OG公演『ベルサイユのばら45』

宝塚で「ベルサイユのばら」が初演された1974年から、今年は45年だそうです!それを祝う祭典『ベルサイユのばら45~45年の軌跡、そして未来へ~が、東京国際フォーラムホールCで2月9日まで上演されていました。大阪・梅田芸術劇場メインホールでは2月16日~24日まで上演予定です。

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単なるOG公演ではなく、スペシャルイベント!

昨年の春頃から、大劇場や梅芸で 『ベルサイユのばら45』の美しいチラシ が配布されていましたが、私はOGの「べるばら」というだけで全く興味がわきませんでした。しかしよく調べてみると、宝塚歌劇団も総力をあげてスペシャルな公演であることが、下記のスタッフ編成からもわかります。さらに歴代のスターたちが、ほぼ総出演なのです。(他の舞台に出演中の方はやむを得ず欠席だったり、1日だけ参加、数日だけ参加、様々です)

昨年の星組公演「ANOTHER WORLD」で谷正純先生は引退だとあるOGのブログに書かれていたと噂されましたが、『ベルサイユのばら45』では、構成・演出でご活躍のようです。植田紳爾先生も東京と大阪の初日と千秋楽はトークの方にも出演されるようです。

監修★植田紳爾
構成・演出★谷正純
音楽監修★吉田優子
協力:池田理代子プロダクション
制作協力:宝塚歌劇団
企画・制作・主催:梅田芸術劇場

『ベルサイユのばら45』 は歴代ベルばらスター総出演

宝塚歌劇100周年を記念して、 夢の祭典 『時を奏でるスミレの花たち』 がOG総出演の豪華メンバーで開催されましたが、今回の催しはそれに匹敵する 「ベルサイユのばら」 に出演した豪華メンバー総出のお祭りイベントのようです。

1月27日の 開幕は、新聞記事などを通しても大きく報道され、懐かしいスターたちの舞台の様子を写真で見ることができました。初代のスターたちは私服で、平成になってからのスターたちは恒例のベルばら特有のコスチュームで舞台を盛り上げられたようです。

スカイステージでもダイジェストが長時間放送される

東京公演開幕後すぐに、宝塚の番組である「スカイステージ」のタカラヅカニュースでも、この公演のダイジェスト映像が長く放映されました。 専科の 汝鳥怜さんと華形ひかるさんがご出演ですが、かつてOG公演をこんなに長く放送したことがあったでしょうか。宝塚歌劇団の力の入れようが伝わってきました。

なかなかこの公演概要は複雑で伝わりにくいものがありますので、東京公演開幕時には、東京も大阪もチケットは沢山残っていました。開幕して内容を知って、チケットを手にされた方も多いのではないでしょうか。

宝塚歌劇団にとって、初演の「ベルサイユのばら」は、宝塚の知名度を爆発的なものにし、人気を不動のものにした宝塚の救世主のようなものでした。テレビのワイドショーにも、宝塚のスターたちが出演し、紅白歌合戦にまでオスカルとアンドレはゲストとして出演しました。

ファンにとっても、漫画の中でしか味わえなかった世界が、美しい衣装と装置と音楽と役者で見事に具現化され、宝塚の提供してくれる夢の世界に浸れる幸せを味わえるようになりました。

私は「ベルサイユのばら」から宝塚ファンになりました。子育てなどで宝塚の舞台から遠ざかっても、「ベルサイユのばら」が再演される度に観劇することが復活し、現在のコアな宝塚ファンに至っています。「ベルサイユのばら」が上演されていなかったら、何十年も宝塚ファンを続けることはなかったでしょう。私の人生も全く違うものになっていたように思います。

「ベルサイユのばら45」公演内容

ステージは2部構成で、「歌とトーク」「歌のみ」「扮装しての名場面のダイジェスト版1部、2部」と「フィナーレナンバー」で構成されています。45年間の中で「ベルサイユのばら」の役を演じた歴代のスターたちが特別出演しているので、この公演内容の全体像を把握するのは少し難解です。

第1部

1 ソング&トーク(キャストの顔ぶれを替えての思い出のトークと懐かしい歌)

2 ソング(公演毎に替わるキャストで、名曲を披露。扮装無し)

