こんにちは、くららです。
星組『眩耀の谷』の新人公演を観劇しました。
礼真琴くん率いる新生星組になってから、「実力派の星組」になったので、新人公演も実力を堪能できるものでした。
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新人公演担当……野口幸作先生
通常の新人公演は、新人の先生が担当されますが、今回は新人では無い野口先生が担当されました。
2013年にバウホールの『フォーエバー・ガーシュイン』(花組 主演:芹香斗亜)で、演出家デビュー。 大劇場作品は、下記の3つのショー作品のみ。 『THE ENTERTAINER!』(2016・星組)、『SUPER VOYAGER!-希望の海へ-』(2017・雪組)、『BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−』(2018・花組) 昨年は、『花より男子』で活躍されました。 |
大劇場公演のお芝居作品の修行中なのかな?と勝手に想像。
新人公演の内容も演出も本公演をなぞる形で、特別な変更点は感じませんでした。
丹礼真……碧海さりお 101期(礼 真琴)
今回礼真琴くんのお披露目公演ということで、膨大な歌とセリフと踊り、さらには剣舞や殺陣まで、とてもボリュームのある役です。
経験値の無いまま、この大きな役に抜擢されたのですが、抜擢されるにふさわしい「歌、踊り、芝居」の確かな実力をもっていることを証明してくれました。
踊りの素晴らしさは普段の舞台からもわかっていましたが、歌もしっかり歌え、情感あるお芝居に心うたれました。できる人です。
歌唱面はお手本の礼真琴くんがあまりにお上手なので、比較するレベルではありません。真琴くんのセリフから歌に自然になって、朗々と歌い上げて聞かせてくれる巧みさをあらためて思いました。
また初めてのチャレンジなので、気持ちののせ方や緩急のつけ方など、経験を重ねる中で上達されていくと思います。
カーテンコールで「志厚く、理想に燃える礼真のように強くなりたいと思いました。緊張と不安で押しつぶされそうな自分がいましたが、たくさんの方々が手を差し伸べてくださり、温かな拍手をいただき、頑張ることができました」と感謝した。引用スポーツ報知
段階を踏んでの経験を重ねることなく、いきなりの大きな抜擢で主演をするということの「緊張と不安」は、とてつも無く大きかっただろうと思います。
はじめのうちは、緊張が感じられるような所もありましたが、次第に熱演されました。
「不屈の精神」を4回の宝塚受験で培われたと新人公演前のインタビューにこたえていましたが、今まで宝塚を通して培われてきたその強い精神力は、今回の新公主演でもさらに培われたでしょう。
今回の新人公演から100期が「長の期」になります。
最後のご挨拶をされた朱紫令真くんをはじめ100期生が全体を締めていたので、素晴らしい新人公演になったのだと思います。
瞳花……桜庭舞 100期(舞空 瞳)
なかなか「長の期」でヒロインを演じることはありませんが、桜庭さんは舞空瞳ちゃんと全く違う、まめちゃん色の瞳花を演じていました。
目の見えない演技がとてもわかりやすく伝わってきました
そして、子どもをもつ母親設定が自然で、母性にあふれていました。
やはり歌が上手なので、特に碧海さりおくんとのデュエットが良かったです。
まめちゃんもダンサーですが、「瞳花の特別な舞」は、舞空瞳ちゃんならではのものなのだなぁと思いました。
なこちゃんが特別秀でているだけで、まめちゃんが一生懸命舞っている姿も良かったです。
謝先生が、礼真琴・舞空瞳にあてがきされたこの作品は、二人が演じてこその魅力にあふれていることも感じました。
今回は新人公演前の午後1時の本公演も観たので、余計にそう思ったのかもしれません。
それでも、主演の2人は短いお稽古期間に良く健闘されたと思います。
経験値を重ねた二人の輝き
星組のホープ男役というと、極美慎くんと天飛華音くん。
今回この二人の存在が抜群に光っていました!
