驚きの星風まどかちゃんの変化
こんにちは、くららです。
宙組の「アナスタシア」大好評ですね。

観劇した後に、素晴らしいミュージカルだったと、その感動を息子に話したら、
駅で見かけた「アナスタシア」のポスターが綺麗で印象的だったようで、「観たいね」と彼女と話したそう。

感動のミュージカルを味わって欲しくて、webチケットをのぞいてみたら、まだ土日、祝日のチケットが販売されていたので、急いで購入しました。
12月からは2枚ずつ購入できるようになりますが、11月分は1枚ずつの購入なので、隣同士で座りたいだろうと、2枚目のチケットを大急ぎでゲットするまでドキドキしました。並びで購入できて良かった!

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「アナスタシア」は、「エリザベート」に匹敵するような、いやそれ以上の荘厳でスケールの大きい素晴らしい本格的ミュージカルだと思いました。
初日の評判を聞くや、アッという間にチケットが売れていくのかと思っていましたが、現在の深刻化するコロナ感染状況では、そうでは無いようです。

星風まどかちゃんについて

「ポスターの娘役の人、メチャメチャ美人やなぁ」とも息子は言っていました。
今回「アナスタシア」で一番真価を発揮したのは、星風まどかちゃんだと思います。
「かわいいふわふわまどかちゃん」から「屈指のミュージカル女優」に転身しました!

今日11月11日は星風まどかちゃんのお誕生日です。
公演が水曜日でお休みなのは残念ですが、舞台稽古、初日と緊張の連続後の久しぶりのお休みだと思うので、ホッとした気持ちでお誕生日を過ごされていることでしょう。

「お慕い芸」に徹していた星風まどかちゃんが…

私はこのブログで、星風まどかちゃんは、真風さんとは違う相手役と組んだ方が良いと思う、と何回か書いたことがあります。
まか・まどコンビは、それまでも十分素敵でしたが、まだまだ突き抜けていく可能性を感じていました。
一番の理由は、まどかちゃんが真風さんに対して「お慕い芸」に徹していて、まどかちゃん本来の良さが発揮できていないように感じていた面があるからです。

真風さんは懐の深い、人間的にできた方なので、まどかちゃんに「お慕い芸」を希望されていなかったと思います。
しかし入団早々から「次期宙組トップ娘役」候補として、抜擢に次ぐ抜擢のなかを歩んできたまどかちゃんは、謙遜であること、自分が出しゃばらないことを心掛けていたように感じます。

「出る杭は打たれる」という言葉があるように、抜擢される側には、いろいろと苦労があるのだろうと思います。
早期抜擢されている人の多くに、そういうところを感じます。

娘役と相手役さんとの関係性においても、自分より相手役さんが大切、「娘役とは相手役さんを輝かせるもの」という思いに、まどかちゃんはとらわれているような感じがしていました。
そのため、私には真風&星風コンビ自然なカップル感があまり感じられませんでした。
何かちぐはぐさをお芝居などで感じていたのです。
(それは私の偏った思いに過ぎないかもしれません。)

まどかちゃんは「アナスタシア」から変わった

しかし今回の「アナスタシア」では、二人はとても自然なすてきなコンビでした。
真風さん演じるディミトリは、詐欺師というものの、純真な心を持つ爽やかな青年で、それまで演じられてきた役より若返ったような印象がありました。

そしてまどかちゃん演じるアーニャは、幼いころの記憶を失っていて、誰にも頼らず一人で生きてきた強くたくましく芯のある女性
「自分は誰か」を探りながら、一人で生きていこうとしている。

ディミトリという男性が側にいても、ヒロインとして寄り添うのではなく、自立して生きていこうという姿勢でいます。
(ハッピーエンドの後は別)

アーニャとして、自立した女性として、舞台に立っているまどかちゃんは、とても輝いていました。
相手役を慕い、輝かせるという娘役の使命にとらわれない、自分を生きる100%輝ける役だったからです。
今までと比べると、100%にとどまらず、200%、300%「アーニャ」として一人で立って輝いていました。

