宙組「アナスタシア」初日感想
こんにちは、くららです。
宙組「アナスタシア」の初日を観劇してきました。
荘厳で上質な海外ミュージカルを宝塚で観た!という満足感でいっぱいです。
「エリザベート」を宝塚で観劇した時に、「いつもと同じお値段でいいの?」と感じてしまうように、「アナスタシア」でも感じました。
「三井住友カード ミュージカル」とタイトルが入っていて協賛しているので、豪華な舞台でした。

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全般について

始まる前にビックリしたのは、オケボックスに指揮の御崎恵先生が立たれて、みんなで拍手したことです。
演奏は録音ですが、タイミングを指揮するためのようです。音楽を重視されているからですね。

「海外ミュージカル」がベースにあるので、歌の占める割合がう~んと高かったです。歌につぐ歌。
しかも1曲、1曲長く、難しそうな曲ばかり。
主要な役の6人が歌でも大健闘されていました。
主要な役
・ディミトリ……真風 涼帆
・アーニャ……星風 まどか
・グレブ……芹香 斗亜
・マリア皇太后……寿 つかさ
・ヴラド……桜木 みなと
・リリー……和希 そら

芹香斗亜さんのグレフは、 感情をむき出しにして、物語るように歌いあげるものが多く、迫力がありました。

桜木みなと君のヴラドは、コメディぽい楽しい歌が多く、難しいだろうに、サラッと歌っていました。

リリーの和希そらくんは、今回は女性役、女性の声でも、どんな歌も上手に歌いこなされていました。
リリーはおばちゃん役?と少し心配していましたが、そんなことはなく、1年前のショー「アクアヴィーテ!!』で女性役でダルマ姿で銀橋を渡るシーンがありましたが、あの時のイメージのままでした。

アーニャのまどかちゃんの歌唱は絶品でした。感情を歌っているのが伝わってきて、お手本的なミュージカルの歌唱。
現在の宝塚の娘役さんの中で、アーニャを演じるのに一番ふさわしいのは、まどかちゃんだなと思いました。最高の適役です。
そしてタカラジェンヌなので、普段着からドレスに着替えた時のキラキラ感は特別素敵。

真風さんも、寿組長も歌の心が伝わってきて、とても良かったです。
真風さんは、本当に上達されていました。
しかし実力派歌手かそうでないかは、こういうミュージカルでは、わかりやすい面があります。

コーラスは、宙組の伝統の美しさでした。
多くの出演者に少しずつ歌うシーンもありました。

宝塚版は真風ディミトリーが堂々たる主役!

従来なら、アーニャが主役のものを、真風さんディミトリー主役に上手に置き換えられていました。
ブロードウェイのクリエイティブスタッフにより、ディミトリ役に新たに楽曲が提供されたり、本来ならアーニャのソロが真風さんとのデュエットになったり。

それでもアーニャのまどかちゃんの歌は、少なくなかったです。
そして今回真風さんが、とても若返って見えました。歌も颯爽とした感じ。
今まで演じてきたどの役よりも、真風&星風ペアが一番自然で素敵に見えました。

背景映像がふんだんに取り入れられている

アナスタシアの幕間映像
幕が上がる前の映像です。
1幕前は、雪が降っていて、とてもきれいでした。

劇中も幕間の画像と同じように、舞台の大きさいっぱいに背景に映像が映し出されます。
美しい映像で、その映像にも感動しました。

2017年の初演から2019年3月までの、ブロードウェイ版でも映像が駆使して使用されていたそうで、2020年春にわずかな期間しか上演されなかった日本公演も、映像の美しさがふんだんに取り入れられていたそうです。(観劇予定でしたが、梅田は全公演中止になってしまいました)

宝塚で背景に映像が使われる場合、2階席では見切れたりします。(望海さんのコンサート『NOW! ZOOM ME!!』では、顕著でした)

私は1階席だったので、今日はきれいに見えましたが、2階席の上の方だと、どのように見えるのかな?と思いました。
素晴らしいミュージカルなので、背景の一部が見えなくても、何の問題もありません。

