中堅娘役さんについて思うこと
こんにちは、くららです。
昨日宙組の「アナスタシア」を観劇して、「中堅娘役さん問題」を感じました。
宙組には、遥羽ららちゃん(98期)、天彩峰里ちゃん(100期)という、華と実力を兼ね備えた娘役さんがいます。
「トップ娘役になって欲しいな」と期待しているファンの方も多いよう。

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「アナスタシア」は既成のミュージカルなので役不足

「アナスタシア」は、6人の主要な役(真風涼帆、星風 まどか、芹香 斗亜、寿 つかさ、桜木 みなと、和希そら)の人たち中心の演目なので、多くの人たちが役不足です。

潤花ちゃんについて
夢白あやちゃん(103期)と潤花ちゃん(102期)がトレード組替となりました。
その結果、新人娘役として推されていた夢白あやちゃんから、潤花ちゃんに「推し」バトンが渡ったという感じに、私には見えました。
娘役では、潤花ちゃんだけ2役ついていて、4皇女のマリア役と、劇場でのバレエ「白鳥の湖」のオデット役です。
一番見せ場があったように思いました。

宙組に組替してお顔がスっとされて、スチール写真は綺麗になった印象でした。
劇場内に飾ってあるスチール写真は、100期の天彩峰里ちゃんまででした。
アゲアゲ現象は反発をうみますから。

中堅娘役が少年役?

最近東上ヒロインをすませた遥羽ららちゃんは、スチール写真を見てもわかるように、ロシア帝国の皇太子アレクセイ役でした。
ロシア革命で13歳で銃殺されたので、登場シーンは少年役

ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世には第1子から第4子までつづけて4人の皇女(アナスタシア)が誕生し、なかなか男子に恵まれませんでした。
やっと第5子として待望の皇太子が誕生し、それがアレクセイです。
しかし血友病に苦しんでいました。
アレクセイは、一番年齢の近いアナスタシアと親友のようにわかり合った、仲の良さだったそうです。

4皇女
・オリガ……愛海ひかる(100期、娘役に転向したばかり)
・タチアナ……水音志保(101期、可愛い顔立ちでダンスが得意)
・マリア……潤 花(102期)
・アナスタシア

4皇女の3人は、それぞれの年齢に合わせて、学年順で配役されていました。

少女時代のアナスタシア……天彩峰里
天彩峰里ちゃんと星風まどかちゃんは同期で、峰里ちゃんは年上だと思いますが、「少女時代のアナスタシア」は、峰里ちゃんのもつ儚い可憐さがいかされていて、とても自然で可愛い少女でした。
可愛いだけでなく、芯のあるアナスタシアも感じられました。
従来は、この役は新人娘役が演じる役だと思いますが、娘役さんに大きな役が無いので、天彩峰里ちゃんにこの役がついたのでしょう。

今回の「アナスタシア」のような大作の「エトワール」は、重要な役だと思います。
美しい歌声で定評のある天彩峰里ちゃんこそ、「娘役の役不足」の中でエトワールにふさわしいと思っていましたが、エトワールを務められたのは90期の花音舞さんでした。
歌がお上手だと思いますが、初日のエトワールは緊張されていたようでした。

天彩峰里ちゃんは、星組時代1回、宙組では「異人たちのルネサンス」で、2度目のエトワールに抜擢されていますが、こういう大作でも、もっと活躍の場が与えられても良いような気がしました。

遥羽ららちゃんの少年アレクセイ
血友病という王家に続く悲劇の病をもち、幼くして銃殺されるという悲しい設定の役なので、演技派のららちゃんが無邪気に演じれば演じるほど、物語が深くなります。
2幕では、アレクセイの悲しいセリフも流れました。

皇女たちより演技力を必要な重要な役なので、遥羽ららちゃんにこの少年役がついたのだと思いますが、「中堅娘役さんが少年役?」という疑問符は残りました。

雪組でも中堅娘役さんが少年役現象

雪組『f f f -フォルティッシッシモ-』の配役が先日発表されました。
ベートーヴェンは、正式にはルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

少年ルートヴィヒ……野々花 ひまり
モーツァルト  ……彩 みちる

・モーツァルト   1756年1月27日 – 1791年12月5日
・ベートーヴェン 1770年12月16日頃 – 1827年3月26日

モーツァルトは、35歳で亡くなりました。
彩みちるちゃんが演じるのは、少年モーツァルトなのか?
(この発表があった時から気になっています。)

