こんにちは、くららです。
今日は6月23日です。18年前の今日は匠ひびきさんのラストデイ(東京千秋楽)でした。
匠ひびきさんの「Cocktail」宝塚千秋楽は、7月1日午後2時45分から放送されます。
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現在スカイステージでは、東京千秋楽の「サヨナラショー」付きの退団公演が放送されています。
サヨナラショー付き公演は、スカイステージでなかなか放送されない「お宝映像」です。
昨夜は花組蘭寿とむさんのサヨナラ公演『TAKARAZUKA ∞ 夢眩』を見ました。
花男の熱さがステキ!本当に花組特有のものですね。
そしてサヨナラショーでは望海風斗さんの歌声が当時から抜群でした。
奇跡と言われる軌跡を歩んだ大空祐飛さん
先週の金曜日は、大空祐飛さんのサヨナラ公演『クライマックス』の東京千秋楽公演が放送されました。
大空さんは、ご挨拶の中で
私の歩んだ道は歩きやすい道ではありませんでしたが、自分自身で切り開いた私にとって最高の道でした。 “奇跡”、簡単に使ってはいけない言葉だとわかっていますが、私は今自分を取り囲んでくれている全ての状況に奇跡を感じずにはいられません。 |
と仰っていました。
大空祐飛さんのトップ就任までの軌跡
新人公演の主演は、研6の時に3期下の大和悠河さんとダブルでつとめた1回限りです。
月組時代は、下級生の大和さん、霧矢さんの方が番手が上でした。 宙組トップスターに就任した時は研18でした。 |
宝塚は、何事も計画的に行われているように思えながらも、こうしてご本人に“奇跡”と言わせるほどの、予想不可能な流れがあるから面白いです。
ふたりのスターの軌跡
対称的な二人のスター
大空さんのご挨拶された舞台には、
次期宙組トップスターに就任する86期の凰稀かなめさんと
専科に異動する84期の北翔海莉さんがいました。
千秋楽なので舞台上の出演者たちは、何度も体を折ってお辞儀をされます。
みんなが揃ってお辞儀をすると、凰稀さんの脚の長さが特に強調されて見えました。体の3分の2が脚のような…
こんなカッコイイスタイルでかつ美貌のスターは、なかなかいません。
2番手なのでキラキラした衣装も着せてもらってビジュアル満点のスターとして光っていました。
北翔さんは、サヨナラショーでの歌い継ぎなどでも、男役の中で一人だけ歌唱力が抜群でした。
当時の宙組の男役さんたちは歌唱力が今一つの方が多かったので、飛びぬけた歌唱力が違和感を醸し出しているような雰囲気さえ漂っていました。
3拍子揃った実力、とりわけ歌唱力がすぐれている実力派の北翔さんは、ビジュアル筆頭の凰稀さんに、この千秋楽の日は完敗しているように見えました。
この二人のスターの明暗が、宝塚100周年前の価値観を象徴していると思います。
凰稀さんについて 凰稀さんは、歌とダンスは得意な方では無かったと思いますが、演技力はすぐれていました。 『銀河英雄伝説』でのアイス・ブルーの瞳を持つクールなヒーローのラインハルト、何変化もするモンテ・クリスト伯、『うたかたの恋』のルドルフ皇太子、『風と共に去りぬ』のレット・バトラー、ロバート・キャパ、『ベルサイユのばら』のオスカルなど、これだけ幅のある役柄に挑戦したトップスターはいないと思います。秀でた演技力の賜物かと。 退団されてから、とても歌がお上手です。現役時代に歌唱力が振るわなかったのは、男役の声や宝塚的な発声が向いていなかっただけなのか?ずっと不思議に思っている謎です。 |
宝塚100周年を境に何かが変わった?
何かが変わったのではなく、北翔さんの存在が変えたのだと思います。
3番手から上がれなかった北翔さん
月組時代は有望新人として評価されていました。
宙組では、大和悠河さん主演『バレンシアの熱い花』では、蘭寿さんに次ぐ、3番手のスターという位置づけからスタート。
蘭寿さんとの役代わり公演で、2人は互角に競わせられている感じでしたが、北翔さんが芸達者だったので、次第にスター路線蘭寿さん、別格路線北翔さんという感じになっていきました。
『カサブランカ』のルノー大尉を演じた時からその差が明らかに。
蘭寿さんが組替えすると、2期下の凰稀かなめさんがやってきて2番手に就任されたので、変わらず北翔さんは3番手。
北翔さんが3番手から上に上がることはできませんでした。
専科での快進撃
専科では、雪組『JIN-仁-』、花組『オーシャンズ11』、月組『ルパン 』、星組『眠らない男』と特別出演し抜群の歌唱力と芸達者ぶりを発揮されました。
2013年、月組『THE MERRY WIDOW』での主演公演と2015年花組『風の次郎吉』での主演公演では、北翔さんの実力が活かされた大活躍でした。そして出演者の覇気が高められ、レベルがとても高い見事な出来上がりでした。
SNS時代になって個々の発信したものが拡散され共有されるようになりました。
北翔さんの公演が上演されるたびにTwitterをはじめとして様々な媒体で、高い評価や充実した満足感が拡散されていき、共有されました。
ファンの評価と満足感が「トップスターに返り咲く」という“奇跡”をうみだす一歩になったように私は感じています。
北翔海莉さんや、仙名彩世さんのトップスター、トップ娘役就任を可能にしたのは、SNS時代になってファンの声が届きやすくなったのも、少しは影響していると思っています。
トップスター就任
3番手までの経験者が、2番手になることなくトップスターになるということは、異例です。(特別出演で2番手羽根級は背負っていらしたようですが)
時代の流れが、その異例を飛び越えさせたのでしょう。
そしてトップスターに返り咲いたということだけでなく、トップスターに就任されてからの、一作一作の作品の充実度が「歌唱力抜群のスター」に対する価値観をさらに高めてくれました。
北翔さんのファンに喜んでもらおうと舞台にかける情熱は特別で、その舞台の完成度も特別高いものでした。
歌唱力に定評のある妃海風ちゃんとのコンビとしての充実度も、さらに歌唱力の大切さを教えてくれたように思います。
「抜群の歌唱力」がスターとしての強い武器になることを証明したのが、北翔海莉さんです。
これからの宝塚
2012年7月1日、『華やかなりし日々/クライマックス -Cry-Max-』の東京宝塚劇場公演千秋楽の日、「ビジュアル × 実力」では、圧倒的にビジュアルが優位でした。
あれから8年たつ宝塚の評価は、大きく変化しました。
宝塚が100周年を迎えた頃より「ミュージカルブーム」と言われ、外部でのミュージカルの公演が増えていって、上演できる会場が無いと嘆かれるほどミュージカルが全盛になっていました。(コロナまで)
それらと比較する中で、宝塚での歌唱力が重視されるようになったことも大きいでしょう。
現在コロナによって、世の中が大きく変容しつつあります。
宝塚の価値観の一部もまた変わっていくでしょう。
大空祐飛さんの奇跡。
北翔海莉さんの奇跡。
SNSは、ますます全盛時代になっています。
今度は誰が、予想もつかないような「奇跡」を起こして、楽しませてくださるのか、楽しみでもあります。
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