こんにちは、くららです。
今日は「蒼穹の昴」宝塚大劇場の千秋楽でした。配信で観ました。
映像のアップで見ると、衣装の刺繍の豪華さに改めてすごいなあと感動しました。

「蒼穹の昴」舞台が素晴らしいことは、このブログで書き尽くしていました。(後半に書ききれていなかったことを少し書いています)
朝月希和さんの「サヨナラショー」も、とっても良かったです。

今回の公演は、娘さんの活躍の場が非常に少なくて、「退団公演」として気の毒な感じだったので、千風カレンさん羽織夕夏さん花束ゆめさんも、朝月さんと同じようにサヨナラショーで眩しく輝いていらっしゃって、本当に良かったなと思いました。

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涙と笑いのサヨナラショー

「ル・ポァゾン!」

大階段に娘役さんたちが黒いドレス白い羽根を持っているセンターに真っ赤なドレスの朝月さん。
「ル・ポァゾン!」を歌いながら踊られました。
朝月さんの両隣には退団者の羽織さん花束さん
『ル・ポァゾン 愛の媚薬-Again-』は、昨年の全国ツアー&トップお披露目公演でした。
その時は心なしか朝月さんは控えめな感じでしたが、今日は大輪の花のごとく華やかで、とっても幸せそうな笑顔があふれていました。

「Fire Fever!」

朝月さんが、トップお披露目のショー「Fire Fever!」の主題歌を黒い衣装の男役さんたちとともに踊っていたら、朝美絢さん和希そらさんが歌いながら参加して、朝月さんが男役さんたちの真ん中ではつらつと切れの良いダンス。ここでもの男役さんたちの中で真っ赤なドレスの朝月さんがとても映えていました。

「夢介千両みやげ」

「惚れちゃったのさぁ、惚れちゃったのさぁ」と演歌調にこぶしを回しながら、「夢介千両みやげ」のお銀さんになって銀橋でイキイキとソロ歌唱。

朝月さんのトップ娘役の代表作は、このおしかけ女房の気風が良いお銀さんだと思います。

「海の見える街」

暗転して舞台の中央には、彩風咲奈さん
「海の見える街」(団体賞を受賞した『SUPER VOYAGER!』)の黄色い衣装とあの曲で、彩風さんのソロダンス。
ジブリ映画『魔女の宅急便』の挿入曲の一つの「海の見える街」をジャズアレンジした曲です。
大階段にいた人たちが混じって格好良く踊っている所に、黄色い衣装の朝月さんが登場。
彩風さんと朝月さんのデュエットダンスから、懐かしい群舞が展開。

夏の『ODYSSEY』で似たようなシーンがあったので、サヨナラショーで再び見れるとは思っていませんでした。とっても懐かしかったです。

朝月さんと彩風さんペアの原点になったダンスシーンなので、サヨナラショーには必須ですね。

2017年は彩風さんの両隣は永久輝さん縣さんでしたが、永久輝さんが組替されたので諏訪さんでした。

夢アモール

千風カレンさん羽織夕夏さん花束ゆめさんと歌い継いで、途中から白い燕尾の男役さん3人登場。

千風&朝美羽織&和希花束&咲城 の3ペア。

「一つの愛」(「Fire Fever!」から)

真っ白な燕尾服の彩風咲奈さんが舞台の上手で「一つの愛」を歌っていると、大階段の上の下手にやわらかい緑色(雪組カラー)に豪華なストーンがついた肩出し衣装の朝月さん。

衣装の裾をもってエレガントに斜めに降りながら歌って、斜めに上がって来た彩風さんと合流。仲良く手を取り合ってデュエット。とっても仲むづましい思わず微笑んでしまうような幸せそうな二人でした。

「Sensational!」

しっとりした雰囲気から一転、賑やかな「Sensational!」の曲が流れて、白燕尾と白ドレスの雪組生たちが元気いっぱいに登場してきて、その中央で朝月さんが主題歌を雪組生たちと順番に交流しながら歌っていました。

