真逆の2人 彩風咲奈&朝美絢「宝塚プルミエール」
こんにちは、くららです。
昨日のWOWOW「宝塚プルミエール」は、『蒼穹の昴』特集でした。

彩風咲奈さん朝美絢さんが、フード付きのカジュアルコーデで雰囲気を揃えてご出演。
タカラジェンヌがこんなラフな格好で、公共の電波に出演するのも珍しいですが、「兄弟」のような仲の良さが一層増して感じられました。

仲の良い二人ですが、二人の関係性の意外な一面が明らかになって面白かったです。

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『蒼穹の昴』についてのトーク

『蒼穹の昴』について

彩風:「袖とかでもさぁ、みんな集中しているね」

朝美:「集中してる!」

彩風:「み~んな、壁に向き合ってる、ずっと○○してたりとか」

梁文秀役(彩風)について

朝美:「秀才感がねぇ」

彩風:「科挙第一等で合格しまして、優秀で秀才で国を引っ張っていくような人で、最初は荷物を背負って演じていたのだけど、段々自分の中にある小さい感情とかを積み重ねて文秀って人を生きていればいいんだなぁと。でも春児とのやりとりが昔の自分に戻るみたいな。2幕になると政治の話が多くなってくるから、常に春児といる時の破天荒で、でも心やさしくてみたいな。お兄ちゃん的存在っていうところは、持って演じたいなぁって思っています」

朝美:「絶対人を裏切らないじゃあないですか。心の中が大きくて、感じます」

彩風:「ありがとうございます」

李春児役について

朝美:「いろんなものを見るんですけど、政治とか人間関係とか。でも自分の信じた道、西太后様に絶対につくと、絶対に曲げないピュアさ、嫌みが無いのが春児なのかと。文秀大好きで、家族以上に文秀を頼って、心は多分小さい頃から成長しても、そこだけは幼いまんまで」

京劇のシーンについて

朝美:「宝塚の舞台で、あんなに緊張したことは無い。初舞台の初日ぐらいの」

彩風:「自然と手足が出てる」と拍手。

朝美:「あそここそ、目力ですよ」

彩風:「目力すごい。シャーンというドラと共に、すっごい決まってる!」

朝美さんは京劇のお稽古シーンでは、狭い銀橋で棒を激しく振り回しながらアクロバティックな動きをされていて、毎回凄い集中力が必要な緊張のシーンだと思います。

西太后の前で京劇の「超滑車」を披露するシーンも、この京劇の披露に人生をかけている春児と、懸命に京劇に取り組んでいる朝美さんの姿が重なってより感動を受けます。

すごい緊張感をもって臨まれているからこそ、より感動のシーンとして観客の心に残るのですね。あらためてあのシーンの凄みを感じました。

印象に残る楽曲について

彩風:「二人で(紫禁城で)再会して、あそこは本当に来るね」

朝美:「見上げる空が北京の空なんですけど、チンハイの空でもあり、どこにいても見える昴の星」

彩風:「グッとくるよね」

彩風:「1幕ラストの『昴よ』は、このコロナ禍俺は戦うよと言う、その気持ちと凄く重なる。この世にこの歌を歌うというのは、そういう力強さ絶対負けないぞという気持ちで歌っている」

彩風さんの深い思いが詰まっているからこそ、あの震えるような感動を味わえるのですね。

李玲玲(朝月希和) について

彩風:「兄弟で話し合ったりした?」

朝美:李家の人間は強い。その強さが玲玲にあったと思うし、だからこそ一人になっても(かごを背負うふりをして)自分で生き抜いていたから。そして大人になっても変わらないピュアさがあり、その部分が春児と玲玲は似ているんじゃぁないかと話したり」

彩風:「文秀からしたら、春児がいなくなったなら、自分が面倒をみなきゃあと親のような気持というか。玲玲の成長も舞台上でみれることは、親になっていないけど、親ってこんな気持ちなのかなと思う。なんか守らなきゃあ、みたいな」

ジェンヌに聞いてプルミエール「真逆の性格のふたり」

Q.舞台では義兄弟役ですが、普段兄弟っぽいと感じる時はありますか?

