こんにちは、くららです。
「ビバ!タカラジェンヌ」に、月組の海乃美月ちゃんが出演されました。
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「ビバ!タカラジェンヌ」で話されたこと
「桜嵐記」では、鳳月杏さん演じる正時の妻百合を演じています。
主演コンビの「正行と弁内侍」の恨みから愛が芽生えていくのとは対称的な、仲の良い愛情あふれる夫婦を演じています。
相手役のちなつさんは、やさしすぎる上、お芝居の全体のことを考えている凄い方なので、心から尊敬されているそうです。
ちなつさんの評判は、誰から聞いても良いですね。みんなから慕われている人格者の方のようです。瀬戸かずやさんと同じですね。
番組内では、いつも上演中のお芝居の歌が流れます。
今回流れたのは、最後の出陣式のものでした。
後村上天皇の暁千星くんの歌と「もどれよ」のセリフと、それに続く娘役さんたちの影コーラスでした。
銀橋にいる正行役の珠城さんが、舞台上の後村上天皇役のありちゃんに一礼をして、下手の花道にはけていき、幕が降りる、というとても印象的な余韻が残るシーンです。
暁千星くんの声量と響きのある歌声と、思いのこもったセリフが、本当に素晴らしかったです。
番組の最後に司会の小山さんから、うみちゃんは次期トップ娘役になることを祝福されて、
本当に皆様の応援があってこそです。
私が在団していれたのも、そもそもそうなんですけど、このような立場いただくことになったのも、本当に応援があってこそだと思いますので、皆様の期待に応えられますよう、月組のみんなとがんばっていきたいと思います。
「私が在団していれたのも」という言葉を聞いて、娘役さんが在団し続けるということは、当たり前のことでは無いのだと思いました。
海乃美月ちゃんと城妃美伶ちゃん
「男役10年」と言われ、男役さんは娘役さんに比べて在団期間が比較的長いですが、娘役さんは短いです。(最近の傾向としては、以前より長くなってはいます)
抜擢され続けた娘役さんで、在団10年を超える方は多くは無いです。
花組の同期の城妃美伶ちゃんは、2年前研9の時に退団されました。
海乃美月ちゃんも城妃美伶ちゃんも早期に抜擢され、新人公演ヒロインをつとめ、次々と別箱公演のヒロインも演じていたことが、共通点です。
うみちゃんは、宝塚100周年の月組公演の短編ドラマ「明日への指針」で、アンジェラという幽霊の女の子を演じていたことをよく覚えています。
その直後の凪七・美弥ダブルトップ東上公演「THE KINGDOM」では、星組から組替してきた3期上の早乙女わかばさんと共にダブルヒロインに抜擢されました。研4での東上ヒロインは大抜擢です。
それ以降も、美弥さん主演「瑠璃色の刻」、月城さん主演「THE LAST PARTY」、そして美弥さん主演「アンナ・カレーニナ」とヒロインを数多く演じていました。
『ON THE TOWN』では3枚目の脇役を演じたうみちゃん
2019年の夏、梅田芸術劇場で珠城・美園主演『ON THE TOWN』が上演されました。
珠城りょうさん、鳳月杏さん、暁千星さんの3人の海軍水平が、24時間の上陸許可を得て繰り広げる恋と冒険のミュージカルでした。
現在上演中の『Dream Chaser』の和風テイストの中詰めの冒頭、長身・脚長のこの3人が並んで登場します。
私は、この3人の脚長トリオを見ると、『ON THE TOWN』での水兵脚長トリオを思い出してしまいす。
鳳月杏さんが月組に戻ってきて、新生月組が再再スタートという公演でした。
この時、うみちゃんは、肉布団をまいて太ったスタイルの、髪型もお顔も不細工で見た目の悪い「モテない女子」のルーシー役を演じました。
それまでヒロイン系しか演じていなかったので、3枚目の別格的な役に驚きました。
しかしなんのてらいも無く、思い切りよくルーシー役を楽しそうに演じていて、「役者魂」を感じました。
役替わりがあって、もう一つの役は、人類学者のクレア。美人で堅物のキャリアウーマン役。
ルーシーの役替わりは、白雪さち花さん。クレアの役替わりは、夢奈瑠音さんでした。
「姫系統」だった娘役さんが、胴布団を巻いた脇役を演じることには、覚悟が必要だったのでは?と私は勝手に思いました。
また、もう一つのルーシー役には、ソプラノで歌いあげるシーンがありましたが、上手に歌われていたことに驚きました。歌はあまりお得意では無いと思っていたので。
『ON THE TOWN』は、ブロードウェイ・ミュージカルで版権問題があって、映像として販売されていませんし、あまりスカイステージでも放送されていませんでした。
うみちゃんの3枚目の役の記憶がある人は、少ないのではないかなと思います。
このまま「路線娘役」から別格的な存在になるのかな?と私は思っていました。
この『ON THE TOWN』の次の本公演は『I AM FROM AUSTRIA』 で、珠城さん演じるジョージの母親役でした。
ここでも「老け役?」と思いましたが、実際は格好良いキャリアウーマンの年を感じない役で、露出度の高い衣装で銀橋で一人で踊るシーンもありました。
階段降りは、
(詳細略)暁千星→海乃美月→鳳月杏→月城かなと→美園さくら→珠城りょう
と言った感じで、全く路線落ちはしていませんでした。
その後鳳月杏さん主演東上公演『出島小宇宙戦争』でヒロイン、月城かなとさん主演東上公演『ダル・レークの恋』でもヒロインを演じています。
「私が在団していれたのも」という言葉をラジオで話されましたが、その裏には「退団」を考えられたこともあったのかもと思いました。
うみちゃんが別格的な役を演じた2019年に、同期の城妃美伶ちゃんは退団する道を選ばれました。
うみちゃんは、3枚目の役を演じながら、在団する道を選ばれました。
コロナ禍というイレギュラーなことが無かったら、研10を超えた娘役さんがトップ娘役に就任することは無かったのかもしれません。
そのあたりのことは誰にもわかりません。
しかし、在団する道を選ばれていたことで、海乃美月ちゃんには、「トップ娘役」という役目が巡ってきました。
タカラジェンヌは永遠に在団し続けることは出来ないので、いつかは退団を選ばなければなりません。
その「いつか」の選び方で、いろんな結果になることを、海乃美月ちゃんの話を聞きながら思いました。
トップ娘役に選ばれるかどうかは、運や状況に左右されやすいので「みずもの」といわれますが、そのチャンスをつかめたうみちゃんは、ラッキーでした。がんばってほしいと思います。
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