城妃美伶ちゃんについて
こんにちは、くららです。
電車で宝塚を訪れたら、阪急宝塚駅前に、まず目にするブロンズ像があります。
男役と娘役が華やかに踊る姿をイメージしていて、「宝塚に来たなぁ」という気持ちにしてくれます。

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阪急宝塚駅前のブロンズ像と水美舞斗くんと城妃美伶ちゃん

この像は、「宝塚歌劇団が100周年を迎えたことを記念して」その翌年2015年9月1日に、除幕式が開かれ、それ以来設置されています。
その式に花組の水美舞斗くんと城妃美伶ちゃんが出席して、銅像と同じポーズをとりながら、「宝塚歌劇」のPRもしていました。
何故その二人が出席していたかと言うと、春の『カリスタの海に抱かれて』の新人公演で2人が主演をしていたからです。

『カリスタの海に抱かれて』は、城妃美伶ちゃんにとって星組から組替えして初めての本公演での新人公演主演。
水美舞斗くんは初めての新人公演主演でした。
二人のフレッシュで美しいピカピカキラキラコンビが、この除幕式でとても素敵だったので、印象に残っていて、今でも覚えています。

ブロンズ像の娘役像が城妃美伶ちゃんの雰囲気にピッタリで、これから宝塚の代表的な娘役さんとして活躍していくと思っていました。
しかし、残念なことに『A Fairy Tale /シャルム』の東京千秋楽、11月24日で卒業されます。

城妃美伶ちゃんについて

入団時の成績が3番で、歌も、ダンスも、お芝居も出来て、確かな実力娘役らしい容姿と華やかなスター性を兼ね備えている娘役さん。
星組配属早々からショーのヒロインパートを担当し、新人公演「ロミオとジュリエット」の主演1回、バウホール「かもめ」ヒロインを経験してから、花組へ。
花組では、まず『Ernest in Love』で2番手娘役のセシリイを、そして新人公演主演4回と、別箱公演でもいつも主要な役どころを務めていました。
記憶に新しいところでは、今年6月の『花より男子』牧野つくし 東上初ヒロイン は、宝塚史上に残るほどのハマり役でした。

スカイステージのサヨナラ特別番組「Memories of 城妃美伶」を見ました。その中で印象的だったことをご紹介します。

花組組替えは100周年大運動会の翌日

100周年運動会での、星組と花組の「綱引き」での確執は有名です。
トップスターだった明日海りおさんは、当時のやるせない思いを、今年の6月に、ご自身のコンサート『恋スルARENA』でリベンジするほど。

5年前の対決の日の翌日から、「星組」から「花組」に組替えになったみれいちゃんは、最高にタイミングが悪い!

でも優しい花組のみんなは、温かく受け容れてくれたでしょうね。

番組の中で、「星で強さを学び、花で優しさを学んだ」と言っていました。

組替えはプレッシャーも大きいでしょうが、その分「2組の経験」が出来るので、結果は大きくプラスでしょう。

スタニスラフスキー・システムを取り入れる

星組バウ「かもめ」は、 チェーホフの戯曲だったので、その時から「スタニスラフスキー・システム」をお芝居にとりいれるようになったそうです。それ以降も。
あの役をあの年齢でやったことは、お芝居をすることの原点を知り、ニーナ役は難しいけど、つくりこんでいって、周りのキャストが素晴らしかったそう。

スタニスラフスキー・システムとは
リアリズム演劇を本格化させるため提唱された理論で、1934年にソヴィエト連邦によって公認され、20世紀の演劇人たちに多大な影響を与えている。
内面に向かい:心と想像力で役の人物の思想や感情を作る。
外面に向かい:内面で作り上げたものを身体で表現。

研4で難解な作品に挑戦して、こういう基礎的なことを学び取り入れていけていることは、スゴイですね。
みれいちゃんの心理描写の巧みさの基礎はここにあるのですね。

花組での歩み

『カリスタの海に抱かれて』の新人公演の主演が水美舞斗に決まった時、「初主演おめでとう」という声がすごくて、みんなが泣くほどだったそうです。
「その相手役をさせてもらえるんだ」という思いが、みれいちゃんには強くあったそうです。

花組は「生え抜き主義」の流れが伝統としてあります。
望海風斗さんや瀬戸かずやさんがバウ主演が決まった時も、花組OGをあげてSNSで喜びあっていたことを覚えています。

二人は今回のサヨナラ公演まで、機会があると組むことが多く、マイティ主演のバウ『Senhor CRUZEIRO』のデュエットダンスは圧巻でした。
みれいちゃんも、心を感じて踊れることが幸せで、新鮮な気持ちで踊れていたそうです。タンゴやカポエラにも挑戦していました。ダンス力の高さもこの公演で魅せてくれました。

