こんにちは、くららです。
星組の公演再開が延びてしまったことは残念でしたが、5月20日に再開が決定しました。
公演のために全てを投げうって全身全霊で励まれている生徒さんたちにとって、公演が上演できることが、最高の喜びであり、メンタルのためにも最善策だと思います。
なんとか、20日に宝塚大劇場に万雷の拍手が轟くことができますように。
108期の初舞台生たちが千秋楽まで有終の美を飾ることができ、ご卒業予定の3人が大階段を降りてご挨拶できますように。
上田久美子氏の最新の記事がアップされていて、読みやすくて、私には理解しやすかったので、ご紹介します。
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上田久美子氏のQ&A
Q1 いつ留学?どこで、期間は?
2023年2月にイタリアオペラ上演後の3月から1年間、
パリで先鋭的な現代劇を上演する劇場ジュヌヴィリエで研修する。
Q2 これから目指していくところは?
今生きている人たちに社会について考えるための材料を提供する作品を作りたい。
「夢の世界」を描く宝塚を飛び出して、現実を突きつける作品に挑みたい。
Q3 退団を決めた理由は?
宝塚で必死でやってきて、世の中の変化を忘れていた。
世界で何が起きているのか自分の目で見ないといけない、という思いに駆られ、退団を決めた。
Q4 書き下ろしの朗読劇「バイオーム」について
政治家一家の人間関係を、彼らを見つめる庭の草木の視点からも描く異色作。
今の社会から受け取ったものを即興的に書いた。
宝塚と違い、荒々しい言葉遣いや性的表現もできた。
Q5 来年2月のイタリアオペラの演出について
舞台を現代日本の貧困社会に置き換えた。
Q6 今後、挑戦してみたいものは?
文楽の新作公演の台本作り。
宝塚でも和物のラブストーリーが得意だった。
以前に長文の上田氏のインタビュー記事がありましたが、それに比べて今回のものは、とてもわかりやすかったです。制限の多い「夢の世界」から自由な「現実を突く世界」に場を移して、果敢にチャレンジされていくのでしょう。
留学から帰国後には「文楽」に挑戦してみたいとのこと。その次は歌舞伎でしょうか?すぐに宝塚で、というのは実現しないのかも?と思ってしまいました。
「バイオーム」について、説明を読んでもよくわかっていなかったのですが、今回この説明から何となくわかりました。たまたま、スカイステージの「OGエンターティメントNAVI」で、「バイオーム」制作発表記者会見の一部が放送されていました。
「バイオーム」制作発表記者会見
上田「お題は何を書いても良いというオーダーで、今の社会や世界から自分が受け取ったもの、何か自分を通して出てくるものを即興的に形にするというのを試したいなと思って書かせていただきました」
「植物の世界と人間の世界が2つの層になっていて、よく言えば不思議、悪く言えば変な作品になっているかもしれません(笑)」引用ステージナタリー
一色(演出)「ワクワクドキドキ前を見て、皆様に何をお届けできるかと言う期待感と高揚感でいっぱいでございます」
「上田先生からとてつもない台本をいただいて、初めは『どうしよう!』と思ったのですが、奥深く、スケール感のある作品になるのではと思います」引用ステージナタリー
出演俳優は、中村勘九郎さん、花總まりさん、 古川雄大さん、野添義弘さん、安藤聖さん、成河さん、麻実れいさんの7人。
出演者たちはそれぞれ1人2役を演じるよう。
麻実「置かれた場所に抗い生きていく、いわくありげな家政婦フキと、植物のクロマツをさせていただきます。二つとも初めてさせていただくお役です。みなさんとご一緒に楽しく考えながら、先は全く見えませんけれど、これだけのメンバーが集まれば、無限大にいろんなアイデアが出て、素敵な作品に仕上がると思いますので、お楽しみくださいませ」
勘九郎……ルイ / ケイ役(8歳の男の子と女の子)
花總まり……ルイの母・怜子 / クロマツの芽役
古川雄大……庭師の野口 / 一重の薔薇役
野添義弘……ルイの祖父・克人 / クロマツの盆栽役
安藤聖……花療法士のともえ / 竜胆役
成河……怜子の夫・学 / セコイア役
成河は「上田先生の書かれた生々しい物語はとても現代的で、登場人物全員が被害者であり、加害者でもあります。ヒリヒリするような人間ドラマをぜひとも楽しんでいただければ」とアピール。引用ステージナタリー
渋みも増してきた当代一の歌舞伎役者の勘九郎さんに、朗読劇とは言え、8歳の男の子と女の子を演じさせるとは!仰天です。
麻実れいさんのインタビュー
梅田芸術劇場企画・制作・主催の作品なので、梅田芸術劇場所属の麻実れいさんのインタビューが放送されました。
はじめに
この「バイオーム」と出会えて良かったかなと、これから創っていく段階なので、さぞや皆苦しむと思うんですけど、今はこの出会いに感謝しています。
出演が決まって
演出家の一色さんのお話を伺っていたら、いろいろとなさりたいと、そういう意味でスペクタル的なことになったのじゃないかなと。私としては植物のクロマツと人間の家政婦フキをさせていただくのですけど、読む魅力と話す魅力、両方楽しめて良いのではないでしょうか?
役創りについて
植物の方は結構コミカルなセリフも多く、穏やかな感じて可愛らしさも出せる所は可愛くと計算していって、トーンも高く、人間のフキは何十年と勤めている一癖ありそうな家政婦の役なので、トーンも下げて、苦労を重ねてきた女のトーンが出たら良いなと思っていますけど。フキは緊張感の中で、クロマツは自然界のやさしさの中で演じたいなと思い待つけど。
共演者について
みなさん初めてなんです。いただいた本を読んで集まっていらっしゃるので、もう同志的な気持ちは沸いて。一つになれると言うか、とても楽しみですね。
脚本は上田久美子さんですが…
私たちも上田さんは初めてですし、「バイオーム」というお話が初めてな訳ですから、みんなで力を合わせてつくり上げる、そんな素敵な作品になると思いますけど。
見どころ
読んでいくとシンプルに言えば輪廻転生ということだと思うんですね。そのあたりのテーマをそれぞれが分散して作り上げて、最後はそこに行くという、生きる生に対して死に対して、何か穏やかさというものを感じると思いますね。
勘九郎さんをはじめ、素敵なメンバーで上演されます。きっと皆さまのお心にしっかりと入り込んでいけるような素敵な作品になると思います。どうぞどうぞお楽しみに待っていてください。
上演スケジュール
日時 6月8(水)~12日(日)
場所 東京建物Brillia HALL
スペクタクルリーディング『バイオーム』というタイトルです。
出演者たちも、朗読劇ではありますが、今まで経験したことのない2役やスペクタクルな世界観に戸惑いを覚えられているようにも感じられました。
上田久美子氏の頭の中には、しっかり作品が出来上がっているのでしょう。
どんなスペクタクルリーディング『バイオーム』になるのか、想像もつきません。
この作品は、「スペクタクルリーディング」で終わりではなく、この形式で上演されたのちに、VRやARなどのテクノロジーを駆使した“体験型サイトスペシフィック演劇”へと進化するようです。
進化が著しい世の中ですが、演劇界もチャレンジャー上田久美子氏によって、全く新しい分野のものが生まれようとしています。
はてさて吉と出るのか凶と出るのか?6月の観劇が楽しみです。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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