花組「GRAND MIRAGE!」感想
こんにちは、くららです。
花組のショー「GRAND MIRAGE!」の感想を書きたいと思います。
初日を観た時に「これぞ宝塚!」な花組らしい洗練されたレビューだなと感じました。2回目ではそれぞれのシーンの見所が明確になって、より集中して観たので「体感5分!」あっというまにパレードになっていました。

衣装担当は加藤真美先生、衣装監修は任田幾英先生
加藤先生は毎回素敵な衣装で魅了してくださいますが、オールドファンには馴染みのある任田先生の監修によって、クラシカルロマンチックレビューの王道の衣裳になっていました。

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「GRAND MIRAGE!」前半

プロローグ

プロローグは淡い紫陽花カラー(4色)の衣装で、娘役は大きなつばに紫陽花がついた帽子にフリルで、とってもキュートでした。それに合わせた男役さんの衣裳もエレガント。

はじまりは歌上手な6人の娘役さんのコーラスから
咲乃深音(101期)
詩希すみれ(103期)
愛蘭みこ(104期)
湖春ひめ花(106期)
七彩はづき(107期)
花海凛(108期)

研2の花海さんまで選出されていました。
花海さんと言うと前作『うたかたの恋』のラスト「雪のマイヤーリンク」で、龍季澪さん(101期)と共に素晴らしい影ソロを聞かせてくれました。気品のある可憐な娘役さんで注目しています。
6名の中の下級生3人はWトリオもつとめていました。

コーラスが終わって紗幕が上がると、紫陽花の舞台装置をバックにパステルカラーのドレスの乙女たち。
白の衣裳(淡い紫陽花色の飾りつき)の柚香さんが主題歌『GRAND MIRAGE』を歌われます。
歌詞も曲調も昔ながらの宝塚風。哀愁をおびていて、大人っぽい感じも。

白いドレスと帽子の星風さんと、4色のパステルカラーの衣裳の男役さんたちも登場。

宝塚でしか見ることのできない、ゆめゆめしいプロローグでした。

間奏曲 果てしなきMIRAGE

永久輝、帆純、聖乃、一之瀬

2番手の永久輝さんまで若手扱いのようで、明るいポップなナンバーで、若さを歌いあげていました。

第2章 遥かなるMIRAGE

映画の主題歌「ストレンジャー・イン・パラダイス」を使用した、ストリートバレエ風のシーン。よく聞く曲です。

フランス外人部隊の中尉で、スウェン・ヘディン探検隊の一員の柚香さんは、湖を探していましたが、ひとり本隊からはずれてしまって、砂漠をさすらっていました。

上手から銀橋をさすらいながらの柚香さんの歌がとてもお上手でした。
はじめは帽子を被っていましたが、途中から帽子が脱げて、長い白色のターバン姿に。外人部隊の軍服は今まで見たことのないものでお似合いでした。柚香さんの軍服レパートリーはドンドン増えています。

咲乃深音さんのカゲソロも美しくて絶品。

柚香さんは激しい砂嵐に巻き込まれ、砂漠の精(黒いターバンとマント)13人が襲ってきます。
砂漠の精として真っ先に上手から舞台に滑り込むように登場したのは、侑輝大弥さん。ジャンプがとても高くて身体能力の凄さに仰天。
今回ピックアップメンバーに入っていませんでしたが、ダンサーとしても目立つ活躍をされています。

オアシスの幻影があらわれ、おヘソの出たインド風の衣裳の“オアシスのプリンセス”のような星風さんが登場し柚香さんと高度なデュエットダンス。

再び砂漠の精に襲われ、命も絶え絶えに横たわった柚香さんは、片手を挙げたまませり下がっていかれました。

第3章「VIVAカンツォーネ!」

まず、真っ赤なイタリヤ風の大きなマントに黒いベレー帽の永久輝さんが銀橋で「アルディラ」を歌います。

本舞台はヴェニスの宮殿風で、中世のヨーロッパ風のプリンス、プリンセスの雰囲気の衣裳の主演者たち。
花組の歌上手な方たちをはじめとして、カンツォーネが歌い継がれ、聞きごたえがありました。
最後は、綺城さん、帆純さん、一之瀬さん、美羽さん、星空さんが銀橋で歌っていました。

