こんにちは、くららです。
宙組『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』の初日の幕が上がってちょうど2週間たちました。
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初日に抱いた思いが語られていた
真風さんのサヨナラ公演は、小池先生の1本物で、「007」のボンド役で『カジノ・ロワイヤル』!事前に小説を読み、「007」の映画も何本かザっと見て、『宝塚でどんな「007」が見られるのだろう』と期待で胸を膨らませて、初日に劇場に足を運びました。
でも観終わった時に、「なんか違う。真風さんは最高に格好良くて、潤花さんも活躍されていて、絵になるシーンは多くて、退団仕様なのに。なぜ?」これが正直な感想でした。その後、観劇しても。
昨日、WOWOWの宝塚プルミエールは、宙組「カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~」特集でした。
真風さんと芹香さんが作品についてトークされていました。
この作品を観てちょっとモヤモヤな私の心境を予見されていたかのようなトーク内容でした。(その解釈には私の思い込みも入っているかもしれません)
宝塚プルミエールの収録は、以前に紅ゆずるさんが、荒通しの時と仰っていました。作品が形として出来上がった頃、初日の少し前です。
お客さんに披露する前から、出演者たちも実際に私が感じたような思いを抱いていらっしゃったのです。
真風&芹香トーク
真風さんの「詰まりすぎ」発言
真風「卒業公演を小池先生の1本ものでというお話は、自分自身も驚きましたし、また『カジノ・ロワイヤル』と言う、ジェームス・ボンドさんという有名な作品でのお役、小池先生のオリジナルな作品ということで」
真風「(笑いながら)もう本当にね、舞台でしか出来ない、沢山の催しが詰まった…(段々と笑いが抑えられなくなる)」
芹香「(天を仰いで高笑いしながら)宝塚版のですよね」
真風「もうザ・ミュージカルですよね」
芹香「うん、はい」
ふたりが作品を紹介しながら「笑うしかない」状況がこの作品の一番の特徴を物語っていると思います。
「沢山の催しが詰まり過ぎている」宝塚版という言葉が、宙組『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』を的確に表現しています。
真風「いろんなことがふんだんに詰まっていて、それこそ今この宙組のメンバーだからこそできる作品になるのではないかなと、はい私自身とても楽しみにしております」
最後は真風さんが上手にまとめられましたが、ここでも「いろんなことがふんだんに詰まって」と言う言葉を使われました。この「詰まる」という言葉、真風さんは作品紹介で何度仰ったでしょうか。
今回この作品が今一歩心に響いてこないのは、この詰まり過ぎが原因だと思います。
小池先生の愛が詰まり過ぎた「見せ場」がてんこ盛りに詰まり過ぎていて、統一性も無く、話の内容がとても浅くて、ただ「目の保養」の連続の作品になっていて、心に訴えてくるところが薄いのです。
とんでもキャラクターたち
真風「スパイの中のスパイというイメージがすごくあって、映画を拝見していたので、スタイリッシュでスパイ業に対してもストイックで強くて格好良くてみたいなイメージが強かったんですけど、小説も人間的に描かれていてル・シッフル(芹香)とのやりとりも印象的だったんですけど、かなり周りのキャラクターがすごくて、ボンド自身も誇張したと言うか、高揚した高い所にいないと」
真風「舞台なので、シチュエーションも映像だったり本のように描写でき
真風さんのイメージされているスパイの中のスパイ、スタイリッシュなボンドは、そのイメージのままに舞台に存在していらっしゃいました。ポスターのような格好良いボンドは健在!なのにストーリーが今一歩で…。
芹香さんは初見の台本の「ル・シッフル」にビックリ!
