雪組『BONNIE & CLYDE』配役感想
こんにちは、くららです。
雪組『BONNIE & CLYDE』7日と8日の公演を観て家に帰って来ました。
作品がとってもお洒落で充実していて、満足度が非常に高い作品です。
名曲揃いで、今でも頭の中で何曲かリフレインしています。

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宙組『Xcalibur エクスカリバー』関西上演を勝手に熱望

そして名古屋にいる時に、楽しみに待っていた芹香斗亜さんの宙組トップの発表もありました。

芹香さんと春乃さんプレお披露目公演の『Xcalibur エクスカリバー』の韓国ミュージカルの脚本も、『BONNIE & CLYDE』の初日に観劇されていたIvanさんです。
Ivanさん脚本、フランク・ワイルドホーン氏作曲ということだけでも、本当に楽しみでしかありません。

『BONNIE & CLYDE』彩風・夢白トッププレお披露目公演は、御園座で2月6日(月) ~3月1日(水)と、3週間以上上演されています。
一方『Xcalibur エクスカリバー』芹香・春乃トッププレお披露目公演は、7月23日(日)~8月5日(土)の2週間足らずです。

芹香さんは、大阪出身の元星組トップ紅ゆずるさんが退団されて以来、久しぶりの関西出身のトップスターになります。
プレお披露目公演は、関西でも是非やって欲しい!

梅田芸術劇場メインホールのスケジュールを調べて見たら、真彩希帆さんも出演される『ファントム』が7月22(土) ~ 8月6日(日)でした。
今のところ、公にされている次の公演は10月のミュージカル『アナスタシア』のよう。(公にされていないだけかもしれませんが)

『ファントム』の後に1週間でも、梅田で上演されたら良いなと勝手に思いを募らせています。

芹香さんのトップ発表があった時に、「関西出身のトップスター」について書き忘れていました。昔は関西出身のトップスターが当たり前のようにいらっしゃったのに、2019年10月13日に退団されてからいらっしゃらなかったのです。4年ぶりの関西出身トップスター、バンザイ!

主な配役の感想

クライド……彩風咲奈

クライドは、前回の『蒼穹の昴』の思慮深い梁文秀と正反対とも言える感情のままに人生を疾走する若者です。
その真っ直ぐなバカさが上手く表現されていて、アウトロー的な雰囲気も実に様になっていました。
歌もお上手で、数々のワイルドホーンの楽曲を見事に歌い上げ、聞かせてくれ、惹きこまれました。
絶対共感できない人物なのに、彩風さんが演じると感情移入できる魅力があります。

どんな役も彩風さん色に染め上げて、魅せてくれる演技力はすごいと思います。

ボニー……夢白あや

カフェでウェイトレスとして働きながら、ハリウッド女優になることを夢見ながら詩も綴る文学少女。
綺麗で可憐な容姿は女優を夢見る説得力があり、巧みな演技力によって、真面目な女の子が、クライドを愛するがゆえに葛藤しながらも犯罪に染まっていく様がよく伝わってきました。

そして夢白さんには、宝塚の娘役の枠を越えた強さがあるので、クライドにひっぱたかれそうになったら、先にひっぱたくようなボニーは、夢白さんでなければ演じられないと思えるほどの適役でした。そしてぶっ叩いても銃をもっても、かわいくて魅力的。

よくぞプレお披露目公演に、彩風さんと夢白さんならではの魅力を最高に活かせる、この作品を選んでくださったと感心しました。

歌もお上手になられていて、ナンバーの数々をストレスなく聞くことができました。声が綺麗なのでミュージカルに合っていると思います。

彩風さんとのコンビが、身長差、見た目のスタイリッシュさ、芝居の息など、本当にピッタり合っています。
そして二人の良さが相乗効果で一層輝いて見えました。

これから、ふたりがどんな舞台を見せてくださるのか、楽しみでしかありません。

バック(クライドの兄)……和希そら

クライド(彩風咲奈)の6つ上の兄。妻はブランチ(野々花ひまり)のことも大切に思っている。

バックは弟クライドの話になると、とたんに表情がくずれて嬉しそうになります。
どれだけ弟が大好きなのか伝わってきました。
妻ブランチのことも大切にしていて、ちょっと所帯じみた二人のラブラブ表現もお上手でした。
弟と妻、どちらも大好きで、1人を選ぶことのできない、優しすぎるバックなのだなと感じました。

