宝塚友の会会員9万5千人!
宝塚ファンが一番頑張ることは、「公演のチケット入手」です。
何のツテもなく、「会・私設ファンクラブ」に属していない私の大切なチケット入手手段は「宝塚友の会」です。

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宝塚友の会について

昨日下記のような記事を目にしました。

宝塚歌劇を運営する阪急電鉄の広報担当者によると、宝塚歌劇が100周年を迎えた2014年以降、人気が過熱。チケットが先行販売される公式会員組織「宝塚友の会」の会員数も増加傾向にあり、18年には9万5千人に。(引用:朝日新聞デジタル)

「宝塚友の会の会員数9万5千人!!!」に大衝撃を受けています。

宝塚友の会が提供してくれる座席を手に入れるためには、9万5千人のライバルがいたのですね。全く予想外でした。せいぜい数万人かと思っていたので。

2014年の「宝塚100周年」が大々的にマスコミで取り上げられ、宝塚の演目も充実してきたので、宝塚ファンが増えて、チケットがとりにくくなってきました。特に昨年の「エリザベート」「ファントム」と超人気な公演が続いたので、比較的チケットが入手しやすい「宝塚大劇場」でも他の演目で連日立ち見が出る盛況です。
「宝塚友の会」の会員も、そのうなぎのぼりの人気の中で、さらに増えていったのでしょう。

友の会の抽選チケットは、なかなか当たりません。9万5千人の会員の中から、限られた席数を提供してもらうのですから、至難の業です。
毎回「宝くじ」にチャレンジするような気持で抽選の入力をしています。

宝塚友の会のテータス制について

宝塚友の会は、会員みんなを平等に扱ってくれません。
会員にステータス制を設けていて、古参の観劇回数が多いファンを優遇する制度を取り入れています。

宝塚友の会の5段階のステイタス

・ダイヤモンド 5000ポイント以上
・プラチナ   2500ポイント以上
・ゴールド   1500ポイント以上
・シルバー  1000ポイント以上
・レギュラー

チケットを購入するための抽選方式には、このステイタス制が大きく関わってきます。
友の会のサービスの利用状況に応じて『ステイタスポイント』が加算され、ポイントに応じて先ほどの5つのステイタスランクが決定されます。
「宝塚友の会」のサイトでこのステータスについて説明しているページに簡単にとべないので、こちらで詳しく説明を記しておきます。(2018年3月宙組公演より新しくなりました)

宝塚友の会ポイントの付与について

・会員継続ポイント 入会時(継続1年目):100ポイント
継続2年目以降:継続年数×100ポイント
※最大1,000ポイント
・「抽選方式」での申込  抽選申込1回あたり50ポイント
・「抽選方式」での購入  購入金額の1/100ポイント
・「先着順方式」での購入 購入金額の1/100ポイント
・定期購読(歌劇、GRAPH)の契約 1誌あたり100ポイント

1月~12月の上記の様々なサービスのご利用状況に応じてステイタスポイントが付与され、ポイント集計後に翌年度4月~3月のステイタスランクが決定する仕組みです。(3か月ごとの累積ポイント集計時に、上位ランクのポイント基準に達した場合、その時点でランクアップします)

ステイタスランクが上なほど、抽選の当選確率がアップするという仕組みになっています。

宝塚友の会のチケットの抽選および先行販売について

宝塚大劇場/東京宝塚劇場公演について
1 第一次抽選
・新人公演、千秋楽及びサヨナラショー実施公演のSS・S・A・B席
・初日、通常回のSS席のみ
2 第二次抽選
・初日、通常回のS・A・B席
・「第1抽選方式」で予定枚数に達しなかった販売席種
3 先着順方式による会員販売宝塚パウホール、東京特別公演、その他公演、全国ツアーなどについて
抽選方式
「抽選方式」で予定枚数に達しなかった時、先着順方式による会員会員販売

抽選方式は、宝塚大劇場、東京宝塚劇場においては、2回の抽選のチャンスがあります。他の公演では1回です。
その後の先行順方式は、土曜日の午前10時からのネット販売の先着順なので、ネットにつながりやすい状況が有利で、早い者勝ちです。
(宝塚大劇場の平日の安い座席は比較的購入しやすい時もあります。)
「宝塚大劇場」と「東京宝塚劇場」では、東京の方が圧倒的に観劇希望者が多いためチケット難で、宝塚と東京のチケットの取りやすさには、大きな差があります。

