轟悠さんについて思うこと
こんにちは、くららです。
『婆娑羅の玄孫』の初日を観てから、とっても気になっていることがあります。
初日は4回のカーテンコールがありましたが、轟さんはご自分の退団の事には一言も触れられませんでした。

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私の気になっていること

『婆娑羅の玄孫』について

初日のご挨拶
轟:「日々のお稽古を重ねて、それぞれの役を大切に思い、悩み、つくりあげ、演技者の一人として全員が一致団結して、この作品に取り組んで参りました。このメンバーだからこそ、本日の初日を迎えることができました。皆さま千秋楽まで何卒よろしくお願い申し上げます。」

「タカラヅカニュース」の突撃レポートでも、音波みのりさんとレポーターのひろ香祐さんと、和気あいあいとした舞台の様子を話されました。

最後の締めは、
「お客様がお入りになって成長すると良く言われますが、本当にその通りでございます。お客様の温かい拍手等々に胸がつまる思いでございます。今になってセリフのここの意味に気がつくという発見があります。何年居たんだ私は?ペンです。(頭を叩きながら)遅いと言うことは無い、今でも明日でも良いから、何かに気づいてそして学んで、この公演の東京まで、みんなと共に一歩一歩進んで、できれば私が先を進みたいのですが、たまにはみんなの後ろを走って行ったりしています。本当に支え合って人って生きているのだなぁと思っております。」

ここでも、一言も退団には触れられませんでした。

植田紳爾先生作品で卒業するのが轟さんの希望
初舞台公演の「作・演出」が植田紳爾先生だったので、轟さんがトップスターだった時に、「退団公演する時は植田先生の作品でありたい」という希望があったそうです。轟さんの唯一の希望は実現しています。

退団会見で話されたこと

轟さんの退団に向けて、植田紳爾先生の思いが、詰まりすぎるほど詰まった、最高の「はなむけ公演」になっています。

退団記者会見では、「婆娑羅の玄孫」でもサヨナラショーなどを併演しないことを、演出の植田紳爾先生にお願いされていると話されていました。

15日が大阪での千秋楽、7月29日が東京での千秋楽です。
轟さんは、『婆娑羅の玄孫』で、ご自分の退団についてのご挨拶は一切されないのかな?と気になっています。

退団会見で、専科に異動する時に、「雪組トップとして退団するのでなければ、大階段をおりたり、サヨナラショーをすることは『ない』と、決心しておりました」と話され、「静かに退団させて欲しい。それが一番私らしい」と話されていました。
そのため、大劇場での大階段での退団セレモニーは、されないことになっています。

ディナーショーについて

ディナーショー『Soon Yū’ll Go』開催
関西での開催
・日時 8月23日(月)・24日(火)
・場所ホテル阪急インターナショナル

関東での開催
・日時 9月21日(火)・22日(水)
・場所パレスホテル東京

轟さんの退団日は10月1日です。

ディナーショーの最後の日が「退団日」でも無いので、ディナーショーでも、最後のご挨拶はされないかもしれません。

スカイステージの番組の放送が、「退団のご挨拶」になってしまうの?
それが轟さんの美学でしょうか?

轟さんの涙「テトラ ヴォイス」

録画していた71期トップスターのスペシャルショー「IV voice-テトラ ヴォイス-」を見ました。
今年の2月に、「新宝塚ホテルの開業記念イベント」として、轟悠さんと同期OGの愛華みれさん、真琴つばささん、稔幸さん4人で開催したスペシャルショーです。

71期生は1985年に初舞台を踏んでいます。
25周年の時に、真琴つばささんと稔幸さんの二人だけで開催。
30周年の時に、愛華みれさんが大病から復帰して三人で開催。
そして35周年を記念して、現役の轟悠さんとOG3人の4人が全員揃って開催

4人はほぼ同時期にトップスターを務め、3人は2001年に次々と退団され、最後に残った轟さんは専科に異動されました。
現役生とOGのコラボのショーは今までに無かったことで、轟さんが宝塚に在籍されているからこそできる奇跡だと、3人はとっても喜ばれていました。宝塚のお稽古場でお稽古されたそうです。
この時に轟さんは退団は決めていらっしゃいましたが、まだ退団発表はされていませんでした。(3月17日退団発表)

雄弁な真琴さん愉快で豪快な愛華さん落ち着いているけど面白い稔さん
轟さんが一番年下なので、3人のお姉さまを前にすると、普段はポーカーフェイス気味なのに、素のままの柔らかい笑顔なのが新鮮でした。
轟さんも「愉快な仲間たち」の1人として、とっても自由なトークを楽しまれていました。、

突然初舞台のロケットの振りを4人で一緒にはじめたり。息が合っていて、深い絆が伝わってきました。

最後のご挨拶
最後に、3人がご挨拶された後に、轟さんは「ジャジャン」と自分で掛け声を出して、ジャンプして登場。
(こんなお茶目な轟さんを、宝塚の舞台では絶対に見ることはできません。)