クライド(彩風咲奈)との息のあった兄弟ナンバーが、とても印象に残る素晴らしさでした。多分彩風さんと和希さんは、普段から相性が良いのだろうと感じるほどお似合い。

煙草を吸う姿、眉間によるしわ、何気ないポーズの数々、男役の格好良さがいっぱい詰め込まれていました。ファンが何を見たいかわかっていらっしゃる!

歌は書くまでもなく、本当にお上手。
バックのナンバーが少なかったのは残念ですが、少ないナンバーでも圧倒的な上手さで歌いあげていらっしゃいました。

ブランチ(バックの妻)……野々花ひまり

バック(和希そら)の妻。美容院で働いている。信仰心があつい。

自由と刺激的な生活を求めているボニーと家庭的で平穏な生活を求めているブランチ。二人の女性は対照的に描かれていて、ふたりが並んで歌うナンバーも良かったです。

野々さんは新人公演で演じられていた頃は、歌唱力は今少しという印象でしたが、今回難しいナンバーもとっても上手に歌われていたことに驚きました。すごい上達。夢白さんとの歌では、リードされていました。

少年、少女時代と憧れ役

少年クライド……夢翔みわ(106期)
2009年彩風さんが研2の春に『凍てついた明日』にあどけない少年ジョニー役で出演されていました。その時を彷彿させるいでたちで、八重歯の可愛い夢翔くん。

歌が本当にお上手で、彩風さんの雰囲気をまとって可愛く存在され、この作品の良いスパイスになっていました。
突然抜擢されても、しっかり役をつとめあげることのできる力を持っていらっしゃることにも感動しました。

クライドの憧れの人→ビリー・ザ・キッド…星加梨杏(100期)
西部開拓時代のアウトロー、カウボーイ姿で銃片手に格好良く踊られていました。セリフや歌は無かったです。

少女ボニー……愛陽みち(104期)
歌うシーンが多くて、明るく軽やかに歌われていて、いつまでも聞きたい素晴らしい歌声。劇中、何度も同じ歌で登場されます。
少女ボニーのナンバーは、軽快で印象に残ります。

『夢介千両みやげ』『蒼穹の昴』 の新人公演で2回とも夢白さんの役を演じていて、今度は夢白さんの少女時代の役、雰囲気を夢白さんに寄せていました。
声がきれいで抜群にお上手なので、これからも活躍されていくと思います。

ボニーの憧れの人→クララ・ボウ…菜乃葉みと(104期)
女優として、少女ボニーの愛陽みちちゃんと並んで歌うシーンもありました。

男役3番手、4番手

雪組のホープの華世京さん(106期)が、3番手かな?と思っていましたが、星組から組替してきた咲城けいさん(102期)が堂々たる3番手でした。

3番手男役は咲城けいさん

テッド……咲城けい(102期)
ボニー(夢白)を愛する幼なじみの保安官で、後にクライドとボニーを追う立場になっていきます。誠実で真面目な人柄でしたが、ボニーは全く自分に振り向いてくれず、犯罪を続けるボニーに対して葛藤し、しまいには二人に対して強い怒りを表現されるようになります。

出番とソロナンバーが沢山あります。

フィナーレでは、男役3人が先頭で3グループを率いて踊るシーンで、下手から咲城・彩風・和希 という並びでした。

好青年役が、整った顔立ちなので良く似合っていて、格好良かったです。良く通る声で歌われていましたが、ミュージカルとして聞かせるという点では、今後の健闘を期待したいです。

4番手男役は華世京さん?