「GRAND MIRAGE!」中盤

中詰・第4章シボネー・コンチェルト

月組『ラ・ノスタルジー』剣幸さん主演での名シーンでした。
星組『ラ・カンタータ!』紫苑ゆうさん退団公演(1994年)で再演されました。

スカイステージ7月13日12:45から放送
「ラ・カンタータ!」(’94年星組・宝塚)

オールドファンで「シボネーコンチェルト」が再演されることを待ち望んでいた方は多いのではないでしょうか?

ラテンのリズムにのせて、様々な形で踊りが繰り広げられる、格好良くて熱い熱いシーンです。掛け声も熱い。
公演プログラムの岡田先生によると、約8分間歌い踊るシーンになっているそうです。見応えのある圧巻の8分間でした!

初演と再演であったはじめの太鼓をたたくシーンは無くなっていました。喜多弘先生の振付でした。今回は若央先生が担当されています。

ラテンの衣裳の男役さんたちが舞台の端から端まで一列に並んでいます。まず永久輝さん聖乃さんが真ん中で踊る男役の総踊りから始まりました。
その後柚香さんがせり上がってきて、熱く踊られます。
柚香さんの熱い歌のシーンも。銀橋の柚香さんも目が離せません。

6人の歌手が大活躍
和海しょう、峰果とわ、龍季澪
美風舞良、糸月雪羽、詩希すみれ
泉まいらさんが休演のため、龍季澪さんが代役で入られたようです。

変形リフトでの登場
星風さんは、同期の一之瀬航季さんの肩の上に乗って登場されます。

美羽さんは、神輿のように男役さんたちに片足上げた開脚状態で担がれていました。担ぐ男役さんたちも大変ですが、片足を上げて担がれる美羽さんの鍛えられた体幹にもビックリ。

初日は星空さんも担がれて登場されたと思っていましたが、2日目に観た時は星空さんでは無かったことに気づきました。朝葉ことのさんだったのかな?

ここでも3組のデュエットダンス
3組とも違う振りでリフトをしていました。
・柚香×星風

・永久輝×美羽
難しそうなアクロバティックなリフトをされていました。
永久輝さんの支え能力にもビックリ。

・聖乃×星空

出演者全員の総踊りが、どんどん勢いついて高揚して激しくなっていきます。観客もハイテンションになってしまいます。

通常の中詰とは違いますが、このショーの一二を争う魅せ場だと思っています。

間奏曲2「she」

熱い中詰から一転して、聖乃さんが娘役さんたちに囲まれて歌う柔らかい素敵な場面。

「GRAND MIRAGE!」終盤

第5章「夜の町の幻影」

これぞネオロマンチックな今まで見たことのないような謝先生振付の小粋な場面。

大きなパネルと映像の、パリの下町風の都会的な空間。

ヤンチャなアイドル男役11人
柚香光、永久輝せあ、綺城ひか理、帆純まひろ、一之瀬航季、愛乃一真、侑輝大弥、太凰旬、涼葉まれ、海叶あさひ、天城れいん

柚香さんだけ黄色のジャケット、他のメンバーは白×黒で黄色がアクセントのそれぞれ違う衣装でした。

ショートカットのシャープな娘役2人
凛乃しづか、朝葉ことの

最初は、凛乃さん朝葉さんが、いろんな男役さんたちに、テクニカルなリフトをされていました。
男役さんも凄いけど、凛乃さんと朝葉さんにはどんなに体力と技術が必要か。

謝先生の振付なので、みんな振りが違います。
どこまで振付で、どこからフリーダムなのか分かりません。見る度に変化があるような気がします。柚香さんは1人だけ着ている黄色のジャケットで遊んでいたような。

永久輝さん綺城さんが並んで踊るシーンもあります。初日の永久輝さんは全然違う髪型だったのに、2日めは綺城さんの髪型に合わせていました。(どんだけ仲が良いの?)