同期の和希さん妃華さんとの絡みは、時間も長く特別感がありました。和希さんはこの瞬間のために雪組に組替してきたのかと思う程嬉しそうでした。(そんなことないです。今回の舞台でも大大活躍です。後半に書きました。)

雪組生たちみんな白い衣装の中で、ひとりだけグリーンのドレスの朝月さんがとても映えていました。

彩風さんとの絡みもいろいろとあって、朝月さんがとっても幸せそうで、その喜びの絶頂の中で終わるのかと思いきや…。

楽しい落ちのフィナーレ

それまでほとんど目立っていなかった夢白あやさん(次期トップ娘役)が、センターの一番後ろから「100トンハンマー」を抱えて朝月さんの所へやって来ました。

「CITY HUNTER」の香が持っていた巨大なものです。それを受け取った朝月さんは、思い出したように笑顔から怒り顔になり、まず朝美さんに向けてハンマーを振り回し、下手の朝美さんは後ろに退きながら倒れました。

次に上手の和希さんをめがけて行って、和希さんも倒れ、最後は彩風さんにハンマーを振りかざしました。

すると彩風さんはハンマーをやさしく止めて取り上げて、朝月さんにキスを!

朝月さんは最高の笑顔になって、ラブラブな雰囲気の中、幕となりました。

なんとお茶目な演出!何というハッピーエンド!

咲・希和コンビは本公演は3作でしたが、その原点の5年前の「海の見える街」も、プレお披露目公演も、そして本公演の芝居、ショー4作全部網羅して、雪組ファン全体を大喜びさせてくれる内容でした。

泣いて笑って、とても温かい気持ちになれた最高のさよならショーでした。

衣装の選出も、コントラストも素敵でした。

「サヨナラショー」の演出も、原田先生
素晴らしいセンスと演出力だと感動しました。

本編の「短いフィナーレ」も、とてもセンスが良いと思っていました。

原田先生はショー作家ではありませんが、演出された宝塚舞踊詩『雪華抄』(2016年-2017年 花組)は、センスが光っていました。(この作品も衣装が豪華でした)

是非、原田先生のショーも見てみたいです。

「雪組どっせい」がなかったのは、もしかして原田先生のセンスに合わなかったから??

トップ娘役の底力を感じた朝月さん

そして朝月さんのかつらと髪飾りのセンスも最高でした。

朝月さんのこだわり

「歌劇11月号」の白綺華さん(107期)の楽屋日記に「どうしても憧れの朝月さんのことを書きたい!」と朝月さんのこだわりの詰まったパレードの頭飾りについて書かれていました。

全て一から手作りで、台形の白い飾りは弧を描いて綺麗に見えるように工夫し、垂れている飾りも衣装の肩についている飾りに合わせて探し、全てを一つひとつ自分でつけられたそうです。
さらには白い中国の花は粘土で一つひとつ作られたとか。
ここまで細かい作業をされていたとは知りませんでした。どれだけ時間をかけた細かい作業だったことでしょう。

トップ娘役さんの衣装は1公演で数え切れないほどあります。
多分こだわって髪飾りなどを作っていらっしゃるのでしょう。

「サヨナラショー」も、真っ赤なドレス、黄色いワンピース、組カラーのドレスと3つありました。
どの衣装に対しても、センスの良い髪型と髪飾りをされていました。
こだわりの娘役魂をとっても感じました。

11月10日、11日には、朝月希和ミュージック・サロン『La Lumière ~朝の月のように~』があります。(配信は11日に2回)

ミュージック・サロンを開催する娘役さんは、宝塚での公演中に、千秋楽の「サヨナラショー」とミュージック・サロンの準備をしなければならなりません。そのために途方も無い忙しい思いをされているのでは?と思います。

