歌うま下級生抜擢の月組と雪組

こんにちは、くららです。
どの組でも、楽屋や舞台上の密を避けるためにAとBの2チームに分割されていますが、月組だけは、102期生から全員平等に2分割しています。
分割された104期の若手娘役さんに、要になる歌唱を任せて、素晴らしい舞台になっています。

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『WELCOME TO TAKARAZUKA』日本物レビュー娘役下級生を大抜擢

104期生の活躍

・プロローグの踊る女の歌手
B日程
・咲彩いちご(104期)
・詩ちづる(105期)
咲彩いちごちゃんの、玉を転がすような美しいソプラノは心に響きました。
東京宝塚劇場での月組の初日映像では、いちごちゃんの美しい歌声が流れていました。
(咲彩いちごちゃんのお母様は、元月組67期生の舞希彩さんです。)

A日程
・きよら羽龍 (104期)
・静音ほたる (105期)
きよら羽龍ちゃんの歌声も、咲彩いちごちゃんに負けていません。
美しい歌声にパンチもきいていて、宝塚で初日を観劇した時から、「流石!きよら羽龍ちゃん」と思いました。
当初は新人公演のヒロインに抜擢されていて、研3から華麗な抜擢コースを進んでいくのかな?と思っていましたが、コロナによって新人公演は停止中です。
しかし劇場いっぱいに美しい声を轟かせた経験は、この先花を咲かせるための、貴重な栄養分になったことでしょう。

・松本悠里さん「我が心 宝塚」
カゲソロ
きよら羽龍 (104期)
咲彩いちご(104期)
A日程とB日程の二人が一緒に歌っているので、録音だと思いますが、この「カゲソロ」も、何度聞いても心が洗われるような、心に響いてくる素晴らしい歌声でした。
カゲソロを録音にしてまで、敢えて日程の違う二人に歌わせていることは、やはりこの二人の美声が素晴らしいからだと勝手に解釈しました。

既に周知されている歌ウマ下級生も活躍

月組の「歌ウマ娘役」さん下記の3人は、すでに周知されています。
「月の女歌手」のシーンで活躍されていました。
月の女歌手
・麗 泉里(98期)
・蘭世惠翔(102期A日程)
・白河りり(103期B日程)

この3人を飛びぬいて、104期生に重要な歌のシーンを任せていることに、「若手を育成しよう」という方向性を感じました。
そしてその抜擢に見事にこたえていたと思います。

ベテランの白雪さち花さんは、やはりお手本

「雪の巻のカゲソロ」とショーのエトワールは、91期の白雪さち花さんでした。
流石の安定の素晴らしい歌唱でした。
歌ウマ下級生さんたちにも、素晴らしいお手本、目標となったことでしょう。
月組には、歌える娘役さんたちが揃ってきているので、超若手さんたちが台頭してくるのも、そんなに遠く無い気もします。

こんなに歌える若手娘役が充実しているのは、月組だけではありません。
雪組では、夏の別箱公演で、超若手の歌ウマさんたちが抜擢されて、活躍していました。

雪組の歌ウマ娘役さんたち

「炎のボレロ」では、主要な役付きの娘役さんたちが歌が得意ではないので、極力歌わずに、下記の娘役さんたちが、「歌唱part」を担っていました。
有栖妃華(102期)
莉奈くるみ(103期)
愛陽みち(104期)
音彩唯(105期)

プロローグでの、有栖妃華ちゃん、莉奈くるみちゃん、音彩唯ちゃんの大人っぽい「キエレメ・ムーチョ」が特に良かったです。
希良々うみちゃん(100期)は、ショーで、朝美絢くんと一緒に歌、ダンスを魅せるシーンで活躍していました。

お芝居で、「歌唱part」を「歌上手な下級生」に任せるというやり方は、新しい戦略として良いと思います。

彩凪翔 1Day Special LIVE『Sho-W!』
男役は、綾 凰華(98期)、ゆめ真音(100期)
娘役は、琴羽りり(101期)、音彩唯(105期)

歌って踊れてお人形さんのように可愛いい音彩唯ちゃんは、「期待の新人」として強烈に印象づけてくれました。

凪七瑠海コンサート『パッション・ダムール -愛の夢-』
梅芸で歌手として活躍していた希良々うみちゃん、有栖妃華ちゃん、莉奈くるみちゃん、愛陽みちちゃん、らが同じくバウでも「歌唱」で活躍していました。

歌唱力が重視の中、歌ウマ娘役さんたち中心に抜擢

「北翔海莉&妃海風」コンビが大絶賛された頃より、ファンの間で「宝塚で歌唱力が大切」という声が強くなってきたように思っています。
その願望は、「望海風斗&真彩希帆」という最高峰の歌ウマコンビの実現で、満たされました。

