トップコンビのマッチング
こんにちは、くららです。

宝塚は男役さん中心の世界です。
男役さんのトップ就任に合わせて、沢山の候補の中から、トップ娘役が選ばれるのが普通です。

しかし一つだけ異例の形でのトップコンビ誕生がありました。
それは、宙組の真風&星風コンビです。

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星風まどかちゃんについて

宙組の星風まどかちゃんは、「宙組誕生20周年」の年に宙組生抜きのトップ娘役を誕生させる、という「娘役ありき」のシナリオが先にあったように感じています。

まどかちゃんトップ娘役就任までの快進撃(入団時の成績は3番)

研1…宙組公演「白夜の誓い」で退団するトップスター凰稀かなめの少年時代役に抜擢され、せり下がり
  …阪急阪神の初詣ポスターモデルに起用される。

研2…朝夏まなとお披露目「王家に捧ぐ歌」の新人公演で初ヒロイン役
  …桜木みなと主演「相続人の肖像」でバウホール初ヒロイン

研3…真風涼帆主演「ヴァンパイア・サクセション」東上公演で、伶美うららさんをさしおいて初ヒロイン
  …「エリザベート」で2度目の新人公演ヒロイン、エリザベート。本公演では少年ルドルフ。
  …全国ツアー『バレンシアの熱い花』『HOT EYES!!』でダブルヒロイン

研4…桜木みなと主演「パーシャルタイムトラベル」で2度目のバウホール公演ヒロイン
 …2017年11月20日付で、真風涼帆の相手役として宙組トップ娘役に研4で就任。

2018年2月19日「宙組誕生20周年記念イベント
2018年3月16日「天は赤い河のほとり/シトラスの風」で、新トップコンビ大劇場お披露目公演初日
大作の新人公演ヒロイン2回、バウホールヒロイン2回、東上公演ヒロイン1回、全国ツアーWヒロイン1回。という華々しい経験値をもって、トップ娘役に就任しました。
舞空瞳ちゃんも研4でトップ娘役に就任しましたが、このあたりの経験値が星風まどかちゃんと違います。
「宙組誕生20周年」の年に宙組生抜きのトップ娘役を誕生させるという大義名分が、設定されたいたのだと思います。

相手役は、真風涼帆さん

真風さんほど「男役になるため」に生まれてきたような、男らしい容姿キラキラとしたスター性に恵まれたスターは、106年続いている宝塚で、なかなかいません。稀有な男役さんです。
現在のスターの中では、誰よりも若手の頃より将来を有望視されていたスターです。
どんな状況であっても、トップスターになることは100%確実だったと思います。

なら、他の男役さんと同じように、その個性をより活かせる最適の娘役さんを相手役にしたら良かったのに、とずっと感じていました。
ここで私の身勝手な不満を書かせていただくなら、男っぽさ、大人ぽさが売りの男役さんだからこそ、大人っぽい娘役さんと組んだ方が、その魅力がもっと増すと思っていたのです。

しかし「宙組誕生20周年」の年に宙組のトップスターに就任する真風さんには、相手役さんの選択肢は無く「星風まどか」ちゃんでした。
星風まどかちゃんは、3拍子揃った実力と可憐さと華があり、娘役として努力し続けている素晴らしい娘役さんだと思っています。
一つだけ残念なのは、身長差がありすぎる真風さんの相手役であること。

真風さんは、少女設定のまどかちゃんと組むことで、ふたりの役柄が固定されてしまいやすい傾向にあります。
・『天は赤い河のほとり』
・『FLYING SAPA-フライング サパ-』
・『アナスタシア』

まどかちゃんの成長によって、大人なコンビになってきていましたが、今年に入っての『FLYING SAPA-フライング サパ-』では、まどかちゃんはまたしても少女の役からの女性役。
次に上演される『アナスタシア』でも、少女ではありませんが、雰囲気が近い。

上田久美子先生は、アテガキが得意ですが、2017年『神々の土地〜ロマノフたちの黄昏〜』では、まどかちゃんは 少女の皇女オリガ役でした。
先日の『FLYING SAPA-フライング サパ-』でも 少女ミレナ役だったのは、そういうイメージを強く持たれているからかなと感じました。
そのため、この話の結末では、唐突に真風さん演じるオバクとまどかちゃん演じるミレナが一緒になっていましたが、とても違和感を感じました。

真風涼帆、92期、175cm(それより高いのでは?)
星風まどか、100期、162cm(高身長の男役、娘役が多い宙組では、身長差が目立ちやすい)

とても相性の良いコンビだと思いますが、身長差がありすぎるためか、私には今一つピッタリだと思えないのです。
充分素敵なコンビなので、私の欲張りな希望、強欲と言われたらそうです。ごめんなさい。

潤花ちゃんの宙組への組替え

今年の3月にトップ娘役最有力候補の潤花ちゃんが宙組に組替えになることを知って、星風まどかちゃんが『アナスタシア』で少女役集大成を飾って異動して、潤花ちゃんが真風さんの相手役に就任するのかな?と都合よく解釈しました。
真風さんとまどかちゃんの持ち味がより活かせる相手役とのコンビの誕生を願い続けていたからです。(私の勝手な思い込みです)