彩風:「全然真逆だよね。結構性格。あんまり一緒だってことないよね」」

朝美:「きれいにですよね」

彩風:「好きな食べ物とかも」

朝美:。私がこれいいって言ったら」

彩風:「いゃ、あまり好きじゃない…」

朝美:「ってことが多いんですよね。最初は悲しかったけど、最近は自分が好きでも、咲さんこれ苦手と思うように」

彩風:「私たち一人っ子だからね。兄弟って感覚がわからないんだよね」

朝美:「でも文秀と春児が喧嘩している所とか、稽古場の始めの頃、自主稽古してて、兄弟ってこんな感じかもって」

彩風:「私もこんな感じなのかなって」

朝美:「それはすごく楽しんでますね」

ふたりの「阿吽の呼吸」の関係性の良さは、舞台からでも、今回の番組からでも感じられました。

2期学年が違いますが、朝美さんが時々無意識にタメ口になっていて、彩風さんとの距離感が縮まっただけじゃなく、信頼関係もより深まっているようです。

真逆のリアクションの罰ゲーム

「ドクター・エウレカ」という3本の筒の中の2個ずつの玉を、指定どおりに入れ替えるゲームです。

負けた方には、手に持っている「風船」を、針で穴を指して割る罰ゲームが待っています。

余裕で彩風さんが勝利して、朝美さんが罰ゲームをすることになりました。大きな差があったのに「僅差」と主張する朝美さんがかわいい。

この番組での「風船割り」の罰ゲームは朝美さんがずっとやっていて、今回で3回目。
朝美さんは「風船割り」が大嫌いだそう。

精一杯彩風さんの方に風船を持っている手を延ばして、朝美さん「行くよ」、彩風さん「うん」、とまた息の合ったふたり。

朝美さんは「3.2.1」と数えながらも、すぐには針を刺せず「ふぅ」と息を入れたところで、やっと針をさせました。風船が大きな音と共に割れて

「うわぁぁぁ」と朝美さん大驚嘆の声。

彩風さんの方に目を向けると、ほぼ無反応
VTRで振り返っても、風船が爆音と共に割れても、にこにことした笑顔で見ていて、全く動じていませんでした。

朝美さんは「反応、反応うすくない、うそっ~。ライトさんも音響さんもビックリなのに、咲さんの反応って…」とあきれることしきりでした。

「風船割」の正反対なリアクションが本当に面白かったです。
「お互い正反対の性格」というのに頷けました。

何事にも動じない彩風咲奈さんの強い思い

彩風さんが風船が割れても、全く動じなかったのは、現在のトップスターとしての強い思いもあるのではないかな?と勝手に思いました。

割れるとわかっている風船に驚いている場合じゃない。小さなことに動じている場合でない。大きな目標に立ち向かっているんだ。(これは私が勝手に感じたことです)

「宝塚GRAPH11月号」の彩風さんの「ZUcasino」コーナーで下記のように語っていらっしゃいました。

命を懸けて守りたいもの
やっぱり、雪組の皆さん。このような状況になってから特に、皆さんに毎日会えていることが奇跡のように思えて。(中略)
皆さんが辛い時には絶対に力になりたいし、なにがあっても守りたいなと思います。引用「宝塚GRAPH11月号」

 

婦人画報の宝塚トップスターが教えてくれること vol.1|彩風咲奈さん[雪組]インタビューでは、下記のような話もされていました。

「たぶん、メンタルがだいぶ強いのだと思います。公演が中止になったり延期になったり、悲しい思いも悔しい思いもありましたが、そのたび、いまより悪いことは起きない。そう思っていました。少し勝手かもしれませんが、いまがどんな時代であっても、稽古に耐えたら初日の喜びが待っていたり、られたことの意味があとあとわかったり、大変なことがあっても、いろいろな経験をしてきたから、『きっと大丈夫』と希望をもっていられるのだと思います」

困難なときを乗り越えて迎えた初日、あらためて宝塚歌劇が好き、雪組の皆と舞台を作り上げることが好きと再確認することができたといいます。引用「婦人画報

そして、お客様との関係もマスクをつけていても、以前より近くに感じるそうです。お客様に一回一回、最高のパフォーマンスをお届けすることには技術を磨くことが必要で、最後までずっと追求していきたいと思っていらっしゃるようです。

現在上演中の『蒼穹の昴』には、主演の彩風さんのこの強い思いが溢れています。

1幕ラストの熱唱も、「コロナ禍、俺は戦うよ、絶対負けないぞ」という気持ちで歌っていると語っていらっしゃいましたが、その思いは客席にストレートに届いています。

フィナーレのデュエットダンスのリフトについては、初日は成功していましたが、その後は彩風さんに負担がかかる形で続けられていて心配しました。先日からリフトが変更になって、安堵したファンは多かったようです。

ご自分の腰に負担がかかっても、良いものを見せたいという彩風さんの強い意志を私は勝手に感じていました。
たとえリフトがなくても、トップコンビの息の合った、朝月希和さんのしなやかさを最高にいかしたデュエットダンスは2人でなければ出来ない唯一無二のものでした。

彩風さんはストイックで生真面目すぎる所もあるようなので、どうかご自分のことも大切にして欲しいです。

『蒼穹の昴』の宝塚大劇場の千秋楽まで残り1週間となりました。

浅田次郎著の傑作長編小説が、彩風さん率いる雪組生と専科の方々によって、宝塚で壮大な大作ミュージカルに仕上がっています。

脚本・演出の原田先生の公演プログラムのご挨拶を読むと、トップが彩風さんだからこそ、そして2番手が朝美さんだったからこそ実現した舞台化のようです。

今の雪組で『蒼穹の昴』が上演されて、最高の感動を味合わせてもらっていることは、本当に幸せなことだと思います。

次回の「宝塚プルミエール」は、星組『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』特集。
礼真琴さん、瀬央ゆりあさん、暁千星さんの3人が出演されるようで、質問を募集中でした。
前回まで礼・瀬央の同期生コンビが出演していましたが、ありちゃんが組替してきたので、3人になるようです。

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