雪組全国ツアー千秋楽感想
こんにちは、くららです。
雪組全国ツアー千秋楽公演とその前の公演を観ました。
彩風咲奈さんのトップスターとしての余裕をとても感じました。
もう真ん中がピッタリなのです。
ずっとトップスターをしています、という貫禄さえ感じられました。

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半年前の複雑だった「炎のボレロ」

彩風咲奈さん主演の全国ツアーは、名目では2回目、実質で1回目です。
咲ちゃん初めての全国ツアーの予定だった「炎のボレロ」は、コロナ禍のため、8月30日から1週間あまりの梅田芸術劇場だけの公演になってしまいました。

その「炎のボレロ」の初日と千秋楽を観劇しましたが、初日は咲ちゃんの大粒の涙が印象的でした。
リスケジュールされた上、稽古期間に陽性者が出てしまったため、さらに延期されての開催だったので、次期トップスターとして真ん中を務める咲ちゃんは、重責、不安、安堵など、複雑な心境だったと思います。

そして千秋楽は、咲ちゃんが涙を流すことはありませんでしたが、相手役の潤花ちゃんが組替するため、潤花ちゃんの涙のご挨拶がありました。
すでに次期雪組トップ娘役は朝月希和ちゃんと発表されていて、彩風・潤コンビが解消することに対して、ファンが複雑な思いを抱いていたので、咲ちゃんも雰囲気を感じて、手放しで喜べない千秋楽だったと思います。

今回の3か所でのプレお披露目公演

それが今回は、咲ちゃんはすでに雪組トップスターに就任し、潤花ちゃんも宙組トップ娘役に就任していて、何のわだかまりもなく、相手役の朝月希和ちゃんとのプレお披露目公演ということで、お祝いムード一色です。

神奈川県で、3日間5公演
咲ちゃんの地元愛媛県で3日間6公演の凱旋公演。
そして愛知県で4日間8公演
それらを終えて無事に千秋楽を迎えられました。

カーテンコールが3回ありましたが、望海さん譲りの観客とキャッチボールしているようなトークが楽しかったです。
(覚えられないので、その時に内容を走り書きしましたが、後から見てよくわからない部分もあるので、間違っていたらごめんなさい)

「私はハンマーで殴られるのでしょうか?」

一番インパクトのあった咲ちゃんの言葉です。

「次回の大劇場の『CITY HUNTER』と『Fire Fever!』は、今回の『ヴェネチアの紋章』『ル・ポァゾン 愛の媚薬 -Again-』とは180度変わります。」と宣伝しながら、
香役の朝月希和ちゃんの目を見ながら
「私はハンマーで殴られるのでしょうか?」と笑いながら仰いました。

何とウィットに富んだ宣伝の仕方なのでしょう。
「シティハンター」の内容を知っている人は、香の100tハンマーを思い描いて、見てみたいな!と思うではないですか。
咲ちゃんの営業力、頭の良さに脱帽です。

2回目のカーテンコールの時に
「もう1回公演したいくらい、エネルギーが100倍です!」と咲ちゃん。。
本当にできそうなほど、エネルギーに満ちた余裕のある良い笑顔でした。

5階席まである劇場の隅々まで感慨深く見渡しながら感無量といった感じでした。この様子はショーの上演中も、何回も見られました。実に愛おしそうに様々な方向に目を配られるのです。

愛知芸術劇場は、宝塚大劇場より大きな会場ですが、咲ちゃんの手中の中におさまっている感じがして、このあたりに只者ではないスター性を感じました。

望海さんはトップ就任中に、3回の全国ツアーを毎年開催されていましたが、咲ちゃんも全国ツアーがお気に入りのようで、
「愛知にも、また全国にも、絶対行きたいと思います」と、ご挨拶の時に話されていました。

ぜひ、望海さんの後を継いで、全国ツアー派のトップスターになってもらいたいです。

咲ちゃん色は、こぶしをあげること?

咲ちゃんの定番ポーズは、こぶしをあげることのようです。
「炎のボレロ」の時から、「こぶしを上げる」ポーズを、咲ちゃんは取り入れていました。

初日に、「雪組の伝統のドッセイ」という掛け声を使ったということから、
今回も咲ちゃんの「雪組!」の後、みんながこぶしを高くあげて「ドッセイ」と言う、客席参加型がありました。(観客は発声しない)

