こんにちは、くららです。ご訪問ありがとうございます。
昨夜楽しみにしていた“ステージ・ドア『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』『シャルム!』”が放送されました。
この番組に見たい、聞きたい、知りたい、がいっぱい詰めこまれていて、涙とともに感動し、感謝しました。
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明日海さんの作品についての思い…強いこだわりと意思
『精霊の役っていうのがすごく意外で、一番最後の公演なので、渋いスーツの作品とか、軍服のドラマ性のあるものとか、そういうの来るかなと思ったんですけど。(笑顔で)
『A Fairy Tale 』という題名からしてやさしい感じのするものだったので、一番最初に聞いた段階では、男役としてかけてきたものが昇華できるのだろうかという、戸惑いのようなものが正直あったんですけど、先生に聞かせていただいて、台本いただいて読んでいったら、私の大好きなケイコ先生のお芝居の世界観というものがちゃんとそこにあったので、自分にしかできないものを、このエリュという、人ではないんですけど、この役で表現できたらと思います。』
男役道を極めてきた最後の役として、精霊の役にはじめは戸惑いはあったものの、「自分にしかできないもの」を突き詰めていこうと、腹をくくり、素晴らしい作品になることを目指そうと決意されたようです。
ラストステージへの熱い意気込みは一部演出家のよう
明日海りお退団にかける思い…『私がしたいをする』
【精霊たちについて】
明日海 『私がいるのは今回だけだから、とにかく私がしたいを、本当に細かいところまで伝えてという作業をずっとこもってしています。』
画面には、空気の精のクラルス役の白姫あかりちゃんとアウラ役の更紗那知ちゃんに、ご自分の姿で表現の仕方を伝えている光景が映っていました。
その姿は、まるで演出家のよう。このお芝居にかける深い意気込みを感じました。
主要3人について
薔薇の精エリュ…明日海 りお シャーロット…華 優希 ハーヴィー …柚香 光 華優希と柚香光の芝居のシーンはありません |
【柚香光演じるハーヴィーとの芝居について】
なんかこう素敵なBGMを聴きながら、そんな風な感じでセリフを言っていたら、朗読というかポエマーが二人いるみたいな感じになってしまうのが、ちょっと私は惜しいなと思ってしまって、そうじゃなくてやりたいというものを伝えて、もちろんれいちゃんだけじゃなくて、あの華ちゃんにもですけど、密にお芝居する人には、この際全部取り敢えず思う意見を全部言って、それで作っていければね。
画面には、明日海さんが柚香くんにお芝居についてアドバイスしていて、かれいくんが真剣なまなざしで聞き入り、こたえていました。
れいくんは、番組の中で、下記のことを語っていました。
明日海さんからの印象的な言葉は「相手のために芝居をする」。
『自分の何気無いセリフであったり、掛ける目線であったり、相手がドンドンどんどん魅力的に見えたり、感化されて感情が膨らんでいったりという、言葉の掛け合いの本当のところ意味、相手のためにそのセリフを投げ掛けるというのが、ハーヴィーとしてだけでなく、芝居の仕方の根本として、すごく明日海さんから学びたいなと、思っているところです。
心と心でのやり取り、それが演出上の進行以上に、本当の感情がそこで生まれてくるような、 「役としてその場で生きる」ということを突き詰めていきたいです』
「演出家」のように、「明日海さんがしたい作品になるように」全身全霊で、お芝居を牽引していらっしゃるように見えました。
初日の舞台から何回か観劇していますが、毎回舞台が変化していることを感じます。
特に主要3人が。
「明日海さんと華ちゃん」、「明日海さんとれいくん」の芝居が、見るたびに深まり、心にビンビン響いてくるのです。、
明日海さんの心を動かす芝居のキャッチボールが、ドンドン深化しているからでしょう。
明日海さんを中心とする向上心には驚かされるばかりです。
れいくんと華ちゃんは、「明日海さんの心を動かす芝居心」を習得して、今後の新生花組でもいかしていくことでしょう。
瓜生明希葉さんの作曲が素晴らしい
瓜生明希葉さんは、NYを拠点に活躍するシンガーソングライター。
明日海りおのために、「やらしてください」と申し出られたそう。
歌詞にこめた感情がメロディーを通して聞こえてきて、嘘が無いので、心からメロディーに乗っていけます。
「Never Forget You ~あなたを忘れない~」は、本当に心に響く名曲です。
この素晴らしい名曲を明日海さんが圧巻の歌唱力で心をこめて歌ってくださいます。
大石裕香さん振り付け
お忙しい中、最善を尽くして、精霊の振り付けをメインで担当してくださったそう。
目に見えないものなので、人間的にならないように、でも存在感は持たせたいので、目線、いで立ちや、細かい部分はそれぞれのイメージにゆだねて。
大石裕香さん『明日海さんは、自然体で、瞬間の感情を素直に表現し、「今を生きていているな」という印象でとても素敵。舞台人目線で観ても、勉強になるし 見入ってしまいますね。舞台を観ていてまとっているオーラが美しく、人を惹きつけるような要素が本当に素敵』
