こんにちは、くららです。
真風涼帆リサイタル『MAKAZE IZM』の爽やかなポスターが公開されました。
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ギャップのポスター
このリサイタルは、構成・演出/石田昌也先生です。
ギャップ1
爽やかで清涼感があふれていて、真風さんのお名前の「涼帆」のイメージです。
先行画像の時点で夏っぽさを感じていましたが、新緑の背景が加わったことで、まさに初夏!
このリサイタルが上演されるのは、1月9日 ~1月19日の真冬です。
季節のイメージというものは、世の中にしっかり定着しています。
これからの季節、紅葉やクリスマスや雪などのイメージのポスターで彩られることでしょう。
晩秋から冬に、この初夏の雰囲気のポスターが様々な所に貼られると思いますが、「えっ?」と季節のギャップを覚える方は多いのではと思います。
しかし、ギャップがあっても、真風さんの清涼感を打ち出したいのでしょうね。
そのギャップの意外感、印象深さも狙われているのかも?
ギャップ2
目の下がキラキラで、華やかなメイクで、真風さんが一段と綺麗です。
フェミニンな雰囲気も漂っています。
真風さんは、舞台の上の男役は、誰よりも男らしいですが、素はとても知的で女性らしい方で、喋り方もおっとり優しくて、そのギャップも魅力です。
このリサイタルは、『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』のコブラ(緋野盾兵)役&ショー『Capricciosa!!』と『カジノ・ロワイヤル〜我が名はボンド〜』のボンド役の「男の中の男」としての集大成を飾られる公演の間の別箱です。
退団前というと、通常は「ザ・男役」が強く打ち出されますが、フェミニンな雰囲気の退団後の真風さんをイメージするようなポスターにギャップを感じました。
「圧倒的なオーラを放つ真風涼帆の魅力を詰め込んだスペシャルステージ」と公演解説にありましたが、ポスターからイメージする素の真風涼帆の魅力も詰め込まれた感じになるのでしょう。
男役の真風さんだけでなく、素の清涼感あふれる真風さんご自身も感じられるリサイタルになるのかな?と思いました。
また、このポスターのギャップのレジスタンス的なところに、石田先生風味を感じます。
そして真風さんが膝を曲げている所が、タイトルのロゴの先端の矢印になる形になっていて面白いなと思いました。とってもセンスが良くて洒落たポスターです。
『ハッスル メイツ!』と青汁
『ハッスルメイツ!』について
石田先生構成・演出のワンマンショーぽいものというと、『ハッスル メイツ!』
「バウ・Song & Dance Entertainment」という宙組20年の軌跡を名曲、名場面を中心にショー形式で振り返りながら、宙組の輝く未来へと繋いでいく作品で、その主役は和希そらさんでした。
「SORA」組の記念の公演の真ん中に、和希そらさんはピッタリで、歌とダンスの技術力の高さとスター性に圧倒される大感動のステージでした。
出演者たちも素晴らしい技術力でステージを盛り上げていました。
16名の出演者:美風舞良、松風輝、花咲あいり、和希そら、瀬戸花まり、穂稀せり、瑠風輝、華妃まいあ、澄風なぎ、天彩峰里、舞華みりあ、鷹翔千空、湖々さくら、花城さあや、なつ颯都、亜音有星
今から4年前ですが、これからの宙組を背負っていくだろう方たちが出演されていました。そして「SORA組」にふさわしい名前だったそらさんは雪組に組替して更に活躍されています。
なんで青汁販売?
とても練られた見応えのある素晴らしいショーだったのに、初見の時から「なんで青汁?」と、青汁売りに違和感がありすぎて、いまだに脳裏に刻まれていました。
もう4年経っているので、青汁がどうしてそんなに嫌だったのか、もう一度「ハッスルメイツ」の映像を見てみました。
驚きの石田先生の心情語り
【パーシャルタイム監獄】パロディ
瀬戸花さんが看守で、宙組で演じられた作品の役の人たちが、監獄に入っているという設定のパロディが繰り広げられました。
一人ひとり、看守の瀬戸花さんに呼ばれて、退団のご挨拶の時のように、「すみれの花」をBGMに階段を降りてきて小芝居をします。
マリーアントワネット(美風舞良)、ルイ16世(松風輝)、ジャンヌ・ダルク(花咲あいり)、レット・バトラー(穂稀せり)、ホセ(瑠風輝)、ベルワットリング(華妃まいあ)、エドモン・ダンテス(涼風なぎ)、カルメン(天彩峰里)、アイーダ(舞華みりあ)、ラダメス(鷹翔千空)、吉田茂(なつ颯都)、石田三成(亜音有星)
時空を越えてやってきたルキーニの和希そらくんが登場して、次のように語りました。
「モンテ・クリスト伯」も「ロミオとジュリエット」も、こんなストーリーがまかり通るのも、シェイクスピアやアレクサンドル・デュマが超有名な小説家だからだ。
もしこんな話を宝塚の脚本家が書いたら。 『もう石田先生ったら、ご都合主義や脚本書いちゃって』て、しかも袋叩きにされる!