ステイタスランクごとの当選確率の内容は不明

抽選で申し込んだ数が多ければ多いほど、チケットの購入額が多ければ多いほど、ポイントが貯まりランクが上がる方式になっています。
しかし、ランクアップすれば、どれだけ当選確率が上がるかについては、明らかにされていません。

「最高位のダイヤモンドランクで、ちっとも当たらない」と言う人がいれば、
「新規に入会したばかりで、ビギナーズラックとばかりに、当選確率が低いはずのチケットが続けて当たった」と言う人もいます。

その実体は不明であっても、宝塚ファンは、ランクアップ、当選確率アップ、良席確保を目指して、抽選に果敢に挑んでいきます。

観劇する約2か月以上前の日の抽選になるため、チケットを確保しても様々な事情によって自分が観劇できない日も出てきます。
宝塚は5組あって、自分の観劇しない組の抽選日もめぐってきます。友だち同士で融通しあったり、「チケット交換サイト」でチケットを交換したり、高額で転売されることも多々あります。
購入すれば購入するほどランクがあがるので、転売業者はダイヤモンドランクとなり、チケットが入手しやすくなります。
また先行販売も「早い者勝ち」なのでネットに即座につながりやすい方法をもっている転売業者には有利になります。
購買意欲をあおるポイント制、ステータス制は問題があると思います。

宝塚友の会のチケットの抽選の結果が出たり、先行販売がされるとすぐに、転売サイトでチケットが売られている状況です。

宝塚友の会から、先日下記のような文書が公表されました。

宝塚友の会会員の皆さまへのお知らせ

日頃より宝塚歌劇ならびに宝塚友の会に格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

当会は、宝塚歌劇を心から愛される方々のための会員組織であり、会員の皆さまに広く公平にチケットをお求めいただくため、2016年5月より会員規約を一部改定し、転売を目的としたチケットのご購入を固くお断りしております。
また同時に、会員の皆さまからのご要望やご意見を真摯に受け止め、チケットの販売方法やお受け取り方法など、転売対策の強化に取り組んでまいりましたが、いまだインターネットを利用した転売サイトなどにおいて、宝塚友の会の会員様がご購入されたと思われるチケットが利益目的に転売されているケースが少なからず見受けられ、その対応に大変苦慮しております。

この現状に対し、当会では独自に転売サイトへの出品について調査を行っており、宝塚友の会会員席と判明した際には、その会員席を友の会先行販売にて購入された会員様に警告書をお送りし、一部の会員様につきましては、会員資格を抹消しております。
その結果、誠に遺憾ながら、昨年一年間で100名以上の会員様の登録を抹消することとなりました。

会員の皆さまにおかれましては、健全な会員組織運営のために、会員規約を厳守くださいますよう、重ねてご理解とご協力を賜りたくお願い申し上げます。

宝塚友の会(宝塚歌劇団公式ホームページ「宝塚友の会より」)

「チケット不正転売禁止法」が成立して、今年の6月に施行されることになっています。
「宝塚友の会」のチケットは無記名でしたが、昨年の春より名前が記載されるようになりました。
さらに「昨年100名以上の会員の登録が抹消された」という事実を公表し、チケット転売の歯止めをしようとしているのでしょうが、2019年2月現在まだまだ「宝塚友の会」のチケットを含めて、宝塚のチケットは高値で転売されています。

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宝塚友の会SS席当日発券の転売対策は効果があった!

宝塚友の会も転売チケットの流通があまりに多いので、SS席という前方センター部分のプレミア感の高い座席は、カードによる観劇当日しか発券できない制度を昨年の春から設けました。(カードがあればチケットレス入場も可能です)

それまでSS席の抽選にほとんど当たったことの無かった私ですが、改正後宝塚大劇場のSS席が2回当選しました。平日ですが。
私は、「観劇当日しか発券できなくなって、転売禁止の効果が出て、チケットがとりやすくなった」と実感しています。
私だけではなく、会員全ての人に対して、転売を防ぎチケットが当たりやすくなるという効果を発揮していると思います。

