『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム!』2回目感想
こんにちは、くららです。
星組19日午後3時半公演を観劇してきました。

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『柳生忍法帖』について

笑いは初日だけ
昨日の初日のお芝居での意外な笑いは、予想通り初日ならではのもので、今日は全くありませんでした。

2年前の望海風斗さん主演の『壬生義士伝』でも、吉村貫一郎が這えつくばってお金を数える「感動のシーン」をはじめ、初日はいろいろと笑いが起こっていました。

初日のお客さんはディープなファンが多いので、意外すぎるシーンに対して、どよめきというか笑いになってしまうのかもしれません。

ゆら役の舞空瞳ちゃんは、礼真琴くん演じる柳生十兵衛を一方的に全力で好きになって、とっても積極的に感情を思いきり出した熱量のある演技をしています。
昨日はその演技に笑いが起こって、なこちゃん自身驚いたかもしれません。

今日は全く笑いは起こっていませんでした。迫真の熱い演技でした。

物語の流れの中で、ゆらの気持ちの変化の伏線は描かれているのですが、スピーディーに展開するので、ゆらの一方的な一途な愛を唐突に感じてしまいます。歌で表現するなどの心情描写があったら良かったのかもしれません。

しかし全てにおいてそんな感じで詰め込みすぎなので、回数を見ることで理解力を深めていけると思います。
硬い頭の私でも2回目はとっても良く理解できました。
見れば見るほど楽しめ味わえる「スルメ作品」だと思います。

このお芝居で、お笑い担当は、多聞坊役の天飛華音(102期)君だと思いました。
既に一番笑いをとっています。まだ少しぎこちなさがありますが、お芝居上手なのでドンドンボケの良い味を出していってくれるでしょう。

最後の方の、朝水りょうさん演じる父親の柳生宗矩に対しての十兵衛のコミカルな演技も楽しいです。このあたり『VERDAD!!』の出来無杉まこと、『GOD OF STARS-食聖-』のリー・ロンロン風。

(「イケおじ」を演じたら右に出るものがいない朝水りょうさん。今回もとってもイケています。)

大野先生が、礼真琴くんの演じる十兵衛は、「自分自身で独自の色を打ち出してほしい」と話されていましたが、心が広く、やさしくて、誰に対しても包容力がある所が、礼真琴くん演じる十兵衛の一番の魅力だと思いました。真琴くん自身の性格に直結しているような。

ゆらの愛情があまりに一方的すぎて舞台の上では、十兵衛の心の変容はほとんど描かれていません。

しかし物語のラストに、銀橋を渡りながら「もう一人俺だけが弔ってやれるおなごがいる」と十兵衛は言います。(原作通りの言葉)

そこで、十兵衛の人となりが伝わってきて、ジワジワしてきます。男前すぎる!

十兵衛は、キレキレの立ち回りと美声と格好良さで、宝塚のヒーローとして素晴らしいですが、さらに内面が充実しているので、最高のヒーローだと思います。

芦名銅伯の迫力に動揺して間違っていた記憶

愛月ひかるさん演じる芦名銅伯の迫力が凄すぎて、私は芦名銅伯に関して昨日間違ったことを書いていました。

キャラクターを演じている人たちは、皆衣装は一種類が基本です。

芦名銅伯もスチール写真のものが基本の衣裳です。舞台で見ると胸の部分や袖のドクロマークが目立っていて全体が豪華に見えました。
赤いロングベスト風の羽織を着ていて、登場シーンでその羽織を着たり脱いだりしていたので、私には毎回着替えているように見えました。最後の方は別の衣裳もあったと思います。

双子の兄弟の老僧南光坊天海は、声だけ出演していたと書いていましたが、一瞬ですが、老僧南光坊天海として登場していました。
その後、印象的な声のシーンがあったので、その一瞬の登場を忘却していました。
初日は、そのラスボス感というか、“悪の華”としての存在感に心揺さぶられすぎました。

