雪組御園座『BONNIE & CLYDE』初日感想
こんにちは、くららです。
御園座の『BONNIE & CLYDE』初日を観劇してきました。

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とってもおススメの作品

「暗いミュージカル」とか言われていましたが、本格的な見ごたえ聞きごたえのある、小粋なとっても楽しいミュージカルでした。
やはりフランク・ワイルドホーン氏の楽曲の数々が素晴らしいです。
随所にダンスシーンもあって、本格的なミュージカル!

原作というか、2009年初演の海外ミュージカルの脚本のIvanさんがご観劇されていました。
舞台上の生徒さんたちと、コミュニケーションをとられていたので、今回の作品の作成においても関わられたのでしょう。
とてもアメリカナイズされた作品という印象をもちました。

それにプラス、宝塚そのものの見ごたえのあるお洒落なフィナーレがついていました。とにかく長くて素敵!

そして和希そらさんファンには、必見の作品です。
見たかった格好良い、いろんな和希さんが楽しめます。

私は数日滞在予定にしていて、本当に良かったと思いました。

車で始まり車で終わる

衝撃的なスタート

クライドとボニーは、車で逃げ去ろうとした所、車体を貫通してきた銃弾を浴びて蜂の巣状態で死亡したことは有名です。

ストーリーは、オーブンカーで血だらけのふたりから始まります。
このシーンは冒頭だけで、すぐにはけていきます。
そしてその後のシーンは、全く暗くないです。

歌劇誌のてい談で、夢白さんが「悲劇と言うのか、血まみれの状態で作品がスタートすることには衝撃的でしたが」と語られていましたが、もしかしてこの発言が「悲劇の暗い作品」という印象を強くしたかもしれません。
全然違います!

ハッピーなパレードのラスト

最後のパレードは、次々に順番にご挨拶した後、彩風さんが赤いオープンカーを運転しながら登場されました。
そして運転席に立って、お辞儀を。
スタイル抜群の格好良い彩風さんなので、とっても様になっていました。

その後、夢白さんをエスコートして扉をあけて、助手席に座らせてから、ご自分の運転席に座られました。
すると、和希さんが後方席に飛び乗られます。

彩風さんと夢白さんのプレトップお披露目公演ですが、和希さんも出番が多くて、最後に三人がオープンカーの乗ることが、この作品の特徴を物語っています。

和希さんが彩風さんの6つ年上の兄役です。
それが全く自然に見えました。
息ぴったりの熱い兄弟、とっても良かったです。

オーケストラがいらっしゃった!

「オーケストラ関係者から新型コロナウィルスの陽性が確認されましたため、当面の間、録音演奏に変更して上演いたします。」とのことでしたが、舞台上にオーケストラの方はいらっしゃり生演奏されていました。

よく見てみると、トランペットやクラリネットなどの吹く楽器、(吹奏楽器、気鳴楽器?)の方がいらっしゃらなくて、弦楽器や打楽器やシンセサイザーなどの皆さんが生で演奏されていました。
舞台の上に2階建てで、オーケストラの方たちの場所が取られていて、お芝居中は幕に隠れていることが多いですが、オープンになる時もあったので、オーケストラが不在だったら、場が締まらなかったと思います。彩風さんが楽器に合わせて歌われるシーンもありました。

オケの方が陽性判定されても、このように臨機応変に対応してくださって、無事に幕が上がって本当に良かったです。

12時過ぎまで、「御園座の公演時間」が公表されなかったので、私は新大阪で新幹線の切符を買うことを控えて待っていました。

星組の全国ツアーの金沢公演で、サンダーバードで向かっている時に公演中止を知って、そのまま観劇なしの遠征になって、とても寂しかったから、二度と観劇無しの遠征はしたくなかったのです。
EX予約だと乗車する寸前に切符を買えるので良かったです。

キス、キス、キス

彩風・夢白ペアも、和希・野々ペアも、キス、キス、キス。濃厚なラブシーンも。でも生々しくなくスマート。

段々とキスをしていることに、見ている側も慣れて、自然なことのように思えてきました。慣れって怖ろしい?

彩風・夢白ペアは喧嘩のシーンも多くありました。

夢白さんは下着のようなキャミソール姿やガーターベルトにピストルをつけていたり。
美しいので、そういう姿さえチャーミング。綺麗な娘役さんがヒロインだと何をやっても華やか。犯罪にだんだんと染まっていく役ですが、演技力があるので、その葛藤や心情に見る側がひきこまれていきます。
ピストルを持つ姿も格好良く、存在感が抜群で、自分の色をしっかり出せる娘役さんなので、これからが楽しみです。

キスも夢白さんの方から彩風さんにする方が多かったような。

彩風さん、和希さん、野々さんの役も、良く描きこまれた脚本に、それぞれの演技力があいまって、見る側が感情移入しやすい面白い作品に仕上がっていました。
さらに演技が深まって面白くなりそうに思います。