娘役トップ誕生ありきの、トップコンビの就任というのは、宝塚史上なかなか無かったことです。
と書きながらも、真風さんは星風まどかちゃんが宙組で新人公演初ヒロインをつとめた「王家に捧ぐ歌」の時に星組から宙組に異動しているので、その頃から「将来の真風さんの相手役」は、想定されていたことかもしれません。

男役さんも娘役さんも、年々変化していて、魅力も変わっています。
男役さんがトップスターに就任する時点で、そのスターの売りははっきりします。
その売りに一番ふさわしい相手役さんが選ばれることがベストなことを、現在のトップコンビをみていると思います。

現在のベストマッチなトップコンビ

雪組 望海&真彩
『NOW! ZOOM ME!!』の真彩希帆ちゃん出演のCバージョンを見てから、「望海風斗&真彩希帆」コンビのベストマッチさをあらためて思いました。
望海さんの売りは最高の歌唱力。それにふさわしいのは真彩希帆ちゃんの最高の歌唱力でしょう。
宝塚史上最高の「歌ウマコンビ」という金字塔を打ち立てました。

元花組だった二人は6年前に同じタイミングで花組から雪組と星組に組替えしました。
しかし望海さんのトップ就任にあたり、真彩ちゃんに3回めの組替えをさせて、雪組でトップコンビに就任させた方は、本当に先見の明がありましたね!
度重なる組替えは障壁にならないのですね。

星組 礼&舞空
昨日星組の東京公演が無事に千秋楽を迎えて、今年の2月7日から宝塚大劇場ではじまった「礼真琴&舞空瞳」トップお披露目公演が無事終了しました。
7カ月半に及ぶ公演期間を経て、礼真琴くんもトップスターとして頼もしく成長していましたが、星組の中で一番成長したのは舞空瞳ちゃんかなと、感じています。
ダンスはすでに完璧ですが、歌とお芝居に見るたびに努力を感じました。

熱い星組で向上し続けている礼真琴くん。
同じ熱さと実力と可憐さにあふれている舞空瞳ちゃんは、一番ふさわしい、ベストマッチングだと思います。

花組 柚香&華
柚香光&華優希のビジュアル&お芝居コンビのお披露目公演は、「はいからさんが通る」がピッタリでした。
残念なことに宝塚大劇場では、わずかな期間しか公演が上演されませんでしたが、これから東京でフルに上演されたら、世の中に「はいから旋風」が巻き起こるのではないかと思っています。
宝塚の代表的なコンビになるでしょう。

月組 珠城&美園 珠城&愛希
現在の「珠城&美園」カップルも素敵ですが、「珠城&愛希」カップルが好きで、一つに絞れないため、月組についての記述を省略していました。
「珠城&美園」コンビは、『雨に唄えば』、『夢現無双』、『ON THE TOWN』、『I AM FROM AUSTRIA-』『赤と黒』と回を重ねるごとに、しっとりした素敵な雰囲気のカップルになっていますね。
今週の金曜日からの『ピガール狂騒曲』では、月城かなと君も加わった「三角関係」のよう?楽しみにしています。

「宝塚歌劇団」は、トップコンビの最善のマッチングにおいては天才だと思っています。
そして、次々と持ち味の違う作品が上演されていって、その多様性のある楽しさを提供し続けてくれるのも、宝塚歌劇団の大きな魅力の一つです。

11月7日から宝塚大劇場で『アナスタシア』が上演されます。
宝塚で『アナスタシア』を演じるなら、宙組の「まかまど」が一番ふさわしいと思います。
「三井住友カード ミュージカル」とタイトルにあるので、VISAが協賛している、1年のうちで最も力が入った公演になるようです。

月組の美園さくらちゃんも実力が3拍子揃っていて、公演ごとに成長しつづけているので、珠城さんの退団に合わせて4作で退団してしまうことは、残念ですね。

夢咲ねねさんは11作、蘭乃はなさんは9作、実咲凜音さんは9作、愛希れいかさんは12作トップ娘役をつとめて退団されました。
最近の娘役さんの任期が短めなことが気になっていたので、書こうと思っていましたが、長くなってきたので次にしたいと思います。

歌唱力に定評のある真彩希帆ちゃん、美園さくらちゃんが退団される中、星風まどかちゃんも退団してしまうのはもったいないという思いもあって、以前に他組への異動という希望的観測を書いていました。
「添い遂げ退団」ばかりではなく、娘役として輝いている可能性のある人は、長期就任も当たり前になった方が良いように思います。

昭和の「ベルサイユのばら」がヒットした後の人事は、何でもありでした。
トップ娘役がその組に在籍のまま、若手の娘役がトップに就任したり、
トップ娘役が、しばらくテレビ出演したと思ったら、その後、他の組にトップ娘役として就任したり、
トップ娘役が不在なため、1回だけサヨナラ公演のトップの相手役をつとめた娘役さんは、その後一般の娘役として10年以上在籍していたり。

雪組の彩風咲奈さんに朝月希和ちゃんというのも、今まで無かったマッチングだと思います。
今後も「ワァッ」と驚くような柔軟なマッチングがあるのも楽しいですね。

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