『モアー・ダンディズム!』について

プロローグ
大階段に列ごとに四色のダンディーたちとレディーたちが板ついています。

幕開き先頭の男役と娘役
・オレンジ……愛月ひかる、有沙 瞳
・青……瀬央ゆりあ、音波みのり
・緑……綺城ひか理、白妙なつ
・黄……天華えま、小桜ほのか

主要4役
・礼真琴……赤
・舞空瞳……ピンク
・愛月ひかる……オレンジ
・瀬央ゆりあ……青

次なる男役・娘役4組
・オレンジ……天寿みつき、有沙 瞳
・緑……綺城ひか理、水乃ゆり
・黄……天華えま、小桜ほのか
・青……極美慎、音波みのり

オープニングの時は、緑の娘役先頭は白妙なつさんだったのに、組んで踊る時は緑は水乃ゆりさんでした。
このあたりに年功序列重視の星組らしさを感じました。

◆間奏曲1 「薄紫のとばりの向こう」
愛月ひかるさんのソロで銀橋渡り。
薄紫のロングの衣裳は、凰稀さんサヨナラショーのものだそうです。
小椋佳さん作曲の懐かしい歌を情感たっぷりに歌われます。(1986年ラ・ノスタルジー)

第2章「ミッション」(小澤時史先生のオリジナル曲)
謝珠栄先生振付のストーリー性のあるハードなダンシングシーン。
舞空瞳さんのソロダンスも、礼真琴・舞空瞳コンビのダンスも、芸術的で感動するのみ。
真琴くんが本舞台上で倒れたと思ったら、次の瞬間には上手銀橋で歌っていてビックリ。歌も芸術的。

激しいダンスシーンですが、瀬央ゆりあさんだけ「踊る青年A」表記でした。期待値がこめられているなと思いました。

◆間奏曲2 「ビューティフル・ラブ」
大きな豪華なつばの帽子をつけた娘役さんたちだけのロマンチックなシーン
センター…有沙瞳(98期)、小桜ほのか(99期)
紫りら(95期)、音咲いつき(96期)、二條華(100期)、彩園ひな(101期)、紅咲梨乃(100期)、澄華あまね(102期)

第3章 「キャリオカ」
黒燕尾S…礼真琴、愛月ひかる、瀬央ゆりあ
ピンクに裾に白モフモフのお洒落なドレス…舞空瞳
水色ドレス…音波みのり(91期)、有沙瞳(98期)
他の娘役さんは、ピンクのドレス。

音波みのりさんと「キャリオカ」

2006年の湖月さんサヨナラ公演『愛するには短すぎる』『ネオ・ダンディズム!』の時、音波さんは研2のため、このシーンに出演できませんでした。その時から「キャリオカ」に憧れて15年、今回は「娘役2」として活躍されていました。

音波さんは1度宝塚受験をして不合格となり、宝塚をあきらめて大学進学が内定していた高校3年の秋に、未練を断ち切れずにレッスンを再開したものの、怪我のため受験の直前まで松葉杖とギブスでの生活を強いられたとか。そんな中、体当たりで受験に挑み見事合格。同期の中では一番のお姉さんで現在研17ですが、研7と言っても良い若さと美貌とフレッシュさ。全てが美しい奇跡の娘役さんです。

第4章 「ゴールデン・デイズ」
幕前で99期の遥斗勇帆さんから106期の飛翠真凜さんまで12人の士官たちが学生歌を歌います。稀惺かずとさんも。
幕があくと白い軍服の愛月ひかるさんが真ん中に!その両隣は薄い水色の軍服の天華えまさん極美慎さん
大好きな愛月さんの隣で笑顔がとろけるように輝いている長身の極美慎さんが格好良い!