轟:「3人とのお稽古が短かったので、毎夜毎夜こっそりと、自分のところだけでもとお稽古したら、(声が枯れて)こんな声になってしまいました。今日大分サポートしてもらいました」と言った後、

「ありがとう」と言いながら一人ひとりと轟さんは、抱擁されていました。

真琴:「お稽古する原因は私だよ。あなたにテーバを歌ってもらいたくて、急に変えたんですよ。この人寝ずに頑張ってくれたんだよ。ばかやろう♪ありがとう!」

愛華:「まみちゃんはそう言っているけど、実際は私なのよ。みんなが気遣ってくれて本当はタモの早変わりが大変だろうからと言って、みんなが考えてくれたんです。だから本当に本当にこの人たちやさしいの。本当にありがとうございました!」

轟:「こんな世の中となってしまいました。こうやってお客様にお越しいただけることが、本当に嬉しいです。現役の生徒たちも本当に感謝しております。変わりましてお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。不覚にも涙が出ちゃった。今回こうして「テトラ ヴォイス」一緒にできて嬉しいなと、ただの思い出にしたく無いなと思っていたんですけど、なんか嫌な位思い出に残るスペシャルショー。」

愛華:「いやいや刻み混んで刻み混んで、絆ってそうやって出来ていくものだと思います。植田先生だって、朝の来ない夜はないと言っていらっしゃいました。だから明るい明日に向かって頑張りましょうよ」

真琴:「これがさぁ、ゴールじゃなくて、スタートにしましょうよ」

愛華:「当ったり前よ~!やってやるよ。次に会えるとなったら、ダルマ着ない?」

稔:「誰が言い出したのよ今。私たちはいいよ」

愛華:「いいの!石ちゃんもいい?そんな言われると私だけが困っちゃう」
みんな大爆笑(愛華さんがちょっと大きいため)
稔:「じゃあ、がんばろうね」

愛華:「頑張る、頑張る、頑張る」

轟さんは、時間が経つとともに声がとても苦しそうで声が出ていなかったので、現役生として謝りたい心境になってしまったのでしょう。
それを受けて、みんなの思いやりたっぷりのやさしい言葉に胸が打たれました。
同期愛は本当に深くて良いものですね。

2回目のアンコール
轟:「71期この作品で初舞台を踏み、同時期各組でトップスターとなり、その後4人4様の道を歩んでおります。ですが、いつも心は一つです。そのスタート時点だった作品から主題歌をお送りしたいと思います。植田紳爾先生演出、寺田瀧雄先生作曲、『愛あれば命は永遠に』優子先生、お願いします。」

「愛、愛、愛♪」と4人で歌っているうちに、轟さんは涙が出て来て止まらなくなって歌えなくなってしまいました。
マイクを持っていない方の手で、目のあたりを隠していらっしゃいました。

そして最後は後ろの正面に立つポーズだったので、後ろ向きになって歩かれ、最後の一瞬だけ正面を向いてポーズをとって、すぐに後ろ向きになってはけていかれました。
多分、観客に涙を見せたくなかったのでしょう。

「不覚にも涙が出ちゃう」という言葉をその前に話されていたので、轟さんは「素の自分」で、人前で涙を流してしまうことが苦手なのでしょう。お芝居の中では、涙が光る熱演をされていたと記憶しています。

花組『愛あれば命は永遠に』は、ナポレオンと皇后ジョセフィーヌの波乱万丈の愛の軌跡を描いた1本物作品です。
主題歌がとても単純な調べて、心に残りやすい名曲です。
私が大好きな高汐巴さん主演作品だったので、今でも歌えます。そして当時の舞台がよみがえってきます。

「歌劇7月号」での『婆娑羅の玄孫』の植田先生と轟さんの対談で、初舞台の思い出が語られていました。
当時のロケットのお稽古中に、初舞台生は屋上に集められて、スタッフの先生から「全員やめてください」と言われたそうです。
「まだ初舞台を踏んでいないのでやめれません」とこたえると、「だったら踏めるようにやりなさい」と喝をいれられて、71期生は「よしやろう!」と頑張ったそうです。

「IV voice-テトラ ヴォイス-」の客席に植田先生もいらしたようでした。
この頃から、『婆娑羅の玄孫』の作品を練っていらしたのでしょう。

『婆娑羅の玄孫』を見ていると、轟さんはご自分のことよりも、後輩に一つでも多くのことを残していきたいという思いでいっぱいなのだなと感じます。『婆娑羅の玄孫』で、轟さんから多くのことを学べる星組生は幸せだと思います。

しかし表情は、とても柔らかくなられたように思え、同期と一緒にいる時に近いものを感じます。
専科生として「理事」として「顧問」として、生徒の一番上に君臨してこられる事はやはり重責だったのでしょう。

東京の感染者数が更に増えてきていますが、東京でも『婆娑羅の玄孫』が無事に上演できることを願っています。

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