『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム!』初日感想
こんにちは、くららです。
星組の初日を観劇してきました。

スポンサーリンク



『柳生忍法帖』について

登場人物が多すぎて、沢山の人に台詞や歌の見せ場があって、超スピードで流れていくのは、前回の雪組『CITY HUNTER』と同じでした。舞台の上がゴチャゴチャしていない分わかりやすかったです。

プロローグは、各ナンバーにのせて軽快に登場人物とともにお芝居全体の流れが紹介されるので、わかりやすくグイグイと惹き込まれました。

しかしそれ以降の話の筋になると、グルーブ分けになっている登場人物などについて、「公式ホームページの人物相関図」等を見て事前にしっかり学習をしていたらとっても理解しやすいと思います。原作を読んでいたらより楽しめるかも。(原作は上下2巻あって、かなりボリュームがあります)

主な配役について

柳生十兵衛……礼真琴
浅黒いメイクに荒々しさがあり、黒い眼帯をつけての「隻眼の天才剣士」は、低音ボイスも超イケメンで、とっても格好良くて魅力的な人物でした。
隻眼であっても素早い殺陣など普段通りのキレで、やはり超越しているなと感動。

途中おとり役の時に、眼帯をはずして両目が見えない設定で、ずっと両目を閉じたまま演技をされるのですが、「礼真琴くんの魅力は目」なので、目が見えないと少し魅力に欠けて見えました。これからメイクなど工夫されていくかな?

礼真琴くん演じる十兵衛は、剣豪でありながら、やさしくてフランクでユーモアがあって、可愛げがある愛されキャラでした。
ファンになっていく人がドンドン増えていきそうに思います。

公式ページで大野先生が、下記のように述べていらっしゃいました。

そして今回は、すでにトップスターとして経験を積んだ礼に、自分自身で独自の色を打ち出してほしいと思っています。彼女がどう演じたいかを主張してくれれば、私は喜んで折れるつもりです(笑)。
もちろん原作に基づくキャラクターを演じてもらいますが、今の彼女には、原作の骨格に自由に肉付けできる力量が備わっていると思うので、“こういう花を咲かせたいんだ”というものを見せていただこうではないか、と思っています(笑)。引用宝塚公式ホームページ

真琴くんが独自に生み出した「礼真琴の柳生十兵衛」でしょうか?
回を重ねるごとに変化していくかもしれません。

客席から笑いが起こるシーンが沢山ありました。一番は舞空瞳ちゃんとのシーンですが、それは瞳ちゃんの所で書きます。

この作品は「コメディ」では無かったと思いますが、笑いがよく起こっていたのは、初日だったからなのか?意図されたものなのか?明日も観劇予定なので、確かめたいと思います。

お芝居の幕が降りる時に、十兵衛は下手花道を歩きながらはけていきます。月組の「桜嵐記」、雪組の「CITY HUNTER」に続いて3作目です。同じ演出が続いていることを面白いなと思いました。

ゆら……舞空瞳
スチールを見た時も日本人形のような硬質な美しさにドキっとしましたが、舞台でもハッとするほどの妖艶な美しさでした。(なのにポスターには、美しさは表現できていませんでしたね)

ゆらの目の迫力は、今まで舞空瞳ちゃんが演じたものとは全然違いました。こんな表情もできるんだと感じました。

十兵衛とは敵対する関係でありながら、全力で積極的に好きになって、その熱量が凄いので、何度も笑いが起きていました。

「ここは笑っていいのかな?」と思って観ていました。

大野先生は、下記のように語っていらっしゃいました。

舞空には、とにかく器用にまとめてしまわないことを望みます。感情を思いきり出した演技をどう受け止められるかなど気にせず、“殻を破ってやる!”ぐらいの気構えで演じてほしいですね。才能のある人ですから、それができれば役者としてさらに飛躍すると思います。

“殻を破ってやる!”ぐらいの気構えで、感情を思いきり出した演技をどう受け止められるかなど気にせず演じていたのでしょう。

明日の演技はどうなのか?このままの熱量にさらに気迫がこもってくるでしょうか?

芦名銅伯……愛月ひかる
スチールの金髪の銅伯にはビックリしました。
真っ白い顔で、鋭い視線が刺さってきて、ゾクゾクとするような怖さ。

年齢が分からないくらい美しく妖艶で怖い”というイメージで演じると仰っていた通りでした。

舞台では登場の度に、豪華な衣装を着替えていました。ドクロマークの着物の時もありました。
ドクロマークが刺繍してある黒の衣裳の上に赤いロングベスト風の打掛を着ていらして、その衣装はとても豪華で独特です。
登場シーンごとに、打掛を着たり脱いだりして見え方が違ったので、私には着替えているように見えました。

「滅びてしまった芦名一族を復活させたい」という思いに異常なほど執着していて、不敵な笑みを浮かべ、不気味な雰囲気の魔人的な存在でした。

その執着心をもつことになった回想シーンでは、茶色黒色の髪で、まるで別人のような雰囲気でした。

そして声だけですが、双子の兄弟の徳川家の相談役を務める老僧南光坊天海も。
一瞬ですが、老僧南光坊天海として登場していました。

出番は多くはありませんが、この物語の肝となる「悪の華」の強烈な存在感は、唯一無二でした。

様々な個性的な役を演じてきた「愛月ひかる」だから演じることのできる役者としての完成形は、すでに出来上がっているように思いましたが、さらに深まっていきそうです。

“七本槍”の漆戸虹七郎……瀬央ゆりあ
原作にある、「人を斬る時は花を口に咥える」ことも、隻腕でもありませんでした。
“七本槍”の中では、ひと際衣装が豪華で美男子でした。

