番手を超えた役替わり王スター鳳月杏さん
こんにちは、くららです。
土曜日に3回目のワクチン接種をしました。
1、2回目がファイザーで3回目がモデルナ。交互接種は抗体価の上昇率が高いため副反応も多く出る傾向があるとのことで覚悟はしていました。

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39度以上の熱の副反応

夜中から熱が出てきて38度5分、夜が明けると39度5分まで上がって、日中はずっと39度以上の熱が続いていました。解熱剤を服用しても全く効きませんでした。
(こんな高熱は私の人生史上初めてです)
夜に体が楽になったと思ったら38度5分。この1度の差は天と地ほどしんどさが違いました。

月曜日の朝も38度5分でしたが、今は微熱に下がって、体も全然楽になりました。
昨日の高熱の辛さが嘘のようですが、これが副反応なのだなと思いました。病気だとこんなに簡単に楽にはなれません。

10代、20代の若者は、モデルナワクチン接種で高熱が出る確率が高いと報道されていますが、私のようなオバサンでも39度以上の熱が出るようです。
参考になればと思い書かせていただきました。

宝塚の話に。昨日「宝塚グラフ3月号」が発売されました。

鳳月杏さん「ZUCASINO」コーナーの言葉

命を懸けて守りたいもの」に宝塚をあげていらっしゃいました。
ここ数年、コロナ禍でエンターテイメントの在り方が問われる状況を経験して、公演が続くことが当たり前で無くなって、宝塚の存続について考えられたそうです。

宝塚にしか無いものが絶対にあるし、卒業した方々、お客様の愛があふれていて、もしそんな宝塚が無くなったら一大事。
なんとしてもあり続けて欲しいので、本当に命を懸けて守りたいと思っていらっしゃるとのこと。

鳳月さんの言葉を読んで、この思いは現役のタカラジェンヌ全員の思いなのだろうなと思いました。

現在タカラジェンヌたちには、無事に舞台を上演するために、大変な努力と苦労が強いられていると思います。
「宝塚が無くなったら一大事」宝塚の存続のためにという思いも持って、頑張ってくださっているのだなぁと改めて思いました。

私鉄の子会社だったOSKと宝塚歌劇団
宝塚の存続のためにという言葉は、現実味を帯びているとも思います。
前回OSK(日本歌劇団)の100周年の「春のおどり」について書きましたが、OSKは今から20年前に存続の危機に直面しました。

宝塚歌劇団とOSKは、私鉄の子会社として、私鉄の沿線の遊園地の大劇場で公演を上演していました。宝塚歌劇団は、阪急電鉄の子会社として、宝塚ファミリーランドの大劇場を本拠地に。(2001年から東京宝塚劇場も常設劇場になりました)
OSKは、近畿日本鉄道グループの子会社として、奈良市の近鉄あやめ池遊園地の円型大劇場を本拠地に。

しかし2002年に、近畿日本鉄道からの支援打ち切りに伴うOSKの解散が発表されました。
それを受けて当時の劇団員を中心に存続活動が開始され、8月には劇団員全員によって「OSK存続の会」が結成されました。
前トップスターの桐生麻耶さんも「OSK存続の会」メンバーとして署名活動をされていたそうです。

そして近鉄の支援が終了した後、「存続の会」が近鉄劇場にて「熱烈歌劇 re-BIRTH」を上演しました。
その後企業の傘下になって現在に至っています。

宝塚は1974年に「ベルサイユのばら」が大当たりしたことで、その後の道が安泰になりました。それが無かったら、OSKと同じ道を辿っていたかもしれません。

今後もそんなことは無いと願いますが、万が一阪急電鉄から切り捨てられることになったら、現役タカラジェンヌが中心となって「宝塚存続の会」が結成されるのでしょうか?

はじめからどこかの企業の傘下になることもあるのでしょうか?

