公演中止と演劇界と一三翁
こんにちは、くららです。
新年早々、ショックなお知らせがありました。

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公演中止について

星組公演2日間中止

夜遅くに劇団からLINEのお知らせがあって、「もしかして?」とドキドキしながら見たら、やはり公演中止のお知らせでした。星組公演でした。

公演関係者から、コロナ陽性者が見つかったため、4日、5日と公演が中止されるとのこと。

2日に星組の初日の幕があいて、3日は東西の大劇場で「小林一三翁 誕生150年」をお祝いしたところだったのに。

2日間3公演で中止になってしまって、この舞台に懸けていた生徒さんたちはどんなに悔しい思いをしていらっしゃることでしょう。

そして、4日、5日の公演を楽しみにしていた方々も。

宝塚の公演中止は、星組全国ツアー『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante!!』が9月13日~18日の間、中止となって以来です。

外部の公演が次々に中止になる中、宝塚の公演が約3か月半どの公演も無事に上演できていたことは、本当に凄いことです。

感染防止に尽くされた生徒さんスタッフさんに感謝

ご挨拶で各スターさんが、「無事に公演が出来ているのは、お客様のご協力のおかげ」と仰いますが、生徒さんやスタッフさんたちの感染防止の努力のおかげです。
本当に毎日、舞台上演のために様々な感染防止の努力をしてくださって、ありがとうございます。

そして今回、公演関係者から、コロナ陽性者が見つかったことは、コロナウィルスの感染力がとても強い状況下では、どうしようもないことです。

陽性者が軽症で、後遺症もなく回復されますように。
そしてご自分を責めたりなさいませんように。
これ以上広がらない事を切に願っています。

演劇業界故の事情

現在コロナに罹ると舞台人にとって生命線である喉に影響が出やすい傾向にあります。
そして舞台上ではマスクを外さざるおえないため、驚異的な感染力をもつウィルスから出演者やスタッフを守るため演劇業界では、公演中止などの厳格な措置を続けていらっしゃいます。

緩い一般の世界と、厳しく対応せざるおえない演劇界との差が更に明確になってきています。

何とかならないか」とずっと思い続けていましたが、「舞台上で大人数で声を出す」という、コロナの感染を拡大させる行為を行っている特殊な演劇界だけは、コロナの感染力が低くなるまで、もしくはコロナに罹患しても喉や身体に全く症状が出ないほど弱毒化するまで、「どうしようもない」状況は続くのだと思います。

政府がコロナの分類を「季節性インフルエンザ」と同じ「5類」、もしくは「5類相当」に引き下げることを検討し始めました。

世の中の考え方も本当に緩くなり、規制もドンドン緩和されています。

しかし「演劇界」にとって待たれているのは、先ほども書いたようなコロナウィルスの弱毒化などの変化。待っても待ってもすぐにそうはならないかもしれません。

何よりも出演者とスタッフの方々の健康が一番大事です。
特に宝塚の舞台は出演者とスタッフの人数がとても多いので、一人でもコロナに罹患すると、感染が拡大しやすいです。

しかし厳しい状況下でも、出演者やスタッフの人数を減らすことなく、受け継がれてきた宝塚の舞台のクオリティを保とうとされている姿勢はとても素晴らしいと思います。小林一三翁も喜んでいらっしゃると思います。(小林一三翁 生誕150年スペシャルカーテンコールを見て来た直後なので。)