圧倒的に目が足りないシーンです。

第6章ロケット

ゴールドに黒燕尾のダルマ、黒い帽子に白い羽根の衣裳の33名のロケットです。
クラシカルで洗練された衣装で、主題歌をアレンジした曲にのせて軽快に踊られ、お洒落な雰囲気でした。

178cmの長身の研1の月世麗さん(109期)がロケットのセンターでした。
「中高の並び」だからですね。

第7章「ボレロ・ルージュ」

6月にお亡くなりになった羽山紀代美先生振り付けの大切な場面。
(月組『ル・ボレロ・ルージュ』とは全く関係ありませんでした。)

トップコンビだけ黒×ゴールドの衣装で、皆は真紅の衣裳。
まず、スポットライトを浴びて永久輝さん聖乃さんの踊りから始まり、次第に増えていきました。

ボレロは、ひとつひとつの動きがゆったりとしていて、皆さん羽山先生への思いを込めて、丁寧に厳かに踊っていらっしゃいました。

最後はトップコンビを含めた3組の、情感をこめたデュエットダンスでした。
・柚香・星風
・永久輝・星空
・聖乃・美羽

間奏曲3ジュテーム

退団者の航琉ひびきさん和海しょうさん春妃うららさんに、紫門さん、糸月さん、咲乃さんが加わって、3組のカップルで「ジュテーム」を歌われていました。

フィナーレ デュエットダンス

トップコンビのデュエットダンス(若央先生初めて振り付け)

スポットライトの当たる大階段の中央に白燕尾の柚香さん
白いドレスの星風さんが下手袖から出て来て、白燕尾の永久輝さんは大階段の上手から降りて来られました。
So in Love(ソー・イン・ラブ)」を永久輝さんが歌われて、素敵なデュエットダンスが始まりました。
永久輝さんは途中で下手にはけていき、二人のダンスは続きました。

デュエットの白い衣装について

公演プログラムには、柚香さんと星風さんが雪組『Dramatic “S”!』早霧・咲妃コンビデュエットダンスの時の白い衣装で写っていました。この衣装でデュエットダンスを踊られるのかな?と思っていたら、星風さんはその咲妃さんの衣裳でしたが、柚香さんは白燕尾でした。永久輝さんも同じ。

「ちぎみゆ」がこの白い衣装は着たのは、お二人の退団公演でした。真っ白な衣装でのデュエットダンスから、ちぎみゆの「サヨナラ」をちょっと思い出してしまいました。

今回フィナーレはトップコンビのデュエットダンスだけでした。従来ある大階段での男役群舞が無いと、ちょっと寂しい思いが残りました。

パレード

エトワールは、朝葉ことのさん。お芝居でもショーでも大活躍されていました。新人公演のヒロインも演じられますね。

美声のファルセットで、小刻みに音程下げていったりもされて、昔の宝塚で名エトワールがされていた技です。「これぞエトワール!」とうなりたくなるほどの大絶品でした。

パレードのWトリオ
鏡星珠(106期)
希蘭るね(107期)
湖春ひめ花(106期)
真澄ゆかり(106期)
七彩はづき(107期)
花海凛(108期)

プロローグの紫陽色のパステルカラーの衣裳をまとった花組生たちが、可愛い紫陽花のシャンシャンを手に持って、舞台と大階段と花道に広がり、華やかさと上品さに満ちたエレガントな雰囲気の中、幕が降りました。

今回のレビューは難易度の高いリフトが沢山取り入れられています。どうか怪我などされませんように。皆さん元気に千秋楽を迎えられることを願っています。

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