LOCK ON!での真彩希帆ちゃん言葉

先日スカイステージで、雪組トップ娘役LOCK ON!-スター徹底検証-「真彩希帆」を見ました。
娘役さんで「LOCK ON!」が放送されるのは珍しいです。それだけ真彩ちゃんが娘役の枠を超えた「宝塚のスター」だからでしょう。

そして今回星風まどかちゃんの話題と通じている「娘役として一人で輝く」という言葉が出ていたのです。

潤花ちゃんを通して語られた真彩ちゃんの言葉

潤花ちゃんが、真彩希帆ちゃんからかけてもらったことを言葉を話されました。

「男役さんとご一緒する時に、寄り添うだけじゃだめ1人で輝いていないと男役さんにも失礼」

スカイステージでの放送や雑誌の記事から、真彩ちゃんは誰よりも相手役である望海さんを尊敬し、慕っていることを感じます。
潤花ちゃんが真彩ちゃんの家に遊びに行った時に、真彩ちゃんのお話は、ほぼ望海さんだったとも証言していました。(笑)

自立した娘役

それでも舞台に立つと、真彩ちゃんは望海さんから自立して、一人で立っています。
その姿が女性の宝塚ファンにも格好良く素敵なので、真彩ちゃんは娘役さんの中でも人気があるのでしょう。
(望海さんが大人気なこともあるでしょうが)、望海&真彩コンビが人気なのも、歌唱力の素晴らしさだけでなく、こういった二人の関係性にもあると思っています。

2年前に退団した愛希れいかさんが娘役として大人気だったのも、寄り添うだけではない、自立して一人で輝けるスターだったからだと私は思っています。

今年の9月、10月に上演された愛希れいか 初単独主演ミュージカル『フラッシュダンス』は、1980年代女権拡張(男女同権、フェミニズム)を唱えた象徴的な作品です。

ヒロインはお金持ちの社長の息子と恋仲になっても、働きながら、プロダンサーになる夢を描き努力を続けます。
精神的に自立していて、夢は自分で叶えるもの、私なら出来る!と進んでいくのです。

ヒロインは寄り添うものではなく、一人で立って輝くもの。

娘役が男役に寄り添うこと、慕うことを、私は決して否定していません。
愛希れいかちゃんや真彩希帆ちゃんのように、その一歩先の「一人で立つ」娘役に到達した方が、より輝きが増しているように感じられ、ひかれます。

星風まどかちゃんが「アナスタシア」では、芯のある自立したアーニャを演じたことで、それまでと比べられないほどキラキラと輝いていました。

そしてまどかちゃんの歌唱力が、美しいメロディーに心情を乗せて、心が震える響きを奏でていました。
真彩希帆ちゃんとはまた違う、生きる強さを感じる天使の歌声でした。

大作「アナスタシア」のアーニャを演じるために、今までのまどかちゃんの宝塚生活があったのかと思うほど、タイミングの合った適役との巡りあわせだったと思っています。
そして今後のまどかちゃんの娘役像は、真彩希帆ちゃんに近づくのでは無いかな、と期待しています。

歌唱力で勝負している宙組の「アナスタシア」で感動した方々の中から、「宝塚に歌唱力は必要」という声が高くなるような気がします。
歌の伝える力は素晴らしいですね。

しかし歌の実力も大事ですが、歌に感情をのせて伝える演技の心も大切だと思います。
長く宝塚をご覧になっている方は、歌が得意では無かった真風さんの下級生時代をご存知でしょう。
「アナスタシア」での真風さんの心のこもった素晴らしい歌唱を聞くと、その成長ぶりに本当に驚かされます。
「歌唱力」と「歌を聞かせる力」は、また別物のような気もします。

明日、また感動を味わいに大劇場に足を運びます。
また感想を書きますね。

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