ありちゃん「コロナえーーーんがちょ」
こんにちは、くららです。
今日は「歌劇5月号」の発売日です。
鳳月杏さん表紙で、真風涼帆さんのロングインタビューがありました。新連載なのかな?

で、今月号で私の心に残ったのは、
ありちゃん(暁千星)の「コロナえーーーんがちょ」です。

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暁千星くんの組替

ありちゃんは、5月27日付けで星組に組替します。
そのため月組の「えと文」「組レポ」は、ありちゃん特集でした。
ありちゃんの月組最後の公演「ブエノスアイレスの風」のスカイステージ「NOW ON」でも、花束贈呈があるのでは無いかと思えるほど、出演者全員がありちゃんとの別れを惜しんでいました。

ありちゃんの楽屋芸の爪痕

「えと文」の朝陽つばさ君の記事から抜粋させていただきます。

暁千星くんの組替発表
組替が月組生の前で発表された時の月組生のテンションの下がりようと言ったら、「ザワザワガーン」。言葉で表現できるものでは無かったそうです。皆ショックが大きかったことでしょう。

そして月組生として最後の東京楽屋で、ありちゃんは月組に爪痕を残すために、渾身の余興芸をされたそう。

結果上級生の方々から
「月組生の心に確実に残った!」
「コロナ禍に明るさをもたらしてくれた!」
とお褒めの言葉をもらったそうです。

大成功だったのですね。

その余興芸というのは、現在「ブエノスアイレスの風」で、カッコよすぎるありちゃんとは、想像もできないほどかけはなれたぶっ飛んだものでした。

どんな余興?

爺
ありちゃんが「千と千尋の神隠し」の釜爺に扮しました。

釜爺は、ハゲ頭に濃い口ひげ、黒の丸いサングラスをかけており、6本の自在に伸びる腕を持っています。
服装は黒のニット。
6本の自在に伸びる腕→黒のゴミ袋を細長くして、手袋に空気を入れ、その先端に。それを背中にはりつけ。

濃い口ひげ→月組生が常に劇場に持っているアフロを半分にして、マスクに止める。

ハゲ頭→白色のビニール袋を頭に被り、その上からストッキングを被る。

書かれていませんでしたが、黒いサングラスもかけられたことでしょう。

これでありちゃんは、完璧に釜爺に変身。

楽屋の移動は、化粧前で使っている椅子にありちゃんが座り、顔を黒くしてまっくろくろすけに扮した英かおとさんが押す。

スタンバイしたありちゃんは、始まる直前まで、「どうしよう、どうしよう、何言おうえーーー」と言っていたそうです。

しかし配る入浴剤を箱に入れて出陣すると

「コロナえーーーんがちょ」と、楽屋に響き渡る大きな声で言いながら、皆の楽屋へ行き、入浴剤を配り歩いたそうです。

流石スターです。
ここぞという時にしっかりなりきれる!

ありちゃんの釜爺姿に月組生たちは大受けだったようで、代々語り継がれる「爪痕」を残すことができたでしょう。

以前に望海風斗さんが、宝塚の千秋楽の日に、プーさんのハニーハントで楽屋入りをされたと仰って、後日「歌劇」の組レポに小さな写真が掲載されていました。

これから路線スターとして、カッコよさを売っていくありちゃんなので、釜爺姿が公表されることは無いでしょうね。

どうして「えんがちょ」?

始まる直前まで、「どうしよう、どうしよう、何言おうえーーー」と言っていたそうですが、「まさにコレ」という言葉のチョイスをされていて流石です。

「えんがちょ」とは?

「千と千尋の神隠し」の1シーン
千尋が、釜爺のボイラー室で暴れるハクに、草団子を口の中に突っ込みます。
すると、ハクは苦しそうに、銭場の契約のハンコと黒くてクネっとした芋虫を吐き出しました。

黒い芋虫には呪いがかけられていたようで、びっくりした芋虫は、逃げ回って、最後は千尋に踏み潰されました。踏み潰した千尋もすごく嫌な顔しています。

そこで、釜爺が、
「えんがちょ!千!えんがちょ!」
と言います。

「えんがちょ」の意味は?
不浄のものを防ぐために、はやし立てる、子どもによる口遊びの一つとか。
「えんがちょ」の「えん」は「」を表し、「ちょ」は「ちょん切る」の「チョン」という擬音が省略されたもの、と言われ、要するに、「縁を(チョン)切る」という意味を表しているそうです。

何か汚いもの、不浄なものを触った時に、「えんがちょ」の印を作ることで、けがれから自分の身を防御し、第三者から切り離してもらうことで、縁が切れるということのようです。

「コロナえーーーんがちょ」

コロナ禍で苦しんでいる今、一番口に出したい言葉です。ありちゃん、ナイスです。

現在『千と千尋の神隠し』ブーム中!