宝塚を愛している人は、現在の宝塚が好きなので、今のままの宝塚が続いてくれることを願っていると思います。
なんとしても今の宝塚があり続けて欲しいですね。

ちなつさんの言葉を読んでその思いを強くしました。

鳳月さんは「役替わり」ジェンヌ

鳳月さんは、グラフの中でご自分のことを「運が良いと思う」と語っていらっしゃいましたが、その運をステップアップに繋げる力を持っていらっしゃる実力者だと私は感じています。

先日「国際フォーラム」と「梅田芸術劇場」公演のことを書きました。
ブログには2017年の星組からについて書きましたが、その前の花組では集客のために面白い試みがされていました。

花組『Ernest in Love』について

2015年の1月7日〜1月19日に国際フォーラム ホールCで明日海りおさん主演で『Ernest in Love』が上演されました。

その翌年、梅田芸術劇場で2016年2月3日〜2月14日
中日劇場で2016年2月20日〜3月9日
明日海りおさん主演で『Ernest in Love』が上演されました。

人気の海外ミュージカルといっても、1年後に全く同じでは飽きられるからでしょう。
大胆な役替わりがありました。

2015年は主要4役固定

・アーネスト……明日海 りお
・グウェンドレン…… 花乃 まりあ
・アルジャノン…… 芹香 斗亜
・セシリイ…… 城妃 美伶

2016年役替わりで再演

・アーネスト…… 明日海 りお(そのまま)
・グウェンドレン…… 花乃 まりあ(そのまま)

・アルジャノン…… 芹香斗亜/鳳月 杏
・レイン   ……  鳳月杏/芹香 斗亜

・セシリイ …… 城妃 美伶/音くり寿

2016年は、主演コンビはそのままで、主要2役は役替わりとなり、芹香さんと鳳月さんが、アルジャノンとレインを役替わりで、セシリイは城妃美伶さんと音くり寿さんが役替わり。

大きな役がついていない他の出演者は、2015年も2016年も1幕と2幕で役替わりしていました。

ポスターには、2015年版と同じように芹香斗亜さんと城妃美伶さんが掲載され、鳳月杏さんは小さく掲載されていました。
公演回数も2015年版通りの方が多かったです。

変則的な役替わりの組み合わせは、ファンが多く足を運ぶきっかけになったでしょう。
でも、この役替わりは芹香斗亜さんと城妃美伶さんには少し残酷で、鳳月杏さんと音くり寿さんにはチャンスだったように思いました。

集客のためとは言え、役が降格するのは、スターのプライドが傷つけられるように思います。

しかし芹香さんと鳳月さんは、花組で大の仲良しだったので、そんなことは無かったのでしょう。

花組2016年本公演『ME AND MY GIRL』役替わり

「ミーマイは役が少ない」と言われるので、宝塚史上最大の役替わりになったように思いました。

ビル…… 明日海 りお
サリー 花乃 まりあ

ジョン卿     芹香斗亜/瀬戸かずや
パーチェスター  鳳 真由/柚香 光
ジャッキー    柚香 光/鳳月 杏
ジェラルド    水美舞斗/芹香斗亜
マリア公爵夫人  桜咲彩花/仙名彩世

ランベス・キング  瀬戸かずや/鳳 真由
ランベス・クイーン 鳳月 杏/水美舞斗
ディス夫人  仙名彩世/桜咲彩花

ちなつさんは、ランベス・クイーンとジャッキーで、両方娘役を演じられました。
スタイルの良さと美脚ぶりが話題になりました。
本公演では番手を飛び越える役替わりの抜擢はありませんでした。

2018年博多座『あかねさす紫の花』

Aバージョン
明日海りお:大海人皇子
鳳月杏:中大兄皇子
柚香光:天比古

Bバージョン
明日海りお:中大兄皇子
柚香光:大海人皇子
鳳月杏:天比古

波線上は柚香光くんまで。
ちなつさんは、波線上ではありませんでしたが、
明日海りおさんの大海人皇子と柚香光くんの天比古を役替わりで演じました。

『明日海さんの「大海人皇子」と「中大兄皇子」の役替わりが見たい!』というのが一番にあったことだと思いますが、当時の花組のトップスターと2番手との役替わりを、卒なく演じて魅せることのできるちなつさんは只者では無いと思ったものでした。