公演の再開を願うが

とりあえず、1月4日、5日は中止。1月6日は休演。

1月7日(土)以降の予定は、5日(木)中に発表してくださるとのことです。

私も真風さんのリサイタル『MAKAZE IZM』で遠征するので、星組のチケットも複数枚持っています。

1月7日(土)以降、再開できたら良いなと思いますが、くれぐれも無理はしないで欲しいです。

そして外部の公演では代役によって、公演中止期間を最低限に抑える努力をしています。

代役について勝手に思うこと

星組の全国ツアーでは、代役の方が入って、千秋楽に上演されました。人数が少なかったため、抜けた所は補充されることなく、そのままでした。

今後も人数の多い本公演であっても、それで良いと思います。

宝塚大劇場で全員出演されている時に、既に完璧に近い舞台は見せて下さっています。それらは映像にも残されています。

コロナの陽性者が見つかったという非常事態下では、完璧を目指さず、無理なく出来る舞台を見せてくださるだけで十分。

舞台上で精一杯頑張っている姿だけで、しっかり感動を味わえ、元気がもらえるでしょう。

ファンにとっては、チケットが紙くずになるより、少々不十分であっても、宝塚の舞台を見せてもらえるだけで有難いと思います。

コロナ禍になって、2020年、2021年、2022年、そして2023年で、もうはや4年め

世の中は、コロナを特別視せずコロナと共存していこうとしています。
舞台の方々も、健康だけは第一にして、その他の部分は「妥協」と言う言葉はふさわしくないかもしれませんが、コロナと共存していって欲しいと思います。

宝塚は他の演劇等と比べて「人数が多い」というリスクを抱えているので、コロナと共存していくための折衷案をいろいろと探っていって欲しいです。

小林一三翁 生誕150年スペシャルカーテンコール

「一三」と言うお名前は、1月3日に生まれたからだそう、納得です。

小林一三翁が誕生してから150年にあたることを記念して、公演終了後に、降りかけていた緞帳が途中で止まって、上がって「スペシャルカーテンコール」の時になりました。

組長さんから、ご挨拶と説明があり、出演者全員が「団歌」と「すみれの花咲く頃」を歌唱されました。

晴れやかで厳かで凛としたひと時でした。トップスターさんのご挨拶はありませんでした。

「団歌」は、初舞台生が口上とともに歌っている歌です。

宝塚、わが宝塚、清く正しく美しく
はえある歴史ここにあり、おお宝塚
花ある伝統、高らかにいざ讃えつつ、
歌いつつ輝ける道、ひとすじに

小林一三翁
~宝塚歌劇の父・小林一三~
阪急電鉄や阪急百貨店を創業し発展させられました。
ひらめきで宝塚歌劇を創設され、とりわけ情熱をかたむけ、生徒たちを深く愛されました。

“家族ぐるみで安心して楽しめる国民劇”を目指されたそう。

豆知識・「逸翁デー」

「逸翁デー」というのが以前あったなと思って調べてみました。小林一三翁を偲び、命日である1月25日に開催されるイベントが「逸翁デー」でした。
その時期の公演中の生徒を中心に、卒業生であるOGもゲスト出演する華やかなイベントでしたが、逸翁の没後50年となる2007年の開催をもって終了したそうです。
今回と同じように、その日のチケットを持っていたら、公演の続きで見ることができたように記憶しています。
その他にも9月1日の「レビュー記念日」とかもあったかと。

チケットを購入する時には、そういう特別な日のことは忘れていて、観劇した時に「特別部分」がついていて、「ラッキー」と思ったことがありました。

宝塚歌劇のモットー「清く 正しく 美しく」は、小林一三翁の教えです。

華やかな夢の舞台を支える歌やダンス、演劇といった芸能の基本だけでなく、礼儀作法やマナーをわきまえ、一人の女性として、社会人としての品格を忘れないようにという思いを込められたそう。
このスピリットは、時代が移り変わっても、全てのタカラジェンヌ、すべてのスタッフの中に深く息づいているそうです。

花組のレビュー「ENCHANTEMENT」では、パレードで「清く正しく美しく」の歌をエトワールの星空美咲さんが歌われていました。

小林一三翁が宝塚を創設してくださって、私の人生は鮮やかに色づいたものになっていると思います。
「宝塚をつくって下さってありがとうございます」と心から感謝です。

星組の稀惺かずとさんは、小林一三先生の玄孫です。
星組の東京公演のスペシャルカーテンコールで、星組生たちの中にいらしたのですね。
きっと小林一三翁も喜んでいらっしゃったでしょう。

4日からの星組公演中止は本当に残念ですが、3日に「小林一三翁 生誕150年」を皆で祝うことが出来て良かったと思います。

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