こんにちは、くららです。
月組大千秋楽からちょうど1週間たちました。
この1週間は宝塚ファンにとって心荒れる時でしたね。
私の中では「良い千秋楽だった」と満足して終わっていたので、この展開には本当にたまげました。
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宝塚歌劇団は、「生徒」と呼ばれるように、一般の芸能界とは線を引いている所もあり、宝塚歌劇団を退団するということは、巣立って行く卒業であり、新しい人生の門出です。
別れは寂しいですが、その先の幸せを祈って「ご卒業おめでとう」と心から祝います。
そしてその翌日から、新しい組体制がきれいさっぱりと始まっていきます。
しかし今回は、ラストディのラストの数分間のことが大きく取り上げられて、前代未聞の騒ぎになりました。
私が心を痛めているのは、美園さくらちゃんの気持ちについてです。
カフェブレイクに出演した美園さくらちゃんについて
関西では「カフェブレイク」の放送は、関東より2週間遅れています。
先週の今日「美園さくらちゃん」の回が放送され、さくらちゃんが退団後に録画していたものを見ました。
珠城さんへの恩返しの思いをこめたサヨナラ公演
中井:美園さんは今回の公演でご卒業ということで、トップ娘役として約2年半ですけど、どんな感じでしたか?
自分に無いものをいかに補うことができるのか、挑戦の日々ですね。1日たりとも気が抜けた日がないかもしれないくらい、どうやって自分を進化させることができるか、まるで自分を実験台にしているかのような感覚で、ある意味楽しみながらその実験をしているような、ちょっと変わった感覚というか、その中で決して一人では出来なくて、やっぱりいろんな日があって、自分一人で何とかしないととか、孤独にもがいていた時もありましたけど、どんな時も絶対支えてくださるみんながいて、優しく声をかけてくださる上級生や先生方がいて、そうやって日々いろんな方のお気持ちに触れながら、ここまで頑張ってこれたのかなと、日々が挑戦の毎日でした
中居:珠城さんには、どんなお気持ちですか?
下級生の時に(進退について)悩んでいた時期に最初に声をかけてくださったのが珠城さんだったんです。そこから自分に鞭を打って一生懸命やっていかないとと思ったんです。そのキッカケをくださったのが珠城さんだったので本当に感謝していますし、私にとってすごく大切な人の近くで、お仕事として立たせていただける立場につかせていただいたのも、感謝しか無いと言いますか、退団の日までどれだけ成長していけるかが、期待に応えるではないのですけど、恩返ししたいなという思いがあったので、少しでも成長しています、と思っていただけるように頑張りたいなと思っています。
さくらちゃんと珠城さんは5期離れています。
さくらちゃんは首席入団で初詣ポスターに選ばれ、研2で『1789-バスティーユの恋人たち-』の 新人公演で初ヒロインのマリー・アントワネットを演じ、その翌年、『FALSTAFF』でバウ初ヒロインを演じていましたが、その後あまりパッとはしていませんでした。
愛宝会の研3の新進娘役に送られるすみれ賞は、99期はさくらちゃんではなく彩みちるちゃんでした。
さくらちゃんが研4になったばかりの頃に、博多座の『長崎しぐれ坂』で珠城さんと一緒の場面があってお話することがあったそうです。次の本公演の『All for One』では新人公演でさえ、大きな役がついていませんでした。
その時に珠城さんが「悔しくないの?」と声をかけくれたことから、自分に悔しいという欲さえ無いことを感じ、奮起するきっかけになったと、別の所でさくらちゃんが語っていました。
既にその時珠城さんは月組のトップスターでした。
遠い存在のトップスターから声をかけられ奮起して劇団レッスンなどに通うようになったところ、その1年後には「雨に唄えば」で珠城さんの相手役を演じるようになり、その後珠城さんの相手役のトップ娘役就任が発表されました。
さくらちゃんにとって、珠城さんの存在は恩師であり、二人の関係は師弟という言葉が一番ふさわしいでしょう。ラブラブのコンビという関係性は舞台の役の中だけだったのでしょう。
歌劇誌の演出の先生方の送る言葉からも、さくらちゃんは頑固で個性的な性格なことがうかがえました。
その個性が魅力的なさくらちゃんの根本なので尊重されるべきもので、さくらちゃんの言葉を借りると「自分を実験台にしているかのような感覚で」トップ娘役として進化し続けてきたそうです。こういう感覚がさくらちゃんらしさです。
カフェブレイクの中では、さくらちゃんは自分の殻の中に閉じこもってしまいそうになる傾向があって、そういう時に珠城さんが指摘してくれると話されていました。
「大きく幹の太いまっすぐな木」である珠城さんが側にいたからこそ、さくらちゃんはトップ娘役として開花していけたのだと思います。
さくらちゃんがサヨナラ公演で精一杯進化しながら自分の務めを果たすことが、珠城さんへの恩返しだったのですね。