管武将軍……極美慎 100期(愛月ひかる)
髭が自然に似合っていて、立ち姿が美しく、華やかで、存在感に迫力が加わりました。
声も太くセリフも明瞭で、キラキラスターから、本物のスターになった!と感動しました。
ていねいに歌っていて、歌の上達も。
失礼ながら、今まで舞台上の極美くんに対して、見守るという感じが多少なりとも私にはあったのですが、もうそんな感じは微塵たりとも無かったです。
「長の期」として圧倒的な存在感で舞台を締めていました。
「万博アンバサダー」にも選抜され、まさしく「星組のホープ」です。
謎の男……天飛 華音 102期(瀬央 ゆりあ)
圧倒的な押し出しの強さがあって、しっかりした男役声に渋さも加わり、歌、芝居、動きがずば抜けて良かったです。
段階をおって着実に上がってきて、前回新人公演初主演をしました。
本公演でも少年役テイジ[汶族の男]を演じていますが、新人公演の希沙薫くんの演技をみて、かのん君がどんなに演技が巧みであるかを感じました。
流石の実力派で、3拍子そろったかのんくん。
極美慎くんだけでなく「星組のホープだよ!」と訴えかけているように感じました。
期待の娘役
春崇……瑠璃花夏 103期(有沙 瞳)
「語り部」として、るりはなちゃんの声は、とても聞き取りやすくて、歌声もきれいで、場の雰囲気づくりも上手でした。
そしてお化粧したお顔が可愛かったです。
敏麗……水乃 ゆり 102期(音波 みのり)
落ち着いた演技でミステリアスな雰囲気が漂っていて声も良かったです。
本公演で踊りだけの役なので、セリフのある役を演じて、演技に深さが加わったように思います。
課題である歌が無かったから、余計に良かったのかも。
本役の音波みのりちゃんのように、歌にはチャレンジしていかないということだったら、残念な気がします。
瑛琳……星咲 希 103期(小桜ほのか)
長い袖をくるくるまわしながら踊るシーンは、本役のほのかちゃんと同じように美しく、器用な人なのだと思いました。
歌のシーンも何回かあり、美声でお上手なので、今後の成長に期待できる娘役さんだと思いました。
王后/華雪りら ヨナ/音咲 いつき……澄華 あまね 102期
「龍の宮物語」で笹丸を好演してから、不思議な透明感がある気になる娘役さん。
「高貴な王后」と「熱血な戦う汶族の女ヨナ」をどちらもなりきって演じていました。
本役の華雪りらちゃんの一言セリフ。スカイナビゲーターを始めて上手になっていたと思っていましたが、あまねちゃんの良い声のセリフも良かったです。
神の使い……綾音 美蘭 104期(水乃 ゆり)
可愛いくて、ダンスが上手。お顔が小さい。
104期の期待の娘役さんなのかな?
男役さんについて
宣王…夕陽真輝 101期(華形 ひかる)
華形ひかるさんの役を新人公演で演じ続けているまっきー。
今回も歌が上手で、王様然としていて、華形さんの良い所を集約して深みのある演技で、老け役で終わっていないところが良かったと思います。
丞相/父……朱紫 令真 100期(輝咲 玲央)
「長の期の長」としてまとめ役に徹されたのでしょうが、父親役も人間性があふれていて良かったです。
最後のご挨拶でもきちんとまとめられて、頼りになる上級生なのだろうなと思いました。
クリチェ[汶族の男]……御剣 海 104期(天華 えま)
新公の朝にスカイステージのニュースの「はじめの一歩」で紹介された御剣 海くん。
朝の姿が印象に残っていたので、新公の舞台では良い役をもらって男前でした。目をひきます。
セリフはまだ慣れていないようで。これからですね。
105期の稀惺かずと君は、キラキラオーラと美形のお顔で男前なのですぐにわかります。
新人公演前の午後1時の本公演では、フィナーレの階段降りで、舞空瞳ちゃんが階段で足を踏み外して、カクっとしたので、ヒヤッとしましたが、その後持ち直したので、安心しました。
お疲れが溜まっているのでしょう。今日はゆっくり休めるといいなと思います。
新人公演に出演した新人さんたちも、張りつめて公演を終えられたでしょうから、今日は開放感に浸って休めるといいですね。
新人公演を各組観るようになって、いつも「宝塚は不滅だな」と感動します。
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