宝塚マジックと明日海りおさん紅ゆずるさん
こんにちは、くららです。
昨日の明日海りおさんのご卒業の喪失感はとても大きいです。
でも宝塚は非常に現実主義で、花組トップスターの写真は全て柚香光くんのものに置き換わり、VISAのサイトも永久輝せあくんが新登場しています。
このスパッとして切り替えの早さが宝塚でもあります。

この切り替えの早さについていけない私は、ちょっと未練がましいことを書きます。

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明日海さんこそ特別に残るべきスターだった

明日海りおさんの千秋楽のご挨拶やカーテンコールの言葉を通して、どんなに宝塚を好きだったか、改めて感じました。

12時を越えたらタカラジェンヌでなくなってしまうので、いっそのこと今!消えてなくなってしまいたい!ほど宝塚が大好きで、宝塚フォーエバー!」

「明日からニセタカラジェンヌになってしまう。」

この「ニセタカラジェンヌ」 という表現に、二者選択しかない、明日海さんの一途さを感じます。
タカラジェンヌを卒業したら、元タカラジェンヌでは無く、ニセタカラジェンヌなのです。
この言葉に、どれだけ一途にタカラジェンヌとして男役道に身をささげて極めてこられたのか!

タカラジェンヌは、専科の方を除いたら、みんな期間限定「タカラジェンヌ」です。
ご卒業されてしまって、もう言っても仕方ないことですが、敢えて書かせてもらうなら、明日海りおさんこそ、専科に異動してでもさらに男役道が追求できた唯一無二のスターです。
轟悠さんは、理事としてそういう立場を現在も貫いていらっしゃいますが、やはり人間には適齢期というものがあります。

轟悠さんについて

今年は『パパ・アイ・ラブ・ユー』『チェ・ゲバラ』を観劇して、轟悠さんが宝塚の枠を広げようと果敢にチャレンジされていることを目の当たりに感じ、熱演が素晴らしかったと思いました。
轟さんが理事として存在され、第一線で活躍されていることは宝塚にとって意義あることで、原田先生との英雄シリーズは今後も続けて欲しいと思います。

しかし本公演に主演として登場されるには、体力的に難しいことを昨年の雪組の「凱旋門」を観て感じました。
そろそろ本公演への特別出演は後進に道を譲った方が良いのでは無いかと思います。(私のような一ファンが言うことでは無いでしょうが)

轟さんが初めて本公演に特別出演されたのは、2003年の花組公演『野風の笛』/レヴュー誕生』です。
この公演は春野寿美礼さんが本公演で主演する2作目でした。
1作目の『エリザベート』は、シシィ役には前任の娘役トップ大鳥れいが残り、専科から立ともみ、磯野千尋、樹里咲穂が特別出演して、陣容がそろっていました。
2作目が本当の春野さんのトップとしての実力が試される時でしたが、春野さんは2番手の経験がほとんどありませんでした。
この2作目に轟さんが特別出演されることで、様々なことが学べて今後のために良かったのでは無いかと私は思っています。ファンの間では不満が多かったようですが…

轟さんは主演の位置に立っても、決して出しゃばらず、その組のトップスターを立てる雰囲気を醸し出されているので、舞台の空気がとても良いです。
2008年の宙組公演『黎明の風』での白洲次郎は、とても印象深かった良作です。トップの大和悠河さんには少し気の毒でしたが、若いトップスターに務まる役ではありませんでした。
ベテランの轟さんが本公演に特別出演されることに、ファンの反論はあるものの、それ以上に良いところが沢山あったと思います。
しかし、そろそろ世代交代が必要だと感じていました。

そして明日海りおさんこそ適任者だと思っていました。

昨日のご挨拶で
「3月に退団を発表したけれど、こんなに宝塚が大好きなのに、どうして辞めることにしたんだろう。一生男役をやっても良かったと何度も思った」
と後悔していることを仰いました。
ここまで男役に思い入れをもっていらっしゃることを知りませんでした。

明日海さんほど、毎回、進化と結果を残していらっしゃったトップスターはいないと思います。
そして「歌える」スターは、とても貴重です。繊細な演技力も他に追随をゆるしません。

お芝居の方は脚本の良しあしによる所が大きいですが、トップ就任時からのショーは明日海さんと組子の総力戦で100%の満足度を得る結果だったと思います。
毎回とてもストイックに作品に挑まれていたので、そんなに長く続けることは不可能だったのかもしれませんが、ご本人にその意思さえあれば…
もっともっと男役道を極めて後進のお手本になれた人です。