Aバージョン、Bバージョンどちらもライブ中継されました。
映像は両バージョン収められたものと、Bバージョン中心のものが販売されていました。

この公演によって、ちなつさんの評価はさらに上がったように思いました。

鳳月杏さんの今まで

92期生。宙組『NEVER SAY GOODBYE』初舞台。
月組時代
『SAUDADE(サウダージ)』瀬奈じゅんさん主演のショー作品。研3の最下級生でギター弾きのジョルジュ役。

2009年『エリザベート』黒天使、新人公演:エルマー(本役:青樹泉・遼河はるひ)。
2012年『ロミオとジュリエット』新人公演:死(本役:珠城りょう)。
2012年明日海りお東上主演『春の雪』洞院宮治典。
2013年『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』新人公演:アンドレ(本役:明日海りお・龍真咲)
最後の新人公演で初主演でしたが、正式には「主演」と認められていない?ようです。

新人公演主演の経験があるか、どうかで、その後のスター街道は大きく違ったものになりますが、新人公演主演判定ゼロでも、ちなつさんはスター街道を進んでいかれました。それは『月雲の皇子』があったからだと思います。

2013年5月、バウ『月雲の皇子』穴穂皇子の好演は、主演の珠城さんと同じくらい高い評価をえていました。12月天王洲 銀河劇場で再演されました。。
2014年1月、バウ『New Wave!-月-』では、 メインキャストに抜擢されていました。

2014年12月28日付で花組へと組替え
花組時代
2015年の「スターダム」でバウホール公演初主演。(研10)
(メインメンバーは台湾公演中)

新人公演の主演経験がないスターがバウホール主演をするのは、それまでに例が無かったことでした。

そして『Ernest in Love』(梅田芸術劇場・中日劇場) – レイン/アルジャノン(芹香斗亜と役替わり)

『ME AND MY GIRL』 – ランベス・クイーン(水美舞斗と役替わり)/ジャッキー(柚香光と役替わり)

芹香東上主演東上『MY HERO』、2番手テリー・ベネット。

柚香東上主演『はいからさんが通る』青江冬星。

『ポーの一族』ジャン・クリフォード

博多座『あかねさす紫の花』 – 中大兄皇子(明日海りおと役替わり)/天比古(柚香光と役替わり)

花組最後の本公演『CASANOVA』コンデュルメル夫人。
2019年4月29日付で、再び古巣の月組へと組替え
月組時代
『ON THE TOWN(オン・ザ・タウン)』(梅田芸術劇場)オジー

東上主演『出島小宇宙戦争』カゲヤス

そして博多座『川霧の橋』『Dream Chaser-新たな夢へ-』から2番手羽根を背負い、

今年の『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』から、本公演でも2番手羽根を背負っていらっしゃいました。

路線では無かったスターさんが、こんなに大きく躍進されることはあまりありません。
「役替わり」で成果を残して、その実力を皆がみとめることができたからでしょう。

そして、明日海りおさん、珠城りょうさんもとても頼りにされていたように、みんなが好意を寄せるお人柄の良さも、番手スターには必要なのでしょう。

グラフ3月号で、ちなつさんの人生最高のラッキーエピソードは、出たいと思った作品に出演できている事だと話されていました。「あかねさす紫の花」、「川霧の橋」は大好きで一度でも出られたらいいなと憧れていたそうです。

どちらも主要な役を素敵に演じられていました。

「ちなつさんのトップが見たい」という声もよく聞きます。
ちなつさんがトップになると、大きな宝塚ドリームになります。

でも今回のグラフを読みながら、ちなつさんはこれ以上の位置になることを望んでいらっしゃらないのかな?と私は勝手に感じました。(憶測です)

宝塚のスターは、はやい段階から決まっているような所がありますが、ちなつさんのように自分の力で運をつかんでステップアップしてきたスターも魅力にあふれていて素敵です。
ちなつさんの存在はこれから続く若手スターの目標にもなるでしょう。

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