クライドのギャング集団の手下は4人いて、その中の1人でした。
・ディーコン… 聖海由侑(103期)
・エディ…蒼波黎也(104期)
・レイ…絢斗しおん(104期)
・ハリー…華世京(106期)

華世くんだけ、3回クライドやボニーとのシーンに出てきてセリフを言っていました。
一人だけキャラが立っていて、おっちょこちょいで、落ち着きのない役柄のようでした。
ダンスシーンなど学年順なのか、後やハシの方にいる時もありましたが、やはり目がいきます。

家族愛

この作品の根底には、様々な愛が描かれています。家族愛も深く描かれていました。

クライドとボニーは犯罪者となって追い詰められていきますが、最後までそれぞれの家族はクライドとボニーと深い愛で結ばれていました。

エマ(ボニー母)……杏野このみ
ボニー(夢白あや)の母。夫が亡くなった後、女手一つでボニーを育ててきて、真面目で誠実なテッド(咲城けい)と付き合うことを望みながらも、娘の幸せをひたすら願っている優しい母親。

ボニーの美しさは、母親ゆずりなのだなと思える、金髪ブロンドのスタイルの良い美しい母親のエマでした。

ボニーは犯罪に手を染めても、母親を強く慕い、母親に会いに行く道中に結末を迎えます。母親を慕う純真なボニーが描かれていることで、この作品は暗い印象になっていません。その母親を素敵に杏野さんが演じられています。

キャミー(クライド母)……沙羅アンナ
バック、クライドのことを見守っている強い母親。

ヘンリー(クライド父)……天月翼
存在感がうすい優しい父親。

牧師……久城あす
歌のシーンがとても多く、どのナンバーも堪能させてくださいました。

潤色・演出は、大野拓史先生です。
公演プログラムに各役についての詳細をいつも書かれています。
下級生にいたるまで、セリフや見せ場がありました。生徒への愛を感じる先生です。

ご挨拶の順番
最後のご挨拶は、番手では無く、役のチーム分けになっていたと思います。

少年少女役と憧れ役(夢翔、愛陽、星加、菜乃葉)

ギャング集団の手下(聖海、蒼波、絢斗、華世)

追う側チーム

親チームと牧師(杏野、沙羅、天月、久城)

野々・咲城

和希

夢白

赤い車に乗った彩風

宝塚的フィナーレナンバー

1 和希さんの歌とダンス、娘役さんたちと一緒に。

シルバーの飾りのついたあずき色の燕尾に黒いシャツとネクタイがとってもお洒落だったと思います。
イケボの迫力ある歌、小粋なステップも最高。

客席に指差ししながら歌われます。
勝手に自分に命中したと錯覚できるのも幸せ。

2 夢白さんの歌。男役さんと。
二階中央に、夢白さんが男役さんを引き連れて後ろ向きに立っていて、振り返って歌う姿がとっても色っぽくて素敵でした。

3 男役娘役全員
和希さん、彩風さん、夢白さんが先頭で後ろ三角形。
チャールストン風の楽しいダンスも。
彩風さんが2階中央で踊って、金の銃で撃つシーンもありました。

4 男役群舞
咲城さん、彩風さん、和希さん先頭のシーンも。

5 “Blues Requiem”「凍てついた明日」から
背景の月が輝き、彩風さんがまず“Blues Requiem”を熱唱。
階段にいる和希さんが、歌を受け継いで、
舞台上では彩風さんと夢白さんがデュエットダンス。
二人の雰囲気がとっても良くて、ラスト近くは、二人は舞台の奥に向かって進んでいく感じ。
「これから二人の時代が始まっていくぞ」というイメージでした。

カーテンコールの彩風さんのご挨拶
毎回、「皆さまのお陰で最高の景色を見ることができました」と仰っていたと思います。

初日のご挨拶で「これからお客様とどこまでいけるのか。どんな新しい景色が見えるのか、本当にワクワクドキドキしております」と、仰っていたことを受けてのご挨拶なのでしょう。

客席も毎回、最高の舞台を魅せていただいて、ワクワクドキドキでした。
まだまだ観たい、名古屋に住み着きたい心境でしたが、それもいかず戻ってきました。
雪組公演の千秋楽は3月1日です。
彩風さんが最高の景色を更新し続けることができて、千秋楽まで完走できますように。

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