目を見張る『桜嵐記』『Dream Chaser』の進化
私は宝塚大劇場の初日、翌日と、全部で5回観劇しました。
そして宝塚大劇場の千秋楽のライブ配信、東京宝塚劇場の先週のライブ配信を見ました。
先週の千秋楽の『桜嵐記』も『Dream Chaser』も、最高の形に進化していて大感動しました。
こんな素晴らしい千秋楽公演で、ラストたった数分のシーンの捉え方で、まるで全部がマイナスのようなイメージが焼き付いてしまうことに私は合点がいきません。
「恩返し」という気持ちでこの公演に挑んでいたさくらちゃんにとっても、まるで反対の受け止められ方をして、とても心が傷つくことだったのではないかと心配しています。
『Dream Chaser』について
『Dream Chaser』に珠城・美園コンビのシーンが少ないと言われますが、要所要所で絡んでいてそんなふうに思ったことは微塵たりともありませんでした。
初日から「体感5分」の素敵なショーだなといつも見入っていました。
このショーの魅せ場はミロンガとも思いますが、二人のデュエットダンスも集大成の素晴らしさだと私は思っています。
カフェブレイクでさくらちゃんは、
珠城さんがデュエットダンスをすごく大切にしていらっしゃるので、珠城さんが大事にしていらっしゃるデュエットダンスというものに恥じないような最後のデュエットダンスになりたいという思いで、ここも心して挑まなければなと思っています。踊っているというか、気持ちで踊っているような感覚というか、すごく不思議な感覚で、あっという間に時が過ぎていく感じで、振りもすごくシンプルな分、気持ちが大事なのかなと思いますし、その時その時珠城さんと生まれた感情を大切に踊っています。
そしてさくらちゃんは「エトワール」を務めています。
さくらちゃんはキラキラ輝いた最高の笑顔で、高音の美しい声を確かな音程で劇場いっぱいに轟かせて、聞かせてくれています。
ダンスが中心のショーなので、さくらちゃんの美声を聞けるシーンが少ないので、エトワールとして披露してくれていることは最善のはからいだと思いました。
飛びぬけた美声の持ち主のさくらちゃんなのに、エトワールは『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』の時の1回のみです。
この時はトップ娘役就任前で、緊張気味でした。
サヨナラ公演で最高のエトワール姿を披露してくれたことは、これからエトワールを経験する後進の人たちにも勉強になるのでは?と思います。
通常のパターンでは、フィナーレのデュエットダンスの直後がパレードなので、トップ娘役がエトワールをすることは出来ません。
そのために、デュエットダンス後に新たなシーンを設ける必要があったのでしょう。
そのシーンのはじめと終わりは珠城さんのソロダンスで、途中縁が深い男役さんたちと組んで踊るシーンになっています。
こういうシーンは今まで無かったので、新鮮な試みで面白いなと初日の時から思っていました。
2021年1月に行われた『Eternità』は、当初は宝塚と東京の本公演の間にホテルで行われる予定のものだったので、さくらちゃんが出演しないのは通常です。
そして珠城さん主演『幽霊刑事』は、さくらちゃんはミュージックサロンのタイミングだったので、プレサヨナラ公演であっても共演は物理的に無理でした。
暁千星くんは、さくらちゃんのミュージックサロンと月城さん主演『ダルレークの恋』のかけもち出演で忙しかったことと思います。でもさくらちゃんにとっては心強かったことでしょう。粋な計らいだと思っていました。
「サヨナラショー」について
「サヨナラショー」では、さくらちゃんがデザインした白と黒の衣装で『I AM FROM AUSTRIA』の“ブロンド”を歌っていました。
奇抜なデザインの衣装で、スタイルの良いさくらちゃんにはとても似合っていました。
さくらちゃんは、こういうセンスもお持ちなのですね。
珠城・美園コンビのデュエットダンスも素敵でした。
大劇場の時はさくらちゃんの髪が珠城さんのボタンに引っかかってしまったので、東京ではそうならないようにされていました。
さくらちゃんは珠城さんとは、緊張してしまう傾向があるので、暁千星くんと風間柚乃くんと三人でのびのびと『ピガール狂騒曲』の“ラ・ベル・エポック・ド・パリ”を歌っていたのも良かったです。
そして最後の『BADDY』では、さくらちゃんも弾けていて、最高に楽しいサヨナラショーでした。
「恥じないような」という表現はさくらちゃん独特の言い回しのよう
カフェブレイクで珠城さんが大切にしているデュエットダンスに恥じないようなデュエットダンスと、さくらちゃんは表現していました。
千秋楽の大階段のさくらちゃんのご挨拶でも
「夢を追いかけ挑み続けた道のりに決して恥じる事の無いように新たな人生の舞台で…」と挨拶されています。
緞帳前の珠城さんの
「皆さんの温かさに恥じない人生をこれからも歩んでいってください」というのは、さくらちゃんのご挨拶をちゃんと聞いて心に刻んでいたからこそ出た言葉だったと思います。
