2番手時代は必要か
こんにちは、くららです。
昨日の続きを書いていきたいと思います。

昨年、95期の礼真琴くんと柚香光くんが、研11でトップスターに就任しました。
研11でのトップスター就任は、今までの中ではとても早期就任です。

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平成以降早期トップ就任者

天海祐希  研7
珠城りょう 研9
涼風真世  研10

3人とも月組です。

そして研11で就任したのは、星組の柚希礼音さん
礼真琴くん柚香光くんは、柚希さんと並んで4番目の早期就任ということになります。

礼真琴くんは、88期の紅ゆずるさん(学年差7年)から、
柚香光くんは、89期の明日海りおさん(学年差6年)から、トップスターの座を引き継ぎました。

トップスターの引継ぎは、十分に「新陳代謝」しています。
停滞しているのは、他の番手です。

遅いトップスター就任者

番手が停滞している状況で、「遅いトップスター就任の学年は何年だろう?」と気になります。
最高学年は研18就任
最も就任年次が遅かったのは、宙組の大空祐飛さんと星組の北翔海莉さんです。
お二人とも中学卒業で入学されているので、同期の中では一番の年少者です。
大空さんは6作、北翔さんは3作、本公演の主演をされました。

研17就任
雪組の壮一帆さんで、本公演主演3作でした。

研16就任
花組の匠ひびきさん、月組の紫吹淳さん霧矢大夢さん、星組の香寿たつきさん安蘭けいさん

研15就任
月組の彩輝なおさん、雪組の望海風斗さん、星組の紅ゆずるさん、宙組の貴城けいさん

現在95期は、研12です。
現時点で2番手になっていなくても、トップスター就任の可能性はあると思います。
そこで問題になるのは、2番手期間が長く必要なのか、どうかということ。

2番手期間は重要か?

トップスターに就任する前の、2番手の期間は重要だと言われています。

花組 柚香光   2番手4作、研11で就任、
月組 珠城りょう 2番手1作、研9で就任。
雪組 望海風斗  2番手5作、研15で就任。
星組 礼真琴   2番手5作、研11で就任。
宙組 真風涼帆  2番手5作、研12で就任
雪組 彩風咲奈  2番手6作、研15で就任予定。

次期トップスター候補

芹香斗亜 現在宙組5作め+花組5作
月城かなと 現在2作め

朝夏まなとさんは、トップスター就任前に明確な2番手は1作だけで、研13で就任でした。

2番手期間が、ほぼ無かったトップスターたち

春野寿美礼さん

主演別箱は「冬物語」だけ

春野寿美礼さんは、有望新人でしたが、トップスター前に主演をつとめたのは、1999年の『冬物語バウホール1作だけでした。
2000年に「冬物語」は、宝塚バウホールと日本青年館で再演されています。
(再演されるほど素晴らしい作品だったので、2作目の主演より1作目の再演が選ばれたとも考えられます。)

シェイクスピアの「冬物語」を江戸時代の歌舞伎の世界に置き換えて描いた作品で、春野さんが花魁で登場するシーンもありました。
春野さんの歌唱力と花魁姿の美しさが大評判でした。

上級生のスターたちが停滞状態だったので、「新専科(スター専科)」ができた頃の下級生でした。
愛華みれさんが退団されて、匠ひびきさんの「1作トップ就任・サヨナラ公演」が、春野寿美礼さんが最初で最後の「2番手」をつとめる公演でした。

しかし匠ひびきさんの体調が悪くなられて、大劇場公演は無理をして千秋楽までつとめられましたが、体調が戻らず東京公演のお芝居は全て休演されて、ショーだけ最後の1週間出演されました。


匠さんが休演された東京公演は、春野さんが主演の匠さんの代役をつとめられました。
『琥珀色の雨にぬれて』宝塚では、ルイ役でしたが、東京では、主演のクロード役、瀬奈じゅんさんがルイ役を演じました。
藤井大輔先生のショー『Cocktail』も、匠さんのサヨナラ仕様でつくられていたショーだったので、その代役をつとめることも複雑な心境だったと思います。