芹香「原作や映画のル・シッフルのイメージを膨らませて台本を読んだら、まぁビックリ!みたいな。なんて人だ!っと思って。印象的には面
芹香「大きすぎる野望を大真面目に計画を遂行しているという所が、滑稽に見え
真風「面白い人に囲まれているし」
芹香「そうそう、周りの人も、とんでもキャラクターが多いので、こっち
真風「躍起になっていますよ、本当に」
真風さんも芹香さんもそれぞれの役のイメージをご自分の中で膨らましていらっしゃったけれど、台本の中に濃いとんでもキャラクターたちが沢山いて、驚かれたようです。
多分その最初の驚きや戸惑いは、今回観劇した観客の思いと似たものだったかも?役者さんなので、舞台ではちゃんと周りに合わせたお芝居をされていました。躍起になって(?)。
今回の作品、真風さんの持ち味を最高に活かした格好良いスパイのボンドと敵役のル・シッフルをはじめ役者が揃っているのに、とんでもキャラクターが強すぎて、コメディ色が出すぎていることに違和感があったように思います。
敵役の芹香さんのル・シッフルのキャラクターについても奇想天外すぎました。
宝塚プルミエールでは、スカイステージと同じ初日映像ですが、実に見どころをおさえて様々なシーンをたっぷり見せてくれます。芹香さんがラスプーチンに扮しているシーンがしっかり放送されました。
作品を観たら「どうして芹香さんがラスプーチンで登場なの?」とその突拍子もなさに驚きます。その突拍子もなさがストーリーを折ってしまいます。
男役の集大成として真風さんが超絶格好良いボンドをリアルに魅せてくださっているのに、奇想天外なコメディー色は似つかわしくなかったように思います。やはり作品には統一性が大切です。
出演者たちは日々公演を重ねる中で、トンデモ台本を素晴らしい作品になるよう磨き上げられていると思います。私が次に観劇するのは千秋楽の前日ですが、かなり作品が進化しているのでは?と思っています。
この作品が東京に行く頃には、違和感もなくなって、それなりに作品として成立しているのではないかと思います。
毎回サイン色紙のプレゼントのために、スターさんは一言添えてサインをされます。
真風さんは、「ありがとう」。
芹香さんは、「ラスプーチン!!」でした。
芹香さんにとって、あのシーンでラスプーチンになることは、すぐには納得できなかったのでは?と思います。見事にラスプーチン姿であのシーンを制していらっしゃいましたが。
フィナーレについて
芹香「フィナーレはすごいですよね。でづっぱりで」
真風「KAORIalive先生でね」
芹香「まだやるのって」
真風「のどかで、ゆっくりパレードに」
フィナーレはKAORIalive先生の振付で、とても見応えのある宙組らしいスタイリッシュなシーンが展開していきます。真風さんと娘役さんのしっとりしたダンス、
男役さんたちの格好良い群舞、そして潤花さんとのデュエットダンス。
デュエットダンスが終わると潤さんだけがはけて、真風さんがゆっくりと万感の思いをこめて、惜別感あふれるソロダンスを踊られます。
芹香「早く着替えてソロを見に行こうと言ってるの」
真風「嫌ダァ(女子らしい甘い声で)。見に来てくれるって」
芹香「みんな見に行くと思いますよ」
真風「そうなんですよ。フィナーレで最後一人で踊らせていただくので」
芹香「もうこれ、ファンの方は、もうなんかおかしくなるかもしれない」
真風「おかしくなっちゃうかなぁ。あそこでね。はい、楽しみにしていて
この作品は、真風さんのソロダンスをはじめ、トレンチコートでの後ろ姿などなど、惜別シーンも満載で、芹香さんの仰るように、ファンの方にはたまらない退団仕様にもなっています。真風さんと潤花さんのトップコンビの集大成としても。
退団作品としては、成功していると思います。
でも退団者のファンだけが劇場に足を運ぶわけでは無いので、愛があればどんな作品でも大丈夫というわけでは無いと思います。
やはりお芝居で観客の心をグイグイ掴んでいくためには、ストーリーの内容もとても大切。
今回もフィナーレがあって良かったと思いました。今回は真風さんのソロダンスが長くあったので、フィナーレとしては長目でした。
いっそのこと、2幕は全編フィナーレというか、ショーで良かったのでは?と思います。
お芝居1時間半、ショー1時間。
『カジノ・ロワイヤル』が2本物の芝居だったら、格好良いスパイとしての活躍シーンを中心に展開していって、90分枠にちょうどおさまって、良い印象を焼き付けて終えられたように思います。
2本物を通常としている宝塚では、1本物は「大作」という定義づけをされています。やはり大作と言うからには、それなりの厚い内容が必要だなとヒシヒシと感じました。
ベテランの小池先生は、魅せ方の天才です。華やかで派手な豪華なシーンは本当に絵になっているので、「ル・サンク」(ステージ写真集)で見れば素敵な作品と印象づけられるでしょう。
「退団公演は駄作」とよく言われます。今回もそれに該当してしまいました。
宝塚の作品は芝居は駄作傾向にあっても、ショーではトップスターさんたちの魅力をふんだんに魅せることができるので、ファンの満足度は高いです。
以前は退団作品が「オリジナル1本物」はよくありましたが、最近では和央ようかさんの『NEVER SAY GOODBYE』以来久しぶりだと思います。
そう考えると、退団公演は、オリジナルの芝居とショーの「二本物」が適していると思います。
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