雪組は潤花ちゃんとトレード組替した夢白あやちゃんは、「ジュリエッタ・グイチャルディ」という望海さん演じるルートヴィヒの憧れの年下女性
『月光ソナタ』の愛称で知られるピアノソナタ第14番を彼女にささげています。

実際に舞台を観てみないと何とも言えませんが、中堅娘役にやさしくない配役だなと、私は勝手に感じました。

103期以降に、歌えて、可愛い有望な娘役さんが沢山います。
そういう娘役さんたちが台頭してくる時もそんなに遠くないのかな?とも何となく感じます。

宙組の「娘役2」は和希そらくんだった

役で出番が少ないと、フィナーレで活躍の場が与えられたりしますが、宙組「アナスタシア」のフィナーレの娘役の活躍の場は、女性役リリーを演じた和希そらくんが、かっさらっていました。
あまりにも自然に素敵に娘役に溶け込んでいて、真風さんとも芹香さんとも組んでいて「このまま娘役になったらどうしよう」と心配してしまいました。
「West Side Story」のアニータの時と同様に、パンチのきいた娘役は男役のそら君でしか出せないから、この作品のみの娘役と信じていますが。

話がそれてしまいましたが、そら君が「娘役2」を担っていたため、遥羽ららちゃんや天彩峰里ちゃんが目立っていなかったような。
(私がそら君ファンだから、そういう思いが強いだけかもしれません)

中堅娘役で、特別に脚光をあびたり、注目されていなかった朝月希和ちゃんが、組替して東上ヒロインをつとめたと思ったら、「トップ娘役」に抜擢されました。
「トップ娘役人事は何が起こるかわからない」という思いを新たにしました。

今回、遥羽ららちゃんや天彩峰里ちゃんがそんなに目立っていなくても、この先朝月希和ちゃんのようになることもあり得るのか?
中堅娘役さんが「少年役」という配役をあまり過去に見た覚えが無かったので、つらつらと書いてしまいました。

「おめでとう」は、本当におめでとう?

朝月希和ちゃんのトップ娘役就任を「おめでとう」と祝っていますが、任期が極端に短かったりすることもあるのか?

貴城けい&紫城るい 宙組トップ就任発表から9か月後の退団会見

貴城けいさんは雪組の御曹司で、雪組2番手を務めていたので、宙組から水夏希さんが雪組に組替してきても、次期雪組トップスターなのだろうと思っていました。
2005年12月20日に、突然宙組次期トップに、貴城けいさん&紫城るいさんが就任と発表されました。

紫城るいさんは発表の約1年前に月組から宙組に組替していましたが、貴城けいさんが宙組に出演するのは、和央&花總コンビのサヨナラ公演後、約半年以上先の博多座公演よりと言うことでした。
そのトップ就任の発表にかしげさんが好きだった私は「良かった!」と喜んでいました。

7月にトップに就任されて、8月に博多座で『コパカバーナ』が上演終了してから、9月6日退団会見が開かれました。
翌年2月12日で退団するとのこと。

大劇場お披露目公演『維新回天・竜馬伝!/ザ・クラシック』が、サヨナラ公演にもなってしまいました。

突然知らない組にトップとして落下傘して、相手役さんも宙組経験の浅い、今まで縁の無かった娘役さん。
しかもトップ就任は約9月間だけ。
相当な気苦労が、トップコンビにはあっただろうと思います。

トップ就任発表から退団会見まで、約9か月、トップスター貴城けいさんの活躍を夢見ていた期間でした。
1作で退団されるなんて思ってもいませんでした。
ファンにとってもこのやり方は、相当酷でした。

宝塚は「温情」主義に見えますが、トップスターの枠は限られているので、こういう「温情」とは思えないことが過去には起こってしまいました。
1作であっても、トップスター、トップ娘役に就任することは、スターの経歴としては「温情」なのでしょうか?

トップ就任を「おめでとう」と言っても、過去の苦い思いから、そんなにおめでたくない就任も、このコロナ禍では起るのかな?という不安もよぎります

中堅娘役さんにとっても、トップ娘役に就任するだけが希望では無いでしょう。
しかし娘役として熟しているのに、少年役をすることが「娘役の喜び」に通じるのかな?と疑問が残りました。
遥羽ららちゃんの場合は、お芝居が上手だったので、役として成功していて文句の付け所はありませんでしたが。

ただ娘役としてのイメージの問題です。
イメージよりも、どんな役でも上手に演じきれる演技力が評価されるべきなのでしょうか?
いろいろと考えてしまった「中堅娘役問題」でした。

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