花組『銀ちゃんの恋~銀ちゃん、本日も反省の色なし~』梅田公演を昨日観劇しました。
評判が良くて期待値を高めていましたが、それを軽く超えた最高の『銀ちゃんの恋』でした。
主演の水美舞斗くんがスターとしてキラキラと発光していました。(電飾の衣装は関係なく)
人情劇のストレートプレイであっても花組公演は華があります。
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「どこか憎めない」水美舞斗くんが銀ちゃんと一体化
銀四郎……水美舞斗(95期)
「主役はオレだ!」と自ら言い切るスター性に満ちていて、スターとして輝きがあって格好良い、まさに色男!感情の起伏が激しくて自己中心的でハチャメチャだけど、その実繊細で真っ直ぐで寂しがり屋で愛嬌がある。
マイティの芝居心で、心にジーンと響いてくる銀四郎が演じられていました。葛藤や哀感漂う演技も良かったです。
新撰組土方歳三に扮してのスピード感あふれる立ち回りも評判通りキレが良くて高速で絶品でした。
素晴らしい身体能力は殺陣だけでなく、立ち居振る舞いでも随所で感じました。
銀ちゃんは「クズ男」と思っていたので、こんなに愛おしいと思った銀ちゃんは初めてでした。
それは、銀ちゃんは実は気が弱くて、まわりが気になる繊細な心の持ち主で、その部分がしっかりつくりこまれていたからだと思います。
憎めない愛おしさは、素のマイティが出ていたこともあるかも。
私が勝手に感じたことですが、神奈川で初日が開いた頃は、破天荒な銀四郎の部分が強くて、公演を重ねて銀四郎とマイティが一体化していくうちに、「どこか憎めない」部分が深まって見えてきているのかなと。(勝手な妄想です)
「倉丘銀四郎」をここまで素晴らしく演じたマイティに対する「スターとしての期待値」は、さらに高まっていくように思います。
飛龍つかさのヤスが素晴らしすぎる
ヤス……飛龍つかさ(98期)
配役発表前から、「ヤスは芝居心のある飛龍つかさくんだろう」と誰もが思っていたように、ヤスにピッタリでした。
演技が上手すぎて、ヤスの健気さがたまりませんでした。
心情のこもった歌も絶品。
迫真の演技力に泣かされ続けました。
銀ちゃんを心から慕い、小夏を想うからこそ、二人との関係性の中でも、映画俳優としても葛藤の中にあって、愛情深くて温かくて優しくて、男気があるからこそ、悲哀から抜け出せない…。
飛龍つかさくんは実力派のタカラジェンヌですが、人柄の良さがいつもにじみ出ていて、素もヤスと同じように心のやさしい人なのだろうなと、思わずにはおれませんでした。
銀ちゃんとヤスの深い師弟関係も、同じ花組で3期差で10年共に過ごしてきたこととリンクして、よりリアルだったかもしれません。
飛龍つかさくんにとっても、ヤスは代表作になったと思います。
路線男役さんですが、「はいからさんが通る」の牛五郎、今回のヤスと、徹底的に役づくりして取り組む姿勢は頼もしいです。
爽やかで格好良い男役さんもまた見てみたいです。
星空美咲の小夏ちゃんは女優そのもの
小夏……星空美咲(105期・研3)
美咲ちゃんの歌と芝居の上手さにびっくりしました。
立ち姿の美しさに女優オーラがありました。
情感がこもった温かい美しい声と台詞回し、確かな歌唱力が特に印象的でした。
ヒロインというよりとても芝居心のある女優さん。咲妃みゆちゃんのような芝居巧者だと思いました。
これから益々活躍されていくことでしょう。頑張って欲しいと思います。
他の出演者たち
演出の石田先生は「むき出しの本性をさらけ出して」と指導されたそうです。
一人ひとり「むき出しの個性」が光っていました。
銀ちゃんの恋人・朋子……都姫ここ(104期)
数多い出番の中、ぶっ飛んだかわいこちゃんキャラに徹して、存在感が抜群でした。
玉美……糸月雪羽(100期)
7月から「タカラヅカニュース」のスカイナビゲーターズに就任して、爽やかで可愛い笑顔を見せてくれています。
ヤスの兄嫁の玉美を、ド派手なお化粧と鬘と洋服をまとって、素顔は全くわかりませんが、パンチの効いた存在感でした。
歌もお上手なのに今まで活躍の場があまり無かったですが、これからもっともっと舞台でも活躍していって欲しいです。
