雪組「炎のボレロ」初日感想
こんにちは、くららです。
雪組の梅田芸術劇場公演『炎のボレロ』の初日の感想を書きます。

今回の雪組公演を観る前に、予習として88年の初演星組「炎のボレロ」を見ていました。
話の筋はほぼ同じですが、作品から受ける印象がガラリと違いました。

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二つのコンビのラブラブが一番の売り?

今回は二つのコンビのラブラブが際立っています。
そして特にトップコンビ2番手コンビ魅せ場が多かったです。

トップコンビ
・アルベルト・カザルス(日向薫 → 彩風咲奈)
・カテリーナ・ドロレス(南風まい → 潤花)

2番手コンビ
・ジェラール・クレマン(紫苑ゆう → 朝美絢)
・モニカ(毬藻えり → 彩みちる)

朝美絢&彩みちるコンビについて

特に朝美絢&彩みちるコンビり芝居とラブラブ度がスゴイ!
ツンデレだけど恋人のモニカ(彩)を愛しているジェラール(朝美)。
ツンデレ風だからこそ余計に、いきなりキスをするあーさが衝撃的!
はじめのうちから、2回ぐらいキスをしていたような。その後はもう覚えていません。とってもラブラブ。

あーさみちるちゃんは、特別級レベルでお芝居が上手です。
この二人のシーンになると、惹きつけられて集中して見てしまいます。

あさみジェラールは、白血病で死期をさとっている薄幸の青年。
後がないからこそ、執念深く咲アルベルトを追うフランス軍人という色が濃い役です。
こういう屈折した役のあーさの演技力は最高に上手。引き込まれます。
そして健気なみちるモニカがいじらしい。

後が無い複雑な状況下での二人の恋模様は、大きな見どころになっていました。
芝居上手な二人によって、余計に注目を集める結果になったのかもしれません。

そして軍人あーさの「軍服」がカッコイイ。
歌もさらにお上手になったように感じました。
2番手の役ですが、いざ舞台にのると、朝美絢&彩みちるコンビは2番手以上の存在感を見せていました。
あーさは新生雪組での存在感をアピールできていたと思います。

ダンスの彩風咲奈&潤花コンビ

白い衣装の咲ちゃんのダンスから舞台は始まります。とにかくかっこ良い!
ラテンの衣装は男前度がさらに上がります。
全場面の振付をANJU(安寿ミラさん)が担当されたそうで、お芝居なのに、ダイナミックなダンスの見せ場の連続でした。
潤花ちゃんもその見せ場に花を添えていました。
やんさんが愛情込めて振付をされていることにも感動しました。

芝居の中でも見応えあるダンスを次々と魅せてくれることが、咲ちゃんの売りになっていくのでしょう。

いつも爽やかな印象の咲ちゃんなので、復讐に燃えてギラギラというのはあまり表現されていませんでした。(脚本によるのかな?)
一途な真面目な好青年。
仲間との交流などに、咲ちゃんの温かい人間性を感じました。
咲ちゃんは普段から面倒見が良い人なのかな。
咲ちゃん率いる雪組は、チームワークの良さをが魅力の組になっていくような予感がしました。

アルベルトとの恋に落ちる潤花カテリーナは、持ち前の明るい笑顔がいかされていて、天真爛漫な役が本当に似合います。
咲ちゃんと潤花ちゃんが恋に落ちていくところは、ラブラブで情熱的なのですが、朝美絢&彩みちるコンビに比べるとサラッとした印象でした。
サラッとした爽やかさが咲ちゃんの持ち味だから、今回はその持ち味がいかされたのでしょう。

ラストに向けて、メキシコを思う若者たちの熱が高まっていきます。
共和派の同志のリーター縣千君がはじめは衣装の色も目立っていて、初演は麻路さきさんの役でバリバリの3番手。
若い男役さんたちと共に、若いエネルギーがはつらつとしていました。

最後は、出演者たちが希望をもって一つになって、未来に向かって前進しているところで幕が下ります。
初演の星組公演は日向薫さんのお披露目公演で、新生星組の門出となる公演でした。
咲ちゃんも、主演で全国をまわるプレプレお披露目公演のようなものだったので、最後にみんなのボルテージがあがって幕となるところに、新生雪組への思いが沸きました。

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歌は「歌の上手な娘役さん」に任せよう作戦

初演の星組のトップ娘役の南風まいさは、美声が素晴らしい歌上手さんでした。
しかし今回の主要な娘役さんたちは、歌が得意では無いので、歌上手な娘役さんたちが「歌手」として起用されて、それぞれの場で活躍していました。
・有栖妃華ちゃん
・莉奈くるみちゃん
・愛陽みちちゃん
・音彩唯ちゃん

ラテン音楽もふんだんに取り入れられています。
プロローグで、有栖妃華ちゃん、莉奈くるみちゃん、音彩唯ちゃんが「キエレメ・ムーチョ」を大人っぽく歌っていたのが良かったです。

歌が上手でない主要娘役さんの歌のシーンは減らして、歌が得意な娘役さんが歌を披露するこの作戦は、これからの宝塚でも積極的に取り入れられていったら良いと思います。

音彩唯ちゃんについて

音彩唯ちゃんは、芝居でもショーでも「歌手」として起用されていました。
そして芝居では、フラスキータという、何回かセリフがある、ちょっと変わった女の子の役がついていました。
舞台の真ん中でお芝居を見るのは、はじめてでした。
緊張していたのか、少しかたく感じましたが、慣れると良くなっていくでしょう。

歌が歌えることが何よりも武器で、さらに可愛いので、これからも活躍の場が増えていくことでしょう。
新人公演の見合わせが、雪組の本公演の頃までには、元通りになっていることを信じています。

マキシミリアン皇帝政府の官房長官で咲ちゃんの復讐相手のブラッスール公爵を演じた久城あすさんと、その愛人役の千風カレンさんは、一番悪い役なのですが、悪だけで無い人間らしさを感じました。

従僕で実はブラッスール公爵を監視するスパイだったというタイロン役の真那春人さんも、良い味を出していました。
初演では夏美ようさんが演じられた役です。
 
ラテンの衣装とラテン音楽と、祭りのシーンをふんだんにとりいれた柴田先生の作品は、「ザ宝塚」というべき宝塚のタカラが満載の作品でした。
あと1週間、千秋楽まで無事に上演され、多くの宝塚不足の宝塚ファンを楽しませてくれますように。

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