明日海りおさんほどのビジュアルを備えて、かつ完璧なパフォーマンスを魅せられるスターは、そんなに出現しません。
10年に1度もいないでしょう。特別な逸材です。

かつて眞帆志ぶきさんは宝塚の専科に属しながら、外部の舞台でも活躍されていました。

もう退団されてしまったので、何を書いてもどうしようもありませんが、特別なスターは、専科に異動して、特別扱いで活躍できる方法を健闘されても良いのでは無いかと思います。
轟悠さんのように本公演に君臨するスター制度を今後も続けていくのならば。

宝塚マジック

明日海さんは、退団後のジェンヌを「ニセジェンヌ」と言う言葉を使われましたが、在団している「ジェンヌ」には、魔法のような宝塚マジックがかかっているように感じることも多くあります。
「ニセジェンヌ」になると、途端にその魔法がとけていきます。
(「元タカラジェンヌ」という方が語弊がないですね。)

紅ゆずるさん本日MBS「ちちんぷいぷい」にご出演


写真のような赤のサテンシャツに黒ジャケットをお召しになって、男役よりの雰囲気で出演されました。相変わらずシュッとして端正。
「キッチンぷいぷい」のコーナーで、口達者なナジャさんと「ハイヒール」のりんごさんが両隣でしたが、大阪出身ということで馴染んで関西弁で楽しいお話をされながら、酢豚定食を召し上がっていました。

Q:現役時代に比べて変わったことは?
「次の日の公演のことを考えずにいられるので、夜とか好きなものを食べて、好きなことをさせてもらっています」
と仰り、ジェンヌの頃に比べて、心なしか表情もゆったりとした感じがしました。

Q:スタイルの良さは、あれだけ運動量がある舞台をこなしているから?

「違うんですよ。人それぞれの体質によると思うんですけど、私なかなか痩せなくて!こんなこと声を大にして言うことでは無いんですけど、急に代謝がねえ…」

紅さんは、太りやすい体質だと、タカラジェンヌ時代は聞けないようなお話もされていました。

終わりは、やはりファーストコンサート「紅―ing!!」の宣伝でした。

紅: 「今まで男役でやってきたから、女が入るかもしれない。新しい自分を皆さまと共に発掘していきたいなと。」

りんご: 「ドレス着たりなんか」

紅:「するかもしれないです」

りんご:「うわぁ。ファンにしたら見たいような見たくないような」

ナジャ:「紅子は?紅子大好きなんです」

紅:「よくご存知ですね。私もう一つのキャラクターを持っていまして、大阪のおばちゃんキャラというか。もしかすると出るかもしれません」

こういう会話が繰り広げられていました。
「男と女の狭間」で紅さんもいろいろとお考えのようです。

松竹エンターテインメントの所属が発表された時に、2枚の写真が公表されました。
大きなイヤリングをつけた少し女性ぽく感じられるものは、少し違和感を感じましたし、そういう反応をtwitterでささやかれている方も多かったです。

今日のテレビ出演は男役よりなので、大きな違和感はありませんでしたが、「女優」として活躍されていく予定なので、いつまでも男役に寄せていくのは難しいでしょう。

「退団された上級生が『どうやって男役を抜けていいか分からない』と言われていた意味がよく分かる」と、紅さんは取材で語っていらっしゃいました。
公演タイトルを『紅、続行』としたのは、『NEW紅』とか考えたけど、今までやったことにプラス、何かすることに決めたからそうです。
今度のコンサートも、男役と女役が交互にでてくるとか。今までの男役に女役をのせる形にしたいのでしょう。
今日から「紅―ing!!」の画像が公開されましたが、一つは男役ぽいもの。そしてもう一つは少し女性が感じられるものでした。

紅子の登場はわからないそうですが、お笑い場面は設けられているようです。

元タカラジェンヌになって、急激に女性化すると、「男役スター」が好きだったファンは離れてしまうこともあります。
紅さん自身のキャラクターのファンなら、女性化してもファン続行となるでしょう。
私は後者で、コンサートを楽しみにしていますが…

このあたりが、とても難しい点だと思います。さゆみさんも悩みながらの「紅―ing!!」開催となるようです。

宝塚マジックというのは、女性化することでとけてしまうのか?
いつまでも男役ぽかったら、ファンは続行するのか?
それも違うような気がします。

今日のテレビで生中継の紅さんを見て、「宝塚マジック」の不思議さを感じたのでした。

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