回数でスターは決まらない!水美舞斗くんの『Dream On!』

こんにちは、くららです。
昨日はスカイステージで水美舞斗主演『Senhor CRUZEIRO(セニョール クルゼイロ)!』(2018年バウホール)が放送されていたので見ました。
この公演でも2番手、3番手男役は綺城ひか理、飛龍つかさ君でした。

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「マイティ、あか、つか」の3人の並びと言うと、今年の5月6月に上演された『Dream On!』と同じです。
この時は、特別出演:水美舞斗主な出演者:綺城ひか理、飛龍つかさという表記でした。

この公演の趣旨は、特別出演の上級生のスターが前期日程で担当した主演部分を、後期日程で若手が担当する。
経験値のある上級生と一緒に稽古と公演を重ねることで、下級生の学びと励みになる。

前半の特別出演期間は、マイティが主演。一部あかちゃん、つかさくんが真ん中のシーンも。
特別出演のいない後半は、マイティが主演したところを、あかちゃん、つかさくんが担当。

私はどちらの公演も観劇しました。
前半期間は、マイティが「ショースター」として輝いていて、とても惹きつけられるショーで、体感時間があっという間で短かったです。
後半期間は、実力派のあかちゃん、つかさくんが頑張っていて、歌とダンスの実力は素晴らしいと思いましたが、「スターとしての華」はマイティの方にあり、ショーの時間がとても長く感じました。

私が観た前半は、ちょうどマイティの千秋楽の日でした。
あか・つかのお二人は、「お手本」であるマイティがいなくなって、自分たちが真ん中で頑張らなければならないことを不安がり、マイティは優しい言葉で謙虚に励ましていました。

「Dream On!」は、スターを育てる良い方法だった

「Dream On!」は、はじめから、こういう公演の形式が決まっていました。
前半と後半の両方を観た私は、この形式は、下級生にとても勉強になる試みだったと思いました。
そして「スターの華」というものは、努力とかで身に就くものではありません。
「スターとしての魅せ方」も、実際に次に自分がやるために、盗み身に着ける良い機会だったでしょう。
実践版新人公演という感じをもちました。そして二人はマイティと一緒の時よりは、後半は輝いていました。

一方マイティ自身も、単なる出演者としてではなく、「特別出演」のスターとして、より魅惑的な存在でなければならないことを意識して、よりスターとして磨かれたと感じました。

「Dream On!」で批判の対象になってしまう水美舞斗くん

この公演についての初めての公表が、主な出演者:綺城ひか理、飛龍つかさ特別出演:水美舞斗という表記だけで詳しい説明が記されていませんでした。
次に3人が一緒に写った「先行画像」が公表され、最後にポスターでは、マイティが真ん中で大きく正面を向いて写り、あかちゃん、つかさくんは、左上と右下でそれより二回り小さく目線を外して写っていて、「誰の作品?」という感じで、「あかちゃん、つかさくんの作品にマイティが割り込んだ!」という印象を私も持ちました。

その後「歌劇5月号」に、詳細が記されていて、意図している所が理解できました。
こういう形式は初めてのものだったので、「マイティ」に対して誤解をもったままの人もいるようです。
宝塚の演目や出演に関しては、全て計画的にプロデュースされているもので、まったく生徒の思いは反映されていません。
頑張っている舞台を観ているだけに、マイティが批判されることが悲しいです。

そしてマイティが特別出演している前半は、「宝塚友の会」で当選しました。二次流通サイトでは高騰していました。
後半については、定価で二次販売サイトで購入できました。
このチケットの価格差も非常に大きく、後半は定価でさえ余っていて、人気の差の凄さを知りました。

11月にスカイステージで『Dream On!』が放送

11月の『Dream On!』の放送は、前半の水美舞斗くん主演のものだけとのこと。
視聴者が、後半のあか・つか主演のものも放送して欲しいと要望を出したら、記録用のものしか無く、放送できないという返答があったそうです。
それでまた、一部視聴者の方の怒りをかっているようです。
水美舞斗くんは全く関係ないのに、世の中では「理不尽なもの」で批判を浴びてしまう事、本当に残念だと思います。

