望海さんがシシィを歌わないワケと特需
こんにちは、くららです。
『エリザベート TAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラ・コンサート』の詳細が発表されましたね。
4月11日に退団される望海風斗さんが、東京公演の4月22日以降にご出演されること楽しみです。

「フルコスチュームバージョン」は、2014年の明日海さんトートの花組ver.と2016年の朝夏さんトートの宙組ver.の2種類たけです。
大阪では、宇月颯さんが「ルキーニ」役を担当され、東京では望海さんが花組ver.5回と宙組ver.3回とも「ルキーニ」役を担当されます。

そして「アニヴァーサリーバージョン」は、歴代出演者が共演する「25周年ver.」と当時の配役の「組ver.」と望海さん出演の「スペシャル ver.」があります。
「スペシャル ver.」は、4回とも望海さんがトート役を担当
宝塚で演じた役を再現するのが従来の形ですが、望海さんはトートを、明日海りおさんは「エリザベート」を演じられていないので夢の饗宴「スペシャル ver.」となっています。

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過去の『エリザベート スペシャル・ガラ・コンサート』

宙組で「エリザベート」が上演された2016年の12月に大阪で、翌年1月に東京で開催されました。(20周年を記念して)
その時に数回通った思い出から、2021年のものについて考えてみます。

エリザベート役、ACT1…夢咲ねね、ACT2…明日海りおの意味は?

「ACT1」と「ACT2」の違いは何だろうか?と疑問に思いましたよね。
5年前のパンフレットを見ていたら、「モニュメントバージョン」にこの表現がありました。

ACT1 <プレミアムトーク>
当時の映像を交えながら思い出を語りますACT2 <スペシャルライブ>
「エリザベート」の名曲を抜粋し歌い継ぎます

ACT1 夢咲ねねさんとトーク
ACT2 明日海りおさんが歌う
という可能性もあるのかも?
(あくまでも5年前の例で、時間の長さが違うので、参考にはならないかもしれません。)

明日海りおさんの「エリザベート」の歌、たくさん聞いてみたいですね。
そして「スペシャル ver.」に89期生を沢山集めているのも心憎いと思います。

1996年雪組初演ver.は、5年前も特別だった

今回、雪組初演の方たちが出演されないことが残念がられていますが、5年前も特別な形でのご出演でした。

初演の雪組出演者たちの回だけ「モニュメントバージョン」として上演されました。(大阪2回、東京2回)
初演の思い出を振り返りつつ名曲の数々を披露してくれるもので、コスチュームは着用していませんでした。
ルキーニ役の轟悠さんは、東京公演のみの出演されました。

これが先ほど書いた「ACT1」と「ACT2」です。

ACT1 <プレミアムトーク>
初演メンバーが、当時の映像を交えながら思い出を語ります。
※大阪公演:轟 悠さんははビデオメッセージで出演。

ACT2 <スペシャルライブ>
「エリザベート」の名曲を抜粋し歌い継ぎます。
大阪公演:ルドルフ役・香寿たつきと少年ルドルフ役・安蘭けいが
それぞれの役に加え、ルキーニの楽曲も歌唱致します。
東京公演:轟 悠(宝塚歌劇団)がルキーニ役の楽曲を歌唱致します。引用:梅芸公式ページ

「モニュメントバージョン」の感想

私は、大阪での「モニュメントバージョン」を観劇しました。
出演者は、一路真輝さん、花總まりさん、高嶺ふぶきさん、香寿たつきさん、朱未知留さん、古代みず希さん、安蘭けいさんでした。

初演は台本が無く、全編楽譜のみで、その音をとりながら作り上げていく過程のお稽古で、とても大変だったようですが、思い出すのは楽しい思い出ばかりのようで、みなさん和気あいあいと思い出話をされていました。
お稽古中の節分の日には、リアカーにのった小池先生を鬼にして、生徒たちが豆に「日頃の思い」を込めて先生に投げ、先生が涙されたとか。

一路トート、花總エリザべート、高嶺フランツ、香寿たつきルドルフ、安蘭けい少年ルドルフ。
それぞれが熱唱して、鳥肌のたつようなエリザベートの世界を聞かせてくれました。
衣装、カツラ、舞台化粧、小道具もなく、歌だけなのに、すごい迫力と感動でした。

初演の方々の努力と実力と成功があったからこそ、宝塚で続々と上演され続ける「宝塚の宝」になったのだと思いました。東宝版も同じように続いていますね。

今回のコンサートでは、2014年版、2016年版が「フルコスチュームバージョン」として中心になって上演されているので、初演版の方々は20周年の「モニュメントバージョン」が区切りだったのにかな?と思っています。年月の経過と共に出演者の数が増えていますからね。
当時の初演の方々はまだ現役としてご活躍中ですが、高嶺ふぶきさん=たかね吹々己さんは、芸能界を引退して、周防大島『旅籠』女将として、準備に奮闘されています。
周防大島『旅籠』女将🌱ゆき

2016年「ガラコンサート」が龍真咲さんの初仕事

月組トップスターだった龍真咲さんは、9月4日に宝塚を退団されました。
龍さんの退団後の初舞台は「エリザベートガラコンサート」でした。

12月13日から3回に渡って「フルコスチュームバージョン」でエリザベートになりきって歌われました。
トートは、麻路さきさんと彩輝なおさん。

3か月前は超男っぽい髭の信長を演じていたのに、綺麗な女性シシイに大変身していて、美しいソプラノ歌唱は驚くほどの素晴らしさでした。
在団時の「風と共に去りぬ」で、真咲さんの女子力の高さは実証ずみでしたが、さらに磨きがかかって、何の違和感もありませんでした。

「アニヴァーサリーバージョン」では、赤い口紅で髪には髪飾りをつけて、ドレスがとってもお似合いで、キラッキラと女子化している真咲さんでした!