それでも、手を抜かず、こだわった娘役魂の集大成を魅せてくださるのでしょう。

ベテラン娘役の娘役力

そして朝月さんは、衣装の着こなしがとてもエレガントで、裾さばきがとても綺麗です。

先ほど白綺華さん(107期)の楽屋日記を紹介しましたが、白綺さんは首席入団で、音楽学校の文化祭では歌に芝居にと大活躍されていました。
路線娘役さんとして、これから活躍されていく中の1人だと思います。

入団間もない娘役さんがトップ娘役さんの素晴らしさを、こうして見ながら学ばれているのですね。衣装の着こなしのエレガントさ、裾さばきなど多岐にわたって、朝月さんから学ばれていると思います。

朝月さんのような娘役力は、一朝一夕に身に着くものではありません。
長い年月を通して努力を惜しまなかったからこそ、培ってこられた貴重な宝だと思いました。

朝月さんからいろいろと学ばれている娘役さんは沢山いらっしゃることでしょう。

朝月さんの芝居力

少女時代の玲玲を見ながら、朝月さんは本当にお芝居が上手だと思いました。
仕草とかセリフ言い回しが子どもそのもので、何よりも情感がこもっているので自然です。

そしてサヨナラショーの時は、真っ赤なドレスを着ていても、一瞬にしてお銀さんがよみがえっていました。

次期雪組トップ娘役に夢白あやさんが就任されます。
夢白さんは舞台姿が誰よりも綺麗で華がありますが、雪組の今後のために、朝月さんを間に挟むことにとても意味があったことを、今日の千秋楽の配信を見ながら感じました。
夢白さんにとっても沢山のことを朝月さんから学ぶことが出来たのではないかと思います。

出演者について

専科さん出演の意義を感じた

6人の専科の方が出演されていますが、やはり重厚感が特別にあります。

「老け役だから専科」という安易な割り振りではなく、「国を思う公平無私な役」を専科の方に振られていたように思いました。

但し悠真倫さんだけは、私利私欲の塊薄っぺらな栄禄を演じていらっしゃいます。
「国を思う公平無私な役」とは正反対の役も、専科の方が演じるからこその深さがあって、余計人間としての軽さを感じさせてくれました。

その対比で、専科の方々の「国を思う一体感」がより深く感じられ、その底に専科の方々の「宝塚愛の一体感」に通じるものがあり、原田先生の配役の妙を観れば観るほど思いました。

初見の頃は、西太后の一樹さんはピッタリながらも、『桜嵐記』の後醍醐天皇の印象が強くて、女性としての孤独や哀しみが感じにくいと私はこのブログに書いていましたが、観る度にそんな思いは無くなっていきました。

真那春人さん演じる袁世凱の小憎らしさが見る度に増していくのも面白かったです。

黒牡丹を演じる眞ノ宮るいさんの最期のシーンも、自然で感動的になっていきました。
面をつけて京劇を踊る所は、視野が狭くてとても難しいのではと思いますが、普通に激しく踊られていて凄いなと感動します。

朝美さんの京劇も素晴らしいですが、眞ノ宮さんも負けていません。龍舞の男としての舞も特別ですし、雪組の花形ダンサーとしての位置を確立されつつあるように思いました。

キラキラが増し続けている和希そらさん

今回私の周辺でとても評判が良いのは、順桂を演じる和希そらさんです。
低いイケメンボイスの素晴らしい歌唱は、雪組の歌に磨きをかけています。

クールな強い個性が作品の中で色をつけていて、貴重な存在です。そして和希さんの格好良さの売りにもなっています。

フィナーレの歌手での微笑みが、希少価値すぎてより印象に残って、軽いダンスでのロケット紹介もとっても粋。

雪組にくるべきして来て、今どんどん花開いていっていて、どこまで素晴らしくなるのだろうと楽しみにしています。

そして彩風さんの、包容力が増し続けていて、立派なトップスターになられたなと観る度に感動します。

コロナ禍の中、宝塚大劇場公演が完走できたこと、本当に良かったです。

東京公演も完走できて、クリスマスの12月25日(日)に朝月さんをはじめ4名の方が幸せにご卒業できますように。

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