ライバルを越える同期愛『紅ゆずるメモリアルブック』より
こんにちは、くららです。ご訪問ありがとうございます。
「紅ゆずるラストデイ」ライブ中継の抽選に申し込んでいました。
結果発表はあさってのはずなのに、早々にカードの引き落としの連絡が来て、何のカードの引き落とし?と慌てた結果、「紅ゆずるラストデイ」だと気付いて、「あっ~」と改めて「その時」が近いことを感じました。
その前に来週月曜日の明日海りおさん花組大劇場千秋楽ライブ中継があります。
トップさんお二人の退団が続く今年の秋は、本当に寂しいだけでなく、心も忙しく複雑な心境です。

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『紅ゆずるメモリアルブック』について

時間があると『紅ゆずるメモリアルブック』を見ています。
2002年の入団から18年、これまでの「歌劇」「宝塚GRAPH」などから抜粋した記事や今までのポスターやカレンダーも小さく掲載されています。この本のための撮りおろし写真も。少年のような温かい素顔も魅力的で見入ってしまいました。
ページ数も200ページあるので、読むところがとても多く、お値段は3240円と少し高めですが、それだけの価値はあるなと思いました。

現在は、巣立った子どもの本だなに宝塚の出版物をためこんでいますが、そろそろ置き場所も無くなってきたので、「断捨離」を考えなくてなりません。
『メモリアルブック』1冊に一人のスターの思い出が詰め込まれていたら、他を断捨離するには、いいなと思いました。
と、書きながらも、なかなか昔の物が捨てられなくて、たまる一方。
宝塚ファンをやっていると、「断捨離」から縁遠くなってしまいます。

紅ゆずるさん×麻尋しゅんさん対談

先日、紅ゆずるさんの同期の麻尋しゅんさん(現在・えりかさん)のエピソードをこのブログに書いていましたが、『メモリアルブック』の中に麻尋しゅんさんが退団される時の紅さんとの対談記事がありましたので、ご紹介したいと思います。(宝塚グラフ2009年3月号)

音楽学校時代の文化祭でも二人は同じ役を演じ、入団後も同じ星組に配属。
初めての大劇場公演の新人公演では、2人だけ役がもらえなくて、なぐさめ合っていたそうです。
しかし麻尋さんは入団2年目に、「王家に捧ぐ歌」の新公で娘役の大役アイーダ(本役・安蘭けい)を演じ、その後も「シークレット・ハンター」で新公主役。バウワークショップ「アンナカレーニナ」でもBチームの主演と、麻尋さんはスター路線を進まれていました。
そんな中、最後の新人公演で紅さんが「スカーレット・ピンパーネル」主演のパーシー役を務め、麻尋さんはショーブラウン役かつ「新公長の期のご挨拶」をされました。

 下級生の頃は、お稽古で振り付けを受けた日は、いつも帰りにチャーン(麻尋)の家に行って復習してたよね。

麻尋 さゆみちゃん、今はほんと振り覚えが早くなったけど、昔は覚えられなくてね。私の家で特訓してた(笑)。

 ドタバタドタバタとお稽古がお休みの日も、一緒に劇団に来てたね。

麻尋 2人で練習してた。

区切り線

麻尋 さゆみちゃんは擦れたところがなくて、あの頃と全然変わってないね。変わったところと言えば、振り覚えと台詞覚えが速くなったのと、お稽古の時、ちゃんと髪型をセットしてお化粧もするようになったところ。タカラジェンヌらしくなったかな(笑)

 私ひどかったからね。(笑)当時はめかしこむ方法を知らなかったというか…。

 チャーンは、音楽学校の時はピヨピヨって感じでヤングなチルドレンだったけど(笑)、劇団に入ってからは下級生のうちから責任のある役を任されててね。その分すごくしんどかっただろうなと、今は私もそれがわかるけど、当時はわからなかったから、ただただ「頑張れ頑張れ」って言ってた

麻尋 いつも応援してもらっていたから、これからは、わたしがさゆみちゃんを応援する。

区切り線

 スカーレットピンパーネルの新人公演では、本当に助けてもらったから、最後の挨拶の時、「麻尋さんありがとう」って言えばよかった。

麻尋 何も助けていないよ。

 いやすごく助けてもらったよ。

麻尋 あの時は初めて2人でしっかりとお芝居したね。

 同期のつながりの強さを、舞台上ですごく感じた。決闘の場面で、私がわからなくなってしまった時は、目で合図してくれて、私たちの7年間は無駄じゃなかった。

麻尋 あの公演は、お稽古中から本当に楽しかった、

 私も大変だったけど、楽しかった。なのに今度の公演で退団するなんて、その話を聞いた時は、ありえない!と思ったよ、

麻尋 さゆみちゃんの目がめちゃくちゃ大きくなったもんね。

 びっくりしすぎて私の目の大きさが3倍以上になった!

麻尋 言葉はなくて、大きくなった目から、ただただ涙がポロポロポロポロ…。

 信じられなかった。これからも頼っていこうと思ってたのに。退団反対!

 でも、麻尋しゅんさんが決めたことだから。

麻尋 7年間ほんと楽しかった。くいはないし今後も絶対後悔しないと思う、

 それがいいよ。

麻尋 さゆみちゃんには、これから白いの軍服の似合う二枚目の男役路線をまっしぐらに走っていて欲しい。

紅さんが通し役を経験したのは、新公主演の直前のバウワークショップ『アンナ・カレーニ)』アレクセイ・カレーニンが初めて。大劇場では、銀橋もセリも舞台の真ん中も全て初めて。
当時のトップスターの安蘭けいさんも、一から教えてくれたそうですが、同じ新公の舞台に立つ麻尋さんの存在と助け、応援も、とても大きかったと思います。

ファンは、応援するスターの番手がひとつでも上がって欲しいと、スターの同期であってもライバル視してみてしまいますが、当のご本人たちは、「ライバル」よりも「同期愛」を大切にされている場合が多いように思います。
このブログで以前に紹介しましたが、紅さんは音楽学校受験前に、梅咲衣舞さんがライバル心を持っていると
「受かる、受からない、敵とか味方では無くて、とにかく一緒にあの舞台に立とうや」と言ったそうです。

紅さんは入学前から、そのような広い心をもっていて、入団後も同期の麻尋さんの頑張りを自分のことのように心から応援してきたからこそ、最後の新公のチャンスで麻尋さんはじめ、みんなに全力で応援してもらって、現在があるのだと思います。
宝塚にしか無い「同期愛」は、素晴らしいなといつも羨ましく思います。

「紅ゆずる」小池先生語録

『紅ゆずるメモリアルブック』の中に、小池修一郎先生の面白い記述があったのでご紹介します。

「星組の下級生に並外れて面白い子がいる」と聞かされてはいた。
「お茶会は抱腹絶倒、あの子絶対吉本行ったほうがいい。宝塚じゃスターへの道は遠そうだから」と知人は言う。
「そんなおもろい子がどんなイロモノなのか」星組「スカーレット・ピンパーネル」で初手合わせとなった。
当時の歌劇団制作陣の「あの子何とかなれへんか?」と言う思いやりと歯がゆさの波が彼女を押し上げた。

本当に「紅ゆずる」さんが「スカーレット・ピンパーネル」の新公主演を経て、スターダムにのし上がれ、今があることを感謝しました。

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