令嬢は有沙瞳さん

第5章 「ハードボイルド」
白黒ストライプのスーツに身を固めた名シーン。
最初のタンゴは、瀬央・綺城コンビ

初演では「紫吹淳・匠ひびき」のダンスの名手コンビでした。
瀬央さんも綺城さんも、歌、ダンス、芝居の中では、ダンスが一番得意では無いと思うので、チャレンジ中。
愛月さんはダンサーでは無いですが、雰囲気をとらえて魅せ場を心得て踊られます。そういう業をおふたりも習得していくと良いなと思いました。

・礼真琴
漣レイラ(94期)
・碧海さりお(101期)
紫月音寧(92期)
夢妃杏瑠(93期)

漣レイラさんの腰のまわし方がプロ。色気があふれるダンサーさん。
碧海さりおさんも名ダンサー。
このお2人と比べても、「瀬央さん頑張って!」と思いました。

第6章 「ザ・ロケット 」(百花先生振付)
102期は鳳真斗愛さんだけ。103期以降新組配属の107期生も出演。
他の組では、センターで一人が目立ったりしますが、星組ではいろんな人がセンターの位置にきて、一人推しは無いようでした。私は気になる鳳真斗愛さんに目がいきましたが。

第7章 「テンプテーション」(御織先生振付)
スパニッシュ風の真紅の衣装で「Temptation」をラテンロックにアレンジ。

礼・舞空コンビのスパニッシュも最高!
(次の本公演のショーは、藤井大介先生の『Gran Cantante!!』ですね。)

愛月さんと瀬央さんが、シンメで活躍していました。
影ソロは、星咲希(103期)さん。雪組の希良々うみ(100期)の妹さん。

◆間奏曲3 「ラ・パッション」
瀬央ゆりあさんソロで銀橋渡り。
とっても情熱的に歌っていました。

第8章 「アシナヨ」(若央先生振付)
昨日も書きましたが、礼真琴・舞空瞳・愛月ひかる3人の感動的なシーンです。
歌にもダンスにも思いが込められていて、涙が出てしまうのは仕方ない。

第8章 パレード
エトワールは、有沙瞳さん。
くらっちは、他にも中心となるシーンが3つありました。「娘役2」として大活躍されていました。

新進男役の活躍が遅い星組
102期の同期で、鹿児島県出身で同じスクール出身の天飛華音さん彩海せらさんは、どちらも有望男役さんです。
彩海せらさんは、既に階段降りをしていますが、天飛華音さんはまだです。

ショーで「キャリオカ」の紳士で6人口に入ったりしていますが、雪組での彩海せらさんのショーでの活躍に比べると、とても遅れをとっています。

ショーの階段降り
極美(100期)→天華(98期)→綺城(97期)という順番はそのままで、前回入っていた91期の天寿さんは入っていませんでした。前回の階段おりで、路線の3人は天寿さんを抜いていました。

前回の「ロミオとジュリエット」の階段降り

エトワール 小桜ほのか

天寿光希、有沙瞳

綺城ひか理、天華えま、極美慎

瀬央ゆりあ

(それ以降省略)

シャンシャンについて
皆が持っているシャンシャンは、薄ピンクと濃ピンクが半分ずつの薔薇の花束でした。

愛月…濃ピンクの薔薇の花束

舞空…薄ピンクの薔薇の花束

…赤色の薔薇の花束

と3人だけ違いました。

そして今回は、真琴くんのトップ羽根も今まで見たことが無いもので、ナイアガラが無い分、丸い部分が3重になっていて、横から見るととても分厚かったです。

ナイアガラがついているものと、今回の三重では、どちらが重いのでしょうか?

トップ羽根
今日は殿堂に行ったので「ロミオとジュリエット」の時のパレードの羽根を見ながら興味深く思いました。

退団者7名について
・紫月 音寧(92期)
・夢妃 杏瑠(93期)
・愛月 ひかる(93期)
・漣 レイラ(94期)
・彩葉 玲央(97期)
・湊 璃飛(98期)
・澄華 あまね(102期)

「退団者が集まっての見せ場」が通常ありますが、このショーではありません。
愛月さんの見せ場はたっぷりです。他の退団者については、先のショーのメンバー紹介のところで、緑色にしました。彩葉さん湊さんもお顔がはっきり見えるシーンがありました。

この星組大劇場公演は、千秋楽11月1日(月)です。公演期間がとても長いです。
どうか千秋楽まで無事に駆け抜けていれますように。

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