「はいからさんが通る」では、とても達成感があって、一段成長したことを感じられたそうですが、次の「ポーの一族」では、「人生で一番苦しかったのでは」という思いをしたとか。マーゴットの役は舞台稽古ではじめて小池先生からOKが出るほど、考えることが多すぎた役で、かつ「初エトワール」、新人公演の「長の期」の責任感と「ヒロイン役」。
この時にすごく苦しんだことが、その後のステップに導いてくれたと感じているそうです。

『花より男子』の 牧野つくし役は、「沢山の人から愛されている」つくし役をできることが幸せで、柚香さんとお互いを信頼して、心のキャッチボールができた芝居が、こんなにも心震えるものだと知ることが出来て楽しく、素敵な振り付けでデュエットダンスが踊れたことが宝物だそう。
気品があってお嬢様という雰囲気のみれいちゃんが、「やんちゃな高校生」を何の違和感も無く演じられる「役者魂」はスゴイの一言。

サヨナラ公演のお芝居では、集大成にふさわしい宝塚の娘役らしい役で、大好きな薄紫色の衣装を着せてもらえ、最後にこの役に出会えて良かったと。
ショー「シャルム」は、稲葉先生の愛にあふれた作品で、星組時代も含めて誰よりも稲葉先生の作品に出ているので、最後が先生の作品で、いろいろ場面を作ってもらっていることに、感謝しているそうです。側転をしている場面もありました。マイティと一緒にオペラの高い声の歌唱を披露するシーンも。マイティや同期の綺城ひか理ちゃんたちに囲まれるシーンも、楽しいそう。

4年前のブロンズ像の除幕式の時から、水美舞斗くんと城妃美伶ちゃんの、マイティ・シロキミ美コンビとして印象づけられたので、サヨナラ公演のお芝居でもショーでも、素敵なコンビを魅せてくれていることが嬉しかったです。
 

「5164日前、私はこの劇場で恋をしました。」

これは大劇場千秋楽のみれいちゃんのご挨拶の一番はじめの言葉です。とても印象的な言葉でした。

宝塚は、「恋」

大劇場のご挨拶でも「恋」という言葉を選んだんですけど、本当に素敵な恋だったと思います。
宝塚に憧れて、沢山の小さな夢をここで叶えて、夢が積み重なって、また新たな夢になって、キラキラしたトキメキみたいなものが、いつでも心の中にあって、それが大変な時でも自分をつき動かしてきて。
今幸せで充実感にあふれた気持ちでいられるのは、ずっと宝塚が大好きでいつでも恋するような気持で、その時に与えられた役だったり、その時にご一緒させていただく相手役さんだったり、そういうものと共に、宝塚がキラキラを私に与えてくれた。
いつでも恋するような気持ちで、キラキラを宝塚が与えてくれたなと思って、宝塚は、恋ですかね。
今までいろんな方に支えていただいて、引っ張っていただいて、ここまで来れたなぁと思っていて、それが何よりも幸せなことだったなと思っています。

役をいただくことは嬉しいですけど、役を通して学ばせていただけることや、相手役さんから沢山のことを与えていただいた、学ばせていただけた、今までの時間が本当に愛おしくて、一つひとつが忘れられない思い出だなぁと。

幸せな気持ちで卒業できます。最後の日まで花組の娘役を極めていきたいです。

舞台上のみれいちゃんは、いつも気品にあふれた、キラキラの笑顔を振りまいてくれて、幸せな気持ちにしてくれました。
「Memories of 城妃美伶」の番組内でも、キラキラとした瞳と笑顔でお話しされていて、惹きこまれます。

みれいちゃんが退団することで、「これからの花組」に対して実力面で悲観視する方もいます。
みれいちゃんは、「受け継いできたものを少しでも下級生に伝えていけたらいいなと思っている」と卒業の日まで、そのことにも努めたいと思っているようです。

「宝塚の主演娘役」は、トップ男役さんに合わせて抜擢されるので、実力もビジュアルも華も兼ね備えていたみれいちゃんが、巡り合えなかったのは本当に残念だと思います。
過去を振り返っても、謙虚に感謝な思いにあふれていて、一言も悔しかったりした思いは話されませんでしたが、「ポーの一族」の時の「人生で一番苦しかった思い」というのに、真ん中を外れる思いも含まれていたのかなと、勝手に解釈しました。
こんなに揃った娘役さんが、最終的に真ん中で活躍できなかったことは「残念」という言葉しかありません。
みれいちゃんが舞台で観れなくなることは残念ですが、これからのみれいちゃんをとても応援したい!

現在英語の勉強を頑張っている

この話は、「Memories of 城妃美伶」の中で語られたのではなく、「スカステニュース」の「頑張っていることの紹介」コーナーで先日話されていたことです。
「とても聡明なお嬢さん」なので、卒業後の新たな道に向かって、英語の勉強をはじめ準備を進められているのかな、と思いました。

みれいちゃんの実力とビジュアルなら、「外部の舞台」でも通用すると思いますが、みれいちゃんの描く未来像は?
宝塚で与えられる課題を毎回確実にクリアして、素敵な舞台を魅せて下さったみれいちゃんなら、どんな世界でも素敵な花を咲かされるでしょう。

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