“番狂わせが面白い!”2014年レビュー本95期は?
1年に1回発売されるレビュー本から人事が紐解けると思っていますが、2014年7月11日に発売された「TAKARAZUKA REVUE 2014」では、発売後に大きな“番狂わせ”が起こったのです!

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「レビュー本2014」発売時の当時のスターの陣容

[専科]轟悠
[雪組]壮一帆
[星組]柚希礼音
[宙組]凰稀かなめ
[月組]龍真咲
[花組]明日海りお

★発売【7月11日】時点の退団予定者★
壮一帆さんが8月31日退団予定
凰稀かなめさんが2015年2月15日退団予定

柚希礼音さんの退団発表は8月19日、この本の発売時点ではまだでした。

「レビュー本2014」の舞台写真セレクション

[専科]轟悠
[花組]明日海りお
[月組]龍真咲
[雪組]壮一帆
[星組]柚希礼音
[宙組]凰稀かなめ
[花組]蘭乃はな/[月組]愛希れいか
[雪組]愛加あゆ/[星組]夢咲ねね
[宙組]実咲凜音/[雪組]早霧せいな
[星組]紅ゆずる[宙組]朝夏まなと
[花組]望海風斗

トップスターとトップ娘役と2番手級の男役(青字)が載せられていました。
月組は2番手男役は、不在でした。
宙組は、凰稀かなめの同期の緒月遠麻の扱いが良くて、この時点で朝夏まなとは2番手羽根は背負っていなかったので正式には2番手ではありません。
凰稀かなめさんの退団は発表されていましたが、朝夏まなとさんが次期宙組発表ということはまだ発表されていませんでした。
8月~9月に『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編-』全国ツアーでフェルゼン役で初主演をする予定から「次期なのかな?」と察していた状態でした。

次期雪組トップスターコンビは、早霧せいな×咲妃みゆ と発表されていました。
5月11日に花組トップスター蘭寿とむさんが退団されて明日海りおがトップに就任しましたが、望海風斗については直後の『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編-』(中日劇場)ではアンドレ役で正確な2番手ではありませんでした。
レビュー本発売後の7月16日に、望海風斗の雪組への組替えが発表されました。

雪組次期トップが決定している早霧せいなの次に星組2番手紅ゆずるが掲載され、その次に宙組朝夏まなとということで、「星組の次のトップは紅ゆずるだろう」と察していた状態でした。
この3名がその後トップスターに就任しているので、この本の制作時はそういう計画だったのだと思います。
但し異例の“番狂わせが面白い!”人事が追加されるのです。(下で詳しく書いています)

今から5年前頃は「正式な2番手」が、なかなか明確にされていませんでした。
当時の発売時の正式な2番手は、雪組早霧せいな、星組紅ゆずるだけでした。

娘役トップスター&候補「A Princess Is Born」

[花組]蘭乃はな(娘役トップスター)
[月組]愛希れいか(娘役トップスター)
[雪組]愛加あゆ(娘役トップスター)
[星組]夢咲ねね(娘役トップスター)
[宙組]実咲凜音(娘役トップスター)
[雪組]咲妃みゆ(次期娘役トップスター)
[月組]早乙女わかば
[宙組]伶美うらら
[花組]花乃まりあ(発売後・次期娘役トップスター発表)

レビュー本発売後の7月16日に、花乃まりあが次期花組娘役トップスターになることが、発表されました。

早乙女わかば、伶美うららのビジュアル最高娘役
[月組]早乙女わかば…2014年5月18日付で月組へ組替えしたばかり。
[宙組]伶美うらら

早乙女わかばと伶美うららは、ビジュアル面ではトップ娘役よりも上だったと思いますが、「歌が残念」で器用ではないというマイナス点がありました。
でも二人がこの中に配されていることは、「次期娘役トップスターになるかも?」という期待も少なからずあったのかなと思えます。

伶美うららはトップ娘役就任を望むファンの声が多く、「トップ娘役不在」という建前の中でヒロイン役で2017年11月19日に退団されました。
早乙女わかばは、「ヒロイン役を海乃美月と役替わり」することが多く、「トップ娘役」には就任しないまま、2018年5月6日に退団されました。

ひと昔前の宝塚では、ビジュアルと華だけでトップ娘役に就任できていましたが、この二人が就任できなかったことは、「歌」などの実力が重視されるようになった宝塚の変化のあらわれのように感じます。

