こんにちは、くららです。
昨日の「2番手時代は必要か?」というブログは、決して2番手期間を否定している訳ではありません。
「2番手」は、元々トップスターへの登竜門であって、その時期に伸び伸びとチャレンジする経験値が、トップスターになっての「宝」となります。
しかし、最近の2番手は、そうでないケースがあることを私は勝手に憂えているのです。
そして昨日書いた春野寿美礼さん、朝海ひかるさんの頃も、「上級生の停滞」という人事的な状況の結果、ファンにもスターにも「酷い!」としか思えない、大鉈が振られました。
その新専科については、後半で詳しく説明しています。
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もう一つ最近、大幅に変わってきていると感じているのは、「専科」についてです。
そのことと、「新専科(スター専科)」を含めて、今回は書いていきたいと思います。
2020年の専科所属者
役職のついている専科の方々
・松本 悠里さん(2021年1月3日退団予定)
昨年の6月1日付で、30年間務めた理事を退任し、特別顧問に就任されました。
現在上演中の月組『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』を最後に退団される予定です。
・轟 悠さん
今年の7月18日付で理事を退任し、特別顧問に就任されました。
・英真 なおきさん(理事)
2019年6月1日付で理事に就任されました。
現在現役生徒の中で唯一の理事です。
ベテランバイプレーヤーとしての専科の方々
・京 三紗(雪組組長より1996年12月27日付で専科へ)
・汝鳥 伶(月組組長より1997年12月16日付で専科へ)
・一樹 千尋(星組組長より1996年12月17日付で専科へ)
・夏美 よう(花組組長より2012年3月19日付で専科へ)
・梨花 ますみ(雪組組長より2019年2月11日で専科へ)
・万里 柚美(星組組長より2020年9月21日付で専科へ)
・五峰 亜季
・美穂 圭子
・悠真 倫
悠真倫さんは、2014年5月、花組蘭寿とむさん退団公演千秋楽後、専科へ異動されました。
美城れんさんが、2014年4月、星組『眠らない男・ナポレオン -愛と栄光の涯に-』の千秋楽後に専科へ異動されましたが、2016年11月に退団されました。
一般の生徒の専科異動は、2015年以降ありません。
組長経験者の専科異動は現在も通常通り
最近では、雪組組長だった梨花ますみさん、星組組長だった万里柚美さんが、専科に異動されました。
専科から再び組長に就任というケースが、過去に何度もありました。今後もあるかもしれません。
新専科、スター専科(正式名称ではありません)
・凪七瑠海(89期)
月組龍真咲退団公演千秋楽後専科へ(2016年9月)
現在、スターの立場での専科生は、凪七さんお一人になってしまいました。
スター専科だった方々
・北翔海莉(専科から星組トップスター就任)
・沙央くらま(2018年退団)
・星条海斗(2018年退団)
・華形ひかる(2020年退団)
・愛月ひかる(専科から星組へ異動)
スター専科への異動は、2019年2月26日付けの愛月ひかるさんが最後で、その年の11月1日付で再び星組へ異動されています。
映像専科
星蘭ひとみ(101期、11月30日退団予定)
昨年の12月23日付で専科へ異動しました。
新専科=スター専科とは
2000年6月に急速なスターの若返り化を目指して、当時の各組の2番手・3番手の10名を「専科」に異動させました。
そして「スター」として各組に特別出演として、出演していました。
「新専科」という名称は、本来の「バイプレーヤーの方たちの専科」と区別するための、ファンの通称で、正式名称ではありません。
スターとして、各組に特別出演するので、「スター専科」とも言われています。
専科に異動した10人各組の2・3番手 花組 匠ひびき(73期)、伊織直加(75期) 月組 紫吹淳(72期)、初風緑(74期) 雪組 香寿たつき(72期)、汐風幸(74期) 星組 絵麻緒ゆう(73期)、彩輝直(76期) 宙組 湖月わたる(75期)、樹里咲穂(76期) |
トップスターに就任した元専科生 ・匠ひびき(73期) 研16就任 花組1作 ・紫吹淳(72期) 研16就任 月組5作 ・香寿たつき(72期) 研16就任 星組3作 ・絵麻緒ゆう(73期) 研16就任 雪組1作 ・彩輝直(76期) 研15就任 月組2作 ・湖月わたる(75期) 研14就任 星組6作 |
6人が高学年でトップスターに就任しました。
