星組『ロックオペラ モーツァルト』初日感想
こんにちは、くららです。
『ロックオペラ モーツァルト』初日を観劇してきました。

パワーがあふれる礼真琴くんと舞空瞳ちゃんの最高の舞台
期待以上、想像以上の素晴らしさに圧倒されてきました。

特に一幕ラスト、何もかも失った琴ちゃんが圧倒的な歌唱力と表現力で歌い上げている後ろで、舞空瞳ちゃんが素足で見事なダンスを披露する中、幕が降りました。
客席は、素晴らしすぎる舞台を見せられて、心が震え、息を飲んで、静まり返りました。
今まで経験したことのない、客席の「静寂」でした。

カーテンコールの時に琴ちゃんが1幕ラストの客席の静まりぶりに驚いたことを話していました。

それだけこっとんコンビの舞台パフォーマンスが素晴らしすぎたということ。
実力派コンビの本気度の爆発を目の当たりにしました。並外れています。

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礼真琴くんについて

こっちゃんの歌唱力の高さは知っていたつもりですが、伸びやかな歌声の声量と肺活量には驚かされました。
ダンス力も言わずもがなで、抜群のリズム感の“ロック”感は、格別です。

客席には、ドーヴ・アチア氏をはじめスタッフの方が4人ほどいらしていましたが、礼真琴の技術の高さに驚かれたのではないでしょうか?

モーツァルトのヤンチャな青年時代から、苦悩の人生終盤までの様々なシーンが描かれていますが、芝居力も表現力も、またコメディタッチなセンスも素晴らしかったです。
元々歌中心のオペラに宝塚版では芝居の要素が加味されたそうですが、書き込みが甘いので、芝居を楽しむというより、目と耳で感覚的に楽しむ作品でしょう。

これだけ高い技術力をもちながらも、こっちゃんは、初日の幕があくまでは、不安とプレッシャーで押しつぶされそうだったと語っていました。
初日の作品が観客に最高に受けて、カーテンコールでの、琴ちゃんのプレッシャーから解放されて、安堵感からの笑顔とはしゃぎぶりがかわいかったです。

客席の拍手を浴びる中、「チャン チャチャ チャン!」と拍手を仕切って決まった後に、
「さゆみさ~ん、できましたよー!」と上空に向かって紅ゆずるさんに話しかけていた姿が私には感動でした。

紅さんから渡されたバトンを受け取って、星組のために頑張っているこっちゃん。

あまりに歌の量も、ダンスの量も多くて、全力疾走で、東京の千秋楽まで持つのだろうか?と心配してしまいます。
5月の全国ツアーも同じ思いを抱きましたが、回を重ねるごとにさらにパワーアップして素晴らしい公演でした。

今回は歌が中心なだけに、喉を潰さないようにケアして千秋楽まで頑張ってほしいと思います。

舞空瞳ちゃんについて

ひっとんも、こっちゃんに負けない技術の高さが感じられました。歌唱面では、経験を重ねる中でさらに充実していくと思います。
宝塚のコンスタンツェは全然悪女じゃなかったです。
どんな悪女ぶりが見れるのか、と思っていましたが、全くそうでは無く、かわいい健気な女性で、ひっとんにびったりでした。

ダンスも素晴らしいですが、スカートさばきが素晴らしい。これは花組仕込みなのかな。
こっちゃんとひっとんが二人で踊ると、ダイナミックなので広い空間が狭く見えます。
フィナーレのデュエットダンスの回転リフトをはじめ、技術力の高い素晴らしさで、圧巻のデュエットダンスが終わった時は、なかなか鳴り止まない拍手喝さいでした。

アントニオ・サリエリ【モーツァルトの才能に嫉妬するイタリア人音楽家】……凪七 瑠海
歌もお上手で、存在感も抜群で、こっちゃんに対峙する役として光っていました。

5月の全国ツアーメンバーの活躍

全国ツアーの時に、活躍の場を与えられていた面々が、主要な役どころを担っていました。

アロイジア【フリードリンの次女、モーツァルト初恋の女性】………小桜 ほのか
ほのかちゃんの歌と芝居が抜群でした。実力派の本領発揮という感じで輝いていました。

ナンネール【モーツァルトの姉】………桜庭 舞
まめちゃんも、こっちゃんの姉としての芝居がピッタリで歌の場面が2つあって、健闘していましたが、1つ目は慣れたらもっと良くなると思います。

