星蘭ひとみちゃん
こんにちは、くららです。
「Memories of 星蘭ひとみ」の初回放送を見逃してしまったので、やっと見ることができました。

この番組の中で星蘭ひとみちゃんの言葉で特に印象に残ったのは、

姫

努力をすれば認めてもらえる、必ず力になるんだなと言うのがわかって、その嬉しかった気持ちがあったから、今まで頑張って来れました。

ビジュアル

ひとみちゃんは、宝塚受験の準備をほぼしない状態で、高校を卒業してから宝塚音楽学校を受験して、一発で合格しました。

宝塚は「長身の男役さん候補」は、宝塚音楽学校の受験に合格しやすいと言われています。
しかし、あの真風涼帆さん珠城りょうさんでさえ、何度目かの受験で合格されるほどの「狭すぎる門」。

あまたといる娘役候補の受験生の中で、何の受験の準備もしなくても、合格したひとみちゃん。
その美貌と華と品の威力は、相当なものだったことがわかります。

ひとみちゃんが音楽学校の本科の時に「宝塚大運動会」があって、本科生として参加していたひとみちゃんが映像に映っていました。
「こんな綺麗な品のある子が音楽学校にいるのだ」と驚きました。
お顔だけでなく、小顔で首が長く、気品に満ちていて…
音高生の時からひとみちゃんのビジュアルは、「宝塚のトップ娘役」としての将来を期待してしまう逸材でした。

バレエの初心者が初舞台で披露するまでの努力

同期と思い出を語る「ゆるりふんわりふたり。」の番組に、鷹翔千空くんと出演していろいろとお話をされていました。
鷹翔くんも受験会場でひとみちゃんを見て、「美しい人がいる!こんな綺麗な人がいるんだ!」と感動したそう。

鷹翔くんは、星蘭ちゃんの美しいお団子姿を見て、バレリーナだと思ったそうですが、実はバレエの苦手な初心者
その番組の中でも、バレエについて何も知らない出来ないひとみちゃんが、同期に助けられて、初舞台を踏むまでの同期愛を語っていました。

今回の番組の中でも、

姫

初舞台は、同期みんなで作り上げて、毎日寮に帰ってからもお稽古して、特に私は振付を覚えるのが苦手だったので、何回も繰り返し踊って、特に足上げとか、夜な夜な足を上げていて、同期のみんなにもコツを教えてもらっていたりしていたら、ある日のお稽古場で御織先生に名指しで呼ばれた時があって、その時に「足が上がった!」という風に誉めていただいて。

この言葉から、冒頭でご紹介した
「努力をすれば認めてもらえる、必ず力になるんだなと言うのがわかって、その嬉しかった気持ちがあったから、今まで頑張って来れました。」に繋がります。

星蘭ひとみちゃんの活躍

2015年『1789-バスティーユの恋人たち-』で初舞台。星組配属。
私がひとみちゃんを意識したのは、2016年1月の梅田芸術劇場での『LOVE & DREAM』。
はじまりに客席から、ドレス姿の娘役さん、男役さんが登場しました。
ドレス姿のリアルプリンセスのひとみちゃんには目が惹かれました。その時は研1だったのですね。

紅ゆずるさんのお披露目公演『THE SCARLET PIMPERNEL』では、ルイ16世の遺児、少年 ルイ・シャルル役。
その前の北翔海莉のサヨナラ公演『桜華に舞え』での 新人公演は天飛華音くんが演じた男性の役で、一言の初ゼリフがあったようです。ルイ・シャルル役の準備だったのでしょうね。

紅ゆずるさんのトップ時代には、新人公演のヒロインを2回演じています。
『ベルリン、わが愛』の新人公演で初ヒロインのジル役。(綺咲愛里)

姫

新人公演発表の前日に父が亡くなったんです。悲しかったけど、ジルも父親を亡くしていて、ジルの信念を持って生きることに背中をおされました。相手役の極美さんにも、頑張ろうと励まされました。

若くしてお父様がお亡くなりになるという失意の中で、翌日新人公演ヒロインの発表とは、あまりに精神的な負担が大きかったでしょう。
舞台の中央で、強烈なスポットライトを浴びながら極美くんと二人が鏡に向かい、赤いルージュを塗る、絵のような美しさは、今も忘れられません。

この新人公演の3日後に主演者二人のトークが聞ける「ステージトーク」に行きました。出演者は極美慎くんと星蘭ひとみちゃん。
ベルリン我が愛星蘭ひとみ
ステージトークでは、お父様のお話は一切されず、終始にこやかにされていましたが、笑顔に硬さを感じました。
「ステージトーク」も新人公演の一環にあるものなので、緊張もあったでしょうが、お父様を亡くした悲しさの中で頑張らなければならないという思いの中、笑顔を必死につくって参加されていたのだなと思いました。

一般のお仕事では、「忌引き休暇」がもらえますが、舞台人は、「私事」より「舞台」
宝塚音楽学校に入学した時から、ひとみちゃんのひたむきな頑張りは続いていましたが、この頃の肉親を失った時に初ヒロインを務めるという頑張りは、また特別なものだったと思います。