河底美由紀先生の衣装デザインについては、「ブロードウェイ版」「日本版」と土台があるので、それらを宝塚版にデザインされているので、気になりませんでした。
アーニャがはじめて着る紺のドレスは、フィナーレの階段おりでも着ていましたが、まどかちゃんに一番似合うかどうかは、少し疑問でした。

フィナーレの群舞での衣装は、奇抜と言うか、独特のセンスをお持ちだなと思いました。
好みでしょうが、私とは少し合わないような。
フィナーレの衣装と羽根の色も、前回の月組公演のように、色合いを合わせた方がしっくりきますね。

桜木みなと君の躍進を感じた

桜木みなと君演じるヴラドは、髭もじゃで、若くない設定で、真風さんの相棒役です。
長身の真風さんと一緒のシーンが多いので、決して格好が良い役では無いのですが、とても存在感があって、良い味を出していました。
ほっこりさせる役どころの役目が十分果たせていました。

2幕の冒頭は、ずんちゃんが最初に出てきて、センターに位置していたりして、真風さんも出てきますが、同格に近いような扱いに感じるところもあり、推されているなと感じました。

そして「ずんそら(桜木&和希)」の見せ場がたくさんあります。

フィナーレの始まりは、格好良い男役のずんちゃんがせりあがってくる「歌唱指導」から始まります。
髭もじゃ役だけで終わらせないのが、宝塚の良いところ。

娘役2で終わった和希そらくん

そら君が、リリーという娘役に抜擢されたことは、喜んでいました。
しかし路線の男役さんが娘役に抜擢されても、ふつうはフィナーレは男役で魅せてくれます。(例 鳳月杏さん、朝美絢さん)

そら君の場合最後まで娘役でした。
フィナーレでは、「フィナーレの女A」とプログラムに書かれていて、真風さん中心の娘役群舞では、真風さんと踊るシーンがありました。
さらに芹香さん中心の男女のナンバーでは、キキちゃんとそら君が組んでリフトまでしていました。

この公演では、そら君は「娘役2」でした。
男役のそら君が好きなファンとしては、複雑な気持ち…

桜木みなと君の躍進は、今後に影響があるのでしょうか?

実にシンプルな階段おり

エトワール花音 舞

和希そら(役の赤いドレスで)

桜木みなと(役の衣装で)

芹香斗亜(総スパンの衣装に紫の羽根)

星風まどか(アナスタシアの紺の衣装に薄紫の羽根)

真風涼帆(総スパンの衣装に中心が白い羽根)

こんなシンプルな階段おりは珍しいと思います。

フィナーレの並びでは、次の番手は紫藤りゅうくん瑠風輝くん

1列目の上手の端は留依蒔世くん、下手の端は鷹翔千空くんでした。
別箱では活躍しているのに、留依蒔世くんが下げられているような。

期待の新人について

バレエ「白鳥の湖」
・オデット     ……潤 花(102期)
・ジークフリート王子……亜音 有星(103期)
・悪魔ロッドバルト ……優希 しおん(100期)

この3役が有望新人を物語っているような。
103期で全日程出演しているのは、亜音有星くんだけです。
新人公演で、3番手の役→2番手の役 と上がってきていたので、もし新人公演があったら、亜音有星くんに主演がまわっていた可能性はあります。
新公ヒロインは、潤花ちゃんには歌が多すぎて危険なので、105期の山吹ひばりちゃんだった可能性もあったのか?
宙組の新人公演の抜擢は、他の組より若い学年にふられる傾向にあります。

雪組から組替してきた潤花ちゃんは、マリア役(4姉妹)でも、その他の役でも笑顔が輝いているので、すぐにわかりました。
娘役に転向した愛海ひかるちゃんも、オリガ役(4姉妹)などで、活躍していました。

ロケットでは、潤花ちゃん、花宮沙羅ちゃん、亜音有星くんらが、それぞれ目立つところがありました。

作品のキーワードは、 HomeLoveFamilyだそう。
劇の途中、涙を流されている方も多かったです。
とても心が温かくなる感動の作品でした。

チケット難ではないので、何度も感動を味わいにいきたいと思っています。

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