「歌劇5月号」の三木先生のお話では、各組で『Dream On!』を行っていく思いがあるように感じましたが、特別出演者が叩かれてしまうような現状では次に続かないような…。

『Dream On!』にマイティは超ハードなスケジュールで取り組んだ

この『Dream On!』のお稽古は、『CASANOVA』東京公演中から行っていたと「歌劇」に記されていました。
そして、東京公演終了後中1日をおいて、宝塚でのお稽古が始まりました。(東京から宝塚に戻ってくるだけ)
『Dream On!』の初日に『恋スルARENA』のお稽古が始まりました。公演後にそのお稽古にも行かれたようです。

花組全国ツアー    11月22日(木)〜12月16日(日)
『タカラヅカスペシャル』 12月21日(金)〜12月22日(土)
『CASANOVA』       2月8日(金)〜4月28日(日)
『Dream On!』バウホール 5月20日(月)〜6月4日(火)
『恋スルARENA』横浜アリーナ6月25日(火)〜6月26日(水)

『恋スルARENA』では、瀬戸かずやさんとともに、マイティいなくではならない貴重な存在でした。

『Dream On!』は、幅広いジャンルを網羅して、三木先生がやらせてみたい内容をすし詰めにした、次から次に湧き出てくるショーでした。
プログラムに掲載されている楽曲だけでも50曲!出演者は22名と少人数。
このお稽古がどれだけ大変だったか。しかも下級生が中心なので、マイティは指導的な役目もあったと思います。

ここまでハードな状況を乗り越えて、素晴らしいショースターとしてのパフォーマンスを魅せてくれました。
これが何ら劇団の評価に繋がらないのなら、私はファンとして理解に苦しみます。

『Dream On』の英語の意味には、「夢でも見てろ!/バカなこと言うな!」という皮肉めいた意味もあるようで、この公演自体をバカにするファンの方もいらっしゃいます。
11月にスカイステージで放送があるので、実際にそれをご覧になることをおススメします。

バウの「ショー」と「芝居」に格の差があるのか?

「お芝居のバウ公演」と「ショーのバウ公演」に格差があるとファンの間で言われていますが、果たしてそうでしょうか?

お芝居の場合は、演出家の先生のバウホールデビュー作品である場合が多いです。
『PR×PRince』 主演:永久輝せあ
作・演出/町田 菜花 デビュー作
2019年3月28日(木)〜4月8日(月)

『龍の宮(たつのみや)物語』主演:瀬央 ゆりあ
作・演出/指田 珠子  デビュー作
2019年11月28日(木)~ 12月9日(月)

デビュー作品は評価は大きく分かれるところです。
私は、永久輝せあくん主演の『PR×PRince』を良作と感じましたが、そうでない方も多いようです。

今度の瀬央ゆりあ君主演の『龍の宮(たつのみや)物語』は、どうでしょうか?チケットが購入できたので楽しみにしています。

最近のバウホールショー作品
『ハッスル メイツ!』 主演:和希そら
作・演出/石田 昌也(2018年8月2日(木)〜8月13日(月))

『Senhor CRUZEIRO(セニョール クルゼイロ)!』主演:水美舞斗
作・演出/稲葉 太地(2018年5月10日(木)〜5月21日(月))

ショー作品は、ベテランの先生が担当されるので、当たり外れが少なく、私は「お芝居のバウ作品」より、全般に良作だと思っています。
『ハッスル メイツ!』ほど満足度の高いバウ作品は、他にはなかなか無い!とも。(あくまで私の感想です)

バウホールで主演することに、芝居であれ、ショーであれ、優劣は無いと私は思っています。

スターの序列は回数では無い

新人公演主演を何回した、バウホール主演を何回した、東上公演を何回した、その回数が、ファンの間では評価の対象になっています。
そうではなく、その舞台の結果が評価の対象になるべきだと思います。

