明日海りおさんラストデイ
こんにちは、くららです。
11月24日、本日をもって明日海りおさんをはじめ、娘役さん4人が宝塚をご卒業される日になります。

105年続いて来た宝塚を長く見ている者からみると、
100周年から105周年にかけての、明日海りおさんのトップスター就任されていた5年半の期間が、最も宝塚の隆盛を誇っている時期だと思います。

明日海さんが宝塚をご卒業されることで、勢いが衰えることは否めないことでしょう。

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そして「明日海りお」というスターは、
宝塚でスターになるために生まれてきたような「ビジュアル」をお持ちの上に、絶え間ない努力で培ってこられた「歌唱力と演技力」。

このブログに度々書いていますが、世の中は不公平のようであって、公平な部分もあり「天は二物を与えず」というのが、宝塚のスターを客観的に見た時に感じることです。
しかし、明日海さんはビジュアル実力という二物を併せ持つ類まれなスターさん。

そして特筆したいのは、「スターとしての瑞々しさ」。
研究科17年、男役を17年続けていらして、何の違和感も無く少年を演じられ、パステルカラーの衣装も誰よりも似合う。
さらに「宝塚を深く愛している」
明日海さんにファンが多いのは、スターとしての全てが揃っているだけでなく、根底に深い宝塚愛があるからこそだと思っています。

『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』

私は、宝塚は現実をシャットダウンして、3時間夢の世界を魅せてくれる世界だと思っています。
いつも夢夢しい作品ばかりやっていられませんが、様々なジャンルのなかで、宝塚でしか紡ぎだせないファンタジーの世界かあります。

『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』は、夢と現実の狭間のお伽話のようなファンタジーの世界を描き出した傑作だと思っています。

そしてこの世界は、この世ではない美しさをもち、魂のこもったお芝居をする明日海さんでしか成立しない作品。
青い薔薇の精の衣装がこんなに似合うのも、明日海りおさんしかいないと思います。

そして誰よりも真ん中が似合うスターオーラをお持ちの明日海さんが、劇中あまり真ん中に位置しないのも、花組の組子から慕われ、尊敬され、後進に活躍して欲しい心情のあらわれだと思います。
この作品を見ていて、スターは真ん中に位置する出番の多さで判断することでは無いことがわかります。
圧倒的なスターオーラで、明日海さんはどういう立ち位置であろうと、主演として光り輝いています。

作品を受け止める感性は人それぞれですが、私はこの作品が大好きで、見終わった後心があらわれるような感動があり、明日海さんの最後にふさわしい作品だと思っています。

●明日海さんの東京公演にかける意気込み(スカイステージニュースの最後のインタビューより)
『私自身としては、11月24日に「うわぁやり切っ〜た!男役やり切った!」と思えるように、そこに至れるように、できるだけ理想に近づけていきたいなと思ってます。ボルテージが段々上がってくる中で、作品の質もぶれることなく上げていけたらいいなと思います。」
と語っていらっしゃいました。
卒業のその日まで、作品の質の向上を目指して励んでいらっしゃる明日海さん。
そんな明日海さんの心を汲み取って、この作品の評価に繋げて欲しいと思います。

時代の変化の中で、こういう作品が、宝塚から排除されていくなら、私はとても悲しく感じます。

薔薇の舞台装飾の美しさは、観劇した時は息を飲むほどでした。
それをライブビューイングで見ると、ただの背景でしか無く、「生観劇」との違いをとても感じました。
植田先生のスタッフのチームワークで生み出される「こだわりぬいた舞台の世界観」のファンでもあります、

女性ならではのこだわりと世界観をお持ちの植田先生の作品には、これからも期待しています。

シャーロットの華優希ちゃんの芝居力の高さと、ハーヴィーの柚香光くんの繊細なお芝居も本当に素晴らしいです。
この二人をはじめ、花組の組子たちは、明日海イズムを引き継いで、新生花組がつくっていくことでょう。

ショー『シャルム!』

ショー『シャルム!』は、どんな衣装も素敵に着こなされ、どの瞬間も「今が一番カッコイイ!」(先日このブログに書いた言葉です)
瑞々しさに溢れる姿には、この世に及んでも「やめるの辞めて!」と思わずを得ない素敵さがあります。

最後の黒燕尾は、先日も書いたように圧巻の「男役姿」で、「ケ・サラ」の熱唱は生涯忘れることが無いでしょう。

黒燕尾のところで、明日海さんが柚香光くんの背をそっと押して、歩み始めたれい君が振り返り目を合わせ、二人がバトンを渡すかのような、花組の引継ぎを感じさせる惜別シーンがあります。

今日はこのシーンが、現実となります。

ライブビューイングではありますが、最後の明日海りおさんを心に焼き付けて来たいと思います。

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