和希そら『双極線上のカルテ』は餞別か向上か?
こんにちは、くららです。
雪組『双曲線上のカルテ』とても評判が良いですね。
潤色・演出の樫畑亜依子先生が、女性らしい繊細な感性で石田先生の初演作を潤色されて、「どう生きるか」「どう生死と関わるのか」 「真の医療とは」等、重いテーマですが、感動的な舞台に仕上がっていました。

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主演和希そらの力

私のお隣に座っていた方は、癌の闘病中で良い方向に向かわれているようですが、「刺さるわぁ」と隣の友人の方と幕間と終演後にお話されているのが聞こえてきました。
その方は決してマイナスな思いにはならなかったようでした。

私は和希そらさんの深い演技力とセクシーな魅せる力、歌とダンスのずば抜けた技術力によって、どんな状況の方にも、重いだけの舞台で終わらなかったのでは?と思いました。私の勝手な思いですので、そうでなかった方がいらしたら、ごめんなさい。

餞別か向上か?

三年続けての和希そらさん別箱主演

2021年「夢千鳥」(バウホール)
→異例のディトレ配信

2022年「心中・恋の大和路」初東上主演(ドラマシティ・日本青年館公演)
→異例の東京公演追加 ライブ配信

2023年の「双曲線上のカルテ」2回目東上主演(ドラマシティ・日本青年館公演)
→2番手の縣千さん休演、代役の眞ノ宮さん大健闘中。

三年続けて和希さんは別箱の主演されています。

残念にも「夢千鳥」と「心中・恋の大和路」は、コロナによって公演中止になってしまいましたが、特別な措置がとられて、ライブ配信で多くの人が見ることができました。映像にも残っています。

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餞別と言う人もいるが

ある方が、「今回の「双曲線上のカルテ」は再演だから、餞別だよ。愛月ひかるさんがマノン」(バウホール・KAAT神奈川芸術劇場公演)で、2度目の東上公演主演をして、「柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!」で退団されたように、次で退団だよ」と言っていました。

しかし、私は舞台を観て、餞別公演ではない!と思いました。

樫畑先生は、初演の本筋に関わらない部分は、バッサリカットされていました。そしてカットしたために出来た時間は、和希さんの歌とダンスの時間に割かれていたように思いました。

初演の時と同じように、フェルナンド(早霧)、モニカ(星乃)、ランベルト(夢乃)、クラリーチェ(大湖)が主要な4役で、今回も変わりませんでした。

ランベルト役の縣千さんは、誰もが「雪組の御曹司・トップスターになる人」と思っていますが、今回初演の夢乃さんに比べて、縣さんの出番が増えているか?と言うと、そんな印象は全くありませんでした。(初日から縣さん休演のため、眞ノ宮さんが代役をされています)

フィナーレのショー部分でも、和希さんのソロ歌唱、ソロダンスをはじめ、和希さんのショーでした。

衣装は、和希さんのためにたくさん新調されていました。腕と脚が長くて頭身バランスが良い和希さんには、コートもスーツも白衣も本当に良く似合っていました。

初演と今回のポスターと「主な配役」の違い

2012年初演
初演の『双極線上のカルテ』

2023年再演
2023年の『双極線上のカルテ』

初演は主な配役は3人でしたが、今回は和希さんだけでした。
先日『双極線上のカルテ』の感想を書いた時に、「お芝居なのに、コンサート以上に和希そらを堪能できる2時間半でした。」と書きましたが、私はそういう印象を持ちました。

そして和希さんは、センターに立つのが本当に似合うスターだと思いました。

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朝美絢さんと和希さん

同じひとり写りの東上主演ポスター

雪組の2番手は朝美絢さんで、3番手が和希さんです。
本公演では朝美さんが2番手羽根を背負い、和希さんとの差は一目瞭然です。

朝美さんは、今年の2月に『海辺のストルーエンセ』で2回目の東上公演主演をされました。朝美さんも主な配役は一人でポスターは一人写りでした。
朝美、和希ポスター
二人は、ひとり写りのポスターでした。東上公演で、わざと二人ともひとり写りにしたのかな?と私は思いました。

雪組の中で明確に二人の差はありますが、宝塚は5組あります。
今は組替がとても少なくなっていますが、10年以上前を振り返るなら、組替は定期的にあるもの、と言う感じでした。

各組のスターたち

2番手 3番手 4番手
花組  永久輝せあ 聖乃あすか
月組  鳳月杏 風間柚乃 礼華はる
雪組  朝美絢 和希そら 縣千
星組 暁千星 極美慎 (天飛華音)
宙組  桜木みなと 瑠風輝 鷹翔千空
専科 凪七瑠海 水美舞斗 瀬央ゆりあ

万博アンバサダーの聖乃あすかさん風間柚乃さん極美慎さん縣千さん
一時期は横並びだったのに、今は縣さんだけが4番手の位置。
花組はトップ交代があるので、聖乃さんの番手が更に上がる可能性も。誰か入ってくるかもしれませんが。

こうして表でみると、雪組は朝美さん、和希さん、縣さんとスターが詰まっている感じがします。
朝美さんか、和希さんの組替ということもあるのかな?と思ったり。朝美さん、和希さんは共に組替経験者でもあります。

今年の5月の『ビバ!タカラジェンヌ』での話

今年の5月、和希さんが『ビバ!タカラジェンヌ』に出演した時に、ショー『ジュエル・ド・パリ!!』カンカンの話になりました。
2年前の宙組時代の『Délicieux!』でもカンカンを踊っていました。

「宙組の上級生から、2年に1回カンカンしているねと言われて、また2年後にカンカンしているのかなと思って。もしかして私は2年後にもカンカンしているのかもしれません」と和希さんが仰いました。

軽い冗談だったと思いますが、組替を経験したばかりの和希さんですが、「またの組替」を覚悟されているのかな?とドキッと思ったりもしました。

今回の『双曲線上のカルテ』は、和希さんのさらなる活躍へのステップだと、私は思っています。

現在上演中の月組『フリューゲル -君がくれた翼-』と『万華鏡百景色』、先日ブログで2番手の鳳月さんの活躍について書きました。
鳳月さんも、この活躍が餞別なのか更なる向上へのステップなのか?私の周りには、「餞別でしょ」といういう声が多かったです。

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樫畑亜依子先生はステップアップに繋がるかな?

樫畑先生は、今回的確な潤色、演出で、すばらしい作品に蘇らせられたと思います。

樫畑先生の作品

2016年、星組『鈴蘭』礼真琴主演(バウホール)
2017年、月組『Arkadia-アルカディア-』暁千星主演(バウホール)
2020年、宙組『壮麗帝』桜木みなと主演(ドラマシティ)

3作の作・演出を手掛けられました。
潤色・演出は、下記全国ツアーに続いて、今回が2回目です。
2021年、花組『哀しみのコルドバ』柚香光主演(全国ツアー)

潤色・演出において、女性らしい繊細な感性を活かして、良い作品に作り替えられていたと思いました。

大劇場の作品を担当する先生が減っている中、樫畑先生は栗田先生、指田先生に続いて、大劇場デビューされるだけのお力をお持ちのような気がしました。

樫畑先生の今後に期待しています。

もちろん和希そらさんの今後にも!

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