はじめての「2番手」という立場から、東京公演から「代役の主演」になりましたが、代役とは思えない素晴らしい舞台をつとめられました。
「おさあさ」コンビで売っていた瀬奈じゅんさんと、2期下の大鳥れいさんという、気心の知れたメンバーが主要な役どころで、花組生が一丸となって「匠さんのために」と頑張ることができたのでしょう。

匠さんが退団された後、研12で花組のトップスターに就任されました。
愛華みれさんの退団にともなって、三井住友VISAカードのイメージキャラクターも引き継いでいました。

博多座の『あかねさす紫の花』中大兄皇子と『Cocktail』のプレトップお披露目公演では、それまでの緊張感から解放された、のびのびとした姿が輝いていて、「退団公演の主演の代役」というプレッシャーは、大きかったのだなと思いました。

お披露目公演は『エリザベート』で、また大緊張だったと思いますが、妖しさとカリスマ性のあるトートで、素晴らしい歌唱力とともに、トップスターとしてのオーラが輝いていました。
劇中はほぼ無表情かキツイ表情なのに、フィナーレの階段降りの時のニコッとする笑顔とのギャップが素敵すぎて、その変化を楽しむために足繁く観劇に通うと言う醍醐味をおささんに教えられました。(要するに大ハマりしました)

次の別箱『不滅の棘』では、さらにカリスマ性が増し、圧巻の歌唱力で、トップスターとしての求心力がすさまじかったです。

「スターの2番手時代は大切」と言われますが、おささん(春野寿美礼)のスターの軌跡を見ていると、下級生の頃よりため込んだエネルギーは、トップスターという立場で爆発しました。

「立場が人を作る」と言うように、トップスターの座を与えられれば、そこに合わせて昇華できるパワーを備えているのが、タカラジェンヌなのでしょう。

多分「退団公演の主演の代役」という、とんでもない試練が、春野寿美礼というスターをさらに大きくさせたのだとも思います。

2番手の経験のない朝海ひかるさん

春野さんと同期の朝海ひかるさんも、2番手時代はありません。
トップ就任前の1作は、絵麻緒ゆうさんの「1作トップ就任・サヨナラ公演」で、同期の成瀬こうきさんが特別出演して、2番手級の役をふたりで担っていました。

新人公演主演の経験も無いので、『凱旋門』の役替わり公演で初主演をはたしています。
『風と共に去りぬ』でスカーレットを演じていますが、単独主演というとバウホール・日本青年館公演の「アンナ・カレーニナ」1作だけです。

絵麻緒ゆうさん退団後、雪組トップスターに就任して、花組から舞風りらさんを迎えてダンサーコンビとしてスタートして、春野寿美礼さんと同じように魅力が爆発して、人気のあるトップスターとして活躍されました。

春野寿美礼さん、朝海ひかるさんの時代は、上級生のスターが沢山いらしたため、「新専科(スター専科)」がつくられて上級生がそちらにまとめられて、77期生の2人をトップスターに就任させた、という流れがありました。(このやり方は今となっても正しいとは言えないでしょう)

「2番手時代」は、無いより有った方が良いと思います。
しかし、2番手時代が無いスターも、トップスターとして大成しています。

終わりに

「2番手時代」に多くのファンを獲得できるので、人気を得るためには必要でしょう。
しかし今は「スカイステージ」でスターの素顔を身近に見ることができたり、「SNS」通して、様々な情報を得られるので、「2番手時代」に関係なく、人気を得るスターはすでに得ているでしょう。

様々な役柄ができる経験値としても必要だと思いますが、それまでに年数を重ね多分、経験値も課されています。

有った方が無いより絶対に良いでしょうが、絶対に無くてはならないものでもないとも思います。

「宝塚の新陳代謝は停滞状態?」と昨日書きましたが、それぞれのスターは進化しつづけ、与えられた立場に適応できる力を養っているように思います。
停滞状態は、「スターが成長し続けている限り」そんなに心配しなくても良いことかな、とも思えて来ました。
願わくば、従来通り、新人公演や別箱が行われ、本公演に全員一緒に出演できるようになることですね。。

そして、一人ひとりのスターが納得できる宝塚生活を過ごし、幸せな気持ちで巣立っていけることが最善だと思います。

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