しかし、他の座席には当日発券制度が取り入れられていない

他のS席、A席、B席の座席についても、同じように当日発券しかできないようにすれば、転売や交換もできなくなり、当選確率が上がり、「宝塚友の会」が本当に宝塚を観たい人の「ともだち」になれますが、その処置はとられていません。
カードをもっている本人に限定してしまうと、観劇する人が減ってしまうことを恐れているのだと思います。

私は長く宝塚ファンをやっているので、観客が埋まっていない赤い座席が広範囲に広がった、不入りの公演を2014年の100周年前以前には見たことがあります。
もう少し前は大劇場で平日は、それが通常モードであったこともあります。

現在友の会員であれば、家族や友だち、知り合いのチケットを代理でとってあげることができます。
カードの当日発券になれば、一緒に住んでいる家族であれば可能ですが、そうでないならカードを事前に渡すこともはばかれるので、代理にチケットを取るということができなくなります。
宝塚ファン同士で、好きな組は偏る場合があるので、融通をつけて取り合ったりもしています。
都合の悪い日ができたら、友だちと交換したり、「チケット交換サイト」で交換し合ったり。

営利に関係なくチケットを流通させているケースは多くあります。その領域をバッサリ切ってしまうことは、興業成績に関わってくることなので、できないのでしょう。
しかし9万5千人という友の会の人数を鑑みれば、観たいと思っている会員のみ対象でチケットは十分さばけるのかもしれません。(?の領域です)

ファンとしてもチケットを入手しても、やむを得ず観劇できない事情が発生することがあるので、「2か月以上前から決められた日に必ず観なければならない」と決定してしまうと、抽選申し込みに躊躇してしまうこともあります。

劇団四季のリセール方式について

急な予定で観劇できなくなった場合、観劇日の2日前までにQRチケットを出品することができ、出品したQRチケットが購入され出品が成約すると、購入金額相当のギフトコードが届き、次の予約の時にコードを利用して予約できるシステムになっています。
但し観劇日の2日前までに出品したチケットの売買が成立しなかった場合は、QRチケットは出品者に返却されることになっています。

チケット不正転売禁止法について

3 興行入場券の適正な流通の確保に関する措置
(1)興行主等による特定興行入場券の不正転売の防止等に関する措置等(第5条関係)
1) 興行主等は,特定興行入場券の不正転売を防止するため,興行を行う場所に入場しようとする者が入場資格者と同一の者であることを確認するための措置その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。

2) 1) に定めるもののほか,興行主等は,興行入場券の適正な流通が確保されるよう,興行主等以外の者が興行主の同意を得て興行入場券を譲渡することができる機会の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。

3) 国及び地方公共団体は,興行主等に対し,特定興行入場券の不正転売の防止その他の興行入場券の適正な流通の確保のために必要な措置に関し必要な助言及び協力を行うよう努めるものとすること。(引用:文化庁 チケット不正転売禁止法/特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律の公布について より)

「興行主等は,興行入場券の適正な流通が確保されるよう,興行主等以外の者が興行主の同意を得て興行入場券を譲渡することができる機会の提供その他の必要な措置を講ずるよう努めるもの」とあるので、リセールを設ける義務が「宝塚友の会」にもあります。
劇団四季のリセール方式のようなものを「宝塚友の会」でも取り入れていったらいいなと希望します。
それで「QRチケット」等、友の会の会員限定しか入場できなくなると、「宝塚友の会」の当選確率は、SS席のように格段と上がると思います。

しかし懸念される点も

現在宝塚大劇場の公演も大変人気が高く、連日立ち見が出るような状況なので、いつも満員御礼な劇団四季と同じように、このシステムは有効に機能すると思います。
しかし人気の無い公演になると、価格を下げなければ観る人がいない、もしくは全く売れないという状況になることも考えられます。

高値転売はダメなことはわかるが、価格を下げた転売もダメなのか

実際に「チケット不正転売禁止法」が施行されていないので、詳しいことはわかりません。
テレビのニュースでやっていた解説では、記名があるもののチケットで他の者が入場することは×とのこと。

「チケット不正転売禁止法」施行によって、「宝塚友の会」のチケットが、本当に宝塚を愛して観たいファンに、定価で渡るようになるといいなと思っています。
良い方向に作用していってくれることを望みます。
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