明日海さんが「空気の精」の二人に表現を説明している映像がありましたが、大石先生はお忙しい先生なので、明日海さんが大石先生の振付から受け取って自分なりに解釈したものを、みんなにアドバイスしていたのですね。
黒燕尾振付・花組元トップスターのヤンさん(安寿ミラ)の言葉
明日海さんの最後の黒燕尾ということで、花組トップ男役であったANJU先生にお願いすることが一番良いと思って依頼されたそうです。
曲は「愛遥かに」「ラベンダーの咲く庭で」「ケサラ」。
「愛遥かに」は ANJU先生と稲葉先生がお互いに好きな曲だったから。
「ラベンダーの咲く庭で」明日海さんがとても好きな曲で、かれいくん、瀬戸かずやくん、水美舞斗くんとのダンスシーンがあります。
「ケサラ」は稲葉先生が良いと思っていたところ、明日海さんもとても歌いたかったということで、最後にこれを歌うことになったようです。(実に素晴らしい選曲です)
安寿『私も男役が大好きで、宝塚が大好きで、それ以外考えられないタイプだったんですけど、明日海も全くその通りで。
何か明日海の言葉を聞いていると、全部が納得できる、わかるわかる私もそうだった!っていうところが多くて。
透明感ていうか、あの人の血は透明なんじゃないかと思うくらい純粋なところと、初々しさとを持ち合わせて、でも中にはものすごく男役に対する情熱が燃えたぎっていて、非常に稀有な存在のトップかなぁって思います。』
ヤンさんの言葉は、とても素敵に明日海さんの魅力を表現しています。
ピュアな瑞々しさと、男役のギラギラした熱さの両方を魅せてくれる明日海さん。
安寿『本人もずっと言っていますよね。最後まで進化したいと。それは素晴らしいことだし。それが舞台人。全然あぐらをかいていないからあの子は、自分の立場にも。何に対しても。常に前に行こうと向上心のある子なので、最後まで燃え尽きて欲しいですね』
ヤンさんの黒燕尾の話になると涙が止まらない柚香光くん
安寿『下級生の頃から抜擢されているし、センスいいし、彼女なりの表現力も素敵だと思う。それにプラス各振り付け師の表現したいものに、もっと食らいついて、エッセンス採り入れたら、もっと踊りに幅が出ると思うし、もちろん自分流にアレンジすることも必要なんですけど、とにかくのびのびとやって…』
安寿『あとは組子を隔たりなく愛して、メンタルを強くして頑張ってほしいです』
柚香『ヤンさんも花組のトップでいらして、話をしていなくても全部分かっていらして、見送る立場も見送られる立場も全て経験していて、それを振り付けに音楽に乗せて思いを込めた振り付けを頂いているので、どうしても自分の思いが振り付けによって、ひきだされすぎて、まだ振り付けを受けてから1週間少し経つけど、1度も涙を止めれたことがなくて、自分の気持ちを再認識するような、明日海りおさんの思いを再認識するような、本当に温かい温かい振り付けを頂いているので、感謝して敬意を持って踊ってきさいきたい。』
黒燕尾の振付は2日間あったそうです。
トップスターの重責を経験しているヤンさんは、れいちゃんの現在の心をくみ取って、今回のメッセージ以外の温かい「エール」をかれいくんに送ったのだと思います。
明日海さんへの惜別感と次期トップへの重圧と期待、その複雑な思いをヤンさんは100%受け止めてくれて、ヤンさんの振り付けになると、感情が湧きだしてしまう…
過去のブログでかれいくんの涙について何回か書きましたが、それは黒燕尾のヤンさんの振付と全部リンクしていました。
「メンタルを強くして」と言われていましたが、今は親鳥の翼の中の小鳥のような、偉大なトップスターの元だからこそ、涙を流すことでメンタルを調整しつつ、先に待っているトップスターという重圧に備えているのだと思います。
ヤンさんは、番組のラストで
『これからの花組にも大いに期待していただきたいと思います』
と仰っていました。かれいくんトップの花組を一層応援し、振り付けでも盛り立ててくれることでしょう。
そして何よりも、明日海さんも最大限の力で、次期トップの柚香光を応援していらっしゃるように思います。
かれいくん、今はいっぱい涙を流しながら、新生花組トップに備えていってください。大丈夫!
明日海さんの宝塚愛
望海風斗さんや紅ゆずるさんは、ファン時代のことを多く語られるので、「宝塚愛が深い」と思われていますが、明日海さんの宝塚愛も全く負けていないと感じました。
植田景子先生は番組のラストで、
『明日海が宝塚を心から愛していて、だから宝塚の男役として、こうありたい、お客様にこういう素敵な明日海りおを見せたい、そういう存在でいてくれたことは、宝塚にいてくれてありがとう』
と仰っていました。
明日海さんは、この番組の冒頭でも、ラストでも
『観ていただいた方に宝塚ってやっぱりイイなと思っていただきたい』と言っていました。
歌劇が求められるものは、時代とともに変化しているけど、105年続いた良さ、「時代が求めるカッコイイだけじゃないもの」があるとも。
「なぜ宝塚が愛されてきたか」を追求しながら、明日海さんは、男役像をつくりあげてこられました。
その原動力は「宝塚愛」を誰よりももっていたからだと、この番組を通して再発見しました。
明日海さんの舞台は、東京千秋楽の11月24日の最後の最後まで妥協せず努力を重ね、進化し続けるのだと思います。
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