“突き抜けた悪役で、狂った炎を纏う男”を表現できていたか?
大野先生には、「その人柄の良さを消し去って欲しい」と言われていました。
眼力と顔芸とニヒルな表情で、悪に徹していらっしゃいましたが、さらに悪が極まっていくでしょうか。

推されている人が一目瞭然の配役

「七本槍」について
漣さん、ひろ香さんと路線男役の五人(瀬央、綺城、天華、極美、碧海)が演じています。
みんな悪党ですが、衣装とメイクが美男子なのは、漆戸虹七郎の瀬央さん香炉銀四郎の極美慎さん。命の長さもこの二人が一番長く、死に方にも見せ場がありました。

瀬央さんが今回の公演でとっても推されているのは明らかですが、次の男役というと極美さんだと思いました。

そしてその次は、7人の僧侶の中で一番年下設定の多聞坊役の天飛華音(102期)君!
僧侶の中で一人だけ別扱いの出番というだけでなく、礼真琴くん演じる十兵衛の影武者てきな登場場面もありました。
華音くんは、新人公演の主演に抜擢されています。
そして新人公演で華音くんの役を演じるのは、稀惺かずと君!
稀惺くんは本公演の方では、目立っていませんでしたが、「これから」なのでしょう。

星組は他の組に比べて本公演での「若手抜擢」がおそいです。

今回もベテランの天寿光希さんと副組長の白妙なつさんが大活躍されていました。
天寿さんは、沢庵和尚役で、白妙さんは千姫【天樹院】役でした。
ベテランだからこそ出せる深い味わいある役なので、このお二人が適任だったのでしょう。

「娘2」としては、有沙瞳さんが演じる天秀尼は地味な役だったので、小桜ほのかさん演じるお千絵(堀一族の女七人)の方が目立つ役でしたが、その分有沙さんはショーの方で活躍されていました。

水乃ゆりさん(102期)演じるおとねも娘役らしい良い役でした。
そして子守唄を歌う天丸の姉都優奈さん(102期)も良かったです。

「七本槍」の漣レイラさん演じる具足丈之進に使役されている「天丸・地丸・風丸」は秋田犬ではなく、健気な少年3兄弟でした。有望娘役さんが「どうやって犬を?」と思っていたので少年役に置き変わっていることに納得でした。
・天丸……瑠璃花夏(103期)
・地丸……星咲希(103期)
・風丸……綾音美蘭(104期)
そして瑠璃花ちゃん演じる天丸には、心打たれる見せ場がありました。
瑠璃花ちゃんは、新人公演のヒロイン予定です。

『VERDAD!!』で「オカマ店員」として強烈な個性を放っていた鳳真斗愛くん(102期)は、会津藩の百姓の男の喜四郎役で目立っていました。新人公演では輝咲玲央さん演じる加藤明成役です。芝居上手として期待されているのでしょう。

今日は初日でしたが、回数を重ねるごとに、みんなの役の個性が深まって、さらに面白くなっていきそうです。

ブログラムには、いつもの大野先生らしく、一つひとつ配役の解説が書かれていました。みなに愛情をもって役をつけていらっしゃることが伝わってきます。

『モアー・ダンディズム!』について

「ロマンチック・レビュー」というと、スタイリッシュな男役さんのイメージがありますが、礼真琴くん色のダンディズムもとっても良かったです。
ちょっと浅黒いメイクで大人っぽさも感じました。

劇場に響き渡る低音の良い声と、様々なタイプのキレの良いダンスで魅せられ続けました。
歌は礼真琴くんの右に出る人はいないので、「礼真琴ワンマンショー」ぽくなるのは仕方ないですね。

謝先生の振り付けは、かなり激しいダンスでしたが、礼真琴・舞空瞳コンビだけでなく、みんなで挑戦していました。

プロローグの衣装について

前回間違っていたことを書いていたので訂正します。
4色は、「オレンジ、黄、緑、青」でした。

主要4役
・礼真琴……赤
・舞空瞳……ピンク
・愛月ひかる……オレンジ
・瀬央ゆりあ……青

次なる男役4名
・オレンジ……天寿みつき
・黄……天華えま
・緑……綺城ひか理
・青……極美慎

一番感動したのは「アシナヨ」

まず礼真琴くんが素晴らしい歌唱力で聞かせてくれ
それに合わせて舞空さん、愛月さんが踊り
最後真琴くんが愛月さんの肩を後ろから抱きしめていました。

愛月さんが歌って、礼・舞空のデュエットダンス。

ラストは3人でご挨拶でした。

歌詞がなんとも現在の関係性に繋がるようなもので、ジーンと涙が浮かんできました。

『モアー・ダンディズム!』階段降りについて

エトワール 有沙(小さな白羽根)

小桜 極美

天華 綺城

瀬央(白のモフモフ肩羽根)

愛月(白の2番手羽根に黒い細い羽根が散っている)

舞空(白の羽根に黒い細い羽根が散っている)

礼(3重の立体的なフワフワの大羽根)

シャンシャンが3人だけそれぞれ色が違いました。

並び(間違っていたらごめんなさい)
小桜・天華・紫月・天寿・副組長・有沙・愛月・・舞空・瀬央・組長・音波・綺城・夢妃・極美

綺城さん、天華さん、極美さんたちが大分外側なことに驚きました。

ショーについての詳しいことは、次回書きたいと思います。
日曜日も観劇予定なので、初日との変化も気づいたことがあったら書きますね。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
ポチッと応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村
いつも応援してくださってありがとうございます。

twitter


スポンサーリンク