けどシェイクスピアやアレクサンドル・デュマなら『すご~い!名作』と賞賛される。
世の中は不公平だ! こんな俺がテロリストとして生きる意味を見つけ、明るさや生きがいを取り戻したのは、 この青汁と出会ったおかげなんだ!」 |
和希ルキーニの語りは、実は青汁のCMだった!っというオチでした。
さらに看守の瀬戸花さんが、「変装写真館のご利用ありがとうございました」っと言って、出演者たちは変装写真館で変装した一般客だったっという二段オチ!
青汁売りをする必要がある?
素晴らしい歌とダンスで、スタイリッシュにショーが展開している中で、格好良く「ショースター」として活躍しているそらくんに、なぜ青汁の叩き売りをさせる?
私には場違い感がいっぱいでした。(こういう感覚も人によって違うでしょう)
石田先生らしい、さむ~いダジャレも
「男性なのにラダ…メス(雌)・・・」と、ラダメス役の鷹翔千空くんに言わせていました。
「メス」と言う言葉は人間には使いませんし、笑いにはなっていませんでした。
会社でオヤジギャグが女性社員に受けないように、女性と男性の笑い所は違うと思いますが、石田先生はいつもオヤジギャグをいれて、クスッと笑いが起きることを狙われています。
ショーの箸休めに、パロディ部分があっても良いと思いますが、お洒なイメージは貫いて欲しいです。
石田先生は、キャリアと優れたセンスをお持ちで「ハッスルメイツ」もベテランの先生らしい素晴らしいショーでした。
しかし「蛇足」というか、余計なつけたしがちょっと邪魔をしてしまう。
しかも女性の感覚とは違う「オヤジ」目線なので。
真風さんのリサイタル『MAKAZE IZM』にも、どんな石田先生風味が加味されるのでしょうか?
石田先生はショーの演出でも活躍
石田先生の担当は、最近はお芝居が中心ですが、2010年の宙組『ファンキー・サンシャイン』( 主演:大空祐飛)までは、お芝居、ショーの両方で活躍されていました。ショーのヒット作も多いです。
トップスターのリサイタルも担当されていました。
・1998年 真矢みきスーパーリサイタル・イン・日本武道館『MIKI in BUDOKAN』
・2002年 絵麻緒ゆうライブコンサート『YU EMAO LIVE IN BLITZ』(赤坂BLITZ)
・2014年 柚希礼音スーパーリサイタル『REON in BUDOKAN 〜LEGEND〜』(日本武道館トータルプロデュースはSAM(TRF))
真風さんのリサイタルでも、培われてきた手腕を発揮されることでしょう。
演出家の立場
石田先生について
「ご都合主義の小説でも有名な作家が書くと名作で、宝塚の石田が書くと袋叩き」という、先生が愚痴のような主張をされ、出演者全員に「納得!」と2回も同意させていました。
余程、腹に据えかねることがあったのかもしれません。
しかしショーのパロディで、演者にストレートに語らせるものでは無いとも思います。
演出家の先生たちの座談会など、先生方のお気持ちを発信できる場があったら良いかもしれません。
上田久美子さんについて
先日の上田久美子さんが、『「推し」でなく中身で問う演劇』を目指されるようになったのにも、宝塚の演出家時代に経験されたことが影響しているのかな?と思います。
少なくとも宝塚在籍中は、宝塚のスターシステムに沿った配役で最善の舞台になるよう尽力され、感動の舞台をつくられていました。それこそが負担だったのでしょうか?
SNS時代が負担になっているかも
SNS時代になって、誰もが自分の思いや感想を気軽に発信しやすくなりました。
私もこのブログに自分の思ったことなど、身勝手に書いています。
演出の先生方にそれらが届いていて、先生方にとって重荷であったり、負担であったり足かせだったりするのかもしれません。
真風さんで観たいもの
ソーラン宙組
「VIVA! FESTA!」(2017年)、トップスターになってからの「VIVA! FESTA! in HAKATA」(2019年)の中詰のソーラン節。真風さんのダイナミックな男っぷりが最高に格好良かったです。客席降りがあったので、客席がわきに沸いていました。
まだ客席降りはできないでしょうが、是非『MAKAZE IZM』で真風さんの格好良いソーラン節を観てみたいです。
そしてずっと観たいと思い続けているのは、真風さんのトート。
「ロミオとジュリエット」の死をあそこまでダイナミックにクールに魅せてくださったので、トートはどんなに似合うだろうかと思い続けていました。
『MAKAZE IZM』への期待感が増していきます。
毎年国際フォーラムのチケットは入手しづらいですが、なんとか観劇できたら良いなと願っています。
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