橘……帆純まひろ(99期)
銀ちゃんのライバルのスターを坂本龍馬のいでたちで演じています。
惚れ惚れするくらいのキラキラのカッコ良さで、イケメン度が更にアップしていて、マイティとのライバル設定にふさわしかったです。
はじめは、銀ちゃんと同じような自己中心なギラギラとしたスターでしたが、ラストにかけて心情が変化していく様がよく伝わってきました。流石演技派だなと思いました。
ジミー(銀ちゃんの仲間)……侑輝大弥
助監督・鈴木……希波らいと
侑輝大弥くんのジミーは、顔の良さ、希波らいと君の助監督はスタイルの良さで目がひかれましたが、他の出演者の際立つ個性の中では、特別に存在感があったようには思えませんでした。このような作品は、役のキャラクターによるところが大きいので、仕方ないでしょう。
専科の京三紗さんの「ヤスの母」と悠真倫さんの監督と自治会長は、流石の演技力と存在感でした。
「銀ちゃんの恋」は、銀ちゃん、小夏、ヤスの3人の役者が揃ってこそ面白い作品になると言われますが、今回も素晴らしい3者が揃って、最高の面白い作品でした。
「突撃レポート」では、3人でワークショップを度重ねて行ったと話されていましたが、マイティが引っ張って3人で役を追求し続けた成果が、作品の大成功に繋がったのだと思います。
この作品を観劇できて、本当に良かったです。いつまでも心の中に残っていく逸品です。
9月3日は大阪の災害訓練の日
私が観劇した9月3日は「大阪府による災害対応訓練の実施」がされ、携帯やスマホにも警報が届くとのことで、「開演前に、携帯電話の電源をOFFにして頂きますよう、ご協力をお願いいたします。※マナーモードの場合でも、受信音は鳴ります」という案内チラシが、座席に一枚ずつ置いてありました。
事前に公式ホームページや公式ツイッターでもお知らせがありました。
公演は13時始まりで、13時半頃が携帯やスマホに警報音が届く予定のようでした。
しかし公演上演中、何一つ音が鳴らず、みんなマナーが良いなと感心しました。
実は大阪市、東大阪市で大雨警報が発令されたため、訓練は「中止」となったので、携帯やスマホへの「ブーブー」とならせる警報音も取りやめだったようです。
以前に観劇している時に、知らないお隣の方から、「スマホのスイッチの切り方」を教えて欲しいと言われて、切ってあげたことがあります。しかし、その時はその後無事にスイッチが入れることができただろうか?と気になって仕方ありませんでした。
スマホのスイッチの切り方をご存じ無い方もいらっしゃるような気がします(私の身近にもいます)が、事前にしっかり習得しておいた方が良いと思います。
昨日の携帯やスマホでの警報は中止になったので舞台に何も問題がありませんでしたが、もし実施されていたら、客席のアチコチで警報が鳴っていた可能性はあります。
気になる大阪府の重症病床使用率
吉村知事は、大阪府の全重症病床使用率が50%超えれば、大規模商業施設やイベント等、大阪における都心の動きを止めます=「イベントは無観客要請」と話されていました。
昨日の全重症病床使用率(病床数589)は、43.1%でした。
一方「新たな重症センター」を9月16日より前倒しに稼働していく予定のようなので、全重症病床使用率が50%超えるということは、新たな重症センターが稼働すれば避けられるのかもしれません。
しかし9月16日まで、まだ期間があります。現在でも1床、2床と少しずつ重症病床を増やす努力はされていますが。
カーテンコールのご挨拶でマイティが、
「昨日初日を迎えて残り12回、本日終わって残り11回となってしまいました。よりエネルギーがしみる公演を全力でお届けし、明日も精進してまいりたいと思います」と話されていました。
1回1回の公演を特別に大切に思われている気持ちが伝わってきました。
千秋楽は9月10日です。
「銀ちゃんの恋」千秋楽公演、 9月10日(金)13:00~が配信が予定されています。
「有観客」で千秋楽まで無事に駆け抜けていけますように。
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