3 【ダイジェスト1】~オスカル&アンドレ編~(扮装あり)

第2部

1 【ダイジェスト2】フェルゼン&アントワネット編~(扮装あり)

2 【フィナーレナンバー】

  懐かしい歌とダンスナンバーが当時の扮装もそのまま

  「フィナーレA」「小雨降る径」「薔薇のタンゴ」「ボレロ」     

ソング&トークは、大きく分けて下記のパターンがあります。

・初演(1970年代ALL、1974年初演A,B、1975年雪組、1970年代オスカル)

・再演(1989年星組、1989年雪組、1991年月組、1980~1989年代ALL)

・役名(アンドレ)

さらに『ベルサイユのばら』に関わった数多くのスター達の日替わりキャストなので、毎日の公演内容が若干変わり、 厳密に言うと同じ内容の回はひとつもないようです。

東京公演初日にはトーク進行役として「ランベスク侯爵夫人」「モンゼット候爵夫人」でお馴染みの水穂葉子さんがご出演されていました。現役時代はふくよかでしたが、現在はお痩せになったいて、学年がかなり上の方なので一番の年長者だったと思うのですが、とてもそんな年齢を感じさせない素敵な印象でした。

初演バージョンのフェルゼンというと鳳蘭さんですが、「屋根の上のバイオリン弾き」にご出演中のため今回はご出演されていませんが、初日はカーテンコールで花束を持っていらしてお祝いされたそうです。

初日の映像はスカイステージで放送されただけでなく、梅芸のホームページでも閲覧できます。

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どの日に観劇するか、とっても悩む

東京公演の初日と大阪公演の千秋楽にスターたちが集まっているのでそれを観たいのは当たり前ですが、チケット入手は困難なので、キャスト表をながめながら、じっくり時間をかけて「どの日に観劇しようか」と考えました。

初代「ベルばら」の花組の地方公演からファンになって、その後雪組の「ベルばら」の地方公演も観ました。その頃が「ベルサイユのばら」に対しての思いいれが一番深いので、その頃のスターたちの「トーク&ソング」の日を選ぶことにしました。

榛名由梨さんと安奈淳さんの「1974年初演a」と汀夏子さんと麻実れいさんの「1975年雪組」を選びました。麻実れいさんのご出演回数が少ないので、「1975年雪組」は、東京では2回、大阪では1回だけです。

汀夏子・情熱のルンバ(ジェミニ)

初日に汀夏子さんがフィナーレで、雪組初演フィナーレナンバーの「情熱のルンバ(ジェミニ)」を踊っていらっしゃいました。汀さんらしい男前なイケイケ度でオールドファンには懐かしいものでしたが、汀さんを知らない方には「?」な印象だったようです。背の高くない汀さんは、できるだけ腕を大きく動かしてポーズを決めながら踊られます。汀さんのこのジェミニは、■東京公演 1/27(日)14:30、2/2(土)13:30、2/3(日)13:30■大阪公演 2/23(土)12:00、2/24(日)12:00の限定です。私は観ることができます。たのしみです。

パターンごとの上演回数には偏りがあり、涼風真世さんが出演される1991年月組は東京の1回のみでした。トーク&ソングなので、涼風さんのオスカルは残念ながら見ることはできません。

私の大好きだった「凰稀かなめオスカル」は東京公演の2月5日の2回の公演だけご出演でした。緒月遠麻アレンとの並びが現役時代と変わらず素敵だったそうです。

「お昼の部」と「夜の部」があるのですが、大阪公演では、ほとんど「お昼の部」は昭和の初演バージョンで、「夜の部」は平成の再演バージョンのようでした。初演ベルばらのファンは若くないだろうから、「お昼の部」、平成のベルばらのファンはまだお仕事をしているかもしれないので、「夜の部」に来てくださいね、という配慮がされているように感じられました。

初演ベルばらのファンで私は若くありませんが、「夜の部でも普通に行けますけど」と、この配慮に少し反発したいような気持になりました。(笑)手にしたチケットは2枚ともお昼の部ですが。

全般にチケットが残っているのは、夜の部でした。内容に関係なく「夜が出にくい」ということだけかもしれませんが、初演バージョンの方が、平成の再演バージョンより人気があるのかな?とも思いました。