ジュースマイヤ【元はサリエリの弟子で、モーツァルトの弟子】………極美 慎
2番手男役の位置で、スチール写真も舞台姿もカッコイイです。歌の場面は少しですが、上達を感じました。(歌のシーンが少しだけという点が歌をもっと頑張れということかな)
フィナーレでは、組替えする紫藤りゅうくんと二人で真ん中をつとめていました。小顔で長身でスタイルが良いので、立ち姿だけで映えます。

ローゼンベルグ【ウィーン国立劇場支配人】…… 紫藤 りゅう
スチール写真が「脇役のメガネをかけた叔父さん」なので、はじめは紫藤りゅう君とわかりませんでした。
組替え前の役が「この脇役」ということは、宙組に行っても路線では無いということ?
(現在宙組は5番手まではっきりしています)
喋るたびに笑いをとるコメディセンスは抜群。
フィナーレでは、極美慎くんと真ん中を務めていましたが、極美慎くんに負けないカッコ良さ。
全国ツアーでも二人は対でした。今回のフィナーレは餞?

オランジュ皇妃【オランジュの皇妃】……白妙 なつ
マダム・カヴァリエリ【歌姫】……夢妃 杏瑠

歌がお上手なお二人は、歌のシーンが多かったです。特に夢妃さんが。白妙さんはエトワールでした。

セシリア【コンスタンツェの母】……音波 みのり
歌のシーンが全くありませんでした。そして娘役というより脇役の母親役。

ゾフィー【フリードリンの四女】……星蘭 ひとみ(全国ツアー組ではありませんでした)
歌は、長女役の音咲いつきさんと必ず一緒に歌っていて、一人で歌うシーンは無かったです。
4姉妹で色違いのドレスがとても似合っていて、美しさで華を添えていましたが、最後の並びは何故か後方でした。

歌える人には歌わせるけれど、歌えない人には極力歌わせないという方針が徹底していたように感じました。

ランゲ【アロイジアの夫、役者】……朝水 りょう
全国ツアーで「イケオジ」と有名になりましたが、今回も脇をかためる巧みな芝居役者ぶりでした。

華雪りらちゃんは、ミニスカートが良く似合うパブの店員をはじめ、どのシーンでも可愛さが際立っていました。

「外部ミュージカル」風に上演しているので、宝塚らしさを求めている方には、不向きな作品だと思います。
最後にフィナーレがつくのが唯一の宝塚らしさですが、それ以外は「外部ミュージカル」風です。
(2013年の「ロックオペラ モーツァルト」(東急シアターオーブ、梅田芸術劇場メインホール)とは、宝塚風にアレンジされている点で、楽曲の採用なども大きく違うようです)

客席降りについて
こっちゃんが客席の前方通路を歌いながら通ってくれます。

下級生が通路いっぱいに降りていくところもありました。
その中で極美慎くんだけ、舞台に戻り、他の人は外にはけていきました。

有村淳先生の衣裳について

宝塚の作品は衣装を次々に着替えますが、今回は「海外ミュージカル」なのでポスターの衣装が基本の衣装でした。
こっとんの衣装は、フリードリン家の4姉妹が淡い色違いのお揃いで、ポスターに写っていない裾の部分に豪華な刺繍があってとても美しかったです。

衣装替えは、シーンごとに有りますが、主要な役3人の基本コスチュームはポスターのものという感じでした。

様々なシーンで、フレンチミュージカルらしい豪華なコスチュームが色々とあって、お金がかかっているなと思いました。
今回の星組『ロックオペラ モーツァルト』は、梅田が1週間、東京が約2週間弱の宝塚としては短い公演です。
豪華なコスチュームがもったいないので、再演されたり、外部ミュージカルとして上演されるのかな?と思ったり。
やはり有村淳先生の衣装は洗練されていて素敵だなと思います。

こっちゃんがカーテンコールの時に「何度でもご覧になってください」と言っていましたが、チケット難すぎてチケットが手元にありません。
観れるものなら何度でも足を運びたい、素晴らしい作品です。
ライブ中継に申し込んでいるので、当たったらいいなと願っています。
でも、生の舞台の素晴らしさは格別なので、再演されることも願いたいです。

プレお披露目公演は、国際フォーラムで1月に上演されたら、夏に梅田で長期に上演されます。
それを例にとると、この素晴らしい星組のプレお披露目公演が短期で終わってしまうのは、残念です。
再演されることを願っていたいと思います。

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