そして、1月の東京では、ルキーニを演じられました。
私は東京に行っていないので、見ていません。

在団当時もそうでしたが、振れ幅の大きい龍真咲さんの、女優のスタートでした。

男役さんの退団後について

男役さんが退団と同時に急に女子化することに、ファンの方は大丈夫なのかな?と思う時があります。「宝塚マジック」が退団と同時に消え散ってしまうような…。
龍真咲さんの急激な女子化は少し急ぎすぎだったような。龍さんの明るいキャラクターが好きだったので、そんなに違和感はありませんでしたが、男役が好きだった方には、少し抵抗があったかもと、私が勝手に思っていることです。

紅ゆずるさんの例

紅さんは、昨年の2月に『紅-ing!!』というコンサートを開催されました。
そのコンサート前のインタビュー記事で、「男役から女優への転換の仕方」を一番気にしていらっしゃるように感じました。
退団したからと早々に男役であった自分と決別してしまえば、ファンの方々の心を置いてきぼりにしてしまうような気がすると。

コンサートに関してのポートも、男役らしいものと、少し女性ぽいものの2種類を用意されていました。「ファンの心を裏切りたくない、大切にしたい」という配慮をとても感じました。

そして『紅-ing!!』のコンサートでは、男役だったり、女性だったり、交互に変化して魅せてくれました。
その後も、少しずつ女らしくなって、現在に至っています。紅さんの場合キャラクターは変わらないので、女性化しても気にならないファンも多いような気もします。

2019年に退団された七海ひろきさん美弥るりかさんは、ファンの思いを裏切らないイメージを大切にしながら、活躍を続けていらっしゃるように感じています。

退団されて男役から少しずつ変化されていく姿に、独特の品のあるフェロモンが出ているように思えます。

明日海りおさんも初仕事は、男役の経験がいかせる、ディズニー実写版『ムーラン』の声優でした。
そして女優のお仕事と並行しながら「ポーの一族」のエドガーを演じられ、今回の「ガラコンサート」では、コスチューム版のトートと、コスチュームを付けないエリザベートの両方を歌われます。

退団してすぐの望海さんは、コスチューム版のルキーニコスチュームを付けないトートです。良く考えられていると思います。
望海さんのソプラノ歌唱が美しいことは知っていますが、いきなり美しい女性の姿でシシィを歌われることには、抵抗があるような。

1年ぐらいたったら、女性を演じられるようになるでしょうか?

退団ほやほやOGとライブ・ネクストと梅田芸術劇場

紅さんのコンサート「紅-ing!!」の演出は藤井大介先生で、宝塚時代の作品の映像、画像がそのまま仕様されて、宝塚歌劇団が全面協力でした。
キャトルレーブで、「紅-ing!!」のプログラムを購入さえできました。

『紅-ing!!』のコンサートの初日に、このコンサートは、梅田芸術劇場主導で紅さんの知らない所ですでに決まっていたと仰っていました。
宝塚大劇場で礼真琴くんのお披露目公演の初日の前日がこのコンサートの初日で、「星組公演とコンサートを一緒に楽しんでね」と言っているかのような日程。
紅さんご自身は、星組生たちに見てもらえないのが残念と仰っていました。

このコンサートで「梅田芸術劇場」を間に挟むと、宝塚とOGの垣根がより低くなっているように思いました。
その少し後に、OGを起用したショーやコンサート等の企画・制作、プロモーション、マネジメント等を行う「タカラヅカ・ライブ・ネクスト」が設立され、この4月から小川理事長が社長に就任されます。

『エリザベート TAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラ・コンサート』のポスターに、「宝塚歌劇OG」というロゴマークが掲載されていますが、「タカラヅカ・ライブ・ネクスト」のことかな?と思っています。

今回のガラコンサートは、歴代出演者の「エリザベート」を楽しむという従来の企画の上に、宝塚卒業ホヤホヤの望海さんの活躍を楽しむということが加わっています。大盛況間違い無しでしょう
「ライブ配信」や「ライブ中継」が何度にも渡って行われるのでは無いかと思います。

秋の望海風斗さんのコンサート『NOW! ZOOM ME!!』 のライブ中継、ライブ配信は3回行われました。
明日海さん主演の『ポーの一族』は、何度もライブ配信が行われ、2月28日の千秋楽はライブ中継も行われるようです。

宝塚は卒業していくのが「宿命」で、大スターであればあるほど、その卒業が大きく盛り上がります。
その盛り上がり後も、梅田芸術劇場を受け皿にして、「タカラヅカ・ライブ・ネクスト」と連動していくやり方に、流石だなと思っています。
望海さん特需は在団中だけでなく、退団後もしばらく続きそうですね。

ファンにとっては、嬉しいことですね。

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