番狂わせが面白い!実力派重用北翔海莉

北翔海莉さんは、3拍子揃ったとびぬけた実力をもち、専科で活躍されていました。
★8月「スターカレンダー」メンバーに北翔海莉が抜擢★
「スターカレンダー」に掲載されるのは、トップスターもしくは「次期トップスター候補」と当時は考えられていました。

2015年宝塚スターカレンダー
■掲載メンバー(計15名・赤字は新掲載)
(専科)轟 悠・北翔 海莉
(花組)明日 海りお・花乃 まりあ望海 風斗
(月組)龍 真咲・愛希 れいか
(雪組)早霧 せいな・咲妃 みゆ
(星組)柚希 礼音・夢咲 ねね・紅 ゆずる
(宙組)凰稀 かなめ・実咲 凜音・朝夏 まなと

突然の北翔さんの「スターカレンダー」のメンバー入りで、「トップスターへのフラグ?」とファンの間でざわめきが立つようになりました。
「月組の2番手」が明らかにされていなかったので、「月組へ?」と秘かに思っていました。

その頃北翔さんは、花組『エリザベート』で、フランツ役を好演されていました。

星組 柚希礼音退団発表
8月19日に柚希礼音さんが『黒豹の如く/Dear DIAMOND!!』の公演をもって5月10日に退団することが公表されました。

11月14日~ 12月7日 星組全国ツアー 紅ゆずる主演「風と共に去りぬ」が予定されていたので、次期星組トップスターは、紅ゆずると信じて疑っていませんでした。
10月7日に宝塚歌劇100周年記念「大運動会」が開催され、その後紅ゆずるさんは体調を崩され、入院されました。
そのため短い稽古期間だったものの、全国ツアーは無事にやりとげられました。

全国ツアー終了の2日後の12月9日に、「次期星組トップスターは北翔海莉就任」と発表がありました。

“番狂わせが面白い!”と書きましたが、多くのファンにとって「驚きの発表」でした。
北翔海莉さんの完成度の高い舞台を魅せてもらうことによって「実力派の舞台」の素晴らしさを知りました。
現在その流れをひいているのが、雪組の望海風斗・真彩希帆コンビです。真ん中の歌のクオリティが高いと組全体に波及するのも素晴らしいものです。
この番狂わせ人事は、結果オーライだったと思います。

宝塚の人事は計画の中で遂行され、通常出版物などもその内容にそっています。
しかし7月11日に「TAKARAZUKA REVUE 2014」が発行されるものの、その1カ月後には「スターカレンダー」に北翔海莉掲載という発表があって、計画がくつがえされていったのです。
レビュー本は1年に1回発行なので、その企画はかなり前からされているのだと思います。
しかし昨日紹介した「柚香光×礼真琴対談」の内容は、5月~6月の星組バウ公演『かもめ』 6月~7月の花組バウ公演『ノクターン -遠い夏の日の記憶-』が語られていたので、7月11日発行にしては、結構ギリギリの編集なのだな、と思いました。

昨日も書きましたが、(「エリザベート」のルキーニより)
「計画通りうまく運ぶわけはない。予定通りいかない。番狂わせが面白い!」

こういう面もあるのが、宝塚の人事の面白さの一つでもあると思います。
先日の「柚香光君の花組トップスター就任」についても、こういう前例があるだけに、本当に発表されるまで確信にはいたりませんでした。

今後「2番手」が明確にされるだろうか?

5年前と比べて、最近は各組「2番手」が明確にされてきました。
しかし今年は「2番手退団」という異例なことがありました。
さらに花組と星組で、2番手からトップ昇格になるため、「次の2番手」に関心が集まっていますが、現在のところ次の明確な2番手はいません

「2014年のレビュー本」の後ろの方で、下記の人たちがヤングスターとして、宝塚大劇場やその周辺の紹介をしていました。

「TAKARAZUKA REVUE 2014」フレッシュレポート
[花組]水美舞斗
[月組]朝美絢/輝月ゆうま/海乃美月
[雪組]星乃あんり(退団)/月城かなと(月組2番手)
[星組]妃海風(元星トップ娘)瀬央ゆりあ
[星組]綺咲愛里(星トップ娘)/紫藤りゅう
[宙組]桜木みなと

今をときめく「95期スター」たちが中心です。この中で月城かなと君は月組2番手になりました。
それに続くのは、水美舞斗君、朝美絢君、瀬央ゆりあ君、桜木みなと君。
実力面で申し分のない96期和希そら君もこの中に入るかな。
さらに若い範囲も入れると、97期永久輝せあ君、98期暁千星君。

現在このスターたちの今後に一番注目が集まっていると思います。
今後が楽しみです。

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