専科生(2番手、3番手)の抜けた後の男役スター 花組 春野寿美礼(77期)、楓沙樹(76期)、瀬奈じゅん(78期) 月組 汐美真帆(77期)、大空祐飛(78期)、大和悠河(81期)、霧矢大夢(80期) 雪組 成瀬こうき(77期)、朝海ひかる(77期)、貴城けい(78期) 星組 安蘭けい(77期)、夢輝のあ(78期)、朝澄けい(80期)、鳴海じゅん(80期) 宙組 水夏希(79期)、朝比奈慶(79期)、久遠麻耶(80期) |
湖月わたるさんは6作トップに就任したので、安蘭けいさんは「2番手」期間が長期に渡り、トップ就任がとても遅くなりました。(研16)
匠さん、絵麻緒さんは1作トップだったため、春野寿美礼さんと朝海ひかるさんは、「2番手」の経験がほぼ無いまま、研12、研13でのトップ就任となりました。
2000年にできたスターが所属する「新専科」は、その後も継続されてきましたが、今や凪七瑠海さんお一人なので、無くなっていくのかな?と思っています。
続けていく意向なら、「一人」になる前に補充されているはずだと思うからです。
「働き方改革」が叫ばれている時代に、「いつ仕事の出番が入ってくるかわからない」という不安定さは、好ましい職業形態とは思えません。
スターを応援しているファンの方々にとっても、「応援しているスターが専科に異動する」ことは、喜んで受け容れられるものではありません。
今後の専科を考える
スター専科は無くなる?
榛名由梨さんのお話
昭和の「ベルばら」で一世を風靡した榛名由梨さんは、大地真央さんにに月組のトップの座を譲るために専科へ異動されました。
後日談ですが、専科に異動して一番辛かったことは
「次の出演はいつ?」とファンの方々に聞かれるのことだと、仰っていました。
専科に異動すると、脚本・演出家の先生が「この公演に出演して欲しい」と願われないと、出演する機会は与えられません。
榛名さんのような元トップスター級のスターであっても、先の計画が立たず、ファンの方々を待たせてしまう状態が続いていたのですね。
宝塚歌劇団の制作側にとっては、専科のベテランの人材を、自由に配役に追加できることは、とても都合が良く、作品に重厚さも増すと思います。
しかし、スター側にとっては、いつ出演が回ってくるかわからない不安定さといつも同居していなければならないことは、ご自身にとっても応援しているファンにとっても、気の休まらないものです。
2000年の悪評で始まった「スター専科」は、「生徒さんのことを一番に考える」なら、終わりを迎えても良いと思います。
ベテラン専科の方々は大忙し
今年上演された公演から、現在発表されている公演までの専科生のお名前をあげてみました。
花組『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』 ・汝鳥 伶さん、五峰 亜季さん 花組『PRINCE OF ROSES-王冠に導かれし男-』 雪組『f f f -フォルティッシッシモ-』 星組『エル・アルコン-鷹-』『Ray -星の光線-』 『シラノ・ド・ベルジュラック』 月組『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』 花組『はいからさんが通る』 『眩耀の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』 宙組『FLYING SAPA -フライング サパ-』 宙組『壮麗帝』 月組『赤と黒』 月組『出島小宇宙戦争』 宙組『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』『アクアヴィーテ(aquavitae)!!』 花組『マスカレード・ホテル』 |
専科の全員の方が出演され、以前に比べて出演頻度が上がっているように思えます。
不安定な状態にならないように、積極的に専科の方々の出演を増やしているように感じます。
これも働き方改革でしょうか。
各組に名バイプレイヤーは育っている
専科の方が出演されない公演でも、各組の生徒さんたちで、脇の演技は十分にかためることもできています。
特に組長さんクラスのバイプレイヤーが多いです。
その方々が、専科に異動して、また組内でバイプレイヤーが育成されていくのでしょうか?
2015年に、小川友次氏が宝塚歌劇団理事長に就任されました。
それから専科の在り方も、生徒にやさしいものに改革しようとされているのかな?と勝手に解釈しています。
「スター専科」も無くなると思うと、希望的観測を書きましたが、今後どのようになるかは、全くわかりません。
突然スターの専科異動が万が一あったなら、ガッカリです。
昔からある「専科」は、このまま継続していって欲しいと思います。
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