このラストデイの公演は、1時30分から始まって5時間経っても終わっていませんでした。
実は私は「ラストデイの配信」を見終わったら、帰省していた息子と食事に行く約束をしていました。
6時過ぎには終わるだろうと息子に言っていたのですが、6時半を過ぎても終わらず、時計とにらめっこしていました。
珠城さんが、紫門さんと輝月さんを呼んでお話をされた後全員が集まってから緞帳が降りて、終演アナウンスが流れました。
時間的にはこれがギリギリだったのだと思います。
私は終わったのだと思っていました。
しかし珠城さんとさくらちゃんが緞帳前に出てきて大批判されたシーンとなりました。
この時には舞台の進行の方から急ぐように指示があったと思います。
大急ぎの中でも、二人でのシーンは残したかったのでしょうね。
珠城さんはさくらちゃんを前にすると、先輩として普段からああいう態度なのでしょう。
さくらちゃんもそれが当たり前。
しかし公衆の面前での態度にはふさわしくなかった。
たった数分のこのシーンがこんなに物議を醸すほど、世の中の人々が繊細なことに私は驚きました。
この配信が終わって、息子と一緒に焼き肉屋さんに行きましたが、ちょうど7時だったのでラストオーダーを過ぎてしまったとお店に入れてもらえませんでした。
そしてまだ開いていた向かいの「回転ずし」に入りました。
あの緞帳前が無かったら、焼き肉屋さんにギリギリ間に合っていたかもしれないのにと、お寿司を食べながら私は思いました。
あの緞帳前は、私にとってはお肉がお寿司になっただけでしたが、その後前代未聞の千秋楽騒動になるとは思ってもいませんでした。
そしてさくらちゃんは、全く自分の意図しない受けとめられ方をして心を痛めているのでは?と心配しています。
宝塚は常に新陳代謝していく所です。
新生月組のお披露目公演『今夜、ロマンス劇場で』の素敵な先行画像が公表されて、期待を高めてくれています。
昨日は博多座『川霧の橋』『Dream Chaser -新たな夢へ-』のチケットの一般前売りでした。
私はチケットをゲットできてホテルと飛行機の手配をしました。
思いは新生月組に馳せています。
花組・月組100周年アニバーサリー公演「グレイテスト・モーメント」に、珠城さんと瀬戸さんがご出演されることが発表されました。
珠城さんの新しい道も進んでいます。
さくらちちゃんの今後について
さくらちゃんについては、カフェブレイクで中井さんが番組の最後に
「まだまだ話し足らない感覚が個人的にはありますけど、また別の機会に話せたらと思います。」と仰いました。
別の機会ということは、さくらちゃんの今後の芸能活動が決まっているということなのかな?と勝手に解釈しました。
さらに、このような会話もありました。
さくらちゃんが色紙に「限りを知り美しさを知る」と書いていました。
今退団公演をさせていただいて、終わりが見えているからこそ新たに見えてくる景色があるなぁと思いますし、美しく散りたいなあと。
中井:散って無いですよ。美しさはさらに。次の世界に行っても多分変わらず輝くと思います。その言葉素敵ですね。
トップ娘役さんのほとんどの方は退団後に芸能活動をされています。
トップ娘役さんのその後(1980年以降)
1980年以降に在団されていたトップ娘役さんの退団後の芸能活動について調べてみました。
その中で全く芸能活動をされていない方を赤(OGイベント公演は除きます)
退団後しばらく活動後、ご結婚などで引退されている方をオレンジ。
花組
若葉ひろみ、秋篠美帆、ひびき美都、森奈みはる、純名里沙、千ほさち、大鳥れい、ふづき美世、桜乃彩音、蘭乃はな、花乃まりあ、仙名彩世、華優希
月組
黒木瞳、こだま愛、麻乃佳世、風花舞、檀れい、映美くらら、彩乃かなみ、蒼乃夕妃、愛希れいか
雪組
遥くらら、神奈美帆、鮎ゆうき、紫とも、花總まり、月影瞳、紺野まひる、舞風りら、白羽ゆり、愛原実花、舞羽美海、愛加あゆ、咲妃みゆ、真彩希帆
星組
東千晃、姿晴香、南風まい、湖条れいか、毬藻えり、白城あやか、星奈優里、渚あき、檀れい、白羽ゆり、遠野あすか、夢咲ねね、妃海風、綺咲愛里
白城あやかさんは退団後タレントの中山秀征さんとご結婚されて芸能活動はされていませんが、ご夫婦でテレビなどにご出演されたり、OGイベントには出演されています。
宙組
花總まり、紫城るい、陽月華、野々すみ花、実咲凜音
ほとんどの方が芸能活動をされています。
歌上手な美声と素晴らしいスタイルとダンスの技術が優れているさくらちゃんは、今後も芸能活動を続けてくれるのではないでしょうか?
私の勝手な想像では、今回の思わぬ騒動に発展したことで、最も心が穏やかで無かったのは、美園さくらちゃんだと思います。
1週間たったのだから、緞帳前のシーンのわだかまりは世の中から過ぎ去って欲しいですね。
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