初風諄さんは、1970年代ALL、1974年初演A,Bにご出演で、出演者の中では最上級生ですが、今も変わらずアントワネットの美しい響きを聞かせてくださっています。

平成のアントワネットは、星奈優里さんと白羽ゆりさんのお二人ですが、白羽アントワネットの評判が良いようです。星奈優里さんはダンサーなので、フィナーレのダンスで現役時代と変わらないキレのいいダンスを魅せてくださっているようです。

5月13日DVD発売が決定しているそうです。各公演それぞれ違うので、ダイジェスト映像になるとしても限りがあるでしょうし、どのような内容になるのか興味をもっています。観劇当日に劇場ロビーでDVDを予約すると、その場で特大オリジナルステッカーがプレゼントされるそうです。そしてミニクリアファイル付きの初回限定版DVDになるそうです。もう少しDVDの内容について理解してから購入を考えようかなと思っています。

なぜ50年では無く45年の年に?

45年前のスターさんや当時を知るスタッフさんたちが年を重ねていくので、5年後になる50年の区切りより、45年の区切りの今がよかったという理由だそうです。身につまされる話です。観劇する客席側も同じですから。周りの方たちをみても、後期高齢者と言われる75歳を過ぎると本当に介護や医療の力が必要になる方々が多いです。そうならないよう日頃から健康寿命をのばそうと努力していくことは大切ですね。

残念なことに、初代アンドレの麻生薫さん、2代目マリー・アントワネットの上原まりさん、4代目オスカルの順みつきさん、「踊るフェルゼン編」で活躍された大浦みずきさんは今は帰らぬ人となられました。大浦さんの新しいタイプの踊る貴公子フェルゼンは本当に素敵でした。初日のトークでも、皆さんで大浦さんがこの場にいらしてくださったならと偲ばれたようです。

平成最後のベルサイユのばらが、このOGによる『ベルサイユのばら45』で締めることができたのも良かったと思います。

本場宝塚では食傷気味な「ベルサイユのばら」

本場の宝塚歌劇団では、ベルサイユのばらの主役を変えた「外伝ベルサイユのばら」上演されたり、100周年には2つの「ベルサイユのバラ」が大劇場で上演されました。また度重なる全国ツアー、さらには台湾公演まで上演されつくして、「ベルサイユのばら」はお腹いっぱいと、ファンには飽きられてしまっている傾向もあります。

単細胞でただ「ベルサイユのばら」が大好きな私は、鐘がなってミラーボールがまわって幕が上がると、「御覧なさい♪御覧なさい♪ベルサイユのバ~ラ!」と可愛い小公子と小公女が歌ってくれるだけで、「ベルばら」の世界に引きこまれ、決まったお話の内容であっても、ワクワクと楽しめます。宝塚歌劇十八番として、いつ上演されてもいいのですが。

新しい元号になって、「〇〇はじめてのベルサイユのバラ」が上演されるのは、大歓迎です。

ベルサイユのバラ出演者

出演★初風諄 / 榛名由梨 / 汀夏子 / 安奈淳 / 麻実れい / 日向薫 / 紫苑ゆう / 杜けあき / 涼風真世(東京公演のみ) / 一路真輝 / 麻路さき / 稔幸 / 和央ようか / 湖月わたる /星奈優里 / 彩輝なお /  朝海ひかる /貴城けい /  水夏希 /壮一帆 /  白羽ゆり / 凰稀かなめ(東京公演のみ) / 汝鳥伶(宝塚歌劇団専科) / 華形ひかる(宝塚歌劇団専科) 

全公演出演者★毬乃ゆい/舞城のどか/真波そら/緒月遠麻/鶴美舞夕/羽咲まな/麻尋えりか/扇けい/愛純もえり/美翔かずき/蓮城まこと/稀鳥まりや/咲希あかね/妃白ゆあ/花陽みく/隼海 惺/煌海ルイセ/天翔りいら/蒼矢朋季/矢吹世奈

全公演出演者は、最近退団された方から、ずいぶん前に退団された方まで、懐かしいお名前ばかり。スターさんだけでなく、退団後活躍されている全公演出演のOGさんたちを観るのも楽しみです。

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