バウ初主演
桜木みなと…2015年10月、『相続人の肖像』
月城かなと…2015年11月、『銀二貫』

95期の次期トップスター以外でバウ初主演が一番はやかったのは、桜木みなとくんです。
その後に主演した月城かなとくんは、その1回目の評価が高かったので、次の主演作品は2018年『THE LAST PARTY〜S.』 東上初主演でした。
桜木みなとくんは、2017年6月に『パーシャルタイムトラベル 時空の果てに』で2度目のバウ主演をし、2020年春『壮麗帝』で東上初演予定です。
各組の組の構成の差もあるので一概に言えませんが、二人の比較では、バウの主演回数より結果だと感じます。

どれだけ素晴らしい活躍を魅せてくれたか?
芝居、歌、ダンス、スター性、リーダーシップ…
またその公演の集客度も。

バウホールは小さい会場なので、公式ではすぐにチケットは完売してしまいますが。
人気の無いものは、その後に、二次流通サイトや「おけぴ」などにまわります。

演出家の先生のデビュー作品が駄作という場合もあり得ます。

今回の水美舞斗くんの『Dream On!』への特別出演は、バウの回数に加算されないとファンの間では言われています。
ポスターもプログラムも公演内容も主演扱いで、観劇した私には、主演にしか見えませんでした。

最近の傾向ですが、新人公演に関しては、多くの新人に「主演、ヒロイン、2番手」に挑戦する機会が与えられるようになりました。
22日の月組新人公演は、ほとんどの人たちが初チャレンジで、良い傾向だと思います。
次の宙組もそうですね。
多くの人にチャンスが与えられると、自ずと頑張ろうという気持ちもアップして、良い相乗効果が期待できると思います。

勝手に私が感じている人気度【宙組編】

私は「宝塚友の会」にしか属していないので、チケットは全て自力で用意しています。
「友の会」「前売り抽選」、「一般前売り」「各チケット窓口」などで用意できなかったら、二次流通サイトで購入することも。
「チケット不正転売禁止法」施行後、人気のあるチケットは高騰していますが、人気の無いチケットは定価周辺で購入できます。
法律施行後、人気によるチケットの価格の差がさらに明らかになったと思います。

今年の9月の宙組バウ公演『リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド』は、ベテランの木村信司先生の異色作品で、瑠風輝くん主演で夢白あやちゃんがヒロイン。  
瑠風輝くんは新人公演主演を4回経験している、歌唱力と芝居力抜群の実力者。
夢白あやちゃんも今をトキメク期待の娘役さん。
「友の会」で外れたので、チケット難で観れないと思っていたら、手軽に購入できる状態だったので、2回観劇できました。

それに比べて、昨年夏の和希そらくん主演の『ハッスル メイツ!』は、高騰していました。(不本意ながら、何とかチケットを手に入れて観劇しました。)
今年だったら、そのチケットの高騰度はさらに拍車がかかっていたと思います。

2017年6月の宙組『パーシャルタイムトラベル 時空の果てに』桜木みなとくん主演は、ベテランの正塚晴彦先生作・演出に関わらず、とても低価格で購入できました。
(2年前の話なので、現在のずんちゃんの人気は高くなっているので、比較にならないかもしれません)

お芝居、ショーに関わらず、チケットの需要度で、人気ははかれるように感じています。

気になっている宙組のスターたち

今年の9月に瑠風輝くん夢白あやちゃんのバウ公演は、二人の3拍子揃った実力を魅せてくれました。
夢白あやちゃんは容姿もヒロイン向きなので、必ずどこかでヒロインが巡ってくると思います。

しかし瑠風輝くんは、実力+長身でスタイルも良いのに、まだ人気は今一歩のよう。
歌の実力で言えば、98期あたりの男役ではピカ一だと思います。

宙組97期の留依蒔世くんも、歌も踊りも抜群です。個性的なので真ん中ではなく、別格として輝く人だと思いますが。

宙組96期というと、私の応援している和希そらくん。
踊りも、歌も、芝居も、さらに人気も抜群ですが、まだしっかりとした番手はついていません。現在途上中。

私はビジュアル派も実力派も両方好きです。
最近「実力が大切」と言われながらも、実力派の男役さんが軽視されているように感じています。
この3人の今後がとても気になっているのです。

そして、スターの序列というものは、主演公演の回数では無く、もっとトータルなものだと感じています。
劇団が決めることなので、一ファンの私はただ見守るだけなのですが。

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