音楽学校の選考でも、「歌える」ことが重要視されるようになっているそうです。
初舞台をふんだ106期生の文化祭を見ても、歌える人たちが揃っているのを感じました。

従来なら、本公演や別箱でさえ、研2や研3で、「活躍の場」を与えられることはありませんが、新人公演が実施できない今、即戦力になる「歌える娘役さん」中心に、抜擢されているように感じています。

2500人の観客のいる大劇場に立って注目を浴びることは、恐怖もあるでしょうが、100回の稽古より1回の本番と言われるように、最高の実践の場ではあるでしょう。
もうしばらく「新人公演」が行えないならば、本公演や別箱公演で、新人さんたちの活躍の場が増えるかもしれませんね。
そのためには、1本ものではなく、芝居とショーの2本立てが良いと思いますが、公演の演目は先に決まっているので、仕方ないです。

新人公演が中止になった当事者の話

100期極美慎くんと朱紫令真くん「グラフ1月号」より

2021年の「同期を紹介」コーナーは、100期の朱紫くんが担当しています。1回目のゲスト極美慎くんで、新人公演についての会話がありました。
朱紫くんが新人公演で初めて一人で銀橋に出た時に、「何も見えない!怖い!」となって、既に経験済みの極美くんに話すと、その怖さを共に分かち合い、励まされたそう。
ライトの強さに圧倒されたけれども、とても良い経験をさせて頂けたとなと、朱紫くん。
だからこそ、新人公演が出来なくなってしまって本当に悲しく、自分たちは100期の長として大劇場で1回は残すことができたこと、本当に糧になっったなと、極美くん。

自粛要請を受けて公演が中止になる4日前に行われた星組新人公演では、朱紫くんが「新人公演の長」としてご挨拶をされ、普段は頼りなげにみえる極美くんも、愛月ひかるさんの管武将軍を実に堂々と演じていて、長の期としての急成長と貫禄を感じました。

新人公演の学年の人たちにとっては、本公演中の「新人公演の比重」というものは、かなり重いものだったと思います。
それが無い、さらには出演公演も半分となれば、モチベーションも下がり気味になっても当然でしょう。

新人の育成となる「新人公演」が開催できないことは、宝塚にとって大きな痛手だと思います。

しかし、「アナスタシア」のA日程の方たちの千秋楽を観劇した時に、
真風さんは、A日程の方たちに向けて
「公演に出ない日もそれぞれがいろんな勉強をして努力している姿を見て、心強くて誇らしくて、勇気を与えられて、自分も努力しなければならないと思わされた」と話されていました。

下級生は2分割されていますが、出演できない日も自分を磨くことを怠っていないのだと思います。

密を避けなければならない状況で、「劇団レッスン」が行われているのか、どうかわかりませんが、劇団もそれなりに研鑽できる場を用意されているのではないかなと思っています。
モチベーション維持は難しいと思いますが、そういう時に「同期の絆」は良い方向に働いていると思います。

何よりも、劇団が揺れ動かず前に進み続けていることが、生徒みんなのモチベーションアップになっていると思います。

常に前向に進み続けている宝塚歌劇団

コロナ禍では、誰をも心は揺れ動きます。
コロナが流行り出した頃は、演劇などのエンターテインメントは「不要不急」ということで一番に切られました。
しかし宝塚歌劇団は、公演を再開してからは、再度公演中止になっても、公演を上演し続けることに真剣に前向きに取り組んでいます。
この強い姿勢が、宝塚のスタッフや生徒さんのモチベーションアップにつながり、さらに前進していく力となってみなぎっているのだと思います。
政府も経済を回していく重要性を感じているので、余程のことが起らない限り、以前のような容赦ない公演中止に追い込むことは無いでしょうし、「緊急事態舞台芸術ネットワーク」という団体もつくられているので、簡単には中止をのむことは無いと思います。

歌劇団の上をいく前向きな「劇団四季」

劇団四季の吉田智誉樹社長は、「緊急事態舞台芸術ネットワーク」の代表世話人の一人でもあります。
劇団四季は全国公演『コーラスライン』は、9月19日に海老名市文化会館 大ホール(神奈川)からスタートして、全国を回っています。
昨日20日は、俳優1名に発熱の症状が見られたため上越公演が中止になりましたが、PCR検査を受けて陰性だったということで、本日の21日から新潟公演での上演が再開されています。
新年は1月5日から尼崎で上演されるので、私は観劇する予定です。
チケット情報を覗いても、宝塚の公演と比べて売れ行きは芳しくないです。それでも予定の公演は続けられています。

雪組の全国ツアーの予定が発表されて、実施を危ぶまれている方も多いようですが、12月は四季の北海道や東北での公演が無事に上演されていました。
6月に宝塚の全国ツアーが行われるのは、大丈夫のように思います。

現在コロナの感染が拡大してきていますが、正しく怖れて、対策を行いながら、「演劇の火を消してはいけない」と頑張っている、宝塚や四季を応援していきたいなと思います。

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