その後も中日劇場公演『うたかたの恋』では、ルドルフの王妃のステファニー役、『ANOTHER WORLD』新人公演では2度目のヒロインのお澄役、バウホール公演では『デビュタント』の伯爵令嬢ミレーユ役、昨年紅ゆずるさんのプレサヨナラ公演『鎌足-夢のまほろば、大和し美し-』では、安見児役など、数々の役を務めて来られました。どの役も精一杯頑張っていらしたと思います。
ビジュアルにおごることなく、「努力し続けること」がひとみちゃんの宝塚人生でした。

映像専科は劇団から提示されたものだった

姫

正直、わたしが?専科?という感じで頭の上にハテナがいっぱい飛んだんですけど、話を聞いてみたら、映像でテレビの世界で一度挑戦してみない?という話だったので、人生一度きりだし、新しい世界に羽ばたいて挑戦するのもいいのかな?と思ったので。


2020年、話題のTVドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」に主要キャストとして出演しました
テレビの世界では、はじめは戸惑いも多かったけど、現場でも共演者の方々が宝塚と同じように温かく感じたそうです。

姫

一人での活動が多くなって、あらためて星組と皆様や同期の有難さに気付いて、何かあった時、困った時に相談できる、宝塚って温かい所だな、決して見捨てることがないし、そしてみんなが同じ方向を向いて前進していくというのが素晴らしいなと思いました。
同期は本当に家族っていうか、音楽学校の時から一緒に戦ってきた仲間でもあり、本当に心から大切な家族という感じです。
私にとって宝塚とは青春でした。
宝塚は自分を育ててくれた大切な場所です。


舞台に出演することなく 退団してしまうので、皆さまに 感謝の気持ちを述べる場ことが悲しく寂しかったのですが、このような番組を作って頂けたことが 嬉しいと ご挨拶されていました。

サプライズ

エンドロールがはやくに流れたなと思っていたら、「卒業おめでとうございます!」という言葉がひとみちゃんにかけられて驚いた表情をしていたら、
画面に万里柚美さん(元星組組長)が現れて、
「突然の卒業発表だったので、お稽古場最後や退団千秋楽セレモニーが出来なかったので この場をお借りいたします」と、言われ

「まずは同期生からのお花です」
101期の碧海さりおさん、颯香凛さん、彩園ひなさんが、「お花の冠」をひとみちゃんの頭にのせました。

「そして、星組からのお花です。組長の美稀千種、新人公演で相手役を務めた極美慎です」
花束がひとみちゃんに渡されました。

美稀千種さんからは
「こうして星蘭の卒業セレモニーに携われて本当に嬉しく思います。これからの星蘭を星組全員で応援しています」

極美慎さんから「お互い不器用ながらに一生懸命お稽古した日が懐かしいなと思います。これからも元気に星蘭らしく天真爛漫に頑張って欲しいなと思います」

そして、101期の碧海さりおさんが お手紙を読まれました。

本当にサプライズだったみたいで、星蘭ひとみさんは最初はとても驚き、次第に目をウルウルさせて感動いっぱいのようでした。

コロナ感染防止のために人が集まることが出来ないため、ひとみちゃんのお別れ会も開けなかったことでしょう。
しかし「Memories of 星蘭ひとみ」という特別な番組の中で、セレモニーがもたれて視聴者にも公開されて、宝塚の温かさをあらためて感じました。

これからの星蘭ひとみちゃんは?

さりおくんの同期からの手紙の中で
これからのまゆの活躍をみんなで応援しています。離れていてもお互いがんばろうね
と言う言葉がありました。
まゆの活躍をみんなで応援ということは、芸能活動を続けていかれるのだな、と思いました。

宝塚の生徒としてテレビに出演されていた中での先月の退団発表だったので、私は芸能活動も終えられるのかと思っていましたが、この番組を見て、「絶世の美女」のひとみちゃんへのオファーは沢山あるのだろうと思いました。
高級ブランドのモデルのお仕事などもふさわしいと思います。

決して見捨てることがない宝塚

宝塚音楽学校は毎年40名の入学者を選抜しています。
そして音楽学校に入学した生徒は、ほぼ全員宝塚歌劇団に入団して「タカラジェンヌ」として活躍しています。
選抜した40名を責任をもって育てていく姿勢の宝塚は、他の学校や団体に比べて、この点はとても素晴らしいと思います。

長年宝塚を見続けている私は、「実力主義」に宝塚が傾いていることを感じています。
97期生から音楽学校の受験制度が変更されて、「原石を磨く」方向に変わったそうですが、やはり受験時点での「培ってきた実力」が重視され、特にここ最近は歌唱力重視の傾向が強くなってきているように思います。

星蘭ひとみちゃんは、少し前の宝塚では、トップ娘役に就任できたと思いますが、「実力が大切」と言うファンが多くなった今では実現しませんでした。
紅さんがトップ時代の星組では、ひとみちゃんの活躍の場は多くありましたが、実力主義の礼真琴くんがトップになった星組では、ダンス歌を全面に押し出しているので、専科に異動して映像でのお仕事という選択肢になったのだと思います。

歴史のある宝塚は、生徒の特性を見抜く力も優れていると思います。

精一杯頑張っている生徒を決して見捨てない宝塚
その宝塚がひとみちゃんのために選んだ選択肢が「芸能界での仕事」なら、それが正解なのでしょう。
そしてひとみちゃんは、それを続けていくことを選んだのでしょう。

宝塚の舞台に立つ事なくご卒業されるのは寂しいことですが、この番組で「卒業」というけじめもつけられ、第2の人生も頑張って欲しいと思います。
これからの人生が幸せであることを心から願っています。

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