反社の伝統を継ぐ彩風さん

望海さんがトップ時代は「反社」の役が多く、彩風さんはずっと見て勉強していたと「リクエスト!スター名場面#31「彩風咲奈」」で語られていました。

今回のクライド役にそれがバッチリ活かされていたと思います。

公演プログラムの、反社っぽいハットにスーツの井出たちもとってもお似合い。

悩みながらもドンドン悪の深みにはまっていく様がせつなかったです。

歌ウマさんたちが活躍

ボニーの子ども時代の愛陽みちちゃん。
クライドの子ども時代の夢翔みわくん。
二人とも歌がとってもお上手でビックリ。
愛陽みちちゃんの歌上手は知っていましたが、夢翔みわくんは初めて。
愛陽みちちゃんは一幕では、ヒロイン?と思うほど。
夢翔みわくんは、二幕でも時々出てきて、彩風さんと掛け合うシーンもありました。

男役の歌上手さんは、娘役さんに比べて抜擢が遅いようです。

牧師役の久城あすさんの歌が素晴らしかったです。
歌がとっても難しそうで、まだ歌いこなせていない方もいらっしゃいました。頑張って欲しいなと思います。

彩風さんご挨拶

暗い中でご挨拶をメモに書いていますが、スピードに追い付けなくて単語しか書き留めていないので、ご挨拶はニュアンスで、間違っている所もあるかもしれません。

カーテンコール1回目

透真さんから、「彩風咲奈・夢白あや新トップコンビプレお披露目公演でございます」と紹介されて、彩風さんと夢白さんは二人で見つめあって、照れていて、「新婚カップル」のようで可愛かったです。

「舞台上の運転もお手のもの、名ドライバーの彩風咲奈がご挨拶いたします」と紹介されていました。装置で車が動いていましたが、パレードで赤い車に乗って彩風さんが登場されるところは、実際に運転されていました。

雪組生は2023年はじめての舞台だそうで、「今年もどうぞよろしくお願いします」から始まりました。

「この作品の持つパワーに最初は圧倒されましたが、楽曲のすばらしさに感動し、もがき苦しみながら生きてまいりました」

「これから、どこまで行けるのか、どんな新しい景色に出会えるのか、ワクワクしています。今なお愛されているボニーとクライドとそれを取り巻く人々。ドライブしている時の疾走感。青春の1ページ。何か心に響き、心が躍る瞬間が感じられるよう、明日からつとめていきたいと思います」

カーテンコール2回目

「私たちにとって初めての御園座です。近い!!(前方を見ながら)二階席のお客さまも。近い劇場で公演させていただいて、ワクワクドキドキがとまりません。ワクワクドキドキして寝れるかしら。寝ないとお会いできませんので、お会いできる日を楽しみにしています」」

カーテンコール3回目

「落ち着いてきているとは言え、お会いできることは本当に幸せと実感いたします。へぇ

この「へぇ」が彩風さん気にいられたようで、その後何回も使われました。

「宝塚で月組さんを観て、名古屋で御園座を観て、横浜でKAAT 神奈川観て、東京で星組さんを観る!その逆も、往復も。皆さんそんな素敵な旅もいかがでしょうか?一緒に行きたいぐらいですが、愛車に乗ってドライブを楽しみたいです(御園座の公演ということですね)」

カーテンコール4回目

「この劇場の空間のせいでしょうか、リラックスしちゃいました。へぇ。本当に嬉しくて開放されてしまいます。名古屋!味噌カツ、きしめん、手羽先、味噌煮込み、鰻。鰻が好きです。鰻食べて千秋楽まで駆け抜けましょう。おいしいものが沢山ありますので、また名古屋にいらしてください」

少し名古屋に滞在するので、彩風さんおススメの名物を食べたいと思います。今日味噌カツ食べました。

2021年6月の雪組全国ツアーの千秋楽は、名古屋の愛知芸術劇場でした。
その千秋楽のご挨拶の時に
名古屋名物の話をされて「きしめん、あんかけスパゲティ、手羽先を食べていません。」と、心残りそうに話されていました。

今回は3月1日(水)まで御園座で公演されているので、名古屋名物を沢山召し上がれることでしょうね。

たっぷりの見ごたえ聞きごたえあるフィナーレ

感想を書こうと思ったら、「うわぁ」と夢見心地でみていたので、あまり覚えていません。
一番最初は、娘役さんたちが踊っている所で、和希さんが下手の壁にたたずんていて、そこから和希さんの歌が始まったと思います。

和希さんが結構出ずっぱりだったような印象があります。
彩風さんと夢白さんも、もちろん。
この三人のゴールデントリオタイムのようなフィナーレと記憶しています。

そして彩風さんが「凍てついた明日」から“Blues Requiem”を熱唱。

その後、和希さんが“Blues Requiem”を歌い継いで、エメラルドグリーンの衣装の彩風・夢白コンビのデュエットダンス。
和希さんの良い声が響き渡って、初々しい雰囲気で彩風・夢白コンビが踊っていた、至福の時でした。

“Blues Requiem”は、「夢の音楽会#1「安蘭けい・和希そら」」で、和希さんが安蘭さんとデュエットされていましたね。
その時は和希さんは、こんな幸せな場面でご自分が歌うとは、思ってもいなかったでしょうね。
3人の幸せ感が本当に伝わってくるフィナーレでした。

そしてパレードは、赤いオーブンカーの3人!

明日はもっと冷静にしっかり見たいと思っています。

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