現在舞台で『千と千尋の神隠し Spirited Away』が上演されて評判です。
2022年2月〜3月に東京・帝国劇場にて開演。月に大阪、5月に福岡、6月に北海道・札幌、6月・7月に愛知・名古屋で上演予定。

元々の映画は、宮崎駿監督、スタジオジブリ制作で、2001年7月20日に公開されました。
ありちゃんは、小学生の頃に見たのでしょうか。それで「えんがちょ」が出てきたのでしょうか?

覚醒したありちゃん

「今夜ロマンス劇場で」の時に、「大蛇丸をどれだけ気持ち悪いと言ってもらえるかを目ざして演じていきたいと思います」と話されていました。

格好良いが売りの路線男役さんの発想ではありませんが、ありちゃんは吹っ切れた大きなスターになったなと感じました。

今回の歌劇の正塚先生との「ブエノスアイレスの風」対談で、「周りに見られているかなとか緊張してカチカチになってしまって、感じるということができなくなっていたなと思うんですけど…」と話されていましたが、以前のありちゃんは、自分からバリケードのようなものをはってしまっていて、お芝居の心が感じ取れないような感じもありました。
しかし今は違います。
正塚先生の仰るように、感じながらお芝居ができていると思います。

Q&A

「組レポート」では、同期の清華蘭ちゃんのありちゃんへの質疑応答を、白雪さんが書いていらっしゃいました。
Q:「コロナ自粛期間が明けてめっちゃかっこよさ増したと思うんですよ。心境の変化はあったんですか?」
暁:「宝塚がもう一回好きになった。」

暁:「それまでは忙しすぎてあんまり考えられなかったんです。コロナ自粛期間に暇で、やりたいことないなって思った時に、見たくなったのが宝塚だったんです。ファンの時の気持ちを思い出して、だから良かった……立ち止まれた!」

暁:「自分が何をしたいかがわかった。自分の人生をどうしたいのか…。そしたら宝塚でした!」

「立ち止まれた」という言葉を見て、「もしかして卒業を考えていたの?」と勝手に拡大解釈してしまいました。
コロナの自粛期間、ありちゃんが何となく元気がないかなと思ったことがありましたが、『ピガール狂騒曲』で、ありちゃんにしかできない見事なダンスや業、またキラキラのスター性を見せてくれて、これからに期待しました。
そういう心境の変化があったのですね。

自粛期間を経て、ありちゃんは変わったと思います。
そしてますますスターとして輝いています。

ダンス、歌はいうまでもなく、お芝居も本当に心情表現が豊かになりました。
「ブエノスアイレスの風」のニコラスが楽しみでなりません。

ありちゃんの謙虚さ

「ブエノスアイレスの風のNOW ON STAGE」で、語られたものを、一昨日のブログに書いていました。

暁:「あみちゃんが組替してきて月組で頑張っている姿を見ると、自分も頑張れるなと思うし、そうやっていきたいなと、あみちゃんを見ながら思います。組み替えしてきた人と組み替えする人が同じ公演に1回だけ出るって、なかなか無いと思うから、自分自身も良い経験というか、あみちゃんを組替の良い先輩として見させていただいています」

このありちゃんの言葉を聞いた時に、なんて謙虚なのだろうと驚きました。

4年の学年差がある上、今回はありちゃん主演公演なのに、「あみちゃんを組替の良い先輩」と言う表現をする、ありちゃんの心の姿勢は本当にまっすぐですね。

ありちゃんは組替するだけなのに、出演者たちがまるで退団するかのように残念がっていたのも、ありちゃんの月組での存在は本当に大きかったし、みんなの拠り所だったのでしょうね。

ありちゃんの月組最後の公演「ブエノスアイレスの風」も大好評で、作品としても月組に爪痕を残せています。
「えんがちょ」という言葉を私はしりませんでしたが、これからこの言葉を聞いたら、ありちゃんを必ず思い出すと思います。

そして大阪千秋楽までの感想を願っているありちゃんは、「ブエノスアイレスの風」の楽屋でも、「コロナえんがちょ」と言っているかもしれませんね。
大阪千秋楽まで完走できますように。

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