その後、ずっとこぶしをあげたまま、左右に動かし続ける咲ちゃんが面白かったです。

「明日宝塚に帰るまで、こぶしをあげたままにしておきたいと思います」という咲ちゃんの言葉で、幕がおりました。

3回目のカーテンコールの時に、咲ちゃんの言葉をそのまま受けて、出演者が全員こぶしを上げたポーズのままでした。
これは「炎のボレロ」の時にも見た光景です。

今度は「名古屋!」「ドッセイ!」でした。

「みなさんのお気持ちが伝わってきてお腹がいっぱいです」と言って、幕が降りました。

ご当地食べ物ネタ

望海さんも各地のご当地ネタで盛り上げていましたが、咲ちゃんも負けていません。

お昼の公演では、ご挨拶の時に

「1日目にエビフライ、2日目は小倉トースト、3日目は名古屋おでんを食べました。さて、4日目に私は何を食べたでしょうか?」

「正解は、ひつまぶしでした!」

と大盛り上がりで、この時もこぶしを振り上げるガッツポーズでした。

千秋楽のご挨拶の時
「きしめん、あんかけスパゲティ、手羽先を食べていません。」と、心残りそうに話されていました。
「絶対愛知に、全国各地に、楽しみにツアーで行きたいです」と。

地元の人の心をとらえるトークです。

今朝の朝食ブュッフェの案内を見直してみると、あんかけスパゲティ以外、全部「名古屋名物」として書いてありました。

舞台の彩風咲奈の魅力

トップスターになって、さらに足が伸びたように?思いました。
ヒールが高くなった?衣装のしつらえが更に良くなった?
じっくり見れば見るほど、そう感じました。

黒髪ロングでも、金髪ロングでも、どんな髪形でも格好良く似合う咲ちゃんの破壊力。
似合わない髪形が無いのでは?

そして洋物で、似合わない衣装が無いのでは?
今回のように、マタドールの衣装を着せたら天下一。

(でも、和物は似合わないかもしれません。雪組だけど。)

そして、何といっても、落ち着いたオーラが特別!

トップスターに成り立てで、ここまでトップスターが様になっている方を、私はあまり見たことがありません。

咲ちゃんと娘役さん

朝月希和ちゃんは何をやっても及第点ですが、「スターとしての発光」という点では、今一つのように私は感じました。
表情が硬くて、乏しい感じがしました。
寄り添い系の娘役さんという点では、満点でしょう。(勝手な主観です)

しかし、そうだからこそ、彩風咲奈の良さが際立つように思いました。

「単体の彩風咲奈」の魅力を売り出していこうとしているのかな?と舞台を見ていて感じました。
コンビ売りを前面に出すのではなく、「男役・彩風咲奈」そのものの魅力を、まず売っていこうと。

「際立った個性が無いのが個性」と言われるような、まだまだ秘められたスターとしての可能性に満ちている咲ちゃんです。
見るたびに、新しい魅力に出会えるような新しいタイプのスター。これからの期待値が高いです。

注目した娘役さん

夢白あやちゃん

「スターとしての発光」という点では、夢白あやちゃんがスゴイ!の一言です。
表情が豊かで、一瞬たりとも「無表情」の時がありません。立ち姿が後ろ姿まで美しく、華とオーラに惹きつけられます。
朝月希和ちゃんと正反対のタイプの娘役さんです。

歌が一番弱いので、ショーで「歌うミューズの乙女」という歌にチャレンジする役がふられて、健闘していました。
ダンスは、4組のカップルのダンスで、汐聖風見くんとのリフトが見事でした。
お芝居のオリンピアの演技も的をえていて、芝居上手です。
トップ娘役として活躍しなければ惜しい逸材だと思います。

音彩唯ちゃん

お芝居、ショーともに、フランス人形のような可憐さには目を惹かれ華があります。
大きな抜擢はされていませんが、それなりに目立つ位置で活躍していました。
105期の抜擢の流れの中で、音彩唯ちゃんにも白羽の矢が立つでしょうか?

希良々うみちゃん

2018年、「義経妖狐夢幻桜」でシズカに抜擢されていましたが、その時は地味目でした。
歌、ダンスともに実力派で、今回のお芝居も手馴れていました。
スカイステージの「La Belle Voix ~娘役の美しき歌声~」雪組編に羽織夕夏さん、有栖妃華さんと共に選抜されて、美しい歌声を聞かせてくれていました。
これから、実力派としてさらに活躍されていくでしょう。

『ヴェネチアの紋章』、『ル・ポァゾン 愛の媚薬 -Again-』ともに宝塚らしさが味わえる素晴らしい作品でした。
短い期間で終わってしまったのは残念ですが、新生雪組の第一歩としての礎が築けたと思います。
望海風斗さんと真彩希帆ちゃんという大きな看板スターが退団されて、雪組どうなる?と思っていましたが、彩風咲奈さんを中心とする新しい組も大丈夫そうです。さらに朝美殉くん率いる「ほんものの魔法使」チームも加わります。楽しみです。

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