宙組初日感想「エル ハポン/アクアヴィーテ」1

こんにちは、くららです。
宙組の初日を観劇してきました。
お芝居もショーも私の中では、大ヒット!特にショーが「ザ・タカラヅカ」で最高!
帰りの電車の中で追加のチケット購入してしまいました。公式で戻りを販売中だったので。

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「イスパニアのサムライ」は素晴らしい妄想劇場

真風涼帆のカッコ良さにほれ込んでいるいる大野拓史先生の最大限「カッコイイ真風を見せよう」としてつくられた作品。
そこを強く打ち出すために妄想劇場と言ってもいいほど、話の内容がぶっ飛んでいます。

「マカロニ・ウエスタン」風味が加味されて、ご都合主義の「何でもあり」の物語で、結末は超ハッピーエンド!
宙組の役者が揃っているから、破綻なく成立していて、とても面白い作品でした。

特にアレハンドロ役の芹香斗亜くんの存在が素晴らしい。
大野先生は「役作りはキキちゃんのセルフプロデュースにゆだねている」と解説されていました。
自信に満ちて、肩に力の入っていない大物感が、ご都合主義の話の展開を自然に感じさせます。
そして、ぽろっと口にするジョークが面白い。
「キキちゃんの武器がキキちゃん」とか。
「オーシャンズ11」のジョンソン先生のように、日替わりで変わるのでしょうか?
このコメディ部分もキキちゃんのセルフプロデュースによるものなのかな?
「マカロニ・ウエスタン」のさすらいの銃の達人が、剣の達人に変化したという感じで、真風氏にカッコ良さも負けていません。
歌も上達していて、出番はそんなに多くないものの、二番手以上の1.5番手の貫禄と存在感。

史実に基づいた慶長遣欧使節団を取り上げていますが、内容は全く違います。
この話の展開を受け入れられない方もいらっしゃると思います。
宝塚では令和元年の最後の公演、東京では新年に上演される作品なので、肩の力を抜いて、「真風氏のこれ以上ないくらいのカッコ良さ」を楽しみながら、キキちゃんのジョークやコメディに笑い、最後の大円団になごんで「スカッ」とする作品でいいような気がしました。

最後のシーンは、銀橋でトップコンビがラブラブで歌っている時、後ろでは面白い展開になっていました。(お見逃しなく)

大野先生が目指した「カッコイイ真風」は満載
真風さん演じる蒲田治道は、日本でのサムライ姿も、イスパニアでの髪をおろしたサムライ姿も、「剣の達人」としての様々な立ち回りシーンも、苦悩する姿も、全て本当に「かっこよい」の一言につきます。
この作品の焦点が「真風氏のカッコ良さ」にあるのなら、100%以上の実現度で、大野先生としては成功でしょう。
イスパニアでなぜ治道だけ長髪をおろして、西洋風の衣装を着ているのか等、ツッコミどころ一杯ですが、ただ目の前に繰り広げられる光景を愛でれば、宙組マジックによって楽しめます。

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プログラムには、登場人物の解説が「役名」がついている人全員について、ぎっしり書かれていました。実在の人物か、架空の人物かについても。
このあたりに大野先生の真面目さがあらわれているなと感じました。舞台は大冒険なのですが。

そら君演じる藤九郎の初登場のシーンは、鬼剣舞の一団です。鬼剣舞の黄色い髪とお面のため、顔がわかりにくく、カッコ良くもなく、家に帰って「鬼剣舞」について調べてみました。(どうしてかっこよくない姿だったのだろうと疑問に思ったから。せっかくのそら君の見せ場なのに)
実際のものに準じていました。鬼の面が半分にされていましたが、でも最初は誰が誰だかわかりにくいのも、仕方が無いかも。
そら君は、藤九郎として出番も多く、立ち回りシーンでも活躍していました。一人で真ん中で剣舞を披露するシーンも少し。心情の変化がわかりやすく伝わってきました。

まどかちゃんの婚礼の前夜に夫を殺された「宿屋の女主人カタリナ」は、想像していたより若い役でした。複雑な心境を抱えている難しい役なので、これから演技に厚みが増していくでしょう。

専科の英真なおきさん演じるドン・フェルディナンドの「どこまでも腹黒い悪の塊」のような存在感が流石でした。マカロニウェスタンの悪人の鉄板。

3番手の桜木みなと君演じる悪役エリアスも、ゾっとする悪さが出ていました。

瑠風輝くん演じる西九郎は、真風さんの演じる治道の先輩役です。
実際学年が6年離れトップスターなので、初日では「先輩」という説得力に欠けているように思いましたが、回を重ねるごとに良くなっていくでしょう。もえこちゃんが本公演で初めて挑戦する大役。

留依蒔世演じる道化セバスティアンは、慶長遣欧使節団に関してのストーリーテラーのような役割で、歌と芝居上手が活かされていました。はまり役です。

蒲田治道の死んでしまった許嫁の藤乃を演じた遥羽ららちゃんは、「はるみちさん」と言い続けるのですが、美しい声で情感がこもっていて、一言一言響きが違って、良かったです。
天彩峰里ちゃんは、日本人奴隷の中で一番セリフも出番も多い「はる」役でした。

娘役二番手としては、遥羽ららちゃんと天彩 峰里ちゃんが同じような比重に感じました。ショーでは夢白あやちゃんでしたが。

大野先生は、序列も考えて上手に宙組の面々に、適材適所に役を振っておられ、座付き演出家の凄さを感じました。

「オールスターキャスト映画のような作品を目指していて、ポスターも意識したものに舞台は仕上がっています。」と大野先生は仰っていました。
舞台上では、ポスターのような帽子はかむっていませんでしたが、「マカロニ・ウエスタン」の世界観を出すことが、先生の意図なのだなと、感じられました。

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ショーについて

大介先生の久々のヒット作品で、最高に決まっていました!
ショーでも、真風氏の色気が溢れていました。
書いていたら長くなるので、ショーの詳細については、次回にします。

気になる階段降り
小春乃さよ(エトワール)

鷹翔 千空(白肩羽)、夢白あや、留依蒔世(白肩羽)

天彩峰里、瑠風輝(白肩羽)、遥羽らら

和希そら(白肩羽)

桜木みなと(3番手黒羽根)

芹香斗亜

星風まどか

真風涼帆

和希そらくんが本公演で初めて一人降りして嬉しかったです。

97期の留依蒔世くんは、98期の瑠風輝くんの前になってしまいました。
もえこちゃんがバウの主演をしたので、仕方ないですね。
101期の鷹翔千空くん、103期夢白あやちゃんが初階段降り。

宙組は、下級生も沢